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DEAR〜

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  • 1:

    アイ◆hsF3gEfPG6

    これは、愛の16の時の実話です。
    よかったら読んでください。

    2007-12-20 01:13:00
  • 151:

    名無しさん

    頑張れ?

    2008-01-06 21:29:00
  • 152:

    愛◆hsF3gEfPG6

    風呂からあがり、脱衣場で着ていた服をまた着てから脱衣場のドアを開けると、リビングから朝のテレビ番組の音と、母さんが何かを炒めてる音が聞こえてきた。 愛は、ジンジンと痛む体を力を入れて階段をのぼり、部屋に入った。                           
    外は、セミの鳴き声が響き渡っていて、まだ6時過ぎなのに外はすでに青白く明るくなりはじめている。 夜中飛び出した時のままの部屋。マニキュアや雑誌が床に置いてあり、ベルが机の上にあった。                 
    愛は服を脱ぎパジャマに着替え、髪をドライヤーで乾かし1つ大きなため息をこぼした。

    2008-01-06 22:27:00
  • 153:

    愛◆hsF3gEfPG6

    夜中の光景がまるで映画を見ているような映像で、頭の中でカタカタと音をたて同じ場面が流れていくような感覚。                                  
    ………大丈夫……                            
    映像をぷつりと切り裂くように、愛は自分にその言葉を胸の中でつぶやき、ベッドに入り、ゆっくりとまぶたを閉じた。。

    2008-01-06 22:31:00
  • 154:

    愛◆hsF3gEfPG6

    愛は夢を見た。                             
    まだランドセルを背負ってる愛が勢いよくドアを開けて、ただいまと大きな声で笑顔で言ってる。 でも、おかえりという言葉が返ってくる事はなくて、笑顔が少しずつ変化して、肩を落としながらひどく悲しむ顔に変わり、靴入れの扉をゆっくりと開けて、お母さんの靴があった場所には、何もないことを確認して、ゆっくりと扉をしめ、靴を脱ぎ階段をゆっくりとのぼっていき、お母さんの洋服ダンスがある部屋へと入り、ゆっくりとドアを開けて、そこには何もなく、唇を噛みしめ泣いている。。

    2008-01-06 22:38:00
  • 155:

    愛◆hsF3gEfPG6

    その姿を見ている今の愛。動こうとしても、体が動かなくて手を差し伸べようとしても、それすらできずにただただ、幼い自分を見る事しかできない。。                            
    そこへ、弟がやってきて幼い愛は涙を拭き、立ち上がり弟に笑顔を見せた。。                                     
    ――パチッ――――目が覚めると同時に、セミの鳴き声が耳に飛び込んできて愛は上半身を起こした。

    2008-01-06 22:44:00
  • 156:

    愛◆hsF3gEfPG6

    お腹…痛い…… 痛みが夜中の出来事を甦らせる。 パジャマを少しめくると、黒紫と黄色のような内出血の跡が白い肌に、不自然にできている。 大事な部分も、ひどく腫れたような感じがする。。                              
    ………初めてだったのに………                                  
    恐怖心があまり湧き出てこない。湧き出てくるのは、まぁくんへの罪悪感。。。それだけだったんだ。

    2008-01-07 01:20:00
  • 157:

    愛◆hsF3gEfPG6

    エアコンの作動する音の向こうで、やかましく鳴き交うセミの声を聞きながら、枕元に置いてるベルをそっと取り上げると、まぁくんからメッセージが届いていた。                       
    【ガッコウイッテキマス! マコト】                          
    机の上に置いてる時計を見ると2時をすぎていた。 まぁくん学校行ったんだ……付き合いはじめてから、初めてだよね。。メッセージ受信時刻を見ると愛が寝たあとすぐくらいに届いていたみたい。

    2008-01-07 01:26:00
  • 158:

    愛◆hsF3gEfPG6

    まだぼーっとする頭ん中。でもなぜか、胸が痛い。 …なぜかじゃないね……理由は1つだけやね?                           
    まぁくんに会いに行こう。まぁくんに…                               
    大丈夫。。夜中の事は誰にも言わない。大丈夫だよ…過ぎた事やねんから……これくらいの事、お母さんがいなくなった時に比べれば対した事ない。

    2008-01-07 01:31:00
  • 159:

    愛◆hsF3gEfPG6

    キリキリと痛む体でベッドから降り、服を着替える。夜中に着ていた服は床に脱いだ時の形のまま。。 愛は片手でそれを持ち上げると、真っ白なワンピースにビールのシミやうっすら血がシミになっていて、それを見てからゴミ箱に、そっと真上から落として、部屋をあとにした。                             
    行ってきますとも言わず、行ってらっしゃいとも言われず、母さんの気配を無視して家を出る。                              
    門から外へ一歩踏み出したと同時に、愛の家のまん前の道路を一台の原付が通りすぎ、その音に体がひどく反応する。

    2008-01-07 01:38:00
  • 160:

    愛◆hsF3gEfPG6

    更新終わります?
    書き込みありがとうございました!

