小説掲示板花と毒のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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花と毒

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  • 1:

    ヒカル

    初めてかかせていただきます。つたない内容ですが読んでいただけると幸いです☆
    なお、当小説には不倫など不愉快な内容が含まれておりますので気分を害されたらすいませんヽ(´Å`ヽ)

    2005-08-15 03:51:00
  • 101:

    ヒカル

    言われる前に突っ込んでやった。
    もう言うことが手に取るようにわかってきている。
    それは幸せの一つ。

    2005-08-20 23:59:00
  • 102:

    ヒカル

    数日後、美咲に教えられた番号に電話してみた。
    今日は信也が自宅に帰っていていない。
    『…もしもし』
    『あの…美咲さんに紹介されたものですが…』

    2005-08-21 00:03:00
  • 103:

    ヒカル

    『あぁ!ヒカルちゃんっていうたかな?初めまして、神田っていいます。ゴメンやで、こんなん頼まれてもうて…』
    『いえ、全然構いません』柔和で軽快な喋り口。
    そして、ヒカルを驚かせたのはその声の良さ。

    2005-08-21 00:08:00
  • 104:

    あぃ

    しぉり?

    2005-08-21 00:10:00
  • 105:

    ヒカル

    ヒカルは昔からクラシック音楽をやっていたので耳の良さには少し自信がある。『よかった。一応聞いてもらったと思うけど、怪しいもんではないから(笑)』
    お腹に直接響くような深く低いバス。

    2005-08-21 00:12:00
  • 106:

    ヒカル

    『仕事忙しくてなかなか女の子と知り合うきっかけなくてな。ヒカルちゃんさえよければ食事でも付き合ったってや!』
    『はい…じゃあまた連絡してもらっていいですか?エスコートしてやって下さい』

    2005-08-21 00:16:00
  • 107:

    ヒカル

    電話を切った後も、その声が耳に残っていた…。 ええ声したはる。どんな人なんやろぉ。


    土曜日仕事から帰ってきたヒカルは部屋で一人寝転がっていた。

    2005-08-21 00:19:00
  • 108:

    ヒカル

    ぁぃさん
    しぉりぁりがとです♪
    今日はもぅちょぃ書きすすめるっもりです(●´ω`●)

    2005-08-21 00:21:00
  • 109:

    ヒカル

    ごろごろ考え事をしてるうちに、日が昇ってきた。
    今日日曜かぁ〜。そういや何もする事ないな…。
    もともとあまり寝ないヒカルは、よくこうやって寝れないまま日をやり過ごすことが多い。

    2005-08-21 00:25:00
  • 110:

    ヒカル

    本を読んだり、PS2をやってみたり、空想にふけってみたり…。
    今日もいつものように時刻は昼前だ。
    いっこうに眠くならない。信也は忙しいて言うてたし…神田さんは何してるんやろ…??

    2005-08-21 00:27:00
  • 111:

    ヒカル

    『…プルルル…もしもしヒカルちゃん?えらい早起きやなぁ!』
    『仕事から帰って寝れてないんですよ〜』
    『大丈夫かぁ??ってかお腹空いてる?ご飯食べたらちょっとねむたくなるんちゃうか?』

    2005-08-21 00:30:00
  • 112:

    ヒカル

    『ちょうど今一件用事終わって天王寺から、ミナミ戻ってる途中やねん』
    『お仕事の邪魔やないんやったら…』
    『大丈夫やで!家まで迎えに行くわ〜どのへん?』

    2005-08-21 00:34:00
  • 113:

    ヒカル

    家の場所を簡単伝えると、20分ほどしてから迎えのワンコールが鳴った。
    どきどきしながら玄関ホールを歩く。
    どんなタイプか分からなかったので今日はシンプルなFOXYのワンピを着た。

    2005-08-21 00:38:00
  • 114:

    ヒカル

    玄関の少し後ろに、シルバーのベンツが停まっている。
    緊張しつつ、ドアを開け乗り込む。
    『どこの令嬢かと思ったわ(笑)』
    日傘を見て微笑む。

