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嫌われもの
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1:
りま◆H4jN7sD6uE
こんにちは。まず自己紹介をします。
僕はどこにでもいるような普通の男の子です。
まだ7歳です。
あだ名はクロ。顔が黒いのでそう呼ばれています。
2008-07-02 16:55:00 -
21:
りま◆H4jN7sD6uE
妹の手足はひきちぎられ、動けない状態でした。
お母さんはショックで気を失ってしまいました。
「おに・・・ちゃん・・・。」
そう言い残すと幼き妹は天に召されていきました。
2008-07-02 17:22:00 -
22:
りま◆H4jN7sD6uE
その事件がきっかけでお母さんは病気になってしまい寝込んでしまいました。
(幼い弟は僕が守らなければ・・・!!)
僕は必死でお母さんを看病し、弟の世話をしました。
2008-07-02 17:24:00 -
23:
りま◆H4jN7sD6uE
お兄ちゃんはお母さんが病気なのをいいことに毎晩遊びまわっていて、家のことはなにもしません。
面倒見がよく優しかったお姉ちゃんも、お父さんがいなくなってから少しずつ荒れ始め、今ではお兄ちゃんと同じで毎日遊び呆けています。
(お前らが、妹のかわりに死ねば良かったんだ・・!)
僕がそう思っても仕方が無いほど、二人は何もしませんでした。
2008-07-02 17:27:00 -
24:
りま◆H4jN7sD6uE
そんなある日の事、お姉ちゃんが足を骨折して帰ってきました。
「大丈夫?」弟は、心配そうに見ています。
(ばちがあたったんだ!)僕はそう思いました。
「平気だから。」お姉ちゃんは僕たちの顔を見ずに言い放ちました。
2008-07-02 17:30:00 -
25:
りま◆H4jN7sD6uE
それからお姉ちゃんはしばらく家にいました。
相変わらず何も手伝ってはくれませんが、それでもお母さんや弟は嬉しそうでした。お兄ちゃんは遊びほうけていて、あまり家には帰ってこなくなりました。
2008-07-02 17:33:00 -
26:
りま◆H4jN7sD6uE
ある日、お姉ちゃんは足を骨折しているのにもかかわらず、外へ出て行こうとしました。
「そんな足でどこへ行くのさ!」僕は怒鳴りました。
「ほっといてよ!」
2008-07-02 17:35:00 -
27:
りま◆H4jN7sD6uE
お姉ちゃんはそう言うと、足を引きずって出て行きました。
(勝手にすればいい!!)
それがお姉ちゃんを見た最後でした。
2008-07-02 17:37:00 -
28:
りま◆H4jN7sD6uE
それから何日してもお姉ちゃんは帰ってきませんでした。僕は弟の面倒を見ながらお母さんのお世話もしていました。
「お姉ちゃん帰ってこないね。」弟は不安げな顔で僕を見つめます。
「・・そのうち帰ってくるよ。」
そんなある日お姉ちゃんの友だちが僕のところへやってきました。そしてこう言いました。
2008-07-02 17:40:00 -
29:
りま◆H4jN7sD6uE
「ごめんね・・・助けてあげられなかった・・」
僕はその言葉ですべてを把握しました。
お姉ちゃんはもうこの世にはいないということを・・・。
2008-07-02 17:43:00 -
30:
りま◆H4jN7sD6uE
「あの子、死ぬ前にこう言ってた。
お父さんがいなくなって悲しいのは自分だけじゃないのに、家族に辛くあたってしまったこと、謝りたかったって・・・。
あの子を許してあげて、クロくん。」
2008-07-02 17:46:00