    2008-01-07 01:39:00
  • 161:

    愛◆hsF3gEfPG6

    大丈夫……大丈夫だ……拳を握りしめ、強い日ざしの下でもわもわとアスファルトから伝わる温度を感じながら、愛は一歩…また一歩足を進めていく。                             
    恐がりたくなんてないよ…過ぎた事にしたい。そんなに愛は弱くなんてないよね?大丈夫だよね?                            
    歩きながら愛は自分にそんな事を言い聞かせているのに、体は原付の音に怯えている。。

    2008-01-07 04:08:00
  • 162:

    愛◆hsF3gEfPG6

    つい数年前まで歩いていた中学までの道。 懐かしいような、懐かしくないようなそんな道。 セミの声が暑さをよけい増すような気分。                      
    愛は、ただ道を歩いている男の人を見るだけで気分が悪くなっていた。息が詰まるような感覚にさえなりはじめた……

    2008-01-07 04:11:00
  • 163:

    愛◆hsF3gEfPG6

    学校まであと少し…細い坂道を上り砂利道を過ぎるとグランドが見えるんだ。。 坂道と砂利道の間にあるトンネルが見えた所で、向こうから一台の原付がこちらに向かって走ってくる。                         
    原付がトンネルに入った時、エンジン音がトンネルの中を響かせ、愛はうずくまってしまった。                 
    体がカタカタと震える……近づいてくる音が、頭ん中で夜中の光景と重なって頭からかき消す事ができない。

    2008-01-07 04:16:00
  • 164:

    愛◆hsF3gEfPG6

    それと同時に幼い時の光景が、次々と頭ん中でモノクロの映像になって流れていく……父さんがお母さんの髪を掴み引きずり回して、馬乗りになりお母さんの首を絞める映像……割れたガラスや食器が散らばる映像……お母さんが泣き叫ぶ映像……お母さんが出ていった時の映像……                             
    次々とすごい早さで流れていく……                                 
    ドクン・・・ドクン・・・ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン

    2008-01-07 04:22:00
  • 165:

    愛◆hsF3gEfPG6

                             
    「愛っぺ?!」                              
    声がして、愛は我に返った。。。熱いアスファルトの上にうずくまってしまっていたみたいで、愛はびっくりしたまま声のする方に視線を向けると、視線の先に原付にまたがり愛を見下ろすまぁくんがいた。

    2008-01-07 04:25:00
  • 166:

    愛◆hsF3gEfPG6

    まぁくんは制服姿でヘルメットもかぶってないままで、愛をびっくりした目で見ている。                    
    ポタッ……まぁくんの姿を見て涙が溢れ、次々と落ちていく。。  誠「何?!どっどないしてん?!」まぁくんは、原付を停め愛の元へ駆け寄り愛の顔を覗き込み、愛を抱き締めたんだ。

    2008-01-07 04:30:00
  • 167:

    愛◆hsF3gEfPG6

    まぁくんの、匂いと温度が愛を包み込み、愛はその場でまぁくんにしがみつきながら、泣き叫んでいた。。                         
    まぁくんにすがるように、ただ泣き叫んだんだ。。                           
    まぁくんは、現状が把握できないはずなのに、何も聞く事もなく、ただ愛を抱き締めながら背中をトントンと優しく叩いてくれていた。

    2008-01-07 04:33:00
  • 168:

    愛◆hsF3gEfPG6

                                        
    誠「これ飲み」まぁくんから手渡されたジュースを受け取り、愛は泣きすぎて真っ赤になった目でまぁくんを見ると、まぁくんは何も言わず愛の隣に座った。                          
    まぁくんは愛を原付の後ろに乗せ、自分の家に連れてきて、部屋へとたどり着いていた。                                
    原付に乗ってる時に、気分が悪くなったけど、まぁくんの背中に頭をくっつけて、流れる風と共に漂うまぁくんの匂いに少し安心したんだ。

    2008-01-07 13:12:00
  • 169:

