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それはまた始まる

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  • 1:

    かな

    今からずいぶんと昔に感じる…。「死のう…死にたい…あいつを殺して」目を覚まし1日が始まると私の脳裏に浮かぶこの言葉。カーテンの隙間から入る微々たる光さえも不愉快に感じ、外から聞こえる子供の笑い声に殺意さえ感じた。光あるものに追い込まれるという変な錯覚にさえ襲われていた。毎年感じる春の暖かい風も空もその年だけは何も感じなかった。

    四年前…。

    2008-03-22 10:58:00
  • 2:

    かな

    「うーっわっ!カナ!あんた今年から大殺界やでっ!十九は一番最初にくる厄年言うしー!あんた絶対お祓い行っておいでーっ死ぬかもしらんで!」占い好きのハルカが携帯片手に目を大きく見開き鼻息荒く私に言った。
    「あーそうなん?ってかドーセまた細木和子やろ?あんた一々信じすぎっ!お前は回し者かっ!」
    テキヤや参拝者で賑わいいつもどは比べものにならないくらい華やかな神社で初詣に行った日の事だった。

    2008-03-22 11:11:00
  • 3:

    カナ

    「カナっ!細木さんはマジすっごい人やねんでっ!ナメとったらいつか罰当たるからなっ!」

    「はいはい…もーえーちゅうねん…」

    私が冷たくあしらうとハルカはムキになりキーキーと文句をあげる…。そんな単純なハルカを見て私は笑った。

    2008-03-22 11:15:00
  • 4:

    カナ

    ある日の事だった。シンナー友達のマヨが先輩から預かっていたシンナーを全部自分で使ってしまい、挙げ句の果てに、その先輩の彼氏に手を出してしまった。激怒した先輩は地元でヤッキになってマヨを探しはじめが中々マヨは見つからず、その怒りの矛先は私に向けられた。

    その日、学校が終わり校門も抜けるとズラッと並んだ原付に跨る先輩達がいた。「こんばんわ…」軽く会釈をし私は先輩達の前を通り過ぎた。

    2008-03-22 11:33:00
  • 5:

    カナ

    「ちょー待てや!何スルーしとんねん!」先輩に呼び止められ私を足を止めた。

    「なんすか…?」ふてぶてしく答え先輩を睨むと先輩は「ちょっと付き合って」と言い私を後ろに乗せると勢いよく原付を発進させた。

    しばらくして着いた所は古いボロボロの団地の駐輪場だった。

    自転車がズラリと並ぶなか私はいきなり後ろから殴られた。倒れ込んだ私に容赦なくケリやコブシがとんできた。
    ケラケラ楽しそうに私を殴る先輩…。反撃しようにも数が多すぎてできなかった。幸い毎日吸っていたシンナーのおかげで痛みは少なかったが、それでも指が反対に曲がっているのを見た時は痛かった。

    2008-03-22 11:42:00
  • 6:

    カナ

    少しした時、駐輪場に学生服を着た子が自転車を置きにきたが、私達の光景を見るとソソクサと駐輪場から走り去って行った。

    助けてくれとは思わなかったが、やっぱり少しショックをうけ、体に走る痛みに歯を食いしばった。

    2008-03-22 11:46:00
  • 7:

    カナ

    ガンと頭を地面に打ちつけられ意識がフワッとした時だった。
    「こらーっ」と声がして先輩たちが慌てて逃げて行った。目をあけると紺色の服を着た男の人達が先輩達を追い駆け回っていた。

    初めて警察官をカッコイイと強く思った瞬間だった。

    2008-03-22 11:52:00
  • 8:

    カナ

    先輩達が警察官に捕まるとさっき駐輪場に入ってきていた学生服を着た女の子が私に駆け寄ってきた。


    その女の子は必死に私の名字を呼んでくれていた。頭がグラグラしてそれがハルカだと気付いたのは病院に運ばれてからだった。

    2008-03-22 12:20:00
  • 9:

