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  • 1:

    現在―――26歳
    そろそろ真剣に将来を考えなければいけない。 ただ一つだけ先に進めない理由がある。

    これを機に…
    終わりにしよう―――" " "07/12/14 09:25

    2008-01-23 15:08:00
  • 2:

    名無しさん

    18歳―――
    フリーターだったあたしは友達のともかと梅田を毎日のようにブラつく。する事もなく、お金もなく、何をするわけでもなくただただ歩いていた。
    『暇やわ…バイトでもしよかな』ともかがぼやく。『何するん??あたしもお金ないし一緒にやろや』二人ともお金もなくすることもないので、バイトをすることにきめた。

    2007-12-14 09:38:00
  • 3:

    名無しさん

    ちょうどその時、無料求人を配っていたので、それをもっていつものマクドにはいった。
    ジュースをのみながら見ていると『なぁ…これ時給3000円とかメッチャ怪しない??』あたしがいうと『多分な。でもおいしくない??3000円とか。あたしは大丈夫やけど、みくはどないする?』

    2007-12-14 09:44:00
  • 4:

    名無しさん

    (…どないするってもぅこれに決定なんかいな。)
    『とりま、詳しく内容聞こや。それから考えるわ』と答えると、『んな電話して聞こや。みく電話してや』
    ………いつもそうだ。ともかは決して自分でしようとはしない。
    (あたしがやらへんってい言ったらどないすんねん。自分でするんかな。)そう思いながら、雑誌に載ってる番号にかける。

    2007-12-14 09:51:00
  • 5:

    ―――すべてはこの電話から始まった―――

    プルルッッ―『お電話ありがとうございます。○×です』ドキドキッッ『あッ…あの…雑誌みてかけたんですけど、詳しく話きけますか?』『ありがとうございます。じゃあ一度お店にきてもらえまか?』『わかりました。いつ頃いけばいいですか?』

    ――――――――――――――もう戻りたくても戻れない………
    つらく厳しい道のり。何度この時に戻りたいと思っただろう―――" " "07/12/14 10:01

    2007-12-14 10:01:00
  • 6:

    名無しさん

    気になるo(^-^)o

    2007-12-14 13:50:00
  • 7:

    名無しさん

    pm8:00――『初めまして。店長の遠藤です。まずくわしく話すからわからんことあったら聞いてな。』遠藤がシステムなどを細かく話す。(やっぱり怪しいやん。こんなんできる訳ない。)あたしはそう思い、断ろうと決めていた。

    2007-12-14 21:39:00
  • 8:

    名無しさん

    『……ってことだけど、実際やってみなわからんよな??』遠藤がそう言うと、あたしは『だいたいはわかりましたけど…やっぱりッッ――』『一回体験だけでもしてみよか。それから決めてくれてえーし』断ろうと思ったあたしの言葉を遮り遠藤が言った。『あたしは大丈夫です。今日1日やってみます。みくも一回やってみよーや。それから決めよ。』

    2007-12-14 21:45:00
  • 9:

    名無しさん

    あたしの悪い癖。断るということができない。本気で嫌ならやらなければいい。ただあたしにも少しだけ興味があったのだろう。

    ―――講習をやり終え、初めてのお客さん。『今日が初めてなん?じゃああんまり怖がらせたらあかんな。まぁゆっくりしゃべろや。』そのお客さんさんは何もせず、さらに指名までしてくれて1時間がたった。

    2007-12-14 21:52:00
  • 10:

    名無しさん

    『じゃーね、みくちゃん。色々あると思うけど頑張りや(笑)』そういって帰っていった。その日はこのお客さん一人だけついて終わった。
    『みくどーやった??あたしメッチャきもかったって!!いきなりなー触りだして―――』機関銃のようにしゃべりだすともか。その横から遠藤が『二人ともどーやった?明日からもこれそう?とりあえず今日の給料体験分やけど入店するんなら時給もあがるで。』

    2007-12-14 21:57:00
  • 11:

    名無しさん

    体験分だと8000円。入店になると12000円。その差は今のあたしには大きかった。『じゃあとりあえず入店で。』二人でこたえる。
    その日からあたしたちは風俗嬢になった。

    2007-12-14 22:00:00
  • 12:

    名無しさん

    一人ついてしかも何もせんと12000円はおいしいな。しいて言うならあのキモイオッサンの講習代か(笑)。断る気持ちも忘れ、これからの収入のことばかり考えていた。(週4くらいで入って4時間やったら一週間で―――1ヶ月なら――――服もかばんもほしーな。給料でたら買いにいこッッ♪)

    2007-12-14 22:07:00
  • 13:

    名無しさん

    給料日。ともかと二人で梅田に買い物へいく。『こんなに買ったん久々やわ。疲れたな〜休憩しよや。』ともかはそう言うといつものマクドへ向かう。マクドで店のことなど話しながら次の目的地を決める。『カラオケでもいかん??発散しよーや!』あたしがいうと、ともかものってきた。

    2007-12-14 22:12:00
  • 14:

    名無しさん

    『なぁなぁなぁッッ♪二人でどこいくん?一緒に飲まへん?』カラオケにいく途中二人の男にキャッチされた。あたしは―――無視。とにかく無視。ひたすら無視。『ちょッッまって!!少ししゃべろやッッ♪友達も止まってるしッ♪』はぁ????後ろを振り向くと、ともかが笑いながらもう一人の男としゃべっていた。『ともか!いくで!』あたしはそういいながらともかのところへ行く。『うんッ♪じゃあまた電話するな♪』ともかはもう一人の男と話し終えると、『いこか♪』と笑顔でいってきた。

    2007-12-14 22:21:00
  • 15:

    名無しさん

    『ちょッッ俺も番号…――』『無理。』言葉をさえぎりともかをつれて歩く。『なぁ今のホストやって。かっこよくなかった?』ともかはうれしそうに言ってきた。あたしはホストなんて全く興味ない。どういう仕事かも詳しくは知らなかったが、ただチャラい。それだけの印象だった。『番号交換してん。だいきっていうんやって♪あんたの方はたかしっていうらしいで。』『ふ〜ん。ッてかあたしのちゃうし。興味ないわ』

    2007-12-14 22:29:00
  • 16:

    名無しさん

    そのままカラオケに向かう。

    この日がたかしと初めて会った日だった。今思えばあの日梅田にいかなければ…カラオケに行こうなんていわなければ…
    もしかしたら出会うことはなかったかもしれない。

    2007-12-14 22:32:00
  • 17:

    名無しさん

    ―――それから1ヶ月。店が終わればともかは颯爽と帰って行く。ここ最近いつもそうだ。ともかを追いかけ、『なぁ…ともか、最近どっかいってるん?久々ご飯でもいかへん?』あたしを見てともかは、『ん〜…そやなッッ。話もしたいし、いこか。』そういうとどこかへ電話し始めた。『あッッあたし!!今日な、みくとご飯いくから。―――ッその話もしたいから。今日はそのまま帰るわ!はいッッじゃ〜ね♪』

    2007-12-14 22:43:00
  • 18:

    名無しさん

    『いこか♪』ともかと近くの居酒屋へ入る。『なんか約束あったんじゃないん??ごめんな。』さっきの電話を聞いて申し訳なさそうに言った。『大丈夫やで。みくと話もしたかったし。』『そういえば話って何?何かあったん?』そういうと、ともかは下をむき、言いにくそうに口をひらいた。『あんな〜あたし……。店やめて、箱ヘルいこーかと思ってんねん。』ビックリΣ( ̄□ ̄)!…………

    2007-12-14 22:50:00
  • 19:

    名無しさん

    …ではなかった。始めは大金だと思っていた給料も、色々な知識もついてきて、内容の割になぁと思っていたところだった。最近では暇すぎて待機カットされる始末だ。もちろん週末になればそれなりに客は入るが、平日はさっぱりだ。その差が激しすぎる。今の店はピンサロ。箱ヘルになれば給料体制もかわるし、今よりは確実に稼げるだろう。ただあたしはこの仕事自体に嫌気がさしていた。

    2007-12-14 22:57:00
  • 20:

    名無しさん

    『そうやんなぁ〜あたしも迷っててんけど、もうこの仕事が嫌やわ。あたしはやめようかな…』そう言うとともかはとんでもないことを言い出した。今度こそ本気でビックリした。

    『だいきがなぁ…もっと稼げる仕事紹介してくれるっていうねん。』はッッッ!?だいき??誰やねん。ソレッ『あたし最近よく飲みにいっててな、給料足りへんねん…』もしかして…この前キャッチされた?『実はあれから飲みにいくうちにつきあうことになってん。』

    2007-12-14 23:05:00
  • 21:

    名無しさん

    ………言葉がでない。『店うつったらもぅ店こんでいいっていうし、稼げるから…どーしたらいいと思う?』あたしに聞くなよ。『実はあさって面接やねん。』決まってるんかい。じゃあ聞く必要ないやん。『…ともかはさぁ…そいつのこと好きなん?』ともかはあたしの目をみてはっきりという。『好きやで。』『まぁともかのことやし、あたしがいうことじゃないから好きにしたらいいんちゃう?後悔だけはせんようにな。』

    2007-12-14 23:11:00
  • 22:

    名無しさん

    『よかったぁ〜みくホストとか嫌いっぽいから絶対反対されると思った。』『まぁ賛成ではないけど、自分で決めたことやろ?話だって相談やなくてもぅ決まってるし。』半分あきれながら、話を聞く。その後、ともかはうれしそうにだいきの話をしてきた。

    2007-12-14 23:17:00
  • 23:

    名無しさん

    ともかの話をさんざん聞いたあと、バイバイして地下鉄まで歩く。
    『みくちゃん!!』誰かに呼ばれ、後ろを振り向く。『やっぱりッッ!!久々。覚えてる?』誰だ?みたことあるよーな…あッッ『あんた、ホストの?』『よかった。また会えて。』そういってニッコリ笑う。『なんで名前知ってるん?』確か名前は言ってないはず。『この前一緒にいた子に聞いてん。みくちゃん教えてくれへんから(笑)』教えるわけがない。『あたしは店はいかへんで。』ともかがいってるからってあたしがいくとでも思ってるんか?

    2007-12-14 23:29:00
  • 24:

    名無しさん

    『そんなこと思ってないで?みくちゃんと話したかってん♪』嘘くさい笑顔。『何してるん?ちょっとしゃべらん?』『無理。もぅ帰るし。』『じゃあ番号だけ!お願い!店とか関係なく友達とかでいいねん!』しつこい。あまりのしつこさに連絡先を教えた。『じゃあ俺の―ッ』『いい。もう時間ないから。じゃーね』相手の番号をきかずにそそくさと帰る。電車に乗ってる途中にたかしからメールが入ってきた。《今日は時間ないのにゴメンな!俺の番号とアドレス登録しといてな。》

    2007-12-14 23:40:00
  • 25:

    名無しさん

    あたしは何も返さず携帯をとじた。
    ――ともか、ほんまに店やめるんかなぁ…面接も決まってるし。でも、アイツ信用できるんかな?普通彼女に風俗で働かせるか??しかも稼げるとこって…。でもつきあってるしな。まぁいいや。また話きこッ。
    そう思いながら家に着き、眠りについたZzz

    2007-12-15 01:05:00
  • 26:

    名無しさん

    ピロロッッ♪『ンッッ…あぁ―メールか…』パカッッ《みくちゃん♪おはょ(^o^)俺は今仕事終わって帰るとこ☆今日は休みやねん♪みくちゃん何してる?》ハァ-寝てたわ。メールで起きるとか最悪。しかもあたし今日仕事ないし。無視無視。Zzz…二度寝をする。―――ピロロッッ♪『もぅ…誰やねん』パカッッ《今日面接いってきた!!今日から早速はいるねん!待遇聞いたけど、ここメッチャ稼げるで!あたし、あっちの店もぅいかへんから。》ともかや。《そうなん??よかったなぁ。じゃあやめんねんな。あたしも多分もぅいかへんと思うわ。》そぅメールを返す。プルルッッ♪ん?電話や知らん番号。誰やろ?『はい?』

    2007-12-15 01:18:00
  • 27:

    名無しさん

    『あっもしもし??みくちゃん?俺ッ!!』誰やねん。『誰?』『やっぱり―登録してなかったんやろ?昨日あったたかしやで。』うわっ最悪。でてもた。やっぱ登録しとけばよかったわ。『何?』『メール見た?ごめんな。早くに送ってもて。寝てた?』『うん。』『今日なにしてる?もし空いてたらご飯でもいかへん?』絶対嫌や。何でいかなあかんねん。『無理』『冷たいな。そっか。俺休みやったから…』『違う子誘えば?』『休みの日まで客と会いたないし、みくちゃんに色々聞きだいこともあって…』『何?』『ともかちゃんの事やねん。』