    愛◆hsF3gEfPG6

    何も知らないのに、まぁくんは愛に何があったのか聞こうともせず、ただ隣でタバコを吸っている。                            
    まぁくんには、夜中の出来事を言ってはいけない……傷つけてはいけない……                                     
    誠「落ち着いた??」愛の顔を覗き込み、心配そうに微笑むまぁくん。愛は、その顔を見てうなずくと、頭をポンッと叩きまぁくんは、部屋の壁に立て掛けているギターを持ち上げ、愛の隣でギターを弾きながら歌いはじめた。

    2008-01-07 13:18:00
  • 170:

    愛◆hsF3gEfPG6

    ――ねぇまぁくん?――                          
    今でもね……愛はこの時の歌大好きだよ……                            
    どんな言葉をもらうよりも、あったかくて愛しくて                          
    まだ15歳のまぁくんの精一杯の優しさだったなんてあの頃気付きもしなかったよ……

    2008-01-07 13:25:00
  • 171:

    愛◆hsF3gEfPG6

    ♪♪♪ギターを弾き終えると、まぁくんは愛の顔をじっと見つめて、手を愛の頭の後ろに回し、愛にキスをしたんだ。                               
    マルボロの味がするキス。怖くない……優しいキス。。舌を絡ませ愛はそれを受け入れるんだ。 胸の奥がきゅんとするキス……                           
    ゆっくり、愛の体を支えながらベッドに愛を倒しながらキスをするまぁくん。。愛は、ゆっくりまぶたを閉じる。。

    2008-01-07 13:31:00
  • 172:

    愛◆hsF3gEfPG6

    ―――?!――――                           
    怖くないはずなのに、まぁくんの手が愛の胸に触れたと同時に、物凄い寒気と同時に喉が詰まるような感覚になり、息が苦しくなりはじめた。                                 
    誠「??愛っぺ?……??愛?」ピーッと耳鳴りがする向こうの方で聞こえるまぁくんの声に返事をする事ができない。。。 愛は、まるで水の中に閉じ込められたようなそんな感覚に襲われた。

    2008-01-07 13:36:00
  • 173:

    愛◆hsF3gEfPG6

    この感覚は前にも何度かあった事があるけど、こんなにひどいのは初めて………愛は、苦しみもがきながらじたばたしていて、まぁくんは愛の名前を呼びながら愛の口にビニール袋を当てながらも、愛を力一杯抱き寄せていた。                               
    息ができない!息が‥怖いっ怖いよ!!  何も考えれない意識の中で、遠くのほうで聞こえるまぁくんの声に答える余裕さえない中で、愛はまぁくんの手を探して強く握っていた。

    2008-01-07 13:43:00
  • 174:

    愛◆hsF3gEfPG6

    ――スー‥…はぁぁぁ  呼吸がだんだん出来るようになり、ゆっくりまぶたを開けると、まぁくんが愛に微笑む顔が視界に映り凄く安心した。                               
    誠「もう大丈夫やから…」まぁくんからそう言われ、コクリとうなずきながら、ゆっくりビニール袋を口から放す。

    2008-01-07 13:47:00
  • 175:

    ゆう

    愛ちゃん(*μ_μ)
    小説読んでると涙がでてくるよ。。
    (っω;`。)スンスン
    頑張って(*ノェノ)

    2008-01-07 14:12:00
  • 176:

    愛◆hsF3gEfPG6

    一体どれくらい時間が過ぎていたのだろうか。。まぁくんを握り続けていた手のひらにはじんわりと汗が出ていた。                                
    誠「愛って過呼吸もち?」 まぁくんから言われた言葉に理解ができないでいる。 誠「また苦しくなったらビニール袋か何かで口にあてたら治るから……ってかさぁ……お腹のあおたん何??」                                 
    愛の目を、まっすぐ見ながらまぁくんがそう言った。いつの間にか愛のブラジャーのホックを、まぁくんは取り外していたみたいで、服をめくる時にお腹のあおたんが見えたのだろう。

    2008-01-07 17:18:00
  • 177:

    愛◆hsF3gEfPG6

    …言っちゃだめだ…まぁくんは傷つけたくない……ねぇまぁくん?愛はね……まぁくんが大事だから……                                      
    愛「お父さんにまた殴られたねん…」自分の中で、一番自然な嘘をついた。まぁくんの目を見ながら、愛はそう話すと、まぁくんは愛の目をじっと見てから、1つため息をついて  そっと愛のお腹の上に手を添えたんだ。                                
    この時ちゃんと話しておけば、君との未来は変わっていたのかな……                             
    誠「ほんまに?」その言葉に愛はうなずく。 まぁくんは、唇を噛みしめ愛のお腹に置いてる手でそっとそっとお腹を撫でてこう言った。

