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本命ですか?
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1:
みなこ
実話です。初心者なので読みにくいと思いますが宜しくです。
2008-02-15 19:44:00 -
2:
名無しさん
いつもと同じ、煙草の煙と笑い声が混じった店内。
「いらっしゃいませ。ミナです。お隣よろしいですか?」
いいなれた台詞で1日が始まる。
「おぅ!ミナ、来たでー。」客のノブ君がやってきた。ノブ君は昔ホストをしていたらしく30代半ば位だが男前でノリもいい。
ミナ「おはよ〜♪」 ノブ「お前客に向かっておはよーは無いやろ〜」 ノブ君は"ミナは妹みたいだな"といつも可愛がってくれる。私の一番のお気に入りのお客でもあった。2008-02-15 19:46:00 -
3:
みなこ
いつもと同じように接客していると、ボーイが「ミナさんお願いします〜」と呼びに来た。お客が来たか、と思い席を立ち、ボーイに「何番?(席)」と訪ねると私を無視してなにやらお客とコソコソ喋っている。“何やねん、感じ悪いなぁ”と少しムッとした私を見たその客は、ボーイに「おぅ。このコ指名でつけといて。」と言い、私を席に呼んだ。
2008-02-15 19:50:00 -
4:
名無しさん
席につき、そのお客に違和感を感じながらいつも通りの接客を始めた。
「ご指名ありがとうございます。ミナです。」
名刺を渡すと、その男はトモヤと名乗り、名刺を渡してきた。
“club…代表…?ホストか。あ!そうや!この人にキャッチされた事あるわ”
ミナは人の顔は覚えている方だ。
違和感は、見覚えのある顔だったからだ。
そう思っていると、「何回か話しかけた事あるねんで」と言ってきた。
“キャッチて言えばいいやん。営業かよ”そう思いながら「そうなんですか?私は初めましてですけどねー今日はお仕事ですか?代表さんもキャッチとかされるんですね?」と嫌味も込めて返す。
ホストは嫌い。
人の気持ちを弄んで、汚い、えげつない。
いくら指名でもホストとは関わりたくなかった。
自分も大して変わらないのにホストを軽蔑していた。2008-02-16 10:28:00 -
5:
みなこ
それでもミナは普段通りのテンションで接客を続ける。
すると「同業やねんし、営業接客で気ぃつかいなや」と言ってきた。
「トモヤさん店内にいる限りはお客様ですから。指名も頂いてますし」と答える。
「トモヤでええよ。客相手に客ってダイレクトにゆうなよ〜(笑)」
トモヤはミナの嫌味なんか相手にしていない様子だった。それが余計ミナを苛立たせた。
「また来るし番号教えてや」と言いトモヤはケータイを出した。「はぁ…ありがとうございます」
番号交換をし、トモヤは1時間しないうちにチェックし、帰り際に
「今度の金曜、◯時から△ch見てな〜♪」と告げて帰っていった。
トモヤはテンポ良く喋り、さすがホストだなと思った。2008-02-16 10:32:00 -
6:
名無しさん
「もし〜?テレビ見たよー」
トモヤは「おぉー!ありがとう。初めて電話してきたなぁ(笑)俺、男前やったやろ〜!?」
ミ「謙遜とかせぇへんの(笑)」
ト「ホンマの事やからしゃあないやん♪なぁ、どうやった!?」
ミ「はいはい、てゆうか今忙しそうやね?」ト「テレビもそうやけど、今日金曜やしなぁ! あっ、ごめんまたかけるわー!」
「はいよー」
プーッ・プーッ…
次の日、トモヤが店に来た。席につくなり、「ミナちゃん♪今日もかわいいね?」ミナ「当たり前やろ」トモヤ「謙遜せぇへんのかよー」 昨日の電話と同じような会話をしながら、接客に入った。
しばらくしてトモヤは「そんな営業丸出しええってゆうたやん!楽にしぃや」ミナは「店やねんし、お客やんか。」 「ひどいなー(笑)それホストがゆうたらお客にどつかれるで?」
そう話していると
他に指名客があったミナはボーイに呼ばれ席を立つ。
その前に化粧直ししようと、ロッカールームに向かう。
その時後ろから「ミナちゃん、ミナちゃん!」「あ、ヒロちゃんおはよう」
2008-02-16 16:39:00 -
7:
名無しさん
ヒロちゃんはよくホストに飲みに行ってると店でも知られている。
