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■キラキラ■

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  • 1:

    ageha

    雨が続き、憂鬱な日が続く。そう。梅雨。この季節になると、毎年あなたを思い出しては、涙する。優しいモノも。綺麗なモノも。あたしの前には、もう何もないの。ただただ、降り止まない雨に、流れ止まらない涙。

    2008-05-13 15:11:00
  • 2:

    ageha

    優との出会いは、ホストクラブ。そして優は、あたしの彼氏の後輩。時には肌寒く。だけど雨上がりの虹のような、優しい人。全てに一生懸命で。気付けば、あたしは彼氏じゃなく、優を見てた。

    2008-05-13 16:54:00
  • 3:

    ageha

    「俺アゲハちゃん好きやで?涼さんと別れて欲しいってマジで思う。」事は、優の一言から始まった。いつもは、冷たくて無口なのに。だけど一生懸命さが伝わるから。あたしは涼と別れた。

    2008-05-13 17:04:00
  • 4:

    名無しさん

    待ってます

    2008-05-14 02:58:00
  • 5:

    ageha

    コメ?ありがと?
    マイペース更新やけど
    頑張ります?

    2008-05-15 21:21:00
  • 6:

    ageha

    もし。もしも。優の一言が無ければ。あたしと涼は、今、一緒にいたかもしれない。だけど、優の一言があったから。あたしは本当の愛を知ったんだと思う。

    2008-05-15 21:27:00
  • 7:

    ageha

    昔から愛情を知らないあたし。そんなあたしに優しくしてくれたのが涼だった。黒いスーツにエルメスの装飾品。よく似合ってた。誰が見ても一目で分かる。ホストだって事。誰が見ても一目で分かる。涼の隣にいるあたしがただの客だって事。それでも涼が彼女だって言ってくれた。好きだって言ってくれた。愛してるって言ってくれた。それだけで良かったんだ。

    2008-05-15 21:33:00
  • 8:

    ageha

    あたし自身が一番分かっていた。涼はあたしを好きなんじゃなくて、あたしの財布が好きだって事くらい。それでもね。キスする時。体を重ねる時。愛してるって言う涼の言葉に傷ついてた。言われる度に、悲しくなったんだ。

    2008-05-15 21:40:00
  • 9:

    ageha

    明日更新します?

    2008-05-15 21:41:00
  • 10:

    ageha

    つくり笑いしかできないあたし。本当はヤだって言いたい。だけど、言えばきっと拒絶される。それが怖くて言いたい言葉を飲み込む。嘘でもいい。あたしを見て欲しい。嘘でもいい。あたしを好きだと言って欲しい。嘘でもいいから…あたしの側にいて欲しい…。そんな気持ちに答えてくれたのが涼だった。

    2008-05-16 08:02:00
  • 11:

    ageha

    つくり笑いしかできないあたし。本当はヤだって言いたい。だけど、言えばきっと拒絶される。それが怖くて言いたい言葉を飲み込む。嘘でもいい。あたしを見て欲しい。嘘でもいい。あたしを好きだと言って欲しい。嘘でもいいから…あたしの側にいて欲しい…。そんな気持ちに答えてくれたのが涼だった。

    2008-05-16 08:03:00
  • 12:

    ageha

    ↑ダブカキごめんなさい?

    2008-05-16 08:05:00
  • 13:

    ageha

    バカな女。都合のいい女。涼はきっとそう思っている。そうだよ。バカだよ。だから。お願い。上手く騙してね…ずっと考えてた。その度に苦しくて。だけど愛してるって言って欲しくて。あたしは店に通い詰めて。涼に寄生していった。気づいた時には手遅れで。誰に何を言われても。涼から離れなかった。金銭的にキツくなれば。風俗へ行った。涼のため。あたしのため。

