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†叶屋†

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  • 1:

    毎日派遣の仕事で生活をしてきた俺の携帯にある日一通のメールが来た。               《人の夢を叶える仕事。 “叶屋”        1日働いてみて
    辞める事も可能です。  会社の一室に住み込みで働く事も出来るのでお気軽にお電話ください。                担当:矢吹       090‐〇〇〇‐〇〇〇〇            貴方も幸せな気持ちになる事でしょう―…》                俺は中卒。       何も自慢出来る事は無い。父親は病気で他界した。 母親は俺が16の時に違う男と出ていった。    幸せなんて言葉は知らない            だけど…        住み込みで働けるのも良かったしとにかく明日連絡を入れる事にした。

    2008-05-28 22:45:00
  • 2:

    次の日―…       電話を鳴らしてみる。  中卒だからって働かせてもらえない事も結構あるけど連絡してみない事には何も始まらない。                  プルルル―…プルルル―…プチッ            『あ…もしもし』    『こんちわッ!日向は今トイレ掃除中でーす♪   呼んできましょか?ハハ』 『…………ハイ?』                電話の相手は強引に喋り続けている。                   『ひーちゃん!?    電話だよー???    僕取っちゃったョーハハ…』            きっと電話を口に近付けたまま日向って人を呼んでいるんだろう―…。    馬鹿でかい声聞こえる。 相手は電話口で笑っている            『ハハハ―……。     ひー君おせーハハ』                『ああッ!!      皐月さんダメですよッ! 私の携帯返して下さいッ』            電話口でまともな声がした            ガチャッ―…                  『ごめんなさいッ!   えと…叶屋の矢吹ですッ!どちら様でしょうか?!』            電話の相手は若い女の人のようでハキハキとしている人だった。

    2008-05-28 23:00:00
  • 3:

    俺は昔から短気で、待たされる事が大嫌いだった。 だから何度も仕事をクビになったりもした。                『あ―…        櫻井って言います。   仕事募集のメール来たんですけど面接とかあるんすか?』                      多分普通ならここでクビだろうな。        自分でも態度が悪いって事には気付いていたから…。            『あッ!本当ですか!  面接は無いですよ。   来て頂けばすぐにわかる事ですからね♪      明日とか大丈夫ですか?』            何だかトントン拍子に話が進んでいる気がする。              『あぁ。大丈夫っす…』             『それじゃー…。    〇〇〇〇〇ビルまでお越し下さいッ。       時間はいつでも大丈夫ですから。         貴方の幸せ願ってます♪』            プチ―…                    かなり一方的にきられた。貴方の幸せ願ってます? 馬鹿らし―…。     とりあえず行ってみる事にしようかな…。

    2008-05-29 14:19:00
  • 4:

    名無しさん

    おもしろそう?やけど進むん遅い?

    2008-05-29 15:41:00
  • 5:

    4さんすいません??  なるべく早く更新する様にしていきますんで???             読んでいただけたらと  思います(>_

    2008-05-29 21:54:00
  • 6:

    次の日。        〇〇〇〇〇ビルは有名だったからそんなに迷う事は無かった。                    階段をのぼると明らかに他の部屋とは違う雰囲気を漂わせている部屋があった。表札には“叶屋”という文字が書かれていた。   たいして目立つ訳でもなく、客はちゃんと入っているのかと思う程だった。  部屋のドアを開ける時には今までには感じた事のない緊張感に襲われた。               カランカラン―…

    2008-05-29 22:03:00
  • 7:

    扉を開けた瞬間     何だか気持ち良い匂いがした。          アロマか何かだろうな―…            『いらっしゃいませ。  初めてのお客様ですね?』            目の前にはオレンジ色の頭をした小さい女の子?が立っていた。       何だか女とも男とも言えない顔をしている。    そこそこ可愛い顔だ。              『あ…客じゃないっす。 昨日電話させてもらった櫻井ですけど』                  説明すると女の子?は子供の様な顔で微笑んで   『こちらへどうぞ…』  と俺の背中を押した。  何だか背中がゾワゾワする感覚に襲われて少し不安になった。                    『皐月さん?      お仕事の話で櫻井さんがお越し下さいましたよー』 女の子?は俺の背中に手を添えたまま違う部屋へと誘導していく。

