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恋愛依存家族
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1:
名無しさん
誕生日が一緒のおとんとおかんは、17の時に付き合って、そのまま結婚した。お互いに最初の恋人。んで、最後の恋人。ちょー素敵やろ?
2008-06-01 02:10:00 -
2:
名無しさん
おかんとおとんが24の時姉が生まれた。26の時があたし。28で妹。夏に生まれたねーちゃんは夏美。冬に生まれたあたしが冬子。秋に生まれた妹が秋。
どうせならもう一人、産めばよかったのにと思う。2008-06-01 02:15:00 -
3:
名無しさん
今は上沼恵美子みたいなおかんも、昔はだいぶ可愛かった(らしい)。モテモテやったおかんを、沢山のライバル達からゲットしたのがちょっとさだまさしに似てるおとんだった(らしい)。んで、夏姉と秋はおかん似。あたしだけおとん似。
「夏ちゃんも秋ちゃんもお母さんに似てかわいいなぁ…」
親戚のおばちゃんへ。あんたの目の前におるあたしはどないやの(・∀・)2008-06-01 02:19:00 -
4:
名無しさん
真ん中に挟まれたあたしは、従兄弟含めて1番先に生まれた夏姉よりも、従兄弟含めて1番最後に生まれた秋よりも、大して可愛がられもせずすくすく育った。なんせ、夏姉も秋もめちゃくちゃ手のかかる糞ガキやったから、どんだけ泣きわめこうが親が飛んでくることはなかった。だから気付けば泣き疲れていつも寝ていた。その証拠に、写真に写る5歳のあたしの、後頭部はハゲている。
2008-06-01 02:25:00 -
5:
名無しさん
さてさて。そんなあたしもやっとこさ髪が生え、18歳になった。夏姉はハタチ。秋は16。お年頃なあたし達は、びっくりするほど恋愛体質やってんな。
2008-06-01 02:29:00 -
6:
名無しさん
ここで、三姉妹のプロフィール紹介(・∀・)
長女夏美:通称夏姉
お目めパッチリで小柄で華奢。昔からお人形さんみたいなやつやった。童顔はそのまま、胸だけ成長してFカップ。見た目に反して気だけはアホ程強くて口が悪い。一度欲しいと思ったものは何をしてでも手に入れないと気が済まない典型的な甘やかされて育ってきた一人っ子タイプ。今流行りの片付けられない女。病的な程動物好き。2008-06-01 02:37:00 -
7:
名無しさん
次女冬子:通称とーこ
つり目の奥二重が離れて顔にくっついた魚顔。背ばっかり伸びて165センチ。ガリガリはえぇけど胸がない。胸がない。良く言えばモデル体型。悪くいえばただのまっち棒。猫アレルギー。感情は口に出さず内に秘めるタイプ。たまにいきなり爆発して回りにしんどい思いをさせる。尽くすのが好きっぽい。2008-06-01 02:44:00 -
8:
名無しさん
三女秋:通称あき
日を追うごとに顔は夏姉に似てくる。体型はデブでもガリでもなく、巨乳でも貧乳でもない。14歳の母に出て来るなんとか未来ちゃん?に似ててあのドラマは人事だと思えなかった。唯一のスポーツ少女でバレーボールに夢中。だけど物事に対してあまり執着がないためめったに怒らないしすぐ諦める。2008-06-01 02:51:00 -
9:
名無しさん
どこにでもいる、普通の三姉妹。
そんなあたし達の、しょうもなくて甘酸っぱい、
恋愛事情をお届けします(*´v`*)2008-06-01 02:59:00 -
10:
名無しさん
今ではだいぶ惚れっぽいあたしも、初恋したのは意外と遅い中学一年生の時。
「あれが夏美の妹?不細工やん。」小さいころから言われ続けてきたこの言葉はもう慣れた。入学式が終わったばかりの一年生の教室に、冷やかし半分で訪れた上級生たちに、あたしはほとほとうんざりしてた。
「中学なっても言われ続けるんかなー。“夏姉の妹”って。」2008-06-01 03:05:00 -
11:
名無しさん
さっき軽く紹介したように、夏姉はほんっまに昔から可愛かった。その上色気付くのも早くて、田舎の中学にはめずらしい、垢抜けたギャルはそりゃそりゃモテた。だから、夏姉の真似して髪を染めて化粧したところで、つり目の奥二重のあたしがぱっちりおめ目になるはずはなくて、あたしはただのヤンキーにしかなれなかった。
2008-06-01 03:11:00 -
12:
名無しさん
「誰やあいつら。はよどっかいけばえーのに。」
慣れっことは言え、いつもの言葉にいつものように地味に落ち込んでいたあたしの隣で、そんな声がした。ふっと隣を見ると、あたしと同じ金色の髪の毛をした男の子が、あたしと同じ不機嫌そうな顔で、集まったギャラリーを睨んでいた。2008-06-01 03:17:00 -
13:
名無しさん
「ごめんな、あの人ら、多分あたしのこと見に来てるねん。」
思わずあたしはその男に謝った。そしたらそいつはふっと笑って、
「何やお前、自意識過剰な女やの。」ってそう言った。
「違っ…!」慌てて否定するあたしに、そいつは今度は声を出して笑った。2008-06-01 03:20:00 -
14:
名無しさん
はい、これが初恋。
でも、その後どうなったか、ご想像通り、有りがちな感じ。
夏姉はサッカー部のマネージャーをしていて、そいつはサッカー部に入部した。んで、そいつに一目惚れしたあたしは、夏姉に相談してしまった。間違いだったと思う。“妹の好きな男の子”ってことで、夏姉はそいつを可愛がって、あれやこれやで話かけて探ってくれた。嫌な予感がしだすのは意外と早かったけど、もう手贈れだった。そいつは夏姉に惚れた。んで、その相談相手はもちろんあたし。
