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売れない女優
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1:
夕夏
あたし、夕夏。
職業…女優。って言ってもちょい役でドラマに出たりする売れないってか売れてない女優。
そんなあたしの物語。2008-06-27 14:20:00 -
556:
夕夏
ベンチに座り込み、星なんて見えない空を見上げた。
『あのっ夕夏さんですよね!?』
『そうですけど…』
話しかけてきたのは、同い年ぐらいの可愛らしいお洒落な女の子。
『うわー嬉しい!!良かったらサインして貰ってもいいですか?』2008-09-08 17:41:00 -
557:
夕夏
女の子は、走って来たのか少し息を切らしている。
『あたしドラマ出てる時から好きやって…まさかこんなとこで会えるなんて夢みたいです!やから急いでそこで色紙買って来ました笑』
そのドラマは、あたしが初めてちょい役で出たドラマだった。
そんな頃から応援してくれている人がいるんだ。
…もしこの子が、本当のあたしを知ったらどう思うんだろう…?2008-09-08 17:57:00 -
558:
夕夏
『…ありがとうございます…』
『夕夏さん!?どうしたんですか!?』
気づいたら、涙が零れ落ちていた。
お酒を呑んだら涙脆くなるのか、嬉しいのか…辛いのか。
なんだか分からない感情が溢れ出てくる。2008-09-08 18:00:00 -
559:
夕夏
『ごめんなさい…初対面の人の前で泣くとかプロ失格ですね…』
『…何があったかは分からないですけど…あたしはずっと応援してるんで頑張って下さい!!』
『ありがとう…名前は?』名前を聞いて、色紙にサインをした。
笑顔で手を振るその子と別れ、改めて頑張ろうと思えた。2008-09-08 18:04:00 -
560:
夕夏
家に着き、化粧を落としていると信也から電話がかかって来た。
一瞬出ようか悩んだけど…声が聞きたい気持ちに負けた。
『もしもし…』
『お前今からうち来い!!』それだけ言うと電話は切れた。
明らかに怒っている信也。どうしよう…どうしよう…2008-09-08 18:13:00 -
561:
夕夏
行くべきじゃない事は分かっていた。もし誰かにばれたら今までの事が全て無駄になってしまう。
でも…初めて頭より体が先に動くと言う感覚を知った。
気がつくとあたしは化粧もせずに、サングラスと帽子をかぶりタクシーに乗り込んでいた。
『運転手さん!!急いで行って下さい!!』2008-09-08 18:18:00 -
562:
夕夏
マンションの入り口に着き、慌てて鍵を探す。
そうだ…あの日返したんだったっけ…
そんな事にも寂しさを覚えながらインターホンを鳴らすと、無言のままドアが開いたので、信也の部屋の階まで上がる。
…恐る恐る部屋のドアを開けると、仁王立ちで待ち構える信也。2008-09-08 18:22:00 -
563:
夕夏
『夕夏ー!!』
顔をくしゃくしゃにして、あの頃と何ら変わらないまま笑う信也に抱き締められる。
『ちょっ…ちょっと待って…!!…何で呼んだん?ふざけてんねやったら帰るで』抱き締めそうになる両手にぐっと力を入れ、冷静を装い問いかけた。
その瞬間、信也の体は離れ何も言わずに腕を引っ張られて中に連れて行かれる。2008-09-08 18:28:00 -
564:
夕夏
『…良かった…来てくれて…』
静まりかえったリビングに響く、信也の声。
『何の用事なん?なんかあるんやったら早くゆってくれへん?』
『…お前さぁ…何でそんな一人で抱え込むん?』
『えっ…』2008-09-08 18:31:00 -
565:
夕夏
『…ごめん…俺のせいやな…』
『べっ…別に信也は何も関係無いし!なんか勘違いしてない?』
『じゃあ…何でそんな慌てて来てくれたん…?どうでも良いんやったら放っといたらいいやん。』
『それは…何かあったんかなと思って…』
…しばらく、探り合いのような会話が続く。2008-09-08 18:43:00