    2008-05-29 22:16:00
  • 8:

    部屋に入る。      何一つ置いていない真っ白な部屋の真ん中の椅子に 毛布の様な物に包まっている男の人が三角座りしていた。                      『あの―…』      俺が口を開いた瞬間   背中をポンと軽い力で押される感覚がした。    それと同時に部屋の扉が パタン―…と閉まった。

    2008-05-29 22:24:00
  • 9:

    4

    ううん主さんのペースで頑張ってね?

    2008-05-29 22:33:00
  • 10:

    はい(^^ゞ?
    ありがとうございます?

    2008-05-30 08:13:00
  • 11:

    俺が男に目線を持っていくと男は毛布にくるまったまま喋りだした。     『いらっしゃいませ…』 何とも言えない危ない感覚が身体中を駆け巡る。              『客を閉じ込めるって……趣味悪いんじゃないすか』男は眉一つ動かさず俺をじっと見ている。                 『何とか言えよッ!』  カッとなって怒鳴ると男は立ち上がった。     『初めまして。     皐月と申します』    寒くもないこんな季節に毛布に包まっている自体変な奴だったけど一つの事を思い出した。

    2008-05-30 08:20:00
  • 12:

    ?◆99I/kmGYz6

    おもしろそ?
    続き楽しみにしてます??

    2008-05-30 08:25:00
  • 13:

    そういえばあの電話…。 『ハハハ―…ハハ』     あの時の声もコイツだったんだ…。        マジで頭いかれてるぞ。             『帰るからな。     ドア開けろや…』    睨むと男は目を細くした。            『貴方は幸せって言葉を知っていますか?』    男はまた椅子に座った。             『意味わかんねぇ』   俺がクスっと笑うと男は不思議そうな顔をした。  『寂しいですか?』   ……は?        正直こんな気持ち。   何が?         寂しい?        意味わかんねぇ。    今まで日本中の奴からほっとかれてたんだ。    寂しいなんて思わない。             『寂しい訳ないだろ』  ドアノブのついていない扉に手を置きながら男を睨みつけた。

    2008-05-30 08:38:00
  • 14:

    ありがとうございます??頑張りますヾ(=^▽^=)ノ

    2008-05-30 17:37:00
  • 15:

    男は目を細めて笑った。 『貴方自身は寂しくなくても心が悲鳴をあげている』そしてまた俺の目を真っ直ぐみる。        何もかもがバレてしまうんじゃないかと思う程冷たくて…恐ろしくて…    思わず目を反らした。              『図星でしょ?     強がるのは良くないです』

    2008-05-31 00:29:00
  • 16:

    男は椅子から立ち上がり、俺の目の前にたった。  『怯えなくても大丈夫…』俺の指先が俺のあごから首筋を撫でていく。                『あ…僕ホモじゃないですからねー』       目を細めて俺の後ろにある扉を叩く。       『日向?開けて』    男の左耳についている十字架のピアスがゆらゆらとゆっくり揺れていた。               ガチャリ―…                  以外にも簡単に開いた扉。『皐月さんお疲れです♪』オレンジ色の頭をした女の子?が皐月という男のネクタイをなおす。                 『社内恋愛?』     俺がクスリと笑うと女の子?は驚いた顔をした。  『そんなんじゃないです!長い付き合いなだけです』一人で頷いている。               男にも見えたがどうやら一応女の子らしい。    『あそ』        愛想なく笑うと皐月が女の子の頭を撫でながら俺の顔を睨んだ。                   『あげませんよ』    『いらねー』      とにかくコイツの正体が知りたかった。      何だか怪しい空気をかもし出していて他人に幸せになって欲しいとは考えていなさそうな人間だった。

    2008-05-31 22:17:00
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