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〜INORI〜
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1:
叶子
なぁ祈…
あんたに出会えてほんまによかったよ。口は悪いし性格も変わりもんやし女ったらしやし…
いいとこなんて絶対ないって思ってた。
でもあんたに教えられた。本気で人を好きになった時、人は変わるんやってこと。祈…?私は世界で一番幸せな女になる。あんたに幸せにしてもらうから…2006-04-12 03:16:00 -
10:
叶子
「はーぁ…」
ため息をつきながらもらったばかりの鍵を差し込み、私は新居へ入った。
まだ何もない殺風景な部屋はとても広く感じた。便利な場所な上、1LDKで家賃71000円。それも築二年なら新築と変わらないし安いもんだ。2006-04-12 23:49:00 -
11:
叶子
それよりなにより実家を出れることが私にとって一番大きかった。
三人姉妹の末っ子である私は、姉たちに比べて劣る部分がたくさんあり、デキル姉たちといつも比較されるのがたまらなく苦痛だった。2006-04-12 23:54:00 -
12:
叶子
私の父は弁護士で、母は根っからのお嬢さんだった。両親ともに家柄がよく、父方の祖父も弁護士で、母の方は両親や親戚一同が総合病院を経営したり開業医だったり…とにかく血筋が医療関係の者ばかり。
そんな両親の元に生まれた私たち三姉妹。2006-04-13 00:01:00 -
13:
叶子
長女の愛子ねぇは私の6歳年上で、小さい頃から優しいお姉ちゃんだった。
勉強もスポーツも何でもデキル秀才で、愛子ねぇは私の自慢の姉…なはずだった。
2歳年上の優子ねぇも頭がよく、私たち姉妹の中でも容姿が一番綺麗で、母は優子ねぇをすごく可愛がっていた。2006-04-13 00:11:00 -
14:
叶子
私は愛子ねぇや優子ねぇのことが小さい頃はすごく好きで、「お姉ちゃんたちみたいになりたい」と強い憧れもあった。
でもそれも大きくなるにつれて少しずつなくなっていった…。
一言でゆうならばコンプレックスだった。私には姉たちのような頭脳や才能がなかったから。2006-04-13 00:16:00 -
15:
叶子
私は小さい頃から姉たちも通っていた同じ私立の幼稚園に入れられ、小学校からは大学まで一貫性のエスカレーター式の私立に入れられた。
ようするにお金さえ払えば進級可能な裏金まみれの私立学校だ。
幼稚園から英会話を教えられ、小学生から意味の分からないパソコンを使い、中学からは専門選択科目を決めさせられた。2006-04-13 00:26:00 -
16:
叶子
私はそんな環境がとても息苦しくて苦痛だった。
小学生から家庭教師をつけられ、やりたくもないピアノやバレエをさせられてた。
それでも私は愛子ねぇや優子ねぇみたいになりたい一心で、我慢しながら頑張った。でも父も母も何をさせてもずば抜けた才能のない私に、優しい言葉をかけてくれたことは一度もなかった…2006-04-13 00:31:00 -
17:
叶子
「ほんまに何をやらせても中途半端やな」
「何で愛子や優子は何でもよくできるのに叶子だけこんなんなんやろうね」
「誰に似たんや?」
オネガイヤメテ…私の心はいつも悲鳴をあげていた。2006-04-13 00:34:00 -
18:
叶子
くだらないプレッシャーをかけられ、いつも両親にダメな娘扱いされる。
そんな私を見て愛子ねぇや優子ねぇはかばってくれることもなかった。
「叶子が頑張らんからやで。やれば誰でもできるよ」「パパとママのゆうとおりやで。もっと頑張り」2006-04-13 00:39:00 -
19:
叶子
そんな言葉をかけてくる。ふざけんな…あんたたちがデキル奴やから私にまでこんな負担かかるねん…
好きだった憧れの姉たちをいつしか私は嫌いになっていた。2006-04-13 00:42:00