-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
売れない女優
-
1:
夕夏
あたし、夕夏。
職業…女優。って言ってもちょい役でドラマに出たりする売れないってか売れてない女優。
そんなあたしの物語。2008-06-27 14:20:00 -
551:
夕夏
『夕夏、何飲むねん?』
『あっ…三宅さんと同じ物いただいていいですか?』『ウィスキー飲めんのか?』
『はい。大好きです。』
本当はウィスキーなんて呑めない。でも皆ウィスキーを呑んでるし、自分だけビールなんて言い出せる筈も三宅さんより下の孝さんが助け船を出してくれる筈もなく…目の前にはウィスキーが差し出された。2008-09-08 17:02:00 -
552:
夕夏
『いただきます。』
グラスを合わせ、ぐいっと一口飲み込んだ。
……まっずー……
孝さんの方を向いてこの世の物とは言えない顔をしたあたしを、孝さんは少し笑って気づかれない様に水を足してくれた。
『おっ!夕夏中々いい呑みっぷりやなぁ!遠慮せんとどんどん呑みや!俺トイレ行ってくるわ。』2008-09-08 17:07:00 -
553:
夕夏
三宅さんが席を立った瞬間、一気に力が抜ける。
『お前ほんま笑かすわ笑。呑めもせんのに大好きですて笑。あの人よく呑む子好きやからな。烏龍茶頼んどいたから気づかれんように足したるわ。あとあの人酔わすんやで!そしたら絶対番号聞いてくるから。』
孝さんのアドバイス通り、バレない様に烏龍茶を足しつつ必死に会話をして、いい感じに酔っぱらった三宅さんと番号を交換した。
数時間後、三宅さんは上機嫌でタクシーに乗り帰って行った。2008-09-08 17:15:00 -
554:
夕夏
『はぁー疲れたぁ!!』
『とりあえず成功やな。お前もかなり酔ってるやろ。タクつかまえるか?』
『ちょっと酔いざましに歩きます…孝さん、ほんまにありがとうございました』『ええからそんなん。三宅さんもお前の事気にいっとったみたいやしな。気にくわん奴なんか帰れ!の一言で追い返されるし笑』
…とりあえず良かった。安心したあたしは、孝さんと別れ一人でフラフラと街を歩いていた。2008-09-08 17:22:00 -
555:
夕夏
…信也と真美さんはどうなったんだろう。
携帯を開くと、二人からメールが入っていてどうやらあの後すぐ帰ったみたいだった。
安心すると同時に、これから先二人が体の関係を持つかもしれない不安感に襲われる。
早く、早く三宅さんの力を利用したかった。2008-09-08 17:29:00 -
556:
夕夏
ベンチに座り込み、星なんて見えない空を見上げた。
『あのっ夕夏さんですよね!?』
『そうですけど…』
話しかけてきたのは、同い年ぐらいの可愛らしいお洒落な女の子。
『うわー嬉しい!!良かったらサインして貰ってもいいですか?』2008-09-08 17:41:00 -
557:
夕夏
女の子は、走って来たのか少し息を切らしている。
『あたしドラマ出てる時から好きやって…まさかこんなとこで会えるなんて夢みたいです!やから急いでそこで色紙買って来ました笑』
そのドラマは、あたしが初めてちょい役で出たドラマだった。
そんな頃から応援してくれている人がいるんだ。
…もしこの子が、本当のあたしを知ったらどう思うんだろう…?2008-09-08 17:57:00 -
558:
夕夏
『…ありがとうございます…』
『夕夏さん!?どうしたんですか!?』
気づいたら、涙が零れ落ちていた。
お酒を呑んだら涙脆くなるのか、嬉しいのか…辛いのか。
なんだか分からない感情が溢れ出てくる。2008-09-08 18:00:00 -
559:
夕夏
『ごめんなさい…初対面の人の前で泣くとかプロ失格ですね…』
『…何があったかは分からないですけど…あたしはずっと応援してるんで頑張って下さい!!』
『ありがとう…名前は?』名前を聞いて、色紙にサインをした。
笑顔で手を振るその子と別れ、改めて頑張ろうと思えた。2008-09-08 18:04:00 -
560:
夕夏
家に着き、化粧を落としていると信也から電話がかかって来た。
一瞬出ようか悩んだけど…声が聞きたい気持ちに負けた。
『もしもし…』
『お前今からうち来い!!』それだけ言うと電話は切れた。
明らかに怒っている信也。どうしよう…どうしよう…2008-09-08 18:13:00