小説掲示板バトルのスレッド詳細|夜遊びweb関西版

夜遊びweb掲示板 関西夜遊びweb掲示板 関西
エリア選択

夜遊び掲示板を検索する

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。

掲示板リストメニュー

バトル

スレッド内検索:
  • 1:

    かな◆utI3EGJf5I

    「かな、結婚しよう」
    『・・・よろしく、けん』
    冬の寒さがまだ微かに残る三月。私達は、本格的に結婚へ向けて準備をしだした。

    2008-07-16 10:19:00
  • 2:

    かな◆utI3EGJf5I

    夢見ていた結婚式は半年後。半年後には私はウエディングドレスを着てるんだ。自然と顔がにやける。

    2008-07-16 10:23:00
  • 3:

    かな◆utI3EGJf5I

    お互いの両親への挨拶、食事会、結納、式場も決まって毎週打ち合わせ。ちゃくちゃくと準備は進んだ。
    打ち合わせの帰り道
    「かな、もうセミが鳴いてるぜ」
    そういえば、もう7月。プロポーズからは4ヶ月もたったんだ。改めて、忙しさを実感した。

    2008-07-16 10:32:00
  • 4:

    かな◆utI3EGJf5I

    公園で缶コーヒー飲みながら、二人で理想の結婚を語った。
    『けんは子供好き?私は2人はほしーなぁ』
    「俺は5人!」
    二人で笑いあった。
    そんな時、けんの携帯が鳴った。この着信音はけんの母、私の姑になる悦子だ。

    2008-07-16 10:37:00
  • 5:

    かな◆utI3EGJf5I

    けんは、すごく家族思い。妹のさっちゃんとも父とも仲が良かったが、得に母悦子を大切にしてるように見える。私は見ていて微笑ましかった。

    2008-07-16 10:40:00
  • 6:

    かな◆utI3EGJf5I

    電話の内容はこうだった。父良夫が、交通事故に巻き込まれて危ない状態だという。けんはパニックになっていたので
    『けん、今すぐ病院にいこう!』 けんの手をとり、タクシーをつかまえた。

    2008-07-16 10:46:00
  • 7:

    かな◆utI3EGJf5I

    車内は、静かだった。重い空気も感じないぐらい、お互い色々考えてたのだろう。私は義父が好きだった。穏やかで、人を絶対に否定しない人。まぁ、会ったのは数回だが、その数回で警戒心の強い私に安心感を与えた。

    2008-07-16 11:01:00
  • 8:

    かな◆utI3EGJf5I

    30分ほど車は走っただろうか?色々考えてるうちに病院についた。が、遅く、ついさっき息を引き取ったそうだ。義母やさっちゃんが泣き叫んでいる中、状況が読めずに呆然と立ってる私とけん。

    2008-07-16 11:05:00
  • 9:

    かな◆utI3EGJf5I

    その日は、まだ籍は入っていないものの、お通夜の準備など手伝った。けんには、まだ両親が健在の私にはどう声をかけたらいいか分からなくて、隣で手を握ることしか出来なかった。

    2008-07-16 11:08:00
  • 10:

    かな◆utI3EGJf5I

    ━義父の死から1ヶ月たった8月。けんも少し気を取り戻した様子。けんはたまに冗談を言ったりし、私を笑わせた。私には、まだ少し無理しているように見えた。

    2008-07-16 11:12:00
  • 11:

    かな◆utI3EGJf5I

    今はお互い、実家で住んでいる。結婚式の日に籍を入れに行って、夜から新居で暮らす予定。荷物も少しずつまとめている時だった。〜♪けん 電話だ。
    「大事な話があるんだ。家に来てほしい。」
    私は自転車でけんの実家に向かった。20分ほどで着いた。

    2008-07-16 11:16:00
  • 12:

    かな◆utI3EGJf5I

    家に着くと、軽く掃除してあるだけのリビングに通された。悦子は家事をする気力がないみたいだ。
    私の正面に悦子とけんが座り、けんが口を開いた。
    「すまん、かな。俺色々考えたんだけど‥同居はいやか?」唐突だった。

    2008-07-16 11:21:00
  • 13:

    かな◆utI3EGJf5I

    『・・・』
    私は答えられなかった。長男だし、いつかは同居することになると思っていたけど、最初からなんて‥。正直、今まで2人で暮らした事もないから新婚生活をすごく夢見てた。いってらっしゃいのキスをして、週末には一緒にお風呂に入って‥。

    2008-07-16 11:25:00
  • 14:

    かな◆utI3EGJf5I

    ‥でも、義母もやつれちゃって部屋も散らかっている。のれん越しにキッチンが見える。カップ麺の空き容器や食器が散乱している。それに‥義母を前にしてはっきり断れない。義母はごめんねぇと泣いている。
    もし断れば、義母思いのけんは別れを切り出すかもしれない。そんなの絶対いやだ。・・・よし。

    2008-07-16 11:31:00
  • 15:

    かな◆utI3EGJf5I

    私が長い間黙ってるのを、けんは気使い
    「氷とけちゃったね。アイスコーヒー入れ直してくるよ。」と席を立とうとした。
    私は決心が揺るがないうちに伝えたくて
    『いいよ!同居しよ?みんなでいた方が楽しいしね』立ったままのけんに言った。

    2008-07-16 11:41:00
  • 16:

    かな◆utI3EGJf5I

    私が放ったこの言葉の後半は、ただのフォロー。けんや義母へのフォローのつもりだったが、私自身に言い聞かせるようにもみえた。

    2008-07-16 11:46:00
  • 17:

    かな◆utI3EGJf5I

    季節はあっという間に過ぎ、まだまだ暑いが9月になった。明日は結婚式だ。家族と最後の夕飯を済ませた後、色々思い耽った。

    2008-07-16 11:55:00
  • 18:

    かな◆utI3EGJf5I

    荷物もけんの家に送ったし、明日からの生活のために、私は料理も裁縫も主婦の豆知識も勉強した。今日で独身生活も、家族との生活も終わり。少し寂しいな‥。これがマリッジブルーかな?など、色々考えた。

    2008-07-16 11:58:00
  • 19:

    かな◆utI3EGJf5I

    あとは・・・
    私は父と母と弟のいるリビングに向かった。

    2008-07-16 14:24:00
  • 20:

    かな◆utI3EGJf5I

    「かな〜。食後にケーキ食べない?母さんまた作っちゃったの」
    「姉ちゃん!チョコケーキだよ!」
    お母さんのケーキは、いつもおいしそうだ。今すぐ食べたいのを我慢して、私は聞いてほしい事があると伝えた。

    2008-07-16 14:29:00
  • 21:

    かな◆utI3EGJf5I

    改めて、私は正座をして家族を見つめた。
    『父さん、母さん、太一、今まで本当にありがとう。色々お世話なりっぱなしで、お嫁に行く事になったけど‥可愛い孫、太一にとったら姪か甥かな、絶対見せに来るからね。親孝行できなくてごめんね。今まで育ててくれて本当ありがとう。』

    2008-07-16 15:23:00
  • 22:

    かな◆utI3EGJf5I

    深く頭を下げ、照れた気持ちと泣きそうな気持ちをかくした。
    「かな、幸せになるんだよ。母さん、かなを嫁にやるなんて大丈夫かしらって思っていたけど、ずいぶんしっかりしたみたいだね。かなは母さんの自慢の娘だから、自信もってね。仲良くするんだよ。」母さんの目は潤んでいた。

    2008-07-16 15:27:00
  • 23:

    かな◆utI3EGJf5I

    「姉ちゃん、いつでも帰ってきてね!」
    「太一、もう帰ってきてね、じゃなくて遊びに来てね、でしょう」
    母さんに突っ込まれ、少し寂しい顔をする太一がすごく可愛いかった。

    2008-07-16 15:32:00
  • 24:

    かな◆utI3EGJf5I

    父さんは相変わらず不器用で「しっかりやるんだぞ」とお茶をすすりながら言った。
    それだけで、愛情が伝わるんだから家族ってすごい。

    私達もこんな家族になれるかな、なんて考えた。

    2008-07-16 15:35:00
  • 25:

    かな◆utI3EGJf5I

    その日の夜は、なかなか寝付けなかった。不安になったり、楽しみになったり、不思議に感じたり・・蒸し暑ついってのもあったかな。私は明るくなりそうな灰色の空を見て、ようやく眠りについた。

    2008-07-16 16:46:00
  • 26:

    名無しさん

    喪中なのに結婚式とか延期しないんだ?w(°0°)w

    2008-07-16 16:48:00
  • 27:

    かな◆utI3EGJf5I

    朝6時。目覚ましがなり目が覚めた。かなり緊張しているのか、朝のあの憂鬱な眠気はなかった。リビングに行くとみんな起きていて、いつもの朝の光景だった。

    2008-07-16 16:49:00
  • 28:

    かな◆utI3EGJf5I

    >>28さん、読んでくれてる人がいたなんて嬉しいです。ありがとうございます?世間知らずで申し訳ないです??

    2008-07-16 16:53:00
  • 29:

    かな◆utI3EGJf5I

    私は、メイクもなにもかも式場でしてもらうため、7時に家を出た。式は11時からだ。

    今日から私は「黒沢かな」じゃなくて「前田かな」になるんだと思うと、心臓がキュッとした。

    2008-07-16 16:58:00
  • 30:

    かな◆utI3EGJf5I

    式場でメイクもヘアーもしてもらい、ドレスも着て全身鏡を見た。化粧は少し濃い気もしたが、いつもと違う自分に照れた。


    いよいよ本番が始まる時間だ。

    2008-07-16 17:04:00
  • 31:

    かな◆utI3EGJf5I

    〜♪♪♪
    結婚式の定番の曲が流れ、父の腕からけんの腕へ、私の手はエスコートされた。

    神父さんや、家族、親戚、友人、仕事仲間の前で私達は永遠を誓った。

    2008-07-16 17:11:00
  • 32:

    かな◆utI3EGJf5I

    披露宴も無事終わり、式場からレンタルしたリムジンに乗り、みんなに感謝し手を振り式場の作業員が待つホテルに向かった。

    2008-07-16 17:13:00
  • 33:

    かな◆utI3EGJf5I

    ホテルにつくと、ドレスを返して二次会の会場へ。忙しくて余韻には浸れなかったが、二次会では友人が盛り上げてくれ、緊張感から抜け出せた。二次会は三次会へと移り、終わる頃には夜の11時になっていた。

    2008-07-16 17:17:00
  • 34:

    かな◆utI3EGJf5I

    家に着くのは深夜になりそうだから、その日は近くのホテルに泊まる事になった。
    「かな、すごい綺麗だったな。これからも一生よろしくな!」
    ニカッと笑うけんにつられて、私も笑った。
    『幸せになろうね!』

    私達は抱き合いながらキスをして、朝までぐっすり眠った。

    2008-07-16 17:23:00
  • 35:

    かな◆utI3EGJf5I

    朝目覚ざめると、けんのの顔がすぐ近くにあって、幸せすぎて顔が緩んだ。もう時計は8時を通り越していた。コーヒーを入れ、けんを起こした。二人でチェックアウトまで準備をしながら、昨日の余韻にひたった。

    2008-07-16 17:28:00
  • 36:

    かな◆utI3EGJf5I

    準備を終えた私達はチェックアウトし、市役所に向かった。昨日出せなかった婚姻届を提出するのだ。
    「かな、出すぞ!取り消すなら今だぞ!」
    『ううん、絶対取り消してなんかあげない』
    こうして私は
    「前田かな」になった。

    2008-07-16 17:32:00
  • 37:

    かな◆utI3EGJf5I

    その足でけんの家、これから私の帰る場所になる家へ行った。着くなり義母、悦子が出迎えてくれて散らかったリビングに通された。

    今日からこの家で、楽しい結婚生活を開始するはずだった。はずだったのに。

    2008-07-16 17:51:00
  • 38:

    かな◆utI3EGJf5I

    ここまでが第一章になります?読んでくれてる人がいるか分からないですが、これからが本番なんで頑張っていきます?なにも分からずに初小説に挑んだ為、文才も描写力も何もないですが、寛大に読んで頂けたら嬉しいです?また手があき次第更新します?

    2008-07-16 17:58:00
  • 39:

    名無しさん

    読んでます。最後まで読むつもりなので、がんばってください。
    初夜のエッチはなかったのか気になる。

    2008-07-16 22:16:00
  • 40:

    名無しさん

    サレ妻のパクリやろ

    2008-07-16 23:06:00
  • 41:

    かな◆utI3EGJf5I

    >>41さん、ごめんなさい?質問答えてなかったですね?かなとけんは、初夜は疲れてたので?

    2008-07-17 00:57:00
  • 42:

    かな◆utI3EGJf5I

    8畳くらいのリビングに座ると、洗濯ものが隅っこに寄せられてるのが目立っていた。悦子はお茶を入れてくれ、持って来ながら言った。
    「あたし、鬱病なの。だから家事も仕事もできなくて・・」

    2008-07-17 10:23:00
  • 43:

    かな◆utI3EGJf5I

    私はいきなりの話だったのでびっくりした。同時に同情した。(旦那さんが亡くなって、まだ日が浅い‥そりゃすぐ立ち直るのには無理があるだろうな‥)悦子の顔を見ると葬式の日よりふっくらした気がした。


    気のせいか・・

    2008-07-17 10:40:00
  • 44:

    かな◆utI3EGJf5I

    『お気持ち分かります。これからは、ゆっくり治療に専念してください。私がちゃんと家事をしますし、サポートもしますから』
    「ごめんなさいね、かなさん」


    今思えば、この日からバトルは始まっていたのかもしれない。

    2008-07-17 10:44:00
  • 45:

    かな◆utI3EGJf5I

    しばらく3人で結婚式の話や、けんが幼い頃の話をして、場はなごんだ雰囲気になったように見えた。だんだん日が暮れようとし始め、私達夫婦は私の荷物をけんの部屋で整理することにした。

    2008-07-17 10:49:00
  • 46:

    かな◆utI3EGJf5I

    「もうすぐ、さっちゃんも帰るだろうし今日は出前とっちゃいましょう」
    悦子はそそくさと寿司屋に電話を始めた。
    寿司屋は混んでいるのか、2時間かかるみたいなので、その間に荷物を整理した。

    2008-07-17 10:53:00
  • 47:

    かな◆utI3EGJf5I

    窓の外を見ると、もう暗くなっていた。
    「かな荷物少ないなぁ。これくらいでいいだろ。リビング行こうぜ」
    『うん、ありがとう』
    リビングに行くと、調度寿司が来てたみたいで悦子が寿司の蓋をあけながらリビングに座っていた。

    2008-