    2008-05-16 08:13:00
  • 14:

    ageha

    「アゲハちゃん涼さんの事本気?」ヘルプに着いた優が聞いてくる。「あたり前やん。」あたしは冷静に答えた。誰が見ても分かるでしょ?涼はともかく。あたしは涼に本気だって。「そうは見えへんわ。本間に好きやったら風俗行けへんやろ。」優は冷めた目で言った。「好きやから行くねん。好きな人のためやから。優に何が分かるん?」あたしだって。わかってる。風俗なんて行きたくない。だけど。もう。お金が無いんだ。お金が無いと。あたしは愛してもらえないんだ。「嫌なんやろ?風俗。何でそこまでするん?作り笑いして。きもいで自分。ただの嘘つきやん。」優は冷たく言い放って席を立った。

    2008-05-16 08:29:00
  • 15:

    ageha

    その夜。眠れなかった。別に。涼じゃなくてもいいって気付いたから。好きって言ってくれるなら。側にいてくれるなら。誰でもいいと。自分の汚さに。自分の弱さに気付いたから。そう。あたしは涼を愛してない。好きじゃない。涼に。依存してるだけ。ただ。依存してるだけ。

    2008-05-16 08:37:00
  • 16:

    ageha

    「久しぶりやな。最近店来やんから俺寂しいわ。毎日アゲハに会いたいのに。」3日ぶりだった。優に冷たい言葉を言われてから。店に行かなかった。「ごめん。風邪引いてたん。でももう大丈夫!!めーっちゃ元気やで☆」あたしはピースしていつもの笑顔で言った。「まぢで?電話してや〜笑。心配するやん!」涼だってほら。笑顔。いつもの営業スマイル。だけど。本当に心配なら。電話かけてくるでしょ?そっか。あたし達。恋人じゃなかったね。「涼!!今日一緒に帰ろ〜☆いいやろ?」涼は少し戸惑いを見せて。ラストまで居て、と。さりげなく言って、お客さんが来たらしく、あたしの席を立った。

    2008-05-16 08:52:00
  • 17:

    ageha

    久々に涼に会って嬉しいはずなのに。悲しかった。胸が痛かった。だけどやっぱり。安心したんだ。その朝。あたしは涼に抱かれた。愛していると。好きだと。囁かれながら。あたしも言った。愛していると。好きだと。涼は強く激しく抱いてくれた。だけど。あたし達は恋人じゃないんだよね。お互い。求める物があるだけ。涼は。金銭的なもの。あたしは…偽物の。愛情…。それでもいい。だから。嫌いにならないでね。もう少し。このままの関係で…いさせて。

    2008-05-16 09:04:00
  • 18:

    ageha

    先に目を覚ましたのは、あたしだった。涼は。すやすやと気持ちよさそうに眠っていた。テーブルにある涼の携帯がピカピカ光っていた。きっと着信かメール…。あたしは涼の携帯をそっと手に取り。それを開いた。待ち受けは。あたしと二人で取ったプリクラの画像。意外だった。ただその時は。マメだなって。そう思ってた。ー新着メールありー見なければ良かったと。後悔した。【アゲハちゃんと別れて下さい。じゃないと俺、涼さんが兄貴やって事言います。これ以上アゲハちゃん傷つけんといて下さい。】優からのメールだった。神様は。本当にひどい。

    2008-05-16 09:27:00
  • 19:

    ageha

    ねぇ。神様。あたしは。どうしたらいい?こんなの酷すぎるよ。親の顔もしらない。兄弟がいた事もしらない。ねぇ。神様。あたしは。生きていく自信が無いよ。もう。パンクしそうだよ。もう。笑えない。

    2008-05-16 09:32:00
  • 20:

    ageha

    あたしは涼が目を覚ます前に。部屋を出た。頬に伝う涙を拭いながら。悲しくて。悔しくて。もう。どうしようもなくて。涼の事も。唐突で。手遅れで。自分が。醜くて。大嫌いで。今までだってそうだった。手に入れたらそれは不倫で。金銭目的で。次は兄弟。悲しすぎて。辛くて。初めて。死を考えた。