    2005-08-21 00:42:00
  • 115:

    ヒカル

    焼けないように気を付けているので、日中の外出時には必ず日傘を持っている。『あ、初めましてヒカルです』
    『よっしゃ〜なんか美味いもん食べよ〜!』

    2005-08-21 00:50:00
  • 116:

    ヒカル

    そういうと南船場のイタリアンに連れてきた。
    漆喰の壁とウッドベースで、南イタリアを思わせる装飾品がちりばめられている。 ドリンクと季節のコースを頼む。

    2005-08-21 00:54:00
  • 117:

    ヒカル

    ドリンクで乾杯。
    『こういうときは何に乾杯したいいんやろぉな〜』
    真面目に尋ねられる。
    『う〜ん…美咲さん?』
    『なるほど!んぢゃ改めて美咲ちゃんに乾杯!』
    笑いながら二人で乾杯し直した。

    2005-08-21 00:57:00
  • 118:

    ヒカル


    笑いながら二人で乾杯し直した。

    2005-08-21 00:59:00
  • 119:

    名無しさん

    ヒカルさんめっちゃロマンチシズムに生きてるなぁ…林真理子好きなんちゃう?

    2005-08-21 02:50:00
  • 120:

    ヒカル

    ↑名無しさん
    林真理子ゎ読んだ事なぃですねぇ(笑)でも本ゎ大好きなんでよく読みますょ★

    2005-08-21 08:43:00
  • 121:

    ヒカル

    出された料理を口に運びながら神田を垣間見る。
    がっしりとした大きな体。浅黒く焼けた肌からは陽なたの匂いがしそうだ。

    2005-08-22 09:47:00
  • 122:

    ?

    読んでますッ?これからも頑張って下さい??続き楽しみにしてます?

    2005-08-22 10:38:00
  • 123:

    ヒカル

    ?さん
    頑張って完結させるんで、気長に読んでゃって下さぃヽ(´v`)

    2005-08-23 11:02:00
  • 124:

    ヒカル

    よく喋り、よく笑うたびにに白い歯がこぼれる。
    電話越しに聞くよりも、より深みを増す声。
    さっぱりとしたアクアパッツァが舌に馴染んだ。

    2005-08-23 11:19:00
  • 125:

    ヒカル

    何度も会っている知人のように会話がはずむ。
    ドルチェに出されたアッフォガードのジェラートが溶ける頃にはヒカルの警戒心もすっかり溶けさっていた。

    2005-08-23 11:23:00
  • 126:

    ヒカル

    食事の後、ヒカルのリクエストでカラオケに行くことになった。
    車を駐車場に停め、道頓堀のジャンカラに入る。
    『カラオケとか何年ぶりやろ〜なぁ』

    2005-08-23 11:26:00
  • 127:

    ヒカル

    『そんな来てへんの?』
    狭い通路を歩きながら会話する。
    『なんだかんだ五年くらい来てへんな、もうおっさんやから(笑)』

    2005-08-23 11:35:00
  • 128:

    ヒカル

    神田とは16差がある。
    でもそれを感じさせない。『んぢゃ久々にいっぱい歌ってなぁ★』

    2005-08-23 11:37:00
  • 129:

    ヒカル

    神田に合わせて、少し古い曲を歌う。
    流行のナンバーを歌う。
    神田もいっぱい歌ってくれた。
    《雪の華》をリクエストされた。

    2005-08-23 11:39:00
  • 130:

    ヒカル

    ゆっくりと伸びやかに歌い上げる。
    そぉいやこの曲を聴きながら元彼と車でルミナリエ行ったなぁ…。
    曲とともにルミナリエの何万もの光の渦を思い出す。

    2005-08-23 11:42:00
  • 131:

    ヒカル

    『これ俺の着メロやねん!それにしても中島に声似てるよなぁ!!』
    『まぢで?!ありがとう』それから何となくテレサ・テンの《愛人》を自嘲気味歌った。

    2005-08-23 11:45:00
  • 132:

    ヒカル

    三時間はあっと言う間に過ぎ去り、神田はきっちりヒカルを送り届けて帰っていった。

    《楽しかったわ!もうちょっと一緒にいたくなった》

    2005-08-25 16:26:00
  • 133:

    ヒカル

    すぐ様メールが届く。
    また、会ってみよう、そう思える自分に少し驚いた。 それから一日に一通、けして押し付けがましくない長さのメールが来るようになる。

    2005-08-25 16:28:00
  • 134:

    ヒカル

    一日に一通、仕事が終わって帰り支度の途中に返すそれは、なんだかうれしい。伸也と敢えない日でもなぜだか淋しくなりつつあった。

    2005-08-25 16:30:00
  • 135:

    ヒカル

    といっても伸也とは仕事場が同じで、家も近所なので一日に一回も会わないということはほぼ皆無だ。
    だがそれだけではヒカルは足りない。

    2005-08-26 23:18:00
  • 136:

    ヒカル

    自分でもびっくりするほどの淋しがり。
    ふとした瞬間にそばに誰もいなかったら死にたくなるような孤独に苛まれる。
    一人は嫌だった。

    2005-08-26 23:20:00
  • 137:

    ヒカル

    昔を思い出す。
    淋しさのあまりそこらに落ちているビンを割り、手首をかき切っていたことを。なぜ切るかなんてヒカル自身にも分からない。

    2005-08-26 23:22:00
  • 138:

    ヒカル

    目につくものを手当たり次第に傷つけた。
    切るものが欲しくて、手首を切った。
    血が玉になり、手首をつたうと生きていくことを許された気がした。

    2005-08-26 23:24:00
  • 139:

    ヒカル

    それがほんの一瞬の幻でも…。
    今は切ってないが、一人でいるとフラッシュバックする。
    だからほんの少しでも愛とぬくもりを欲するのだ。

    2005-08-26 23:25:00
  • 140:

    ヒカル

    ヒカルは弱いといえる程強くないのだ………。


    ある日いつもの帰り道のことだ。

    2005-08-26 23:28:00
  • 141:

    ヒカル

    今日もバリ疲れた…まぁだいぶ売り上げあったし、今月も少しは安泰やな…。
    もう秋口で日が昇るのは遅い。
    ヒカルは疲れた体を引きずりながら、一人夜道を歩いていた。

    2005-08-26 23:30:00
  • 142:

    ヒカル

    この道メチャくらいよな…伸也と歩くと全然恐くないけど一人やとやっぱ恐いかも…。
    はよタクシー拾わな〜。
    前から車と思われる光が近づいてくる。

    2005-08-26 23:32:00
  • 143:

    ヒカル

    あっタクや!
    と手を挙げると車が横付けされた。

    …瞬間にドアが開かれなかへ引きづりこまれる。

    2005-08-26 23:34:00
  • 144:

    ヒカル

    な…何なん!?
    何があったん??
    頭がついてこない。
    体は必死に抵抗するが、男に押さえ込まれているため思うようにうごけなかった。

    2005-08-26 23:36:00
  • 145:

    ヒカル

    必死にもがく。
    と男と目が合った。
    見覚えのある顔。
    あ!今日来てた客や!!
    しかし明らかに目付きがおかしい…。

    2005-08-26 23:38:00
  • 146:
    ???

    続き気Iニなるう?
    又時間が出来+ニら続き書いてください?

    2005-08-27 15:30:00
  • 147:

    ヒカル

    ???さん
    ちょっと手が開ぃたので書けるところまで書きます★

    2005-08-27 23:10:00
  • 148:

    ヒカル

    瞳孔が開き、視点が合っていない。
    薬だ!匂いがしないので、草などでなく覚醒剤だろう。
    ヤバイ…。

    2005-08-27 23:14:00
  • 149:

    ヒカル

    正気ではない連中だ。
    レイプされるだけではすまないかもしれない。
    そう思うと、背筋を冷たい汗がつたうのがわかった。『今帰り〜?一人で歩いてたら危ないでぇ?』

    2005-08-27 23:16:00
  • 150:

    ヒカル

    運転席の男がさらに続ける。
    『ヒカルちゃんやんなぁ?かわいいからおれらの席にも来て欲しかってん。けど忙しそうやったからお迎えにきちゃったわぁ〜』

    2005-08-27 23:18:00
  • 151:

    ヒカル

    きちんとろれつが回っていないため、聞き取りにくい。
    ほんまに、どうしよう…。焦りだけが先走った。
    運転席の男が何かを押さえ付けている男に手渡した。

    2005-08-27 23:20:00
  • 152:

    ヒカル

    注射器だ…。
    手早く慣れた手つきで用意していった。
    まさか!?
    『ヒカルちゃんにも打ってあげるなぁ〜混ざりがほとんどないからいいで!』

    2005-08-27 23:22:00
  • 153:

    ヒカル

    『ほんま無理やし!!やめて!嫌や嫌や!助けてっ』鈍い衝撃が腹に入る。
    しこたまみぞおちを殴られたために、息が出来ない。
    『ゴホッッ…ウ…』

    2005-08-27 23:26:00
  • 154:

    ヒカル

    続け様に顔を張られた。
    口のなかに錆の味が広がる。
    男が注射器を腕に突き刺していた。
    ヒカルはぼんやりとした頭でその様子を見ていた。

    2005-08-27 23:32:00
  • 155:

    ヒカル

    『待ち伏せしとったかいあったなぁ…』
    『ラリった女はええで〜』アハハ…と笑っている。


    そこで記憶が途切れた。

    2005-08-27 23:36:00
  • 156:

    ヒカル

    それからは途切れ途切れの記憶しか残っていない。
    目を開いたら、どこか知らない部屋でヒカルは誰か分からない男と繋がっていた。
    何人もの男に囲まれている。

    2005-08-27 23:39:00
  • 157:

    ヒカル

    誰かは繋がり、誰かはヒカルの体を弄び、また誰かはヒカルの口に愛撫を求めてきていた。

    そして…

    2005-08-27 23:41:00
  • 158:

    ヒカル

    気が付くと、いつもの帰り道だった。
    朝方か夜なのかも分からない。
    まだ頭が、冴えない。
    フィルターがかかったように前が見えない。

    2005-08-27 23:45:00
  • 159:

    名無しさん

    2005-08-28 00:55:00
  • 160:

    ヒカル

    しばらくぼんやりしていると、不意に着信が鳴った。力の入らない手で携帯をさぐり、電話に出る。

    2005-08-29 00:54:00
  • 161:

    ヒカル

    『ヒカル!?大丈夫か?店も連絡せんと…今家?』 信也だ…。
    『信也…信也…』
    声を出し名前を呼ぶうちに意識が冴えてくる。

    2005-08-29 01:00:00
  • 162:

    ヒカル

    『どおしたん!?何かあったんか??今どこや?』
    気が付くと体が震えだし、わたしは道に座り込みながら大声で泣いていた。

    2005-08-29 01:02:00
  • 163:

    ヒカル

    何かを察した信也が居場所だけ聞き出し、すぐに駆け付けてきた。
    信也の姿を確認したわたしは母の姿を見つけた子供のようにすがりついて泣いた。

    2005-08-29 01:03:00
  • 164:

    ヒカル

    部屋に帰って、お茶を飲ませてもらいながらゆっくりゆっくり、何があったかを吐き出す。
    ことばを吐くたびに、涙も自然に流れ落ちる。

    2005-08-29 01:12:00
  • 165:

    ヒカル

    もう、何にたいしてそんなに悲しいのかも分からず、ただ信也の腕のなかで震えながらこぼれる涙だけを見つめていた。

    2005-08-29 01:13:00
  • 166:

    ヒカル

    その日は泣き疲れて、崩れ落ちるように眠りにつく。信也がそばにいてくれる事だけが、神経を保っていられる柱だった。

    2005-08-29 01:16:00
  • 167:

    ヒカル

    『ほんなら行ってくるから、ちゃんといい子して待ってるんやで。淋しくなったら電話しいな』
    それからしばらくヒカルは外出するのも恐くなり、家に引きこもる日々が続いていた。

    2005-08-29 01:19:00
  • 168:

    ヒカル

    店も気になるし、辞めるんやったらちゃんと言わなあかんよな…。
    でもこんなんあったとか誰にも言えやんわ。
    ほんまかなん…。

    2005-08-29 01:20:00
  • 169:

    ヒカル

    もう店も一週間休み、警察にも言えずにいる。
    信也と以外の人とも口を聞いていない。
    まだ悪夢にうなされるし、外に出ることもはばかられた。

    2005-08-29 01:23:00
  • 170:

    名無しさん

    ?しぉり?

    2005-08-29 02:01:00
  • 171:

    ヒカル

    ↑の名無しさん
    しぉりぁりがと〜ござぃます(〃^Å^)o_彡☆なかなか集中してぃっぱぃ書けずに申し訳なぃです↓↓

    2005-08-29 04:26:00
  • 172:

    ヒカル

    神田さんからも何度も着信来てるし、電話せなあかんのに…。
    ほんまなんもやる気おきやんし、何してええんかも分からへんなぁ…。

    2005-08-29 04:28:00
  • 173:

    ヒカル

    うちでぼ〜っと信也の帰りを待つ日々。
    あれから心配してか一日もあけずにうちに泊まってくれている。

    2005-08-29 04:29:00
  • 174:

    ヒカル

    寝ている間に奥さんと喧嘩している声も聞く。
    信也に聞くと大丈夫やからと答えるが実質半同棲状態で、家に帰るのは一週間に一回服を取りに帰るのみだ。

    2005-08-29 04:32:00
  • 175:

    ヒカル

    それで大丈夫なわけがない。
    電話越しに奥さんのすすり泣く声も聞いている。
    ものすごい罪悪感。
    でも今一人になる恐怖は計り知れなかった。

    2005-08-29 04:33:00
  • 176:

    ヒカル

    ガチャ。
    『ヒカル起きてる〜?ファミマのチキン買ってきたで★』
    信也が帰ってきた。
    今日こそきちんと話してみよう。

    2005-08-29 04:35:00
  • 177:

    ヒカル

    確かに今一人ではどうなるか分からない。
    信也という支えを失ったらポキリと音を立てて折れてしまいそうだったが、ヒカル自身信也をこのまま横取りしている事に開き直れるほど強くなかった。

    2005-08-29 04:38:00
  • 178:

    ヒカル

    『あのな、信也…奥さんの事やねんけど…泣いてるの聞いちゃって…ヒカル、どうしていいかほんま分からへん。別れたほういいかもとか思うねん』

    2005-08-29 04:40:00
  • 179:

    ヒカル

    信也がため息を吐きながら横に座り、頭に手をおく。まるで子供の悪戯をたしなめるように、言い聞かせるようにゆっくり喋る。

    2005-08-29 04:41:00
  • 180:

    ヒカル

    『あのな、ちゃんと聞いて?あやかと俺の事はヒカルが気にする事ちゃうねん。俺が考える事やねん。恋愛って三人はいらんやろ?常に?対?でするものやん』

    2005-08-29 04:46:00
  • 181:

    ヒカル

    『俺は今の結婚子供出来てしたから、ちゃんと恋愛して愛して結婚して子供っていう過程をふんだらよかったってぶっちゃけ後悔してる。今ほんまは離婚の話も出てる』

    2005-08-29 04:49:00
  • 182:

    ヒカル

    離婚という言葉に思わず目を伏せてしまう。
    『子供とあやかに対して俺は責任があるねん。だからないがしろにはせぇへん。俺なりに考えてる』

    2005-08-29 04:51:00
  • 183:

    ヒカル

    『でも今はそれ以上にヒカルが心配やし大事って思う。俺心配かけてるけどヒカルにとってアカン彼氏かな?別れたいって思う彼氏かな?』

    2005-08-29 04:55:00
  • 184:

    ヒカル

    答えはNOだ。
    信也は完璧なまでに優しく、不倫の負い目という部分を差し引いても、有り余るくらいだ。
    大事されてる?と聞かれたら、迷わずYESと答えられる。

    2005-08-29 04:58:00
  • 185:

    ヒカル

    ヒカルも別れたいわけじゃない。
    本心を言うと。
    でも本心をさらけだしてしまうと、もう後戻りが出来なくなってしまうようで恐かったのだ。

    2005-08-29 05:00:00
  • 186:

    ヒカル

    そんな事分かってるよ、言いたいことは分かってるから。
    とでも言うように、優しく頭を撫でておでこにキスをする。

    2005-08-29 05:01:00
  • 187:

    ヒカル

    ヒカルもおずおずと信也の腕を掴む。
    しっぽりと抱きすくめられた。
    何度も何度も抱き合った体温が、冷えきった心にしみる。

    2005-08-29 05:03:00
  • 188:

    ヒカル

    『そうや!ヒカル、どっか旅行行こう!ゆっくりしに行こう。どこがいい?』
    ベッドに転がって信也の心臓の音を聞きつつ考える。『‥バリ』

    2005-08-29 05:07:00
  • 189:

    ヒカル

    『海外かよっ(笑)日本やったら?』
    『‥沖縄行ったことない。沖縄のリゾートで誰にも邪魔されずに、信也とまったりしたい…かも』

    2005-08-29 05:08:00
  • 190:

    ヒカル

    『沖縄いいやん。沖縄決定!!』
    言うなりパソコンを立ち上げ、ネットで沖縄のホテルを検索し始めた。

    2005-08-29 05:10:00
  • 191:

    ヒカル

    『そんな簡単に決めちゃっていいの?仕事とか…家とか…』
    『あ〜ここいいやん!』
    聞こえないのかわざと聞かないふりをしているのか、夢中でマウスをいじる。

    2005-08-29 05:12:00
  • 192:

    ヒカル

    カチカチ…。
    『よし!ヒカル明日から沖縄やで!用意しときや★』『えぇっ!?ほんまに言うてるん!』

    わずか10分の間に明日から沖縄行きが決まった。

    2005-08-29 05:15:00
  • 193:

    ヒカル

    必要なものは全て現地で買うので持って行くのは小さなボストンバッグ一つ。
    今から買い物にでも行くような出で立ちだ。

    2005-08-31 00:59:00
  • 194:

    ヒカル

    久しぶりの飛行機に心弾ませていると横で青い顔をした人が一人。
    『だ…大丈夫?なんか飲み物もらおうか?』

    2005-08-31 01:09:00
  • 195:

    ヒカル

    握り返してくる手はまるで赤ちゃんのように必死に掴む。
    ちょっと痛い…。
    でもうれしい痛みだ。
    飛行機が大きなうなりを上げて出発した。

    2005-08-31 01:20:00
  • 196:

    ヒカル

    しばらくすると信也も落ち着いたようで、音楽や雑誌を楽しんでいる。
    窓際のわたしはボーっと海を眺めて空想にふけっていた。

    2005-08-31 01:22:00
  • 197:

    ヒカル

    今までの事。
    これからの事。
    考えなければならない事も、片付けないといけない事も山ほどある。
    こんな風に逃亡をはかっても意味ないのは分かっていた。

    2005-08-31 01:24:00
  • 198:

    ヒカル

    『あっ…!信也見て!!』眼下に広がる青い海のなかに島が浮かぶ。
    『『沖縄やぁっ!!』』

    2005-08-31 01:26:00
  • 199:

    ヒカル

    じりじり照りつける太陽。『あ゙づい‥』
    強い日差しが肌を焼く。
    『とりあえずホテル行こうや、死んでしまいそうや』タクシーで移動。

    2005-08-31 01:28:00
  • 200:

    ヒカル

    小一時間走り、思納村のブセナ・テラスに到着。
    ボーイさんに迎えられ、チェックイン。
    『バ…バリ??』
    青々と茂った緑。

    2005-08-31 01:36:00
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