    2008-01-08 05:15:00
  • 178:

    愛◆hsF3gEfPG6

    誠「そっか…」この言葉の意味に深いか浅いかは分からない。けれど、それ以上の言葉が見つからなかったのかな。                                
    愛は、ひどく疲れていた。過呼吸になったし、泣いたせいかな…でも、まぁくんの傍にいるとね、すごく落ち着けたんだ。                             
    まぁくんは、いつもよりだいぶ早い時間に、愛を家の前まで自転車の後ろに乗せ送ってくれた。

    2008-01-08 05:20:00
  • 179:

    愛◆hsF3gEfPG6

    玄関のドアを開けると同時にリビングからお父さんの声がして、愛はお父さんに呼び出され、まだじんじんと痛む体のまま、リビングの机にお父さんと向かい合わせになり座り、母さんがテーブルの椅子に足を組ながらタバコを吸っている。                         
    あぁまたこの感覚。息がつまるような苦痛。。過呼吸とは違う感覚。この空間が愛は苦手……愛は、この家ではまるで氷のように冷めているんだ。

    2008-01-08 05:24:00
  • 180:

    愛◆hsF3gEfPG6

    お父さんはタバコを灰皿にもみ消すと、灰皿に押し付けられたタバコから、細い煙が風に吹き消された。愛は、ただそれを見ていた。                         
    父「昨日の夜中また家出てったやろ?何でや?」父さんの冷静な声。愛が何を言っても、父さんは愛の言う事なんて信じようとせず、母さんの言う事を信じる。 それに何を言っても、愛を殴る。                     
    愛「別に…」父さんの目を見ることもせず愛は、そう答える。 母「遊びに行ってたんでしょ?シンナーとかしてるんじゃないでしょうね?」煙を吐きながら母さんが愛にそう言った。

    2008-01-08 05:31:00
  • 181:

    愛◆hsF3gEfPG6

    愛が母さんの顔を睨むと、母さんはテーブルの椅子に足を組んだまま愛をまるで見くだすように見下ろした。 父「そんな事しとるんか?!」 父さんが声を張り上げる。 …あんたは、何でも信じるんやな…                          
    愛は母さんを睨んでいた。拳に力が入る。 父さん「答えぇ!!」父さんの怒鳴り声。愛はそれでも母さんを睨んでいた。                             
    愛「そう思うなら思えばいいやんか!!」愛がそう怒鳴ると、父さんはテーブルの上に置いてるタバコを愛に投げつけ、床にタバコが散らばる。

    2008-01-08 05:37:00
  • 182:

    愛◆hsF3gEfPG6

    愛は今まで、父さんや母さんには、手をあげた事がなかった。理由は親だから。どんな嫌味を言われようと、どれだけ殴られようとも泣かないし、歯を食い縛り耐えてきた。 何を言われても、ぐっとこらえてきたんだ。                                 
    「はぁ……あんたの母親はどんな人なんやろね(笑)どんな育て方してきたんやろね(笑)」母さんがタバコを消しながら、ため息まじりにそう言ったんだ。まるであざわらうように…                           
    「母さん!言い過ぎや…」父さんが、すぐさまそう言ったけど、母さんはくすっと笑ったんだ。                             
    殺してやる……こいつは殺してやる……愛は、立ち上がりテーブルの上にあるガラスでできた灰皿を掴み、思い切り母さんにぶつけると、灰皿が母さんの腕にぶつかり床の上で割れ、それと同時に父さんが立ち上がり愛を殴りはじめた。

    2008-01-08 05:46:00
  • 183:

    愛◆hsF3gEfPG6

    父「なんて事するんや!!!」怒鳴りながら愛の体を殴り続ける父さん。昨日の夜中の痛みに加わり今にも悲鳴をあげてしまいそうな激痛が身体中に広がる。                          
    愛「殺してやる!!!殺してやる!!!」愛は殴られながらも、そう叫んでいた。 しばらく、父さんは愛を殴りつづけ、母さんの前に愛を引きずり、愛の頭を押さえつけ土下座をさせた。                                   
    父「謝れ!母さんに謝れ!」愛の頭を押さえつけたまま、そう怒鳴る父さん。力を入れて顔をあげようとしても、父さんの力に叶うわけもなく愛は母さんに土下座をさせられた。