    2008-05-16 09:40:00
  • 21:

    ageha

    「アゲハ!!何先に帰りよんねん!!本間キレ…?!」あたしを追いかけてきた涼は。あたしの涙を見て言葉を飲み込んだ。「怒ればええやん!怒れや!!」初めて涼に。大きな声を出したかもしれない。嫌われる。きっと。嫌われる。そしてまた。一人になる。「何で泣くねん。ほんで何で急にキレんねん。訳分からん。説明して?」涼はあたしの凄みに少し動揺しながら言った。

    2008-05-16 09:49:00
  • 22:

    ageha

    「好き…やから…」涼は。それで?と。「信じとった。涼の事。」うんうんと。涼は優しい顔をしてあたしの話を聞く。「それだけ…」涼はため息を付き。話始めた。「ようするに不安なったって事やな?で、俺どないしたらいい…?」こんな優しい顔する人だなんて。知らなかった。「何で。何でこんな事するん。」涼は悟られたような顔を一瞬したけど。「意味分からん」と言った。

    2008-05-16 09:58:00
  • 23:

    ageha

    涼はあたしの目を見ずに「別れへんなら今日店きて。別れるなら…もう来んでええ。」そう言って帰って行った。ずるいよね。こんなに依存してるのに。側にいれないなんて。辛すぎる。無理だよね。あたし弱いから。きっと。涼から離れられない。

    2008-05-16 10:03:00
  • 24:

    ageha

    その夜。あたしの行き先は。やっぱり涼の店。ムカつくけど。気分が悪いけど。やっぱり涼の側にいたい。そう思ったから。「よかった。もう拗ねんなよ。」横に座った涼が小声で言った。「うん」もう少し。このままでいい。涼はあたしが携帯を見た事知らないから。きっと。大丈夫。問題は優。優が何を言うかわからない。「俺客きとるからヘルプつけるわ」涼はいつもの笑顔であたしの髪を撫でながら席を立った。どうしよう。優が来る…。

    2008-05-16 10:10:00
  • 25:

    ageha

    「おはよ」優は少し酔ってるのか。あたしにベッタリくっ付いた。「涼に怒られるで!」あたしは忠告してやった。「あんな奴が兄貴って…最悪。どーでもいい。」ドキっとした。「優酔ってんちゃうん?」心臓の音。聞こえそう。「かもな。アゲハちゃん。俺…」やばいと思った。言われる。絶対。絶対絶対やだ。「すみませーん!!優酔ってるみたいで〜…」大きな声を出した。違うホストの子がきてくれて。優を連れて行った。

    2008-05-16 10:20:00
  • 26:

    ageha

    ねぇ。あたし一人になりたくないよ。怖い。震えが止まらない。「大丈夫?涼さん呼ぶからちょっと待ってな?」ヘルプの子が涼を呼びに行った。どれくらい経っただろう。あたし泣き続けてたらしくて。店は閉店直前で。ラストソングが流れていた。「落ち着いたか?」涼の声で我に返った。妙に安心して。また泣いて。他のホストやお客さんがいるのに涼に抱きついた。「どないしたん?」涼は困った顔をしていた。「一緒に帰る…」あたし困らしてる。涼を。困らしてる。「うん。帰ろ?」涼は優しくあたしを撫でて。少し待っててと言い残して店の片付けをしだした

    2008-05-16 10:30:00
  • 27:

    ageha

    もう壊れそうで。あたし弱くて。やっぱりこうやって何かに寄生しないと生きていけない寄生虫みたいで。全部。終わりにしたくて。涼が眠ったあと手首を切ったんだ。だけど死ぬ勇気もなくて。泣きながら血が流れるのを見てた。