    2007-12-15 01:27:00
  • 28:

    名無しさん

    『みくちゃん。何食べる?俺とりあえず生で。』『あたしも生。あとからあげとサラダとあればいい。』注文したあと、早速聞いてみる。『なぁ、ともかのことって何なん?』するとたかしは『あーまぁもーちょいみくちゃんのこと聞きだいし、また後でな。』何やねん。『あたしその為にきてんから、いわへんねやったら帰るで。』『えっ待ってや!嘘うそ!話すわ』あわててたかしは言う。

    2007-12-15 01:45:00
  • 29:

    名無しさん

    『あんな〜ともかちゃんとだいきつきあったん知ってる?』そのことか。『知ってるで。店紹介されたことも。』あたしがそういうとたかしはちょっとビックリした顔をした。『みくちゃんは?』?『仕事は?』『あたしは今いってないし、もぅいかへん。またなんか探すわ。』もしかしてあたしにまで店紹介する気じゃ…

    2007-12-15 01:49:00
  • 30:

    名無しさん

    おもしろい〜
    たかしキモイ〜
    気になります?

    2007-12-16 00:19:00
  • 31:

    名無しさん

    そう思っていると、たかしがあたしの目を見ながら言った。
    『俺はみくちゃんは風俗むいてないと思うで?』
    いきなり何をいいだすかと思った。もちろんたかしの言う通り、あたしはハッキリ言ってむいてないだろう。

    2007-12-16 03:40:00
  • 32:

    名無しさん

    『あたし別にこれからも風俗で働くとか思ってないで?ともかが働いてるからってあたしまで働くつもりないし。』気にしなければいいんだろうけど、全く知りもしない奴に言われ、あたしは少しむきになって言った。たかしはニコッと笑い一言『よかった…』と小さく言った。

    2007-12-16 03:44:00
  • 33:

    名無しさん

    たかしは生を一気にに飲み店員に生を追加する。…何なん…??あたしはたかしから目を離せない。何故だかわからない。たかしの目があたしを離さないから。『フゥ-…あのさ、……』あたしの目を見ながらたかしが『ともかちゃんって男がおらな無理な子ちゃう?』確かにそうだ。ともかは男ができればすべてを相手にそそぎこむ。一度はまれば相手にとことん尽くす。

    2007-12-16 04:03:00
  • 34:

    名無しさん

    大事な友達ならちゃんと見ててあげな。』たかしの言ってる意味がわからなかった。見ててあげな…ってあたしは親じゃないんやし。『どういう意味?』何故たかしがそういうこというのか全く理解できない。少しムスッとしていったあたしを見てたかしは『そのまんま。あ〜腹いっぱいやわ。みくちゃんあんま食べへんな?次どこいく?』何事もなかったかのようにたかしはおなかをたたきながら笑っている。

    2007-12-16 04:09:00
  • 35:

    名無しさん

    『意味わからん。あたし帰るわ。』話がないならこれ以上ここにいる意味はない。カタッ…あたしが席をたつとたかしは『待って!じゃあ送るわ。』まだ電車はある。だけどどーせなら車がいいなと思い送ってもらおうと思った。『ッってあんた飲んでるやん!』飲酒運転に巻き込まれる訳にはいかない。『車は家やねん。だからタクで家までいって少し酔いさまそッッ!!』そのまま伝票をもち支払いをすませるたかし。

    2007-12-16 04:15:00
  • 36:

    名無しさん

    ハァ-!?意味ないやん。『めんどいからそのまま帰る。まだ電車あるし。』あたしがそういうとたかしはあたしの横にきて、『いーから』と手をひっぱりもう片方の手でタクシーをとめる。バタンッ―そのままたかしは運転手に自宅を伝え、車は走り出す。…この時何故タクシーにのったのか、自分でもわからない。ただ少しこの人を知りたいと思ったのかもしれない。

    2007-12-16 04:23:00
  • 37:

    名無しさん

    ほんの5分ほどで着く。『こんな近いんなら歩いて覚ませばよかったんちゃう?』あまりの近さにビックリだった。その言葉を無視して、『家入る?汚いけど。』と上を指さしながら言った。あたしは『いぃ。そんな飲んでないし、車のろや。』と駐車場の方に歩いていった。『どれ?』あたしは車がわからず後ろを振り返った。『俺、もーちょいみくちゃんとおりたい』……今までなら無理!帰る!とすぐ声がでてたのに、今は………。

    2007-12-16 04:30:00
  • 38:

    名無しさん

    『とりあえず車のろーや。』そう一言だけ言うと、たかしはこっちに歩いてきた。一台の車の前までいき、ピッッとロックを解除する。カチャッ…バタンッ―先に乗り込むたかしにつづいてあたしも車にはいる。エンジンはかけない。無言に耐えれなくなったあたしは『あッッ…そういえばさ、ともかの彼氏ってどうなん?普通彼氏が彼女に風俗進めるか??』と半分笑いながら言うと、たかしはあたしの方を見ずに『みくちゃんホストいったことある?』と聞いてきた。あたしの質問にはこたえない。『…ないけど。―あっでもあたしいかへんで!』店に呼ばれるかと思って少し声をあげていった。『クスッ…そんなんちゃうし。みくちゃんは行かん方がいいで。それからだいきからつきあってる事は聞いたけど、プライベートはあんまお互い話さへんからな。』クスクス笑いながらたかしがやっとこっちを見た。

    2007-12-16 04:42:00
  • 39:

    名無しさん

    ドキッッ―――まただ。さっきからおかしい。こっちを見ただけなのに…。『…ッあッ…あた…しは……』言葉がでない。たかしがずっと目を離してくれない。フイッ―たまらず反対の方へ向く。ブルルッ―たかしがエンジンをかける。『少しドライブしよかっ』そう言って車を走らせる。何も言わずだまっている。『俺さ…ホストやって2年になるねん。』たかしは一人で話し始めた。『最初メッチャきつくて、でももともと酒は強かったからけっこう慣れるんも早かってん。』そういえば、たかしという名前以外あたしは何も知らない。

    2007-12-16 04:54:00
  • 40:

    名無しさん

    『今何歳なん?』聞いたあたしにたかしは『今21やで?来月22になるけどな。』あたしの3つ上か…。『ホストやって色んな女と知り合って、店以外でも会ったことあるし、けっこう無茶やった時もあったけど…。』あたしはだまってその続きを待つ。『…でも、店関係なく外で会ったんはみくちゃんが初めてやで。』『ふーん』となにげに相槌をうつと、『興味ありませんって感じやな(笑)』あたしが何も知らないと思って、そういう作戦なんかな?などと変に思っていた。

