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悲しい花。
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1:
◆LI8oH7Ogv2
儚く脆く、
あたしはあんたを忘れない
…2008-05-17 06:08:00 -
2:
◆LI8oH7Ogv2
初めに…このお話は、私と私の友人のお話です。彼女の想いを、あたしが代わりに綴ろうと思います。
彼女が報われますように。2008-05-17 06:11:00 -
3:
◆LI8oH7Ogv2
2008-05-17 06:12:00 -
4:
◆LI8oH7Ogv2
『事故…?』『……いや』『可哀想に…ッ……男にフラれたんだって?』
参列者の様々な声。事情を知りたがる野次、啜り泣く声…。そんな中ー…あたしはただ、呆然としていた。まだ状況の事態が飲み込めなくて。ただ、白い花を飾ったあんたの顔は―
すごく綺麗な顔をしてた。空が青く、皮肉な程に太陽は眩しく、 あんたは花に囲まれて… すごく―幸せそうだった。2008-05-17 06:28:00 -
5:
◆LI8oH7Ogv2
『朝香ちゃん……』 声の方向に振り返ると、真っ黒なスーツに身を包んだ皐月の姿。いつものスーツとは感じが違う…眉を歪めて苦しそうな表情。
『なんてゆっていいか…俺ごめ…―』 『皐月のせいじゃない。』『……え?』 『皐月のせいじゃないよ』
あたしは、驚く程無表情に答えていたと思う。皐月の困惑する表情を見るとすぐ分かった。皐月は何も言えないと言った感じで… 『また連絡する。』とだけ言い残し、また黒い固まりの中に戻っていった。2008-05-17 06:50:00 -
6:
◆LI8oH7Ogv2
あたしは、ただボーッと空を眺めていた。不思議と涙は出なかったー。
《…なぁ朝香、人ってズルイよな。自分が傷つくとなったらみ-んな防御体制。あたしも一緒、不安で不安で傷つくの恐れて疑う事ばっかに逃げてー…》
里奈は悲しそうに笑っていた。あたしは、里奈の一つ一つの言葉を思い出す。2008-05-17 07:08:00 -
7:
◆LI8oH7Ogv2
なぁ、里奈…
あんたは罪を犯した。
2008-05-17 07:10:00 -
8:
◆LI8oH7Ogv2
誰にも認められない、何にも認められない、あまりに悲しい罪だった。
だけどな、あんたが引き返にしたものは―… きっと大きすぎると思うねん。 あんたは間違ってる。2008-05-17 07:17:00 -
9:
◆LI8oH7Ogv2
弱い自分が嫌、強くなりたい、そんな事ばかり何度あんたの口から聞いたっけ…何度、あんたの涙を見たっけ―。
なぁ、里奈…
聞こえてるん―…?2008-05-17 07:21:00 -
10:
◆LI8oH7Ogv2
2008-05-17 07:22:00 -
11:
◆LI8oH7Ogv2
3年前、あたしは里奈と出会った。当時、働いていたキャバクラでの出会い。 『朝香チャン同じ年やーん!!めっちゃ嬉しい♪仲良くしてなぁ!!』
里奈は、系列店から移動してきたらしかった。初対面でこのハイテンション… くるくる巻いた明るい髪は、派手な色の割りには全然傷んでいない。同じ年なのに、中身も外見も、里奈はあたしより断然若く見えた。2008-05-17 07:27:00 -
12:
◆LI8oH7Ogv2
そんなあたしとは正反対の里奈は、明るく人懐っこい性格でお店の子達ともすぐに仲良くなっていた。
外見だって背がちっちゃくて大きな目の里奈は、女のあたしから見ても純粋に可愛いと思う。きっと、こーゆう子が世に言う“勝ち組”になるんやろうなぁ… とか、的外れな事を一人考えていた。2008-05-17 07:36:00 -
13:
◆LI8oH7Ogv2
『なぁなぁ!!朝香チャン!!♪朝香チャンってどの辺住んでるんー!?』
里奈が店に来てから1週間が経った。仕事が終わって更衣室で着替えていると、里奈が話し掛けてきた。 『あ、あたしは○駅の近くやでー。里奈チャンは?』
『え!!ほんまに?里奈んちめちゃ近いしー!!なぁなぁこの後暇?良かったら今から飲みに行かへんー?』
ニコニコと嬉しそうに、里奈が言う。あたしは疲れてたけど、どうせ帰っても暇だし…なんとなく里奈のテンションに押されてOKを出した。2008-05-17 07:42:00 -
14:
◆LI8oH7Ogv2
店の女の子と遊びに行くのなんて、初めてだった。 うちの店は比較的みんな仲がいいけどあたしはなんとなく違う…もう一年も勤めているのに一人馴染めないでいた。