ミナは“絶対トモヤの話だな”とすぐに思った。案の定トモヤの事を聞いてくる。「ねぇ、あの席に来てるの〇〇(店名)のトモヤさんやろ!?指名もらったん?なんで?店行ってんの?」
私は“どんだけ知りたいねん”と少し呆れ「そう、トモヤやで。店は行ってないよ。こないだ場内(指名)もらって今日が二回目。」ヒロはまた質問責めにきた。2008-02-16 19:11:00 -
8:
みなこ
ヒロちゃんは「営業できてたんやんなぁ〜?いいなぁ!私もつきたかった!で?今日あがったら店いくん?ミナちゃん騙されてへん?」
なんて失礼な女や、ミナは少し苛立ち「席つきたかったらボーイに言えばいいやん。私のヘルプやけど。」と言ったにも関わらず、「ほんまに!?いいの!?じゃあヒロ、ボーイにお願いしてくる♪」
…頭大丈夫なんかなこのコ。
他の席から戻ってくると、ヒロは本当にヘルプで座っていた。ボーイに呼ばれると名残惜しそうに席を立ち、「今度飲みに行きますねー?」と猫なで声を出していた。2008-02-16 19:14:00 -
9:
みなこ
トモヤの隣に座ると「ヒロちゃんてコ、おもろいなぁ。ホストなら誰でもいいって顔に書いてあったわ(笑)」私は失笑した。
別に関係ないし、ヒロちゃんを客にするならすればいいと思った。
トモヤ「なぁ、何時まで働いてるん?」 ミナ「日によって違うけど、だいたい3時くらいかな。なんで?」 トモヤ「ほんなら、今日あがったら連絡しておいでや。めーっちゃ旨い飯屋あんねん!」ミナ「…ご飯だけね。」 トモヤ「よし、んなら連絡まってるわ!」
ミナも断ればよかったのに、いつの間にかトモヤの喋るペースに乗せられていた。2008-02-16 19:18:00 -
10:
みなこ
3時すぎ。そろそろあがる時間だ。
さすがにブッチする訳にはいかないし… とりあえずご飯だけなら…お客やし!
この時断っていたら…。
“ホスト”という事に異常にこだわっている自分に言い聞かせ、約束通り、トモヤに電話した。
ミナ「終わったよ」
トモヤ「今、どこ〜?」
ミナ「青山でお茶してる」トモヤ「5分で行くわ!待っといてー」
2008-02-16 19:21:00 -
11:
みなこ
カラーン… イラッシャイマセー
トモヤ「ハァハァ… おぅ!」ミナ「おつかれー。息切れ?酒ばっか飲んでるからやで?」
トモヤ「違うわ!急いできたんやんけ!!可愛げないなぁ〜」
ミナ「あはは。急いでくれんでもいいのに。でもありがとう」
トモヤ「最初からそない言ったらええねん!」
トモヤはココアを頼み少し話をしてから、「そろそろ行こう」と会計を済ませ、青山を出た。
ミナ「自分の分くらい払うし」
トモヤ「ええよ。男に恥かかすなや」
ミナ「ありがとう」
“これもホストの手か…”全ての行動を疑う。
2008-02-16 19:26:00 -
12:
みなこ
案内された席は一番奥で、店内が見渡しにくい所だった。ミナはイライラ全開でドスッとソファーに座る。
トモヤは裏に入り、すぐに出てきてミナの隣に座った。2008-02-16 19:49:00 -
13:
みなこ
ミナは「なによ、これ。店行くなら行くってゆーたらいいやん。」と言うとトモヤは「まぁそう怒るなって。嘘ゆーたんはごめん。でもうちの店一回見といてほしかってん」となだめた。ミナは何も答えずタバコに火をつけた。「ごめんって。もう、出るか?」
ミナは「いい!来たからには飲む!ビールちょうだい。」…割りきって飲むしかない。着いてきたのは自分だ。トモヤは「よっしゃ!ビールな、すぐ持ってくるわ」
少し焦った様子でビールを取りに行った2008-02-16 19:53:00 -
14:
みなこ
トモヤ「おまたせ♪」ミナ「あんまりうるさくないねんなぁ、もっと騒がしいと思ってた」トモヤ「今はまだね。もうちょっとしたら騒がしくなるで。」
ミナ「そうなんや〜。でももう4時近いけど、そんな時間からみんな飲むん??」トモヤ「うちの店は3時4時位から忙しなるねん。だいたいどこもそんな感じやで。」ミナ「えー!?」トモヤ「みんな仕事終わってからやからな」ミナ「そうなんやぁ」
“みんな体力あるなぁ”そう思いながらビールを飲んでいると、トモヤにお客が来たようで、「ちょっと待ってて」とケータイを席に残して行った。2008-02-16 20:00:00 -
15:
名無しさん
呼んでるよ?