    2007-12-16 05:02:00
  • 41:

    名無しさん

    興味がないわけではない。多分…自分でもわからないうちに気になるのも事実だ。ハァ-行く前と大違い。そう思いながらため息をつく。『ごめんな。』えっ??あッッため息したから??『俺、ホストやってこんなん初めてやねん。自分でもわからんねん。でも……。』その続きを早く聞きたくて、たかしをじっと見る。たかしは前をむきながら、一瞬だけこっちをむいて『みくちゃんを好き…とまではいかんくても、もっと知りたいし、もっと俺のこともしってほしい。』そうハッキリと言った。

    2007-12-16 05:09:00
  • 42:

    名無しさん

    複雑な気分だった。何も知らないとはいえ、騙されてるんじゃないか…でも…もしかしたら…あたしも正直もっと知りたいと思っていたから…。
    ―――仕草…話し方…あたしを見る目…。きっとこの時すでにたかしにはまっていたのかもしれない―――
    『俺はみくちゃんを客にしようとしていってるんじゃないで??少しずつでいいねん。俺を見て知ってほしい…』だまったままのあたしにたかしはそう言った。『あたしはホストのたかししか知らへん。ホストって仕事もイメージでしか知らん。何もわからへん…。』小さくつぶやく。キィッッ―カチッカチッ――車を端にとめて、あたしの方をむいた。『俺もみくちゃんのこと知らんで。でも知りたいと思ったから会いたいと思った。会ってもっと知りたいと思った。これから知っていけばいいと思わへん?』この言葉で、あたしはたかしを見て小さく頷いた。ニコッと笑ったたかしはポンッとあたしの頭をたたいて、また車を走らせる。

    2007-12-16 05:24:00
  • 43:

    名無しさん

    車を走らながら色んな話をした。ホストを始める前の話。おもしろいお客さんの話。家族の話。今後の夢。自分の店をもちたいと―確かにそう言った。
    ―――夢はどこへ―?この時の話覚えてるかな?

    『そろそろ帰る?ほんとはこのままつれて帰りたいけど…』そういうたかしにあたしは家の場所をいって送ってもらう。

    2007-12-16 05:29:00
  • 44:

    名無しさん

    『今日はありがとな。楽しかった♪また誘うしご飯でもいこやっ!』バタンッ-車をおりて、たかしに『うん、ありがと。』そう言ってマンションの入り口に歩いていく。
    ―はぁ-疲れた。なんか変な感じやわ。あたし…騙されやすいんかな…。家に入り携帯をチェックすると、メール2件・不在着信1件。『んっ?ともかや…』メールも着信もともかだった。《お疲れ〜仕事終わった!疲れたわぁやっぱ全然ちゃうで!1日で4万稼いだ♪みく何してるん?》時間をみると、ちょうど1時間前だった。

    2007-12-16 05:40:00
  • 45:

    名無しさん

    『もしもし〜みく?何してたん?』メールをみたあと、ともかに電話した。ともかはワンコールもならないうちに電話にでた。『早ッッ!!ゴメンな。きづかんかった。』あえてたかしと会ったことはいわずにいた。『今日だいき休みやねんけど、店の人らにつきあわなあかんくて、会われへんかってん。』いきなりだいきか…苦笑『そうなん、それより仕事どーやったん?メッチャ稼いだやん!!』すると、いつものごとく、機関銃のように話だした。『そうやねん!すごいで!やっぱちゃうわ!さすがだいきやって!』何がさすが何やろう。稼げる店を紹介したことか?そりゃよかった。うれしそうに話すともかに、あたしは相槌だけうち聞いていた。

    2007-12-16 05:49:00
  • 46:

    名無しさん

    30分ほど話したあと、ともかが思い出したように言ってきた。『あっみく明日暇?』『うん、まぁあたし何もしてないしな。』そう言うと、『明日も仕事やねんけど、だいきに給料渡しにいかなあかんからついてきてほしいねん!』給料??渡しに??何で稼いだお金を渡すねん?たまらずあたしは『なんでだいきに渡すん?自分のお金やろ?』そう言うと『違うねん!あたしけっこう物買ったり無駄使い多いやん?だから、だいきが変わりに貯金したるわっていってくれてん』あたしには理解ができなかった。貯金くらい自分でしーや。この時ともかが騙されてるんじゃないかと疑い始めた。

    2007-12-16 05:56:00
  • 47:

    名無しさん

    『なぁ…ともか…』あたしが話しはじめた言葉を遮り、ともかは『あたしも自分で持ってると使ってまうから、だいきに預かってもらった方がいいねん。それに、お互いお金貯めて一緒に住む話もしてるし。明日昼からやから、21時に終わるからそれくらいに梅田これる?』多分何もいってほしくないんだろう。『わかった』そう言って電話をきった。

    2007-12-16 06:01:00
  • 48:

    名無しさん

    ともか大丈夫かな?だいきって奴ほんまに貯金する気あるんかな?普通に考えて……ないな。フゥ-電話をきった後、画面にメールのマークがついていた。カチッ-《今日はありがとな♪メッチャ時間たつん早かったわ!これから色んなとこいって、みくちゃんのこと知っていくわ!みくちゃんも早く俺のこと知ってな。あっ家教えたんと、車乗せたんは女の子でみくちゃんだけやで。また横乗ってな!また会えるん楽しみにしてるわ♪》たかしからだった。カチカチッ《こちらこそありがとう。またね。》とだけ返した。

    2007-12-16 06:08:00
  • 49:

    名無しさん

    あたしは今まで本気ではまった男はいない。何度かつきあったが、いつも相手から好きと言われ、3ヶ月もたてば気持ちは冷め、相手を気持ち悪いと思うことさえあった。けど、たかしは何か違う…はまりそうな予感…。今まで関わったことのないタイプ。はまったらあかん!!――そう思ったところで遅かった。

    2007-12-16 06:34:00
  • 50:

    名無しさん

    ピロロッ♪『ア゙ーウルサイ…』眠い目を半分あけて携帯をとる。パカッ―《おはよ〜まだ起きてる??今日はメッチャ早起きしたわ(笑)》たかしからのメールに返事もせずにそのまま寝た。

    pm18:00―カバッッ『ッッ嘘やろッッ……』時計を見て寝過ぎたことにビックリしながら、重い頭をかかえ起き上がる。寝過ぎて頭がいたい…。

    2007-12-16 06:42:00
  • 51:

    名無しさん

    とりあえずタバコを吸い、『…風呂でもつかろかな…』とお湯をためだした。そういえばたかしからメールがきていたような…まっいーやとそのままにしてお風呂にはいる。
    『そぅいやぁ〜今日梅田いかなあかんねんな。めんど…』ともかとの約束を思い出し、たかしに会うかも…などと考えていた。

    2007-12-16 06:48:00
  • 52:

    名無しさん

    風呂からあがり、約束まで時間があるので家にあるもので簡単なご飯を作る。ゆっくり準備をしていると携帯がなった。『みくぅ〜あたし!今日大丈夫?多分21時半にはいけるから。』ともかからだった。『うん。んな梅田うろついとくからまた電話して。』そういって電話をきった後、やりかけの化粧をした。

    2007-12-16 06:53:00
  • 53:

    名無しさん

    pm9:00―カタンッコトンッ―電車に乗りながら少し早めに梅田に向かっていた。
    『マクドは入りにくいな…喫茶店でもいこッ』この時間だったお店もしまっているため、人が少ない喫茶店に入りコーヒーを頼んだ。15分ほどしてともかから電話があり、待ち合わせ場所まで急いだ。
    『ごめんな〜だいきがもうすぐ来るって!』『あたしいていいん?』だいきがくるならあたしがくる前に会えばよかったのにした…声にはださず、ともかと二人でだいきを待つ。

    2007-12-16 07:02:00
  • 54:

    名無しさん

    『あっ来た!だいき〜!』とともかはだいきの方へ走っていった。『やっぱり…』だいきの方をみると、もう一人…たかしがいた。『みくちゃんッ』笑いながらあたしの名前をよぶ。『何でいるん?』そっけなく言うあたしにたかしは『今日メール返してくれへんし!だいきがともかちゃんと会うって言ってきて、みくちゃんもおるらしーでっていうからついてきた(笑)』と笑いながらいってきた。ともかの方を見ると、うれしそうにだいきと話ながら、封筒を渡していた。『なぁ…お金渡してるけど、アイツ大丈夫なん?』あたしの言葉にたかしもだいきを見る。

    2007-12-16 07:09:00
  • 55:

    名無しさん

    たかしはだいきの方をみてすぐにあたしの顔をみた。『みくちゃんが見ててあげれば大丈夫ちゃう?』また意味のわからない事を…『あたし騙されてるんちゃうかって思うねん。』そう言うあたしの顔を悲しそうな目でたかしは見る。『…俺はみくちゃんを騙したりしないから。』そう言ってあたしの頭に手をのせる。『だから…メール返してほしいな』ニコッと笑いもとの顔に戻った。『寝とってん!今日寝過ぎて…』といいわけのように話した。

    2007-12-16 07:16:00
  • 56:

    名無しさん

    その後、二人は仕事だからと戻っていった。ともかと二人梅田をブラつきながら、どこへいこーかなどと話していた。結局いつものマクドはいる。
    『だいきってどうなん?』その言葉にともかが『やさしいで。あたしのこと一番に考えてくれるし。』実際にどうなのかは知らないが、あたしはともかが心配だった。『何かあったら言ってな』それだけ伝え、ともかのお店の話などを聞いていた。

    2007-12-16 07:21:00
  • 57:

    名無しさん

    結局その後、カラオケにいき帰宅したのは3時をすぎたところだった。ともかのこと…たかしのことを考えながらその日は寝過ぎたせいか、結局寝たのは朝になってからだった。

    朝はいつものようにたかしからメール。起きてから。仕事にいく前。それがたかしからの毎日の日課になっていた。あたしもメールを返すようになっていた。

    2007-12-16 07:25:00
  • 58:

    名無しさん

    遅くなりましたが、6さん31さん読んでくれてありがとうございます☆

    2007-12-16 07:28:00
  • 59:

    名無しさん

    読ませていただいてます?
    続きめっちゃ気になりますぅ??

    応援してるんで絶対完結させてくださぃ?

    2007-12-17 03:10:00
  • 60:

    名無しさん

    61さんうれしいです☆読んでくれてありがとうございますo(^o^)o

    2007-12-17 07:35:00
  • 61:

    名無しさん

    たかしが休みの日は会い、仕事に行く前にご飯にいったり、週に4回は会っていただろう。もちろんともかがだいきにお金を渡しに行く時もたまについていったりしてたので、毎日のように会う時もあった。
    そんな日が続いたある日、ともかからの着信。『どしたん?めずらしいな。』平日の19時。この時間はいつも仕事のはず。めったにない電話に少し驚きを感じていた。

    2007-12-17 07:42:00
  • 62:

    名無しさん

    『みくぅ……ッグスッ――ッ』泣いてる?『どしたん?大丈夫?』あたしが声をかけると、ともかはしゃべれないのかなかなか言葉にならない。
    『仕事中?』『休んだ…―グスッ…』めずらしい。何かあったと思い、ともかに家にくるように言った。ちょうどたかしからメールがきていて、仕事前にご飯にいこう!との内容に《ゴメン!ともかが来るから今日やめとく。》と返した。

    2007-12-17 07:49:00
  • 63:

    名無しさん

    ともかはタクシーできたのか15分ほどで家にやってきた。最初はまだ泣いていて、それでもゆっくり話し始めた。
    『…ア…あたし…な…グスッ…今日、体しんどくて…店に休むって連絡してん。…だいきにも…電話したらでらんくて…メールだけいれてん…』やっぱりだいき絡みだったか。あたしはともかにお茶をわたし、話を聞いていた。『メール送ったらすぐ電話かかってきて、【なんでやねん!仕事やろ!ちゃんといけや!】って言われて…しんどいねんっていっても、俺もしんどいねん!とかしか言ってくれへんし…』その後も、体の心配はせず、最後には【仕事いかへんのやったらへもぅ知らんで】と言われ電話はきれたとのことだった。

    2007-12-17 08:03:00
  • 64:

    名無しさん

    『…ともか…もうやめたら?』たまらずにあたしは言った。下をむいていたともかが、ゆっくりと頭をあげて『…わかってる。でも好きやねんもん…』と小さくつぶやいた。わかってはいる―だけど好きだからどうにもできない――きっとともかも自分では抑えきれないんだろう。

    2007-12-17 08:15:00
  • 65:

    名無しさん

    『ともかがやめたいんやったら、あたしも協力する。―でも、ともかが何も変えられへんのやったら…あたしは何もできへん。』…コクッ―と小さく頷いた。ともかはやはり好きだから、このままでいるという。あたしには理解ができなかった。騙されてるかもしれない――なのに離れることができない……――

    2007-12-17 08:20:00
  • 66:

    名無しさん

    ―――人のことは十分すぎるほど見えるのに、自分のことになると見えなくなる―――
    そういうものなんかな…
    ともかは話すだけ話し、すっきりしたと帰っていった。

    2007-12-17 08:25:00
  • 67:

    名無しさん

    たかしとは何もなく、ただご飯やドライブにいき友達のような関係が続いていた。
    『あたし、そろそろバイトでもせなあかんわぁ』たかしといつものようにご飯を食べている時、風俗をやめてから何もしていなかったあたしはそう言った。『何するん?』『ん〜まだ決めてへんけど…あっ風俗はもうせーへんで。』たかしはあたしを見ながらうんと頷いた。

    2007-12-17 08:34:00
  • 68:

    名無しさん

    pm9:00―たかしが仕事に行く時間だ。いつものように地下鉄まで送ってもらう途中にたかしが足をとめた。横にたかしがいないことに気づき、クルッと後ろを振り返る。『どしたん?あっ…ここで…ッ――』『みくちゃん。』ここでいい―という言葉をさえぎりあたしを呼びながらたかしが歩いてきた。
    『俺、みくちゃんが好き。ずっと一緒にいたい。俺とつきあって?』

    2007-12-17 08:42:00
  • 69:

    名無しさん

    周りにはたくさん人がいる。だけど、そんなの気にもならない。ただただたかしが言った言葉を頭で考える。…あたしも好き…―――その言葉があたしには言えなかった。『仕事探したら、今までみたいに会えなくなる。でも…生活もあるもんな…。』あたしの目を見てたかしがつぶやく。コクッっとうなずくあたしに『俺んち住まへん?』たかしがそう言った。

    2007-12-17 08:49:00
  • 70:

    名無しさん

    ポンッ―何も言わないあたしの頭にたかしが手をのせて『考えといて…』と一言言い仕事にむかった。

    帰りはたかしの言葉であたまがいっぱいだった。バイトをすればたかしとは今までのように会えなくなるのは確かだ。けど、家賃や生活費、このままだと払えるはずがない…。たかしと一緒にすむ?……――無理だ。あたしは………『…ハァ…どうしよ…』考えたくなくて、でもその事しか頭になくて、その日は過ぎていった。

    2007-12-17 08:56:00
  • 71:

    名無しさん

    何日かたち、それまでたかしとは会わないままでいた。『…よしっ』あたしはたかしに電話をし、ご飯に誘った。あたしから誘うのは初めてのことだった。
    pm18:00―いつもの待ち合わせ場所でたかしが待っていた。久しぶりであまり目をみれなかった。『…久々。みくちゃんずっと断ってばっかやから嫌われたと思ったやん。』あれからたかしの誘いはずっと断り続けていた。…とはいっても2週間ほどだったが、毎日のように会っていたからとても久々に感じた。

    2007-12-17 09:03:00
  • 72:

    名無しさん

    いつもの店にはいり、いつもの料理をたのむ。
    初めはぎこちなかったが、たかしが気をつかってくれたのか何気ない話で気持ちをほぐしてくれた。『そういえば、ともかちゃん最近店にきてるで。』ともかはあれから店にいくようになっていた。もちろんお金を渡し、毎日じゃないけど、自分の生活費をきりつめていってるから時間も短いけど、今までよりは長くいられるらねーと笑っていた。『…らしいね(笑)ともかもなぁ…あんま聞かへんから。』と言うあたしにたかしも『っぽいな』と笑っていた。

    2007-12-17 09:11:00
  • 73:

    名無しさん

    ご飯を食べ終わりかけた頃、たかしが『今日休みやから、ゆっくり話しよう』と言ってきた。カタンッ―伝票をもち支払いをすませるため、レジにむかう。あたしも後ろからついていった。『今日は車できたから、ドライブいこか。』とあたしの手をひいて駐車場にむかう。手を振り払うこともなく、そのままついていくあたし。

    2007-12-17 09:16:00
  • 74:

    名無しさん

    休みだとわかっていて連絡をした。時間に縛られて話したくはない…そう思ったから―――
    『あの…さ…』ドキドキッ―ヤバイッ…心臓がうるさい…――なかなか話し始めれなくて、やっと声をだしたあたしは 、一言だけでとまってしまった。『ゆっくりでいーからみくちゃんの気持ち教えて?』その一言であたしはさっきより落ち着きはじめた。あたしが思ってること…それを伝えるために今日はきた。ゆっくりと話しはじめた。

    2007-12-17 09:23:00
  • 75:

    名無しさん

    たかしはウン…と頷くだけであたしの話を聞いている。最初に言った一言は『一緒には住めない。』その言葉だった。それからあたしはあたしの思いを伝えた。

    2007-12-17 09:28:00
  • 76:

    名無しさん

    ―最初はうざいと思っていた。ホストは嫌いだから、ドイツもみんな同じだと思っていた。よく話をするようになって、印象がかわったこと。騙されるんじゃないかと思っていた。今でも少し思っていること。『何でやねん(笑)』そう言ったあたしにたかしが笑った。

    『…でも…――好きになった…―――』

    あたしは想いをすべて伝えた。

    2007-12-17 09:36:00
  • 77:

    名無しさん

    『着いた…』無言が続いたとき、たかしがつぶやいた。そこはあたしが大好きな夜景が見える駐車場だった。カチッ―車をとめ、たかしがこっちを見る。『一緒に住まれへんのは何で?』あたしは目を見ずにタバコに火をつけた。『好きと思ったけど…一緒に住むのはまた別の話やと思う。』好きだから一緒にいたい。それはあたしも思う。けど、そうするとあたしはきっと全てをたかしに甘えてしまう気がした。

    2007-12-17 09:44:00
  • 78:

    名無しさん

    『会う時間は減るかもしれへんけど…あたしは時間はちゃんと作りたい。一緒に住まんかっても会えるよ。』グイッッ――『…ッたッッ…――』たかしがあたしの手を引き寄せ抱きしめてきた。あたしの耳元で『大好きやで』と一言囁いた。あたしもたかしの背中に手をまわし、コクッと頷いた。
    『俺の彼女になってくれる?』あたしの目を見ていうたかしに『…うん…――』と言ったあと、たかしと初めてキスをした。

