-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
売れない女優
-
1:
夕夏
あたし、夕夏。
職業…女優。って言ってもちょい役でドラマに出たりする売れないってか売れてない女優。
そんなあたしの物語。2008-06-27 14:20:00 -
266:
夕夏
『別に変わって無いっすよ。』
『お子ちゃまが無理してる感じ笑』
『…………。』
信也に近づいてはいけない。的確に、確実に…心のドアを一枚ずつ開けられる気がする。
その中にある物には、誰にも触れられたくない。2008-08-17 02:08:00 -
267:
夕夏
『………あれ?』
ベッドで目が覚めたあたしの目の前には、少し彫りの深い信也の顔。
『起きた?笑』
『あたし…』
『お前酔いつぶれたんか知らんけどいきなりベッドで寝だしたからびっくりしたわ笑。安心し、何もしてないから。』2008-08-17 02:11:00 -
268:
夕夏
時計の針は朝の4時を少し回った所を指している。
『ごっ…ごめんなさい!!』よくよく考えてみると、ただの売れない女優が大先輩の信也に生意気な態度を取ってしまいには爆睡って…『ええよ笑。俺女の子の寝顔見んの好きやねん。気持ち良さそうに寝てたわ。』…あたしは今まで、仕事関係で関わった人の隣でなんて寝た事は無い。…ううん、寝れなかった。
なのに…2008-08-17 02:16:00 -
269:
夕夏
『…信也さんて、彼女居ないんですか?』
別に好きになった訳じゃない。松ちゃんですら知っているぐらいの“遊び人”の信也に本当に好きな人なんているんだろうかと言う、ただの好奇心。…本当はそんな事聞いちゃいけないんだけれども、きっとこの男はそんな事気にしない。
『あーおんで。地元に。』あっさりと答えた信也に、少しびっくりする。
『遊びまくってるくせにって思ったやろ笑』
あたしの心を見透かしたように、にんまりと笑う。2008-08-17 02:21:00 -
270:
夕夏
『…あたしは信也さんの女関係とかあんまり知らないんで何とも言えないですけど。』
『でも周りから色々聞いてるやろ?笑。俺常に傍に誰かがおらんとあかんねんなー。』
『彼女呼び寄せないんですか?』
『しっかりした女でな。地元で介護の仕事続けてるわ。まだこっちには来たく無いねんて。』
『…離れてるのに…続いてるんですね。』2008-08-17 02:27:00 -
271:
夕夏
『ほとんど会ってないけど…ずっと支えてくれてた奴を今さら捨てれんわ。何やかんや好きなんやろな。』そんな事を言いながら他の女を抱ける神経がわからない。
…まぁその日限りの相手に“愛”が無い所はあたしと一緒なんだけど。
あたしは寝て仕事を貰う。信也は寝て寂しさをまぎらわす。
やってる行為は同じ。
そこに見返りを求める限り。2008-08-17 02:32:00 -
272:
夕夏
『あー今日も曲考えな。』『新曲ですか?』
『お前が出るプロモのやで。大体出来てんねんけど、あとは最後にアレンジしてって感じやなぁ。』
『バラード?』
『…内緒笑。でもいい曲やで。』
そう言うと新曲を口ずさみだした。…まだいいのか悪いのかよくわからない。2008-08-17 02:36:00 -
273:
夕夏
…結局、何もしないまま信也の部屋を後にする。
『松ちゃーん!!開けてー』『………。』
確実に寝ていたであろう松ちゃんは、ドアを叩いていたあたしを睨み付けながら部屋に入れてくれた。
『…今帰って来たん?』
『うん。結局しゃべってただけで何もせんかったぁ』『魅力なかったんちゃうか笑。まぁ良かったやん。』『やなぁ。プロモも出してくれるって。』2008-08-17 02:41:00 -
274:
夕夏
それから次の日のスケジュールや打ち合わせをして、チェックアウトの時間まで自分の部屋に戻り少し眠る事にした。“魅力無かったんちゃうか”
松ちゃんのその言葉が頭の中で繰り返される。
“遊び人”とまで言われている信也に手を出されないあたしって一体…2008-08-17 02:45:00 -
275:
夕夏
それからしばらくして、事務所に正式にオファーが来た。もちろん断るはずもなく、準備は着々と進んでいった。
信也からはたまに電話があったり打ち合わせの時に顔を合わすぐらいで、これと言って何もない日々が続いていた。2008-08-17 02:50:00