気になる?2008-02-17 12:17:00 -
16:
名無しさん
とりあえず略どうにかして
2008-02-17 13:11:00 -
17:
みなこ
トモヤは戻ってくるなり「出ようか」と言った。ミナはわけもわからず「え?あぁ…」と答えて席を立つ。ユウスケ「お疲れ様でっす」ケンタ「ありがとうございます」出口に向かうトモヤを追いかけ、「トモヤ??…お金は?」
トモヤ「ちょっとしかおれへんかったし、無理矢理連れてきたんやしええよ」ミナ「え?でもビール飲んだし…。おるわって言ったの私やし。」トモヤは小声で『ちょっと、ここにおって』と言い、パウダールームにミナを押し込めた。2008-02-17 18:24:00 -
18:
みなこ
パウダールームにはお客らしき女の人が一人、化粧を直している。そのお客はミナを上から下までジロッと見て、また化粧直しを始めた。まるで品定めをされた様で気分が悪いが、ミナもとりあえず髪型や服装をチェックしてみた。
出口の方から女が駄々をこねる様子が聞こえてきた。2008-02-17 18:27:00 -
20:
名無しさん
女『ひどーぉい。せっかく来たのにぃ〜…ブツブツ…』男『………』
男のほうは、何を喋っているのかよく聞こえないが、トモヤのようだ。数分後、ユウスケがパウダールームを覗き、手招きをしてエレベーターの前に案内された。エレベーターの前にはトモヤがケータイをいじりながら立っていた。2008-02-17 19:17:00 -
21:
みなこ
トモヤはケータイをスーツのポケットにしまい、「おっしゃー!今日は終わり!今度はほんまに飯屋行こうやっ」と言いミナに手招きをする。
ミナ「いや…もう疲れてるし帰りたいんやけど…」トモヤ「そんな事ゆーなって。すぐ近くやから、なっ?」ミナ「ん〜〜…」トモヤ「行こう行こう♪俺ハラヘって倒れそうやねん!ミナちゃんが手料理作るか、飯屋行くか、どっちがいい!?」ミナ「なんで私がご飯作らなあかんねん」トモヤ「じゃあ飯屋な!決まりー♪」
トモヤの口車に乗せられてしまう。もっと強く断ればいいのに……。2008-02-17 19:22:00 -
22:
みなこ
歩いて数分の場所にある“飯屋”は特にお洒落な店でもなく、普段前を素通りしていたご飯屋さんだった。中に入ると威勢のいい兄ちゃんとおばちゃんが出迎えた。
食事メニューは至って普通。ミナは『ジャムトースト』を頼んでみた。
トモヤは慣れた様子でメニューも見ず「おばちゃん、俺、焼き肉定食!」と注文する。2008-02-18 19:51:00 -
23:
みなこ
ミナが「よく来るん?」と聞くとトモヤはタバコに火をつけ、「普段は従業員とな」と答える。ミナは「ふーん」と言いタバコに手を伸ばす。
トモヤはしばらくミナを見て、ミナはそれに気付かないふりをする。「てゆーかミナちゃんて俺の事どうでもいい系?」と聞いてきた。ミナは「なにそれ…(笑)どうでもよかったらブッチしてるって!」と意味もなく動揺した。トモヤは覗きこんで「じゃあさ、男としては?」と聞く。2008-02-18 20:03:00 -
24:
みなこ
ミナはトモヤの目を見て「まだよく知らんし、そんなん聞かれても困る。警戒はしてるけど。さっそく騙されたしなぁ(笑)」と言うとトモヤは「ほんまごめん!…警戒か(笑)確かにミナちゃん疑いまくりやもんな!ホストやからしゃあないか(笑)」と苦笑いをした。
2008-02-18 20:06:00 -
25:
みなこ
ミナは「騙すのが仕事やろ?」と笑顔で言うとトモヤも「それゆーたらキャバクラもやん(笑)」と笑って返した。ミナ「そうやな(笑)じゃあ騙し合いかぁ(笑)」トモヤ「おぉ〜騙し合いやー(笑)」ミナ「じゃあ私も騙すわぁー♪」トモヤ「はい、悪ノリはおしまい!」とパンッと手を合わせて締めた。ミナは「いーやん別に〜」と悪ノリを続けた。トモヤは急に真顔に切り替えて「いやまじでいきなり信用してくれへんでいいけど、疑いまくるんはヤメテな?」とミナの目を見た。ミナは“またホストの常套手段だ”と思い「はいはい」と答えた。トモヤは“また疑ってるわ”と言いたげな顔をしていた。