初めて相談を持ち掛けられたその日の夜は、夏姉の顔も、こうまで違う顔に産みよった両親の顔も、夏姉にそっくりな秋の顔も、まともに見れなかった。2008-06-01 03:32:00 -
15:
名無しさん
昔から、…今でも。
よく思う。
「もしもあたしが夏姉やったら…」って。2008-06-01 03:34:00 -
16:
名無しさん
中学生活は散々だった。あたしはいつまでたっても“夏美の妹”から上には行けなかったし、夏姉が卒業した後の一年は平和だったけど、三年生になったらなったで秋がいた。
「あの人が秋のお姉さん?!…意外。」「妹はかわいいやんか!」
ほんま、コンプレックスでしかなかった“三姉妹”。2008-06-01 03:39:00 -
17:
名無しさん
あの事件以降、あたしはこれといった恋はしていなかった。
夏姉も夏姉で、彼女はその顔と体型と巨乳を駆使して、色んな男をとっかえひっかえしていた。
そんな夏姉に、意外にも本命の彼氏が出来たのと、秋が初恋をしたのは、同じ時期だった。2008-06-01 03:42:00 -
18:
名無しさん
多分、夏姉にとっても“初恋”だったと思われるその本命の名前は、「しんちゃん。」…すごく、すごく。不細工だった(´Д`)
でも、とても優しい人で、片付けられない女な夏姉の部屋を、替わりにいつも掃除していた。我が儘な夏姉の要望を、文句言いつつ聞いてあげていた。
気付けば夏姉は、毎日のように遊び歩いていた男友達たちと、遊ばなくなっていた。2008-06-01 03:48:00 -
19:
名無しさん
そして、秋の初恋相手はなんと「あいつ」。あたしの憎き初恋の相手、「りょーすけ」。
さすがに三年生になる頃にはりょーすけに対して好きの好の字もなくて、あたしたちは(あたしにそんなつもりがなくても、周りから見れば)ヤンキー同士、親友みたいに仲良くなっていた。
だから、秋とりょーすけが出会うのは運命なんてロマンチックな言葉じゃなくて必然だったし、秋とあたしは姉妹だから好みが似るのもわかる気がしたし、夏姉を好きだったりょーすけが夏姉にそっくりな秋を気に入るのはやっぱり当たり前だったと思う。2008-06-01 03:56:00 -
20:
名無しさん
だから、あたしが叶えられなかった「初恋」を簡単に叶えた秋を、素直にうれしく思った。同時に、死ぬ程惨めな気持ちになった。
あたし達は三姉妹。
なのに、あたしだけ顔が違う。あたしだけ可愛いくない。あたしだけ不細工。
「とーこは河原に落ちてたから拾ってきた」昔からよく言っていたオトンのその冗談を、笑えなくなった時期は、あの頃からだった。2008-06-01 04:02:00 -
21:
名無しさん
面白い?
うちは二人姉妹やけど似たような感じやからめちゃ共感出来る?2008-06-01 07:40:00 -
22:
名無しさん
面白い?がんばって?
2008-06-01 10:08:00 -
24:
名無しさん
学校までは電車通学で、片道2時間。ほぼ始発の時間帯のおかげで、混むことはない。それでも入学式当日は、(夏姉のことを)知っている人がいないか、あたしは終始ドキドキしながら、車両中を見回していた。
(よかった、今のところ、いないっぽい(*´∀`*))
やっと落ち着いたところで、新品のスクールバックの中から、鏡を取り出す。
金髪から栗色に染め直した髪の毛は、やっと貧乳くらいまで伸び、それをゆるーくまいた。目の下は少しでもたれ目に見えるようアイシャドウをぼかして塗った。以前までは、少しでも大きく見せたくて、目の回りをアイライナーで太く一周囲っていたけど、それは余計にあたしの小さくてつっていて離れている目を、強調するだけだってことを、やっと夏姉に教えてもらえたのだ。2008-06-01 12:49:00 -
25:
名無しさん
鏡の中のあたしは、まだまだ夏姉には程遠かったけれど、以前よりは幾分か夏姉に近付けた気がしてうれしかった。
あたしは、夏姉や秋のせいで惨めな思いを沢山して来たけれど、そこはやっぱり姉妹なのか、二人を嫌いだと思ったことは一度もなかった。夏姉は綺麗で憧れだったし、秋はかわいくてしゃーなかった。2008-06-01 12:54:00 -
26:
名無しさん
オカンは料理上手だったけど、いつも半端なく作りすぎてしまう癖があった。やけど育ちざかりのあたしたちはそりゃまぁすごいスピードで完食して、オカンは満足げに笑っていた。
「とーこぉ。うちらから、プレゼントあんねん!」
食べ終わってみんなでゲームをしようとリビングへと移動していると、夏姉としんちゃんが嬉しそうにそう言ってきた。2008-06-01 13:13:00 -
27:
名無しさん
おもしろ?い??
とーこちゃんファイツ?2008-06-01 13:20:00 -
28:
名無しさん
「めっちゃうれしい!ありがとぉ!」
「ええよええよ(*´v`*)ニコニコ」
しんちゃんは、ほんまに優しかった。夏姉だけにじゃなくて、あたしや秋のことを、妹みたいに可愛がってくれた。だから、あたしも秋も、しんちゃんが大好きやった。おしいなぁ…男前やったらなぁ…2008-06-01 13:27:00 -
29:
名無しさん
「うちからも!はいっ!」
夏姉は、手の平いっぱいに化粧品を持っていた。
そして
「脱っ!!ヤンキー!」
そう言って笑った。2008-06-01 13:29:00