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◯最後の恋愛◯
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1:
名無しさん
なぁ、やっと
「かおる」って
呼べるようになったのに2008-07-14 13:14:00 -
2:
名無しさん
出会いは、ミナミのど真ん中。店の先輩に連れられて、初めてのホストクラブ。
あんたは、あたしのコートの衿をつかんで、「あったかそうやなぁ」って笑った。2008-07-14 13:16:00 -
3:
名無しさん
大河には家がない。和歌山の田舎から体一つでミナミに来て、先輩の家を転々としていると聞いた。
だから、彼があたしの家に転がり込むのに、そんなに時間はかからなかった。
だから、あたしはそれまで住んでいた家はそのままに、大河の店に近い寮を新しく移った店から借りた。2008-07-14 13:27:00 -
4:
名無しさん
新しい店で、あたしはひたすら稼ぐことだけを考えて働いた。
毎日のように「坊主や」と言う彼のために、毎日のように店に通った。
未収ばかりが増えて、あたしの給料は全てそれに消えた。
ナンバーに入り初めて、稼ぐ金額が増えても、それは変わらなかった。2008-07-14 13:30:00 -
5:
名無しさん
そんなあたしを、止める友達に会いたくなくて、大学には行かなくなった。
あの頃、あたしの全ては大河で始まって大河で終わる、そんな毎日で、この人意外はいらないと、本気で思っていた。2008-07-14 13:33:00 -
6:
名無しさん
そしてあたしは大河にこの上なく従順だった。
仕事から帰ると、眠い目をこすりながら掃除と洗濯をして、すぐに眠りにつく。昼前に大河が帰ってくると目を覚まし、すこし大河と話をして、また一緒に眠る。夕方にそっと起きて買い物に行き、出勤前に大河のためにご飯を作り、寝起きの悪い彼を起こすと、すぐに仕事に行く。
彼はそれを当たり前だと思っていたし、あたしもそれが当たり前だと思っていた。2008-07-14 13:42:00 -
7:
名無しさん
気付けばあたしはNo.2になっていた。ある日の給料日、代表があたしを呼び出しこう言った。
「ナンバー嬢ならナンバー嬢らしく、それ相当の身なりをしろ。その分の稼ぎは払ってる。」
そして初めて、自分の身なりにあたしは気付いた。2008-07-14 13:46:00 -
8:
名無しさん
根本が黒く、カラーの抜けた汚い髪の毛、睡眠不足と不規則な生活でボロボロの肌、ドレスだって、安物のたった三枚のドレスを、なんとか着回していた。
急激に、全てから逃げたしたくなった。2008-07-14 13:52:00 -
9:
名無しさん
何も考えず、ううん、考えないように、突っ走ってきた。例えば、あんなにお洒落が好きだったあたしが、大河と出会ってから買い物になんて言ってないこと。大河に掛かるお金は未収だけじゃない。家賃、光熱費全てあたし持ちなこと。営業が終わっても、大河は真っ直ぐ帰ってこないこと。これは、本営だってこと。
2008-07-14 13:56:00 -
10:
名無しさん
大河が、笑った顔が可愛くて
大河が、側にいるだけで幸せで
夢中だった、彼に。
だけどもう、限界だと思った。2008-07-14 14:00:00 -
11:
名無しさん
次の日、あたしは体調が悪いと大河にも代表にも嘘をついて仕事を休んだ。
とても心配してくれる大河を、ベットからそっと見つめながら、バイバイしようと、心に決めた。
このままじゃ、あたしはダメになってしまう。
今月、大河の初めてのバースデーが終わったら、あたしはこの家を出よう。2008-07-14 14:04:00 -
12:
名無しさん
ぐっすり眠れて余裕があったあたしは、財布に10万入れて、大河が眠りに着いてから家を出た。伸びきったパサパサの髪の毛を、思い切って肩まで切って、暗めのアッシュをカラーに入れた。それからドレスショップに入って、試着もしないで、ドレスを5着買った。