2008-02-18 21:52:00 -
26:
みなこ
トモヤは一息ついて「ミナちゃんて彼女おれへんのーとか聞かんな?」と言った。ミナは「聞いても“おらん”て言うやろ?私も彼氏おらんのって聞かれたら“おらん”って言うもん。」と答える。トモヤは爆笑して「それもそうかぁ(笑)」と言った。ミナはわざとらしく「“彼女おらんの?”」と聞く。トモヤが「いてないで」と答えるとミナも爆笑して「ほらぁ〜(笑)」とトモヤを指差す。トモヤは少し焦り「いやいやマジでやし!!…ミナちゃんは彼氏は?」と、さっきとは雰囲気を変えて問いかけてきた。ミナはその雰囲気に負けてトモヤに引き込まれそうになるのを必死で耐えて答えた。「いてないよ」
「もうええって!ホンマに答えろって」
2008-02-18 22:08:00 -
27:
みなこ
ミナは「いや、ホンマやし。…別れたばっかり。」と言うとトモヤは疑いの目で「…いつ?」と言ってきた。
ミナは「1ヶ月位前…かな。浮気ばっかりするしょーもない奴やってん」と淡々と答えるがトモヤは「そっか………ごめん。」と、意外にも真剣な顔になった。
ミナは真剣に捉えてくれたトモヤに少しドキッとした。「ええよーもう終わったんやし。……私は真面目に答えたよ。」2008-02-19 01:21:00 -
28:
みなこ
トモヤはミナの眼をじっと見ながら、「いや、俺もほんまにいてないから!2ヶ月くらい前にフラれたわ。…色彼はおるけどな(笑)こんなんやから、疲れたみたいやわ。。」と言う。
ミナは視線をそらして「…信じさせる努力すればいいのに」と言うとトモヤは「したつもりやってんけどな。」と哀しそうな顔をした。ミナは初めて見るトモヤの表情に少し焦って、「無神経な事言ってごめん…」と言う。トモヤは「あぁ……いいねん。俺も終わった事やし」と苦笑いして返す。
いつもと違う会話に少しドキドキしていた。―――けどやっぱり鵜呑みにはできなかった。2008-02-19 09:53:00 -
29:
みなこ
鵜呑みに出来ないのは、ミナもお客に『実は、彼氏いるんやろ?』と、しつこく聞かれたら似たような言い回しをする事があるからだ。。。『3ヶ月くらい前に別れた』と言えばだいたいのお客は信用する。
“本当なんかな…?”疑惑を感じながらも、聞いても意味が無いと分かっているミナは何も言わず、信じているふりをした。
―――満腹になった二人は店を出ようと席を立つ。ミナ「だから自分の分くらい払うって」2008-02-19 10:02:00 -
30:
みなこ
トモヤはニコッと笑顔を作って「無理矢理連れてきたんやしええよ」と言う。
まただ……。本当にそう思っているのか、騙そうと罠を張っているのかわからない…。後者の可能性が強いだろうと思いながらトモヤを見る。2008-02-19 10:04:00 -
31:
みなこ
トモヤはミナの顔を見て察したのか、「騙そうとしてへんから安心しぃや(笑)」と笑った。ミナは「はいはい」と軽く流したふりをした。
店を出るとトモヤは「もう帰るん?」と聞く。ミナが黙って頷くと「そっか。じゃあタク拾ったるわな!御堂筋からでいいやんな?」と御堂筋にむけて歩き出した。2008-02-19 10:09:00 -
32:
みなこ
少し歩くと、トモヤは歩くペースを落とし、「…もう帰るん?」とミナを見る。ミナは「その為にタクシー拾ってくれるんちゃうの(笑)」と答えると、トモヤは立ち止まり「……さっきの話信用してへんやろ。。ほんまは彼女いてると思ってるやろ?」とミナの顔を覗きこんで言った。
ミナは「もーいいよその話は〜。」と言いながらも信用するつもりは更々なかった。2008-02-19 10:14:00 -
33:
久美
読んでますo(^-^)o
頑張って完結してください(*^_^*)2008-02-19 11:54:00 -
34:
みなこ
↑読んでくれていて嬉しいです。頑張って完結させますね!