    2008-01-08 05:52:00
  • 184:

    愛◆hsF3gEfPG6

    母さんは、そのままリビングから去っていき、寝室へ行ってしまい、愛と父さんがリビングに残った。  しんとするリビング。殴られすぎて、身体中の感覚がわからない。                              
    愛の頭から手を放した父さん。愛はうつむいたまま、父さんのパジャマのズボンを掴み「……愛の言う事は信じないくせに…」そう言ったけど、父さんが答える事はなくて、愛はうつむいたまま唇を噛み締めた。                         
    愛「……もう…邪魔なら殺して……」愛がそう言うと父さんはため息まじりに「迷惑かけんといてくれ…」そう言い残し、寝室へ行ってしまった。

    2008-01-08 05:58:00
  • 185:

    愛◆hsF3gEfPG6

    愛は感覚の分からない体でゆっくり立ち上がり、足を引きずりながら階段を一段一段のぼりきると、姉ちゃんの部屋のドアが見えて立ち止まった。                              
    鍵が新しく付けられたドア。お母さんの嫁入り道具のフランス製の真っ白な洋服ダンスとドレッサーがあった部屋。 《愛が大きくなったらあげようね》笑顔で愛にそう話してくれたお母さん。。 その家具すべて母さんがこの家に越してきた時、引っ越し業者に捨てろと言って、愛の目の前で全て運ばれて行ったんだ…                         
    愛にとってお母さんがいなくなっても、唯一お母さんを感じれる特別な場所だった……今は冷たく閉ざされた愛が入る事のできない部屋……

    2008-01-08 07:08:00
  • 186:

    愛◆hsF3gEfPG6

    胸が締め付けられたように痛む…愛は、そのドアから視線をそらし自分の部屋へと入り、床にぺたりと崩れ落ち、くやしくて涙を流した。 兄ちゃんと弟のゲームする音が聞こえる。。                         
    愛は…愛の居場所は……こんな家なんかじゃない……父さんは、愛が邪魔なんだよね…愛を殴る時の父さんの目は、愛情なんて何一つ感じれなくて、お母さんの首をしめた時の目と同じ。 愛がお母さんに似てるから? だから……                            
    ポタッ…涙が太ももの上に落ちる。愛はゆっくり立ち上がり、部屋を出て階段を降りて足をひきずったまま家から出た。

    2008-01-08 07:15:00
  • 187:

    愛◆hsF3gEfPG6

    向かう場所は、まぁくんの家。 足をひきずりながらゆっくり歩いていく。通り過ぎる原付の音にびくつきながら、それでも立ち止まらずに歩き続けた。 泣きたくないのに、涙が次から次へと溢れて、そのたびに手で拭き取った。                            
    まぁくんの家の前にたどり着き、まぁくんの部屋のある場所を見上げると、電気がついていて、愛は舌打ちをすると、少ししてからまぁくんが窓を開け愛の姿を見てびっくりしている。

    2008-01-08 07:19:00
  • 188:

    愛◆hsF3gEfPG6

    誠「愛っぺ!?…どないしたん?!入ってこいや!」窓を開けたまま愛にそう言って、すぐさま窓を閉めまぁくんの姿は見えなくなり、愛は足をひきずりながらまぁくんの家に入ると、おばさんの焼くお好み焼きの匂いがした。 おばさんは、仕事をしている。                            
    階段を上り、ドアを開けるとまぁくんがドアの前に立っていて愛は、まぁくんに抱きついたんだ。

    2008-01-08 07:22:00
  • 189:

    愛◆hsF3gEfPG6

    誠「どないしてん?!」愛「もういやや……いややぁぁ」愛はまぁくんに抱きつきながらそう言っていた。 まぁくんは愛を力いっぱい抱きしめ、その場に二人で座りまぁくんに抱きつきながら、愛はまた泣いた。                         
    愛は決して泣かない。人前で泣くのが何よりも嫌い。なのに…まぁくんには、まぁくんの前では、泣き虫。。                       
    この夜、愛は自分に誓った。まぁくんが愛の唯一の居場所って……

    2008-01-08 07:27:00
  • 190:

    愛◆hsF3gEfPG6

    DEAR
    あの頃…強かったわけではなくて、強がる事でしか自分を守る事ができなかった…                                   
    あの頃…人前で泣かなかったのは、そんな余裕さえないくらい精一杯だっただけ                        
    話しを聞いてもらえてたのなら、今の自分は変わっていたのかな…そんな事今更遅すぎるのかな                                         
    ねぇ、まぁくん? 愛があの時誓った事は、ただの逃げでしかなかったよね…君の重荷になりたくなかったのに、結局重荷になりたかっただけだね……ごめんね…

    2008-01-08 07:32:00
  • 191:

    愛◆hsF3gEfPG6

    更新終わります。読んでくれてる人がいるかどうかは分からないし、どう感じてくださってるかは分かりませんが、完結までお付き合いください?

