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?う〜た?と雪弥?

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  • 1:

    雪弥

    あなたが家に来たのは
    8年前‥‥。
    寒い寒い冬だった。
    (旧作コピペ)

    2005-11-25 13:45:00
  • 11:

    雪弥

    う〜たは、すくすく育った。大きさは両手に乗る位になった。病気をするも事なく順調だった。
    ……が、ちょっと問題があった。
    ある日、由美といつものように部屋でコンビニ弁当を食べながらテレビを見ていた。テレビに目を奪われながら、おかずを箸で掴み口に運ぶ…。
    【…アレ?】確かに掴んだハズのおかずが消えてる。時間にして、約1秒程。
    まさかと思い、う〜たを見ると・・・。『ハグハグ食ってる〜?』盗んでるやん自分!!

    2005-11-25 13:56:00
  • 12:

    雪弥

    『盗っとにゃんこや!!』
    雪弥の言葉に、呆れた由美は【何言ってるんあんた?】と冷たい目を雪弥に向けた。
    由美がテレビに目を向け食べようとした瞬間、由美のお箸からも、おかずが瞬間移動した。
    「・・・!?」う〜たを見た由美が言った。
    「…盗っとにゃんこや!!」その後も2人でワーワー言った。う〜たの、この癖をしつけるのには苦労した。

    2005-11-25 14:24:00
  • 13:

    雪弥

    その数日後、う〜たに妹が出来た。名前は【りくた】 また拾っちゃった?
    りくちゃんは、キレイな灰色で毛並みがふぁふぁだった。うぶ毛ってやつだ。
    まだ目が開いたばかりの赤ちゃん…。
    う〜たは男のコなのに、お母さんネコの役目を果たした。
    驚いた事に、う〜たは りくのお尻をペロペロ舐めて、排泄をうながした。誰に教わった訳でもないのに…、本能ってすごい。

    2005-11-25 14:25:00
  • 14:

    雪弥

    りくちゃんが来て3日が経った。
    こたつで寝ていた雪弥は嫌な感じがして目が覚めた。
    ミルクをあげようと、横で寝ていたりくちゃんを見た瞬間…、【どくんっ】と心臓が脈うった。
    りくはあぶくを吹いて…ぐったりしていた。
    …様子…おかしい…

    2005-11-25 14:26:00
  • 15:

    雪弥

    雪弥は頭が真っ白になった。こんな時、どうすればっ…。
    『りくっ、りくっ!』どうしてっ!?あんなに元気だったのに!!
    助けてっ…神様…っ!
    苦しいのか、りくの小さな爪が雪弥の腕に刺さった。【病院!!】雪弥は自転車で走った。

    2005-11-25 14:29:00
  • 16:

    雪弥

    病院に着くと、すぐに診察室に通された。
    お医者さんは………、雪弥に『手遅れだ』と静かに死の宣告をした。
    “そんな…、諦めないでよ!先生!!りくを…助けてよ‥‥。あなたが…諦めたら…誰がりくを救えるのぉ…”
    …りくは、親から貰った先天性のウイルス風邪を発病したらしい。
    こんな事ってある?生まれた瞬間から少ししか生きれない事が決まってたの。 ーこの世は理不尽だね…ー

    2005-11-25 14:30:00
  • 17:

    雪弥

    死ぬ事が決まっているのに、苦しんでいるりくちゃんを雪弥は大事に抱っこした。このコを最後の瞬間まで、大切にしよう。
    りくが苦しそうに雪弥の腕に爪を立てる。
    もう声が出ないのか、苦しそうに口を開ける。
    「生きたい…生きたい」って…必死に呼吸しようとしてた。雪弥はりくの小さな体を一生懸命撫でた。『ゴメンね。苦しいよね。ゴメンね…気付いてあげれなくて』
    りくは哺乳ビンをほしがった。『飲みたいの?』そっと近付けると、りくはちゅうちゅうミルクを吸うった。そして…そのまま息をしなくなった…。

    2005-11-25 14:31:00
  • 18:

    雪弥

    りくの開いた口から、ミルクが零れた。りくちゃんは…まだ暖かくて、雪弥は実感出来なかった。何度も何度も心臓に耳をあてた。必死に人工呼吸と心臓マッサージをしたけど…ダメだった。
    りくちゃんは寝てるだけみたいに、優しい顔やった。
    『小さい体で…必死に…頑張った…偉かったね』
    う〜たが、りくの顔をペロペロ舐めた。う〜たはりくが天国に行ったの、本能で感じたのかもしれない。りくちゃんの短すぎる一生は…こうして幕を閉じた。土に返す時、冷たい土に寝かすのが可愛そ過ぎて、あかんって分かってたけど、タオルを敷いて寝かせてあげた。お手紙と一緒に…。

    2005-11-25 14:32:00
  • 19:

    雪弥

    体がおっきくなるにつれて、癖というか【個性】が出始めた。
    う〜たは、ママのおっぱいを吸う動作…俗に言う
    【赤ちゃん帰り】をし始めた。しかも、他のにゃんこは(当時5匹育ててました?)
    毛布とかに【ちゅっちゅっ】してたのに、う〜たは何故か1枚3万するムートンの敷き物(バスタオル程の大きさ)にしか吸い付かなかった。贅沢な奴め?
    お父が、カピカピになったムートン見て、『およよ…』と影ながら泣いてた。

    2005-11-25 14:33:00
  • 20:

    雪弥

    う〜たが特に個性を発揮したのが…なんと【歯磨き粉】…?
    歯磨きした後は決まって、う〜たに襲いかかられた。ハッカの匂いにメロメロらしい…。
    フンフン匂い、ちゅーをせがむ う〜た。
    『あっ、やめて…あっ…?』等と誤解を招くような、皆の声が部屋中にこだましてたのは言うまでもない。
    う〜たは可愛い…が!ディープだけはゴメンじゃっっ!!!!

    2005-11-25 14:34:00
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