あと申し訳ないんですが、「読んでますよ」とか書かれるのん迷惑なんですよ! 本当の小説の中にそんなん書いてないでしょ?これは私の神聖なる小説です。 今後書き込みは厳禁でお願いしますので…2008-02-19 14:07:00 -
35:
名無しさん
応援してくれてるのにそれはないんじゃないですか?じゃあ、ここに書くかない方がいいですよ
2008-02-19 16:46:00 -
37:
みなこ
>>40がみなこです!!続きかきます。**************
トモヤは「今から俺んち来ーへん?ほんまに女いてないか確認してぇや。」とミナの腕を掴む。
ミナは「そこまでして確認する必要なくない?!」と強めに答えるとトモヤは一旦目を反らし、またミナを見て「…家どこなん?」と聞く。ミナが「九条。てゆうか腕痛いんやけど」と答えると「あっ…ごめん。俺んち堀江やから寄ってきや。どうせ方向一緒やろ」と言い掴んだ手を離す。2008-02-19 17:16:00 -
38:
みなこ
ミナは「ほんまにいいって」と言って二歩、後退りした。ミナは疲れと睡魔でだんだんイライラしてきた。
……だいたい知り合ってすぐの女を家に呼ぶ男は余計信用できへん…何を思ったかトモヤは「こだわらせてるんはミナちゃんやろ!」と苛ついた口調で言った。ミナも苛ついて、「人のせいにせんといてくれへん!!意味わからん!」と返す。
トモヤは「えーからまじで来てみって!!」と今度は手を引っ張って歩きだそうとした。2008-02-19 17:22:00 -
39:
名無しさん
読んでますよ(^-^)
2008-02-19 18:20:00 -
40:
みなこ
>>43さん、ありがとうございます☆*************
ミナは「いいってば!」と手を振り払う。トモヤも少しイラついてるみたいだった。
何分かこの言い合いを続けていた。すると、酔ったサラリーマン達や呼び込みの黒服がジロジロ見てきて、ホストと言い合ってる自分を客観視し急に恥ずかしくなった。
ミナはため息をつき、「わかった…ちょっとだけ」と言う。トモヤもため息をつき、「ほんま頑固やなぁ…じゃ、タクシー拾お!」とニカッと笑う。2008-02-19 19:08:00 -
41:
みなこ
二人はやっと歩きだし、タクシーに乗り込む。10分もせずにトモヤは「あ、そこの信号左に入って止めてください」と言った。
ミナはタクシーのオッチャンに敬語を使うトモヤに少し好感を抱いた。“ホストは偉そうにしてる”というイメージがあったからだ。そんな事をボーッと考えていると、トモヤはタクシーを降り、「何してんの?着いたで?」とタクシーを覗きこむ。ミナは「あっ…うん。ごめんごめん」と少し焦ってタクシーを降りた。トモヤの後ろをついて歩き、入ったマンションは広くて綺麗なマンションだった。2008-02-19 19:27:00 -
42:
みなこ
斜め後ろからトモヤを見ながら“ほんまに来てよかったんかなぁ…”となんだか不安になる。
トモヤはエレベーターに乗り、15のボタンを押す。
「はよおいで」と手招きしたトモヤは「まじで汚いけど勘弁してな」と笑う。ミナは「…臭くなかったらいいよ。でもすぐ帰るから。」と視線をそらす。トモヤは下を見ながら「…微妙かもしれへんわ」と言う。。そうこうしてると15階につき、またトモヤの後をついて歩く。2008-02-19 19:41:00 -
43:
みなこ
ガチャガチャ…
トモヤは「どうぞ〜」と招き入れる。ミナは少し緊張しながら「おじゃましまーす…」と言うと「ミナちゃん声上擦ってるでぇ(笑)緊張してん?何もせぇへんから大丈夫大丈夫♪」と振り返る。2008-02-20 17:15:00 -
44:
みなこ
磨りガラスのドアを開け、部屋に入ると、タバコと香水の混ざった匂いが染み付いていた。
トモヤの匂いだ……。
コンビニ袋にペットボトル、テーブルの上には灰皿。タバコが沢山ささっている。コーラのボトルが沢山あった。2008-02-20 17:17:00 -