    2008-05-16 10:41:00
  • 28:

    ageha

    涼は目が覚めると。あたしの体を触ってきて。手首の傷には気づかなかったみたい。シャワーする時。ためらい傷が少し染みた。そのあとまた涼は眠って。あたしは眠れず。涼の携帯を見つめていた。優は…。どうなったんだろう。今度こそ。言われるよね。きっと。あたしは、涼の携帯から優の番号を盗み。部屋を出た。

    2008-05-16 10:47:00
  • 29:

    ageha

    夕方すぎ…あたしは優に電話して。会う約束をした。今日は店が休みで優は私服だった。「飯でも食おか。」先に話を切り出したのは優の方で。あたしは呆然としていた。「私服の方が似合ってる」何でそんな事を言ったのか分からない。ただ本当にスーツより私服の方が似合っていた。「久しぶりにいわれたわ〜」優は嬉しそうに言った。「久しぶり?」あたしは聞いた。「おう。中学ん時。俺綺麗なもんとかキラキラしたもん好きで〜笑。皆には女みたい〜言われてたけど。たった一人だけ、似合ってるゆうてくれた子おってん。笑」あたしの記憶の中で。優の話は激しくデジャブした。

    2008-05-16 10:58:00
  • 30:

    ageha

    中学の時、クラスで。いつも一人浮いていた男の子。綺麗なモノを綺麗と言えて。優しいモノを大切にして。すごくキラキラした人。話をしたのは一回だけ。家への帰り道。その人は私服で。キラキラしてて。「似合ってるね」って。あたしが言った。雨が降ってて。だけど傘もささずに。「ありがとう」って。すごく嬉しそうに言った。

    2008-05-16 11:07:00
  • 31:

    ageha

    その季節は梅雨で。毎日憂鬱で。唯一好きだったのが。雨上がりの虹。雫がついた草木。すごくキラキラしてて。心がほっとしたのを覚えてる。キラキラした服を着ていた彼は。一週間後。転校していった。学校は噂の宝庫で。友達が少ないあたしの耳にも彼の噂は入ってきた。

    2008-05-16 11:14:00
  • 32:

    ageha

    「人刺したんやって。お兄ちゃんの彼女。怖いよな〜。なんか変な奴やったし〜」キラキラした人。綺麗なモノが大好きで。優しいモノを大切にする人。ありえない。絶対嘘だよ。「そーなんや。怖いな…」あたしは友達の噂を聞き流した。

    2008-05-16 11:20:00
  • 33:

    ageha

    「アゲハちゃん?どないしたん?」優の声で、はっとした。「別に!!」とは言ったものの。あたしはカナリ動揺していた。涼はあたしのお兄ちゃんで。優は同級生?で。「今日アゲハちゃん俺に話あるんやろ?涼さんの事?どしたん?」優はいつもと違い、優しい口調ど問いかけてくる。「メール見たんやんかあ…。あたしと涼…兄弟なん?」あたしの質問に、優は口に運ぼうとしていた串カツを離し。驚いたように「はあ?!」と言った。「見たもん。メール。」あたしは負けずに言う。「もしかしてさあ、このメールちゃう?」そう言いながら優は自分の送信メールを出し、あたしに見せた。「これ。やっぱ本間なん…?」

    2008-05-16 11:30:00
  • 34:

    ageha

    優は大笑いしながら。違う違う、と。言い切った。「じゃあ何なん?」深刻な顔をしてるあたしに。「涼さんと兄弟なんは俺やから。メール見てみ。」確かに読み直すと、あたしの兄貴とは書いていない。そして。優の携帯のメモリーには。'涼'ではなく。'兄貴'と入っていた。「意味わからん。じゃあ何で、あたしと別れな兄貴って言うとか涼に言うて脅したん?!」涼がお兄ちゃんじゃないという安心と。別件の疑問。「それはまだ言われん。」優は一瞬悔しそうな顔をして。いつものクールな表情に戻った。

