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†葉桜†
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1:
†
雨の中。 僕は濡れていた。 目の前を流れる人。 友達と笑いながら通る人。一人で真っ直ぐ前を向いて歩く人。 人が水溜まりに足を踏み入れた瞬間に飛ぶ水しぶきが容赦なく僕の身体にかかる お腹が空いたなんて気持ちはもうとっくに忘れた。 寂しいって気持ちも無い。でもねお母さんがいないって心細い。 それって寂しいって事? 僕の魂はきっと お母さんを探して彷徨っていたりするんだろうね。 無意識のうちに動く身体。 僕に愛をくれたのは君だけ
2008-04-04 23:14:00 -
2:
†
そのまま人ごみの中を歩いた。 路地裏に入れば水しぶきを浴びる事もないし落ちてくる煙草で火傷をする事もない。 でも路地裏に一歩足を踏み入れると後悔が襲うから… まだ目の開かない子供が声にならない声をあげて鳴いているから。 どうする事も出来ないのならいっそのこと関わらない方が良いんじゃないかって考えに辿り着いたわけ。 愛って言葉を知らないから愛って物をプレゼントする事が出来ない。 ごめんね… きっと赤ちゃんは そのまま朽ち果てるんだろうね…。 現実はそんな物だから。
2008-04-04 23:23:00 -
3:
†
そんな事しか考えれなくなってしまったから僕の目はもう澄んでいないだろうね 雨は止まらない。 どうせ水も手に入らなくなるんだ。 今のうちに飲んでおこう。 歩道の端っこの水溜まりに鼻先をつける。 このまま水を飲まなければ赤ちゃんみたいに朽ち果ててしまえるのだろうか…。 そんな考えが頭をよぎったせいで結局水は飲まなかった。
2008-04-04 23:34:00 -
4:
†
ご飯はいつから食べていないんだろうか。 もう忘れた。 忘れてしまう位前だったのか…生きているという事は無意識のうちに何かを食べたのか…。 さすがに風邪をひいてしまうだろうと閉まっている店の屋根で雨宿りをする事にした。 そんな所に女の人が走ってきた。 『濡れたし…。 雨やって言わんかったのに嘘つきやんかぁ…』 ギリギリ僕に聞こえる位の小さな声で呟く。 僕は自分の身体を舐める。 『あんた可愛いなぁ』 興味深々な顔でしゃがみこんで僕を見る。 可愛いだなんていつから言われていないだろう…。 生まれてから一度も無いかもしれない。 とにかくこの女の人は小汚い僕を見て可愛いと思ったんだろう。 見る目がないんだな。 彼女はじっと僕の顔を見ている。 そんなにしゃがみ込むとズボンが濡れてしまうのに。 『あッ…ジーパン濡れた』ほらみろ。 きっと彼女は頭も悪いんだ すると彼女は突然走りだした。 車に乗っている女性がこちらに手を振っている。 僕は彼女の背中を見つめながら寝転がった。 僕はもう少しここにいるよ
2008-04-05 01:19:00 -
5:
†
寝転がって目を瞑ったのもつかの間。 いきなり頭上から声がした『噛まんといてょッ!』 その言葉と共に横っ腹を鷲掴みされる。 さすがの僕も軽く暴れた。『ちょー待って!もーちょいやから!』 彼女の顔をみた瞬間心が落ち着いた感じがした。 『お母さんッ!この子ッ!』車の窓が開いていて、さっきの女性が見えた。 僕はそのまま車の中に積み込まれた。 『爪たててる!』 女の人は僕にふわふわのタオルをかけてくれた。 爪が引っ掛かって痛い。 『この子ここに居ったら可哀想やぁ…なぁ?』
2008-04-05 01:30:00 -
6:
名無しさん
続きスゴク気になります
2008-04-05 03:48:00 -
7:
名無しさん
このスレッドの第一印象
きーざくらー2008-04-05 03:55:00 -
10:
†
彼女のお母さんは少し困った顔をしていた。 当たり前だよ。 人間はいつでも綺麗で新しい物を選ぶ。 それはある意味自然な事なんだから。 僕は閉められたドアを向かってないた。 あの街に帰りたいわけじゃない。 でもここに乗っていてはいけないような気がしたから 『でも…この子綺麗じゃないからなぁ…。顔は可愛いな!目青いし!』 ほら。 人は綺麗を好む。 『洗えばいける!とにかくこの子はココにおったら死んじゃうやん!? それやったらうちに連れて帰ろうや! 飼われへんくてもいける』 彼女の言葉の意味はわからなかった。 『うーん…。しゃーないな。連れて帰るだけやで?』『おっしゃ!』 その言葉とともに車が走りだしてしまった。
2008-04-05 13:15:00 -
11:
†
『あんたガリガリやんな』彼女が僕の骨と皮だけになってしまった身体を触りながら呟いた。 僕は車の中の暖かさで段々と眠くなってきてしまった 彼女の膝の上で寝転がる。初めてだった。 コンクリートや土の上でしか寝たことがなかった僕にとって彼女の膝はふわふわの布団のようだった。 すぐにまぶたは閉まっていきいつの間にか眠ってしまった。
2008-04-05 14:09:00