    2007-12-17 09:54:00
  • 79:

    名無しさん

    ―――6月21日あたしたちが初めて付き合った日を今でも覚えている―――

    この時はつきあえた喜びと少しの不安を抱えながら、それでも信じようとする気持ちの方が大きかった。初めて好きだと思った人。初めて大事にしたいと思った人。
    あの時のあたしは今よりもずっと純粋だった。

    2007-12-17 11:20:00
  • 80:

    名無しさん

    ともかにも連絡するか…最近はともかと会ってはいない。たかしとつきあったこともまだ言えずにいた。《バイト決まってん!暇な時久々ご飯でもいこ》これだけメールをいれるとともかから電話がなった。『久々〜よかったやん。あたし今日休みで暇やからご飯いこやッ♪』ともかと待ち合わせ場所をいつものとこで…と決め電話をきる。

    2007-12-17 11:29:00
  • 81:

    名無しさん

    待ち合わせ場所に行く途中、たかしから電話がなった。『おはよ〜バイト決まってよかったなぁ!今日会える?お祝いしよっ♪』『ゴメン、今からともかと会うねん。』せっかくだけど…と誘いを断り、また連絡するというと、『じゃあ今日仕事終わったら家いっていい?』とたかしが言う。家か…まだたかしを家にいれたことはない。まぁあたしも会いたいと思ったから『わかった』とこたえ、電話をきる。

    2007-12-17 11:36:00
  • 82:

    名無しさん

    『…あぁ…―あたしな、だいきと別れようと思って』いきなり言うもんやから、あたしはビックリした。ともかはきっと離れられないと思ったから。『何かあったん?』と聞くと『なんか色々考えてたらしんどなってきてん。』お金を渡し、外では会えない。店にいくようになってからは店にお金をもっていくようになったとのことだ。『そろそろ限界やわ…』そういいながら、ともかは生を一気に飲む。あたしはそういうともかに『まぁその方がいいと思うで』とだけ言った。

    2007-12-17 11:49:00
  • 83:

    名無しさん

    それに気になる人がいるとともかはうれしそうにいってきた。お店にくるお客さんで、5つ上の会社員。『メッチャやさしいねん♪』だいきの話から新しくでてきた会社員の話にかわった。だいきとは近々別れ話をし、それまではお金も渡さないといいきっていた。『今までのお金どうするん?』だいきが今までともかが渡していたお金をためてるとは思えない。

    2007-12-17 11:54:00
  • 84:

    名無しさん

    『だいきにあげるわ。どーせ使ってるやろーし。』あたしだったら何がなんでも返してほしいけど、ともかはそれで終わりにしたいと言った。
    色々話すうちに、ともかにたかしのことを伝えた。ともかはビックリしていて、『なんで?いつから?嫌いじゃなかったん?』と質問責めにあった。

    2007-12-17 11:58:00
  • 85:

    名無しさん

    あたしもビックリやったわ…と初めて会った時との違いに笑いながら話す。『よくわからんけど、気づいたら好きになってた。』『わかるぅ〜』と二人で笑いあっていた。『あたしは応援するで!たかしって店いってもみくのことばっか聞いてきてたで。』とあたしの知らない店でのたかしの様子を教えてくれた。

    2007-12-17 12:02:00
  • 86:

    あたしの彼氏はホスト。だけど、あたしにはホストじゃなく一人の普通の男だから―――ともかの話を聞きながら、そう思うあたしがいた。
    『あたしも絶対つきあう!』と会社員のことをいうともかを少しかわいく思った。お互いに話すだけはなし、帰宅したのは2時を過ぎたところ――
    今日はたかしが来る―" " "07/12/17 12:09

    2007-12-17 12:09:00
  • 87:

    名無しさん

    am9:00―プルルッ♪『お疲れ〜起きてた?今からいくわ〜』とたかしからの電話をうけ、家でまっていた。30分ほどして、部屋がわからないからというたかしを迎えに下までおりた。
    『おじゃましまーす』そう言って部屋にあがるたかし。『何か飲む?』あたしは何故だか落ち着かなくなり部屋をウロウロしていた。

    2007-12-17 12:15:00
  • 88:

    名無しさん

    『お茶。いれたら横座って!』と自分の家のようにくつろぐ。コップにお茶をいれ、たかしの横に座る。『バイト決まってよかったな。俺もたまにのぞきにいくな。』とあたしの髪をなでる。『こんでえーし。それに夜中やからたかしも仕事やろ?』そういうと残念と横になった。『眠いんならベットいったら?スーツぬがなシワシワになるで』目をつぶったままのたかしにそう言うと『ぅう〜ん…』とだるそうにベットに寝転ぶ。

    2007-12-17 12:22:00
  • 89:

    名無しさん

    『しんどいんやったら来んでえーのに…』と小さくつぶやいたあたしに『会いたかったから…』と目をつぶったままたかしは言った。あたしは少し大きめのTシャツとズボンをだして、着替えるようにいった。あたしには大きめでも、たかしには少し小さく、その姿をみて少し笑ってしまった。

    2007-12-17 12:27:00
  • 90:

    名無しさん

    『みくちゃんも一緒に寝よ?』腕をのばし、ベットを半分あけてたかしがいう。あたしは何も言わずにたかしの横に入り込む。腕枕をしてもう片方の腕であたしをギユッと抱きしめる。あたしが腕をまわそうとした時、たかしが上から顔を近づけてくる。―チュッ……――それからあたしたちは初めて一つになった。
    この時は本当に幸せで、ずっとこの日が続けばいいな…なんて思ったりしていた。

    2007-12-17 12:34:00
  • 91:

    名無しさん

    pm17:00―目がさめたあたしは、横で眠っているたかしをみてうれしく思った。顔を洗い、ガサガサしているとたかしが起きてきた。『ゴメン、起こした?』というと『おはよ。ん〜やっぱいいわぁこんなん。』とあくびをしながらたかしがいう。簡単にご飯をつくり、仕事前に着替えに帰るとたかしは家へ帰っていった。たかしが帰ったあと、何だか急に寂しくなった。寂しいなんて思ったことなかったのにな…――

    2007-12-17 12:40:00
  • 92:

    名無しさん

    水曜日―あたしはバイト先のファミレスにいた。今日から21時から朝の6時まで働くわ。店長に業務内容を説明され、夜は社員の方がいるからと22時には帰っていった。『社員の増田です。今日やんな?わからんことあったら聞いてな。』挨拶をすませ、増田さんに役割を教えてもらう。

    2007-12-17 12:54:00
  • 93:

    名無しさん

    ぁげ??