45:
みなこ
とりあえず、“女の気配”はない…。
トモヤは「はぁ〜〜、疲れたぁ」と冷蔵庫をあける。ミナはソワソワしながら「ゆうほど働いてないやんっ(笑)」と言う。2008-02-20 17:19:00 -
46:
みなこ
トモヤは冷蔵庫からボルビックを2本取り出し、「俺ホストだけちゃうねんでー(笑)あ、水でもいい?てか、今これかコーラしかないねん(笑)」とボルビックを1本差し出した。
「ありがとう。コーラ好きやねんな(笑)…ホストだけ違うって、お昼も働いてるんや?お疲れ。」と言うと、トモヤはソファーにドスッと座り、ミナを見て「昼間は不動産やねん。まぁ、座り〜」と言う。2008-02-20 17:24:00 -
47:
みなこ
「あっ。うん。」ミナはソファーには座らず、ラグの上に座る。
それを見てトモヤは「そんな遠慮せんと(笑)ソファーに座りや〜!取って喰ったりせんから(笑)」と笑いながらソファーをポンポン、と叩き、立ち上がってジャケットを脱いだ。
ミナはソファーに腰掛ける。2008-02-20 17:27:00 -
48:
39
勘違いしてごめんなさい?頑張って下さい?
2008-02-21 09:16:00 -
49:
みなこ
>>53さん 分かって頂けて嬉しいです?頑張ります☆**************
ミナはなんだか落ち着かず、とりあえずペットボトルの水を飲む。
トモヤもソファーに座り「女おりそう?」と言って水を飲んだ。ミナは「いや…」といって抱えていた鞄を床に置く。トモヤは「な?」と言ってミナを覗きこんだ。ミナはトモヤをチラッと見て「うん…」と答える。2008-02-21 19:07:00 -
50:
少なくとも、今ミナが来ている家に入り込んでいる女はいないようだ。トモヤはミナを見て“フフン”と笑ってテレビをつけた。
トモヤのお店に行き、ご飯を食べて家に来た。今日1日でトモヤの色んな顔を見た気になった。
たった1日。何もわかっていないのに―" " "08/02/21 19:152008-02-21 19:15:00 -
51:
みなこ
やっぱり落ち着かず、ミナは帰る事にした。しつこく引き留めるトモヤを初めて断る事ができた。
外に出ると、空はもう明るくなり始めている。「なんだ…まだ6時前か…」
慣れない出来事が起こり、いつもより疲れているはずなのに、足取りの軽い自分に驚いた。2008-02-21 19:20:00 -
52:
みなこ
大通りに出てタクシーを拾った途端、トモヤからメール。まるで見ていた様なタイミングだ。
色々無理矢理でごめんと謝りの内容だった。ミナは【いいよ、それなりに楽しんだ】という内容を返信した。
明日は日曜日、仕事もないしケータイの電源を落としゆっくり眠ることにした。2008-02-22 17:07:00 -
53:
みなこ
眠りから覚め、一息つきケータイの電源を入れる。
目覚ましも掛けずに寝ていたミナはどうやら夜まで寝てしまっていた。
“どんだけ寝るねん”自分につっこんでみる。メールを問い合わせると【新着メール34件あり】おいっ!なんじゃこりゃー2008-02-22 17:10:00 -
54:
みなこ
大半はお客からだった。
だいたい日曜日に限って『今何してるの?』『今彼氏と一緒やから電源きってるんやろ』『今晩、ごはんでもどう?』
こんな内容も、それにげんなりするのもいつもの事だ。お客のメールに一通り返信し、トモヤからきていた三通のメールに目を通した。2008-02-22 17:13:00 -
55:
みなこ
トモヤは帰り際にもメールで謝ったくせに、また謝っていた。 【昨日はつれ回してごめん、まだ寝てる?起きたら連絡して】同じような内容のメールが三通。ミナはそのメールをぼーっと眺めながら“マメやなぁ。ホストやし当たり前か。んな何回も謝らんでも”と思った。そして、少しずつトモヤへの警戒心が薄れていくのが自分でもわかった。
2008-02-22 17:17:00