2008-07-14 14:09:00 -
13:
名無しさん
大河のバースデーまであと3週間。まだいける、なんとかなる。代表に頭を下げて、二週間後にバースデーをしてもらうことにした。
なりふり構わず、ひたすら営業をした。大河との時間がなくなるのが嫌で、今までしなかった同伴、アフターも、この二週間だけは毎日のようにした。金を使ってくれるならなんでも来いだった。2008-07-14 14:14:00 -
14:
名無しさん
バースデーの日は、緊張ではなく「稼がなきゃいけない」プレッシャーで泣きそうだった。だけど酔っ払っていくうちに、そんなことはどうでもよくなった。そしてあたしは、気を失った。
ブーブー
携帯の、バイブが鳴る音がして目が覚めた。2008-07-14 14:20:00 -
15:
名無しさん
大河から「今日こんの?」ってメールだった。
切なくなって、返信せずに携帯を閉じた、瞬間。
「はい。」そう言って、あったかいウーロン茶を片手に、代表があたしの隣に座った。2008-07-14 14:23:00 -
16:
名無しさん
「指名88本、売上300万。こんな大きくもない店で、よくがんばったな」
ぽんぽんと、頭を撫でられる。自然と泣いていた。2008-07-14 14:29:00 -
17:
名無しさん
そして大河のバースデー当日、あたしな200万をにぎりしめて大河の店に向かった。飾り付けされたいつもと違う店内で、白スーツに包まれたいつもと違う大河がいつもよりずっと眩しく見えた。
2008-07-14 14:32:00 -
18:
名無しさん
色んな思いで稼いだお金は、あっという間に数本のシャンパンで消える。
だけど後悔はない。あたしと大河の最後の時間だ。
うれしそうに「本間にありがとう!やっぱりお前やわ」という大河に、涙を隠して微笑んだ。2008-07-14 14:35:00 -
19:
名無しさん
そしてそれから数日後…
あたしは同じ店の、同じソファーで、同じシャンパンを飲んでいた。
あたしは、救いようのない馬鹿かもしれない。2008-07-14 14:36:00 -
20:
名無しさん
「今日で、最後にする。今までありがとう。」
店前まで送ってくれる、大河と二人きりのエレベーターの中で、あたしはそっとそう告げた。
「だけど、あの家は当分そのままにしておくから、次の家が見つかるまで、住んでていいよ」と付け加えて。2008-07-14 14:40:00 -
21:
名無しさん
頑張って??
2008-07-14 14:42:00 -
22:
名無しさん
22さん、ありがとうございます。短編のつもりなので、完結までそんなに時間はかからないと思います?完結までよろしくです。
2008-07-14 18:59:00 -
23:
名無しさん
「は?いきなり何言ってるん?…嘘やろ?嘘やんな?」
大河は、いつもとは違う強張った笑顔でそういいながら、そっとあたしの右肩に手を置いた。
「…嘘じゃないよ。本気。」
その手と同じようにそっと、あたしは答えた。2008-07-14 19:02:00 -
24:
名無しさん
「…何でなん?何でいきなりそうなるん?」
震えた声でそう聞かれ、あたしは思わず彼から目をそらした。…上手く、言えない。だって、自分でもわからないのに。
何で大河を好きになったのか、大河のどこが好きなのか2008-07-14 23:20:00 -
25:
名無しさん
その顔も、声も、特別タイプだったわけじゃない。性格だって、アタシ達は合うとは思えない。
なのにあたしは、離れられないんだ。赤い糸だとか、運命だとか、そんなロマンチックな言葉じゃなくて、罠にはまったちょうちょみたいに、もがけばもがくほど、無駄だと思えた。2008-07-14 23:27:00 -
26:
名無しさん
あ
2010-06-09 00:01:00 -
27:
名無しさん
あ
2010-06-09 00:23:00 -
28:
名無しさん
美神大河好き
2010-06-09 00:31:00