    2008-05-16 11:38:00
  • 35:

    ageha

    それから。あたし達は。たわいない会話をして、別れた。その夜は。不思議なくらいよく眠れて。夢を見た。暗闇の中にあたしが一人ぼっちでいて。キラキラした人が。キラキラした世界へ連れて行ってくれる夢。目が覚めたら気分がよくて。仕事も休みだから涼の店に行く事にした。いつもよりオシャレして。髪も。巻いてみたり。

    2008-05-16 11:50:00
  • 36:

    ageha

    「昨日何しとったん?休みやのに電話もなかったなあ」涼は鋭く質問責めをしてきた。「寝てた」涼は不機嫌そうに「嘘つきやな。お前」と言って他の席へ言った。どうしてか分からない。涼だって。他の客と寝てる。嘘だってつく。あたしは…優と話をしただけ。ヤキモチ?の振りか。そっか。涼って。本当にあたしを騙してくれる。「おはよ」いつものように冷たい優。「おはよ☆」あたしはカナリ笑顔。

    2008-05-16 11:56:00
  • 37:

    ageha

    「キモイなあ…何のテンションやねん。その顔涼さんに見せたり。喜ぶわ」優の言葉に、胸を痛くした。どうしてか分からない。ズキズキした。「優本間きっついわ。笑」あたし苦笑いをした。「だってキモイわ。そんなに涼さんが好きやったらさっき何で嘘ついたん」優の言葉にはトゲがある。「嘘ってゆーか別に言う必要ないから。」あたしも冷たく言った。「言う必要がない存在が涼さんか。よう分かった!!」優はまたトゲを刺してくる。

    2008-05-16 12:03:00
  • 38:

    ageha

    「昔はそんなんじゃなかったのにね。優しくて綺麗で…」優はあたしの手を引いて外へ連れ出した。「俺をこんなんにしたんは兄貴や。文句あるならお前の大好きな涼さんに言えや。」優は壁を思いっきり殴りつけ。店へ戻っていった。

    2008-05-16 12:07:00
  • 39:

    ageha

    それからニ週間がたつけど。優は。あたしのヘルプには付かない。涼に言われたのか。自分の意思か。そんな事は分からない。ただ。あたしは。頭の中で。優の言葉がこだましている。優と。話がしたい。涼の店に1年通った。その間。一度だって他のホストに目移りした事なんてなかった。だけど。だけど今は。優と話がしたい。

    2008-05-16 12:13:00
  • 40:

    ageha

    「アゲハちゃん?今日涼休みやで?」涼の休みを狙って。あたしは店に行った。目的は。優。「うん。でもせっかくやし…あ!!優つけてや?」あたしの言葉に代表は目を丸くして。望み通り優をつけてくれた。「久しぶり☆」あたしは明るくした。「毎日会うてるけどな。」優は冷たい。「今日。アフターして?」優はしかめっ面をして。うん、と言った。

    2008-05-16 12:19:00
  • 41:

    ageha

    店を出ると。優は優しい顔をして。「もう無理やわ。我慢できやん。」と言った。「涼に何か言われたん?」あたしの問いかけに優は片を落とし。話し始めた。中学の頃の話。涼の彼女は浮気したらしく。優は許せず。彼女を刺したらしい。涼を思っての事。だけど涼は。自分の彼女を刺した優を許せず。優に償いとして。女を作らせなかった。そういう話。

    2008-05-16 12:25:00
  • 42:

    ageha

    だけど。一つびっくりした事。優が。あたしを見てた。好きで。いてくれた。ずっと。あの雨降りの日から。ずっと。ずっと。

    2008-05-16 12:27:00
  • 43:

    名無しさん

    「俺アゲハちゃん好きやで?涼さんとまぢで別れて欲しいって思う」優は。すごく優しく。だけど力強く。あたしに言った。あたしは。ただただ。涙を流して。優は。あたしの涙を。キラキラしてる、と。手でそっと拭いながら。笑って言った。汚れきったあたしを。寄生虫みたいなあたしを。好きだと言い。綺麗だと言った。