    2007-12-19 03:00:00
  • 94:

    名無しさん

    読んでます?
    書いて下さい?

    2007-12-21 00:50:00
  • 95:

    名無しさん

    頑張ってね

    2007-12-21 02:34:00
  • 96:

    名無しさん

    増田さんは今年24歳で最近結婚したばかりの新婚さん。他にも同じホールにフリーターの松田さん(女)、大学生の清水さん(男)、バツ1の池田さん(女)、厨房にはおばちゃん二人組の松尾さんと宮本さん。この二人は夜の部を完全にしきっているから気をつけて…と増田さんに言われた。あとは同じ厨房だけど、3時間ほど勤務のサラリーマンがいた。

    2007-12-21 02:42:00
  • 97:

    名無しさん

    同年代の子はほとんどがあたしといれかわりのようだ。
    『眠くない?』夜中2時をすぎた頃、松田さんが話しかけてきた。あたしは早く注文を覚えるためにメニュー表とにらめっこ中。『まだ緊張があるので大丈夫ですよ。』初めから松田さんとは気があい、年上だからかあたしをすごくかわいがってくれた。わからないことがあると一番に教えてくれて、あたしが一番慕っていた人。

    2007-12-21 02:55:00
  • 98:

    名無しさん

    『お疲れ!初日どうやった?』6時を過ぎたころ、増田さんが話しかけてきた。

    2007-12-21 03:15:00
  • 99:

    名無しさん

    『まだまだ覚えることたくさんあるので…』ただ時間はけっこう早く感じた。

    2007-12-21 03:20:00
  • 100:

    名無しさん

    着替えをして、今日はメニューを覚えるため、家にメニュー表をもってかえることにした。挨拶をして、店をでる。『あーなんか終わった瞬間疲れたかも。』独り言を言いながら携帯をチェックする。

    2007-12-21 03:25:00
  • 101:

    名無しさん

    ―新着メール2件
    2件ともたかしからだった。そういえば、休憩のときも携帯みてなかったな。《お疲れ〜初仕事どう?頑張ってな♪》《今日終わったら家いっていい?多分9時くらいになるけど、待っててなぁヾ(^▽^)ノ》返事もしてないのに来る気満々やん…。あたしは歩きながらたかしにメールをうつ。時間は7時になる前だった。

    2007-12-21 03:30:00
  • 102:

    名無しさん

    《終わった。けっこう楽しかったで。あたし眠いから多分帰ったら爆睡やわ。また今度にしよー。》送信―――…あたしだって会いたい…でも毎日会うのが当たり前になれば、会えない時の寂しさを強く感じてしまう。あたしは少しずつ自分の気持ち我慢することを覚えていった。

    2007-12-21 03:35:00
  • 103:

    名無しさん

    8時を過ぎてもたかしからの返事はない。眠いのに気になって眠れない。『…ハァ…あたしアホやろ…』素直に来てほしい、待ってるねって言えばよかったかな。ただどうしても素直になれない自分がいた。

    2007-12-21 03:39:00
  • 104:

    名無しさん

    ピリリッ♪―『もッッもしもしッッッ!』『朝から元気やなぁ。爆睡するんちゃうかったん?』あれから気になって眠れなかったあたしは携帯を手にもち、じっとみていた。たかしからの着信におそらく1コールほどででたんだろう。さらに思いのほか声をはりあげてしまった。

    2007-12-21 03:44:00
  • 105:

    名無しさん

    『ちゃうねん…寝ようと思ってんけど…』気になって寝れませんでした…なんて言えるはずがない。『なんし、今家の下やからあけて!』はっ!?家の下??『えッ?ちょっ…――』『プープー…』切れてるし…。あたしは急いで玄関をあけにいった。カツカツッと靴の音が聞こえ、ガチャッとドアがあいた。『みくぅ〜会いたかった』ギュッとあたしを抱きしめるたかし。お酒のにおいがする…。

    2007-12-21 03:49:00
  • 106:

    名無しさん

    『とりあえず早よあがって!』いつもの場所にたかしがすわり、その横にあたしがすわる。『なんで来たん?』…かわいくない!ちっともかわいくない!ほんとは会えてうれしいのに…カチッ―タバコに火をつけながらたかしがあたしの肩に手を回し、その手であたしのほっぺをつねる。

    2007-12-21 03:53:00
  • 107:

    名無しさん

    『会いたかったから。電話にでーへんかったら帰ろう思ったけど、メッチャ元気な声やったしなぁ?』と言いながらあたしの顔を覗きこむ。『迷惑やったらかえろか?』いじわるそうな顔をするたかしに『別に…迷惑じゃないし。ただ…』その先がどうしても言えない。『言いたいことは言って。我慢される方がよっぽどキツい。俺は何でも言い合える関係になりたい。』そう言ってくれたたかしに『…うん。わかった。じゃあなるべくちゃんというようにするわ。』そう言うとニッコリと笑った。

    2007-12-21 04:00:00
  • 108:

    ―――言うようにする…あたしは最初から最後まであたしの気持ちを全て伝えるなんてできなかった。言わなくていいことは言って本当に言いたいことはちっとも伝えてなかったね…―――" " "07/12/21 04:03

    2007-12-21 04:03:00
  • 109:

    名無しさん

    100さんありがとうございます☆頑張ります!
    バイトのところで凄く短くなってますが、何度かいても禁止ワードがはいっていて…。何故禁止ワードなのかわからない普通の言葉がずっとひっかかってたみたいで…進めないと思い思いっきりはぶきました。読みづらかったらすみません。

    2007-12-21 04:11:00
  • 110:

    名無しさん

    ごめんぉもんなぃ以上?

    2007-12-21 05:22:00
  • 111:

    名無しさん

    ↑しね

    2007-12-21 08:51:00
  • 112:

    名無しさん

    ぁげ?

    2008-01-23 13:13:00
  • 113:

    名無しさん

    久々に更新します☆

    2008-01-23 15:01:00
  • 114:

    名無しさん

    たかしとはあいかわらずの毎日が続いていた。仕事が終わってからあたしの家に帰ってくる。
    『今日も疲れたわ。みく癒やして〜』たかしがあたしを後ろから抱きしめる。『お疲れ。眠いやろ?ベッドで寝たら?』

    2008-01-23 15:08:00
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