    カナ

    それから私とハルカの友情は深まっていった。

    ハルカは私の為に涙をながし、私の為に怒ったり、笑ったり。何の嘘もない無条件の友情を私にあたえてくれた。そんなハルカに助けられ私はシンナーや葉っぱなどから足を洗うことが出来た。

    「ハルカ…?学校とかで何かあったら言っておいで?」
    私がそう言うとハルカはキョトンとして「なんで?」と言う。

    「もし、あんたがいじめられてんねんやったらカナがそいつ殺しに行ったるから…」私がそう答えるとハルカは顔をクシャクシャとして笑ってみせた。

    2008-03-22 12:39:00
  • 10:

    カナ

    ……ケンタ……

    コウジに紹介されて知り合ったのがケンタだった。私の初恋の人だ…。

    私は特定の彼氏を作った事がなかった。ヤリタイ時に適当な相手とヤル。遊びに行きたい時は適当な相手と遊びに行く…。束縛やヤキモチなどいらない…適当な関係が一番楽でそれが当たり前だと思っていたし、ドキドキするなど感じた事すらなく、恋というものにすら私は感心がなかった。

    2008-03-22 12:49:00
  • 11:

    カナ

    コウジとハルカがセッティングしたカラオケに行きコンビニで買った酒を持ち込みみんなで回し飲んだ。
    ケンタの印象…。どことなくウエンツ瑛士に似たハーフ顔にニョキっと飛び出した八重歯が印象的…。あまりでしゃばって話すタイプではなくて少し影のあるクールタイプといった所だろう…。正直言って私から見たケンタは気取った感じに見え第一印象はあまりよく思わなかった。

    2008-03-22 12:55:00
  • 12:

    カナ

    だが、ケンタを二度見つめた。ケンタが歌った時だった。
    (あいまいな僕の輪郭を〜♪)ケンタの優しすぎる声に私は少しの間聞きほれていた。
    初めてケンタがカッコイイと思えた時だった。

    私は音楽的な才能がゼロに近い程ない…。
    だからこそなのか…ケンタの歌声は私の心を軽くゆさぶった。

    2008-03-23 03:19:00
  • 13:

    カナ

    「携帯持ってる?」ケンタの問いに私は軽く首を振った。
    「じゃ、これ俺の番号やから…いつでも連絡してきて…」仕方なしにも聞こえればケンタの言い方に疑問を持ちながらもケンタから番号の書かれた紙を受け取り愛想笑いをした。

    2008-03-23 03:23:00
  • 14:

    カナ

    私はその後も自分からケンタに電話をいれる事はなかった。少し心に引っかかっていたが、電話する用事もタイミングも分からなかった。

    そんなある日…。

    2008-03-23 03:25:00
  • 15:

    カナ

    私の両親が二人で旅行に出掛ける事になり、家に一人ポッチになった私はハルカを誘いパジャマパーティーを開いた。何故かハルカの彼氏のコウジもついてくる事になり、コウジに付いてきたケンタの姿もそこにあった。みんなで父の大好きなブランデーを半分に切ったメロンに注ぎ楽しく会話した。

    2008-03-23 03:29:00
  • 16:

    カナ

    ハルカとコウジののろけ話を聞きながら私とケンタは少しため息まじりに二人を見ていた。

    「もーノロケとかたいがい聞き飽きたから〜!何かチャウ話しよーやっ」私が不愉快そうに言うとコウジは顔をニヤリとさせ言い出した。

    2008-03-23 03:32:00
  • 17:

    カナ

    「ってか、お前らこそ何ぃ〜?カナ、ケンタの番号知ってるねんやろ〜?その後は何もないんか!?」コウジにいきなり迫られ私は少し意地をはりケンタを横目で睨むと「別に…」それだけ言った。それを聞いたケンタもウンウンと首を頷かせ当たり前やんっ!と言うように私を見ていた。

    2008-03-23 03:37:00
  • 18:

    カナ

    何も興味はない…お互いに自分に言い聞かせてるようだった。

    人の前では…。

    2008-03-23 03:47:00
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