    2008-05-16 12:36:00
  • 44:

    ageha

    その日も雨降りで。季節はやっぱり。憂鬱な梅雨で。だけど。だけど。あたしは。優の優しさに守られていて。幸せで。幸せで。すごく幸せで。初めて。嬉し涙を流した。

    2008-05-16 12:40:00
  • 45:

    ageha

    「涼。あたし。好きな人できたわ。だから別れてな。」あたしは涼に言った。寄生虫を。辞めるために。「誰なん?優か?騙されんなや!」涼は顔色を変えてそう言った。「優が悪いんやないねん。あたしが。優を好きになったん。気付いたら。ずっと優の事見てたん。」涼は悔しそうな顔をして。「俺。初めは客としか思ってなかったし。でも今は本間に好きやねん」と言った。「ごめんな」あたしはそれだけしか言えなかった。

    2008-05-16 12:48:00
  • 46:

    ageha

    気づいていた。涼の態度が変わり出した事。携帯を見た時。二人で取ったプリクラの画像だった。あたしから連絡しないと。涼は機嫌が悪くて。優と会うと。ヤキモチを焼いてた。そのあと。あたしに優を近づけないようにした。最後に抱き合った時。あたし起きてた。涼は寝てると思ってたんだろうけど。あたし聞いてたよ。電話の会話。アゲハの事、すげー可愛いって。まぢでハマったって。誰かに言ってたよね。用意してくれてた誕生日プレゼントも。知ってるんだ。ペアリング。電話してたよね。全部知ってる。

    2008-05-16 12:56:00
  • 47:

    ageha

    だけどね。手遅れだよ。涼が変わりだした頃にはね。あたし。優を見てた。涼じゃなく。優を見てた。だから。ごめんね。優はね。きっと。何も無いあたしに。神様がくれた。大切な。大切な。大切な人なの。だから。ごめんね。もう。手遅れなの。

    2008-05-16 13:01:00
  • 48:

    ageha

    涼は。あたしが。ごめんね、と言うと。何も言えずにいて。グラスの中の氷が溶けて。カチャン、と音を立てた。「大事なものって無くしてから気付くわ〜。本間ダルい。好きにせーや。」涼は強がって。違う客の所へ行った。店を出る時。涼は。目を腫らしていた。それが。あたしと涼の最後だった。

    2008-05-16 13:06:00
  • 49:

    ageha

    あたしは優と2人で。新しい生活を始めた。優は新しい仕事を見つけたけど。続かなくて。2ヵ月後にはホストに戻った。それでも優は本当にあたしを愛してくれたんだ。大切にしてくれたんだ。優とあたしには夢がある。結婚して。お店を出そうって。キラキラした雑貨屋さん。綺麗なモノをたくさん置くの。全部あたし達の手作りで。優しいモノを作ろうって。

    2008-05-16 13:16:00
  • 50:

    ageha

    その夢を叶えるために。あたしも優がホストに戻る事を許した。本当に幸せで。毎日楽しくて。あの事件が起きるまでは。やっぱり神様はあたしが嫌いなんだ。あたしを不幸にしようとする。ねぇ。優。聞こえる?あたしね。優と出会えて。愛が分かったの。優しさが分かったの。キラキラしたものも。綺麗なものも。優しいものも。大好きだったよ。憂鬱な梅雨だって。ほら。優がいるだけで楽しかった。だけど。もう………

    2008-05-16 13:23:00
  • 51:

    ageha

    いつも通り。あたしはご飯の用意をしていた。外はパトカーや救急車の音。ヤだな。と思いながらも。あたしは支度を進め。白飯が炊ける頃。優はいつも通り帰ってきた。「ただいま〜」あたしは笑顔でおかえり。と。そしてキスをする。二人でご飯を食べていると、ピーポーンと鳴った。「こんな時間に誰やねんなあ〜朝から早いわ〜」そう言いながら。優は。玄関へ行ったんだ。