まぁ、それは言い訳。きっとあたしが見えない壁を作っているんだろう。誰も誘ってなんかこない…。だから、里奈が初めてだった。2008-05-17 07:45:00 -
15:
◆LI8oH7Ogv2
送りを断って里奈とTAXIに乗ると告げると、仲のいいボーイの優がびっくりしていた。《気ぃつけてな♪》と、笑顔でTAXIを呼んでくれた。あたしが店の子と飲みに行くなんて初めてだったから、…驚いたんだろう。
TAXIに乗り込み、里奈と二人でミナミに向かう。
『朝香チャンって、落ち着いてるよなー。見た目も中身も!!羨ましいわぁ♪』 里奈は鏡で前髪を整えながら、あたしに言う。
里奈の私服は、雑誌からそのまま飛び出してきたようにオシャレ。顔も可愛く、センスもある…。あたしの方こそ里奈が羨ましく思った。2008-05-17 07:53:00 -
16:
◆LI8oH7Ogv2
『なぁ里奈チャン、どこに飲みに行くんー?』 あたしが聞くと、里奈は 『着いてからのお楽しみー♪里奈の行きつけがあんねんよ〜!!』と、嬉しそうに言った。
着いた先は、飲み屋街から少し離れた一角にあるビル。『ここここ!!』 と、里奈に連れられてエレベーターを上がると、そこは少し大きな…BARのようだった。2008-05-17 07:58:00 -
17:
◆LI8oH7Ogv2
『ココ…BAR?』 あたしが聞くと、里奈は 『んーショットBARかな♪里奈の彼氏が働いてんねん!!朝香チャンに紹介するな♪』と、笑顔で店の扉を開けた。
カランカラン―ー
入ると店の中はけっこう暗くて、ブラックライトに青を基調とした、まるで―ー…海の中?をイメージしたような雰囲気だった。2008-05-17 08:02:00 -
18:
◆LI8oH7Ogv2
『いらっしゃーい!!』 カウンターから店の人が、声をかけてきた。スーツをピシッと着こなし器用な手でカクテルを作っている。髭のある30代前半くらいの…品のある男の人だった。
『あっ!!マスタ〜♪頑張ってるー?今日は友達連れてきたねんよぉー!!』 里奈はハイテンションでその男の人と話している。常連というだけに、すごく仲が良さそうだった。この人が彼氏なんかな―…?あたしがそんな事を考えていた時、
『いらっしゃい、とりあえず席どーぞ?』 と横から声をかけられた。2008-05-17 08:10:00 -
19:
◆LI8oH7Ogv2
『斗貴!!紹介するー♪里奈の友達の朝香チャン!!新しい店で知り合ったねん〜』 里奈が声の主に気付き、 嬉しそうにそう言った。
あたしが振り返ると、そこにはまぁ今風な… 青い目の男の人が立っていた。 派手な髪型に少し焼けた肌。目は、カラコンかなー…
『初めまして。斗貴です。朝香チャンってゆーんや?』
慣れた感じにくしゃっと笑う、笑った時に少したれる目尻が印象的だった。
斗貴(トキ)との―出会いだった。2008-05-17 13:06:00 -
20:
◆LI8oH7Ogv2
『あっ、朝香チャン!!この人は斗貴!!……里奈の彼氏やねんっ。』 後半は、周りを確認しながら小声で話す里奈。…なんで小声にする必要があるんやろ?
そんな事をボーッと考えながら、あたしは目の前の斗貴と挨拶を交わした。
適当にカウンターで里奈がオーダーしてくれて、あたし達はBOX席に案内された。 『なぁ里奈チャン、彼氏と付き合って長いん?』 なんとなく、ね。女の子定番の会話をしてみる…。 『んーと…そろそろ一年かなぁ!?朝香チャンは彼氏とかいなぃん!?』 里奈も揃って定番の質問。2008-05-17 13:12:00 -
21:
◆LI8oH7Ogv2
『あーあたしはいないよ、半年前に別れてから。』 あたしが答えると、里奈は『えー…べっぴんやのにもったぃなぃっ!!!』と、 まるで店に来る客のセリフのような事を言った。
彼氏か… 半年前に別れた男とは、一年半ほど付き合っていた。友達の紹介で知り合い、なんとなく付き合い始めてなんとなく…別れた。未練なんてない。 終わりはこんなにもアッサリしてるもんか、と、感心してしまうくらい情の欠けらもなくアッサリしていた。
それ以来彼氏はいない。特に欲しいとも思わなかったし、それからは独り身。2008-05-17 13:21:00 -
22:
名無しさん
続き待ってます
2008-05-17 19:26:00 -
23:
◆LI8oH7Ogv2
ありがとうございます☆
2008-05-18 15:55:00 -
24:
名無しさん
あげ
2008-05-22 04:25:00