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売れない女優
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1:
夕夏
あたし、夕夏。
職業…女優。って言ってもちょい役でドラマに出たりする売れないってか売れてない女優。
そんなあたしの物語。2008-06-27 14:20:00 -
371:
夕夏
『ちょっと俺仕事の事で呼び出されたから行ってくるわ!二、三時間で帰れると思うしゆっくりしといて。優子、よろしくな。』
そう言うとさっさと出て行ってしまった。
“えぇ…マジで…”
この状況で二人にさせるなんて…仕事なら仕方ないけど、あたしが何か余計な事を優子さんに話すとかは思わないんだろうか…2008-08-20 01:10:00 -
372:
夕夏
せめて今日だけでもどっかに泊まろうと、報告がてらとりあえず松ちゃんに電話をかけるも出なかった。
『夕夏ちゃんって次のプロモ出てる子やんなぁ!?』
『あっそうです…』
信也が出て行ってからも、変わらずにこやかに話す優子さん。2008-08-20 01:15:00 -
373:
夕夏
『やっぱり!!さっき見せて貰ってんけどなぁ曲のイメージぴったりやったぁ。女優さんに会えるとか嬉しいわぁ!笑。あっお腹減ってない?あたしこう見えて料理得意やねんで?笑』
…心臓が、ズキンと痛む。
優子さんは綺麗だ。外見も中身も…きっと、あたしなんかとは比べ物にならないぐらい。
そんな綺麗な人を、あたしは欺いてこの場にのうのうと居る。
そう思うと消えてしまいたくなった。2008-08-20 01:22:00 -
374:
夕夏
『大丈夫です。ありがとうございます。』
『そっかぁ…じゃあお腹減ったらいつでもゆってな!信也もおってくれたらいいのになぁ。二人っきりとか夕夏ちゃん気使うやんな』『そんなっ…全然です!!』『ほんま?笑。まさか信也もこんな時に他の女んとこ行ってる事は無いと思うけど怪しいな笑』
『えっ…』
『夕夏ちゃんも色々聞いてるかもしれんけど…あいつ女遊び激しいねん笑』
優子さんの突然の言葉にびっくりする。2008-08-20 01:30:00 -
375:
夕夏
『浮気してるんですか?』…本当は知ってるくせに、むしろあたしもその浮気相手の一人なのに…あたしはどこまで腐ってるんだろう『浮気しまくりやで笑。あいつそれを隠さんねん!ほんま調子乗ってるやろ笑』『…辛く無いんですか?』辛く無い訳がない。でもこんな台詞しか出てこなかった。
『最初は泣いてばっかりやったかな。でもさ、他の男は置いといて信也が浮気するには訳があると思うねん。あたしの買いかぶりかもしれんけど笑。それで信也がちょっとでも救われてるんやったらあたしは相手の子らに感謝しなあかんなって思ってん。…その子らからしたらこんなん彼女の嫌味にしか聞こえへんやろけどなぁ笑』2008-08-20 01:38:00 -
376:
夕夏
愛には色んな形がある。
きっと、優子さんは誰よりも信也を愛していて、ミュージシャンとしても尊敬してるんだろう。
『…何でこっちに引っ越して来ないんですか?』
『んー最初はやっぱ考えたけど…あたしが生まれ育った所やから離れられんくて。子供もようやく前の旦那の暴力から逃げれて元気になって来たとこやったしなぁ。結婚ってなったら別やけど、多分しばらくは地元におるかな。』
『そうなんですか…すみません、立ち入った事聞いちゃって…』2008-08-20 01:44:00 -
377:
夕夏
『あたしの方こそ初対面やのにごめんな!なんか女優さんてツンツンしてるイメージあったから夕夏ちゃんいい子そうで嬉しかってん!笑』そんな事言って貰う資格は無いのに…
『あたしは…全然いい子なんかじゃないです。自分が何なんかたまにわからんくなるし…どんどん汚れて…あたしの価値は体だけになってしまった気がする。好きな人さえも…守れんかった…』
『……何があったかはわからんけどさ、人生に無駄な事なんか無いねんで?人に理解して貰えん事でも、自分が許されへん事でも、もしかしたら誰かの支えになってるかもしれんやん?今がしんどくても、明日はどうなるかなんかわかれへんねんから…ありきたりやけど前向きに生きてったら絶対幸せになれるよ。だから安心しぃ。なっ?』
…優しい言葉に泣きそうになる。信也がこの人を好きになった理由がわかった気がした。2008-08-20 01:58:00 -
378:
夕夏
『優子さん…ごめんなさい…』
『そんなん全然いいよ!思いつめてる事があるんやったら何でも聞くし!』
優子さんは勘違いしてたみたいだけど、優子さんを欺いている事に対しての謝罪の言葉だった。2008-08-20 02:06:00 -
379:
夕夏
信也を好きな優子さん。
寂しさや不安をまぎらわす為に体を重ねる信也と…あたし。
信也との関係を終わらそうとも考えたけど…ずるいあたしは、たった一つのやっと見つけた安らぎを手放す事は出来ない。
ずるい女になると決めた。とことんこの世界で生き抜いてやろうと決めた。…なのに…この胸の痛みは何だろう。
一つの願いは…みんな同時には叶わないんだ。2008-08-20 02:12:00 -
380:
夕夏
グゥ…キュルルル…
静かなリビングに鳴り響いた…あたしのお腹の音…
『ははっ笑!何か作るな。嫌いなもんない?』
『うわっ…めっちゃ恥ずかしい!すみません…。嫌いなのは無いです…』
顔から火が出そうなくらい恥ずかしかったけど、何か手伝おうと思い優子さんと一緒にキッチンに立つ。優子さんはびっくりするぐらい手際がいい。2008-08-20 02:22:00