    2008-05-16 15:30:00
  • 52:

    ageha

    ねぇ。優。こんなのずるいよね?優。あたしを一人にしないよね?優。聞いてる?あたしね。大事な話があったの。優の赤ちゃん。出来たんだよ。ねぇ。優は。パパになるんだよ?だから。お願い。神様。どうか優を。連れていかないで。

    2008-05-16 15:42:00
  • 53:

    ageha

    女の子は立ち去り。あたしは救急車を呼び。血だらけの優を抱きしめた。優を刺した女の子はすぐに捕まり。だけど反省なんてしなかった。手術室から出てきた優は。眠っていて。あたしが何を言っても。返事してくれず。だけど。温かくて。あたしはまた泣いた。

    2008-05-16 15:47:00
  • 54:

    ageha

    それから。2日待っても。一週間待っても。3ヵ月待っても。優は眠ったままで。体にはたくさんの機会が付いていて。今にも死んじゃうんじゃないかって。怯えた。赤ちゃんは。安定期を迎えて。順調に育ち。お腹が大きくなって。だけど。優は起きてくれなくて。

    2008-05-16 15:52:00
  • 55:

    ageha

    毎日。毎日。病院へ通った。毎日。毎日。優を起こした。それでも。優は起きてくれなくて。急に。腹痛がして。倒れた。看護婦さんが。出血してる、って慌てて。あたし。気がついたら。ベッドの上で。天井白くて。腕には点滴が注されていて。涙が出た。きっと。きっと。あたしはまた。一人になる。「アゲハちゃん…」看護婦さんが悲しげな顔をして、あたしの名前を呼んだ。分かってる。分かってる。だから言わないで。お願い。言わないでよ。

    2008-05-16 16:00:00
  • 56:

    ageha

    「赤ちゃんね…亡くなったの…残念だけど…」分かってるよ。だから言わないでって。何回もお願いした。看護婦さんと医者の話では。赤ちゃんはストレスに耐えきれなかったんだろう、という話。子宮が圧迫されて。それで。それで。赤ちゃん死んじゃったんだ。優とあたしの。大事な赤ちゃん。いなくなっちゃった。神様は。どうして。こんなにもあたしを苦しめるの。どうして。どうして。どうして…

    2008-05-16 16:06:00
  • 57:

    ageha

    ねぇ。優。ごめんね。あたし。赤ちゃん守れなかった。本当に。ごめんなさい。ほら。また。息が出来ない。苦しくて。息の仕方。わからなくて。目眩がする。ねぇ。優。あたし。どうしたらいい?ねぇ。赤ちゃん。ごめんね。守ってあげられなくて…

    2008-05-16 16:09:00
  • 58:

    ageha

    季節は流れて。また1年。ほら。時間は過ぎて行く。外は激しく雨が降っていて。空は暗くて。優はまだ。眠っている。あたしは。優が起きるのを。ひたすら待ってる。周りは言う。“植物人間で可哀想“ と。違う。違うよ。優はね。少し疲れたから。眠ってるだけ。だけど眠りすぎだよ?優…

    2008-05-16 16:16:00
  • 59:

    ageha

    寂しくて。悲しくて。また一人。ーーーガラガラーーー優の病室に。見覚えのある顔。涼。そう。涼は優のお兄さんだっけ。久しぶりだな…優が眠って。もう2年。あたしは。21歳。涼…老けたな…。涼は。あたしをギュッとしてくれた。自然に涙が出て。涼はあたしを自分の胸に押し付けて。二人で泣いて。雨、雨、雨。そう。外は。優の大好きな。キラキラ雨降り。

    2008-05-16 16:22:00
  • 60:

    ageha

    優。雨だよ。キラキラ雨降り。雨上がりの虹。一緒に見ようよ?優。起きて?起きてよ…起きてよ!!