    2008-01-08 07:34:00
  • 192:

    愛◆hsF3gEfPG6

    5話 涙

    2008-01-10 01:51:00
  • 193:

    愛◆hsF3gEfPG6

    やっと落ち着き、まぁくんが飲んでいたジュースを飲み、ため息をついた。愛の隣でタバコを吸いながらまぁくんは、首にぶらさげていたタオルを床に置いてTシャツを着た。どうやら風呂上がりみたいで、髪もまだ濡れたままだ。                
    愛は、あの家から出たいとまぁくんに話したけど、まぁくんがうなずいてくれることはなくて、 「もっと広い心を持て」と言われた。 どうして殴られたのかは、愛は言えずにまぁくんからの予想外の言葉にひどく落ち込んでいると、まぁくんは、愛の頭にぽんっと手を乗せ、またタバコを吸った。

    2008-01-10 01:58:00
  • 194:

    愛◆hsF3gEfPG6

    誠「俺が愛を幸せにするから、だから今は我慢しろ…な?」愛「…今…幸せにしてよ…」 まぁくんにもたれたまま、愛が小さな声でそう言ったけど、まぁくんからの答えは                              
    「まだ15やし無理やから…今は無理やけど絶対幸せにしたる」こうやった。 愛は、今すぐがいいのに…好きやったら、愛を大事に思うんやったら愛をあの家から連れ去って、二人でどこか遠くに消えてしまいたいのに…どうしてまぁくんはそんな言葉さえ言ってくれないのかな…

    2008-01-10 02:05:00
  • 195:

    名無しさん

    ?

    2008-01-14 14:02:00
  • 196:

    名無しさん

    気になる

    2008-01-14 14:21:00
  • 197:

    愛◆hsF3gEfPG6

    愛がそんな事を考えながらうつむいていると、まぁくんは何も言わずに壁にたてかけてあるギターを取り、また愛の隣に座りギターを弾きはじめた。                             
    そして、ゆっくりと歌を口ずさみはじめたんだ。愛の知ってる歌を……愛はそれを隣でただ聞いているとなんだか胸が痛くなり、けれど温かい気持ちになり泣きそうになった……                            
    愛…まぁくんが居ればなんにもいらないよ……まぁくんが居てくれるならば何も怖くないよ。

    2008-01-15 03:59:00
  • 198:

    愛◆hsF3gEfPG6

                                        
    ――――夏休みになった。―――                                 
    強い日差し、やかましいせみの声、アスファルトは、もわもわっとしていて、歩くだけで汗をかいてしまう。                                  
    愛は、リサと一度だけ遊んだ。終業式の日に。 その時に、まぁくんの話しをたくさんしたんだ。今はすごい幸せって……リサもそれを喜んで聞いてくれたよ。久々に二人でカラオケに行った。リサとこうやって遊ぶの久々やなって笑い合ったよね。

    2008-01-15 04:06:00
  • 199:

    愛◆hsF3gEfPG6

    それから一週間、愛は毎日昼前にまぁくんの家に行ったんだ。 家に居たくなくて起きて用意して、すぐ家を出る。そして、まぁくんの家に行きどこへ行くわけでもなく、ただまぁくんの家にいた。                               
    まぁくんとの進展は何もなくて、今の愛はそれが何故かほっとできたんだ。 キスする時でさえ、少し体がビクッとしてしまう。。まぁくんは、そんな愛を見て少し寂しいような顔を見せて、愛はその度々胸が痛くなった。                                 
    好きなのに……まぁくんからしてもらう事は嬉しいはずなのに…なんでいちいちビクビクしちゃうんやろ。。。

    2008-01-15 04:13:00
  • 200:

    愛◆hsF3gEfPG6

    その日は、昼過ぎに家を出た。まぁくんの家までの道を歩いていく。いつもより暑い暑い日。空は快晴で、お日さまが雲に隠れる事ないくらい青い空が広がっていたんだ。 愛は、一秒でも早く会いたくて、まぁくんの顔を見たくて、暑い中走りだした。

    2008-01-15 04:18:00
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