    2008-05-16 16:25:00
  • 61:

    ageha

    「俺帰るわな。何かあったらいつでも連絡してこいな。」涼はそう言って。病院を出て行った。病室から見える涼の後ろ姿。優なら。傘をささない。周りに変人扱いされたって。傘をささない。ほら…また涙…優…起きてよ…

    2008-05-16 16:29:00
  • 62:

    ageha

    また1年。梅雨の季節。それから。優の誕生日。あたしは小さなお店を出した。お店の名前は。キラキラ。本当に小さな雑貨屋さん。優の夢だった。キラキラがいっぱいのお店。優が起きたら。一緒にするの。今は一人だけど。一緒に。優と一緒に。

    2008-05-16 16:33:00
  • 63:

    ageha

    「優…!!優…」病室に入ると。看護婦さんが3人。医者が1人いた。いつもは眠っている優が。座っている。「優!!…寝過ぎで…もう…」あたしはしゃべれなくて泣き崩れたの。嬉しくて。嬉しくて。死んでもいいって思った。

    2008-05-16 16:42:00
  • 64:

    ageha

    「誰……」優はあたしの名前が分からないみたいだった。それはもう…絶望的で…医者は、強く思いすぎると、その部分だけ記憶を喪失してしまうと。そう話した。優は。私の事を。忘れた。こんなにも待って。待って、待って、待って。それなのにあたしを。分からないという。それが何を示すか。あたしには信じがたいもので。だけど医者は。目を覚ましただけでも奇跡的だと言い。あたしは。暗闇につきおとされた。

    2008-05-16 16:51:00
  • 65:

    ageha

    あたしは。やっぱり弱虫で。精神的にもきつくて。キラキラを畳んだ。優がいないなら。キラキラしないから。そんなもの。存在しないから。一番悲しかったのは。キラキラが存在しない事じゃない。優の中に。あたしが存在しない事。あたしの中に。優が存在しない事。それ以来。あたしは病院へ行くのも。辞めた。

    2008-05-16 16:57:00
  • 66:

    ageha

    ほら…。また雨。憂鬱な雨…。大っ嫌いな雨。そう。梅雨の季節。あたしには。綺麗なモノも。優しいモノも。キラキラしたモノも。何もない。だけど。ただ一つ。分かった事。自分自身が。キラキラしていれば。それで良いんだよね?だから。あたし決めたの。もう。くよくよしないよ?前に進む。綺麗なモノを綺麗と言って。優しいモノを大切にして。自分を磨く。自分をキラキラさせる。そう決めたの。

    2008-05-16 17:05:00
  • 67:

    ageha

    ねぇ。優。あたしきっと。来年も。再来年も。梅雨になれば。あなたを思って涙するかもしれない。だけど。確実に。確実に一方づつ。強くなるから。キラキラさせるから。そしたら見つけてね。優だけの。アゲハというキラキラを…。

    2008-05-16 17:09:00
  • 68:

    ageha

    ーーーーーーーーー完結ーーーーーーーーー

    読んでくれた方いたらありがとうございました?

    2008-05-16 17:11:00
  • 69:

    名無しさん

    実話ですか?
    切ないですね?
    良かったです??

    2008-05-16 22:52:00
  • 70:

    ageha

    71さん感想ありがとう?実話とフィクション混ぜてます?また違う話し書くんで、それも読んでくれたら嬉しいです?

    2008-05-17 00:06:00
  • 71:

    名無しさん

    感動!!本気泣けた???

    2008-05-19 02:03:00
  • 72:

    名無しさん

    めっちゃ感動した。名作あげ(;ωq`)

    2008-05-19 05:45:00
  • 73:

    ageha

    感想ありがとう??今2作目書いてるので、暇があれば、また読んでくれたら嬉しいです?

    2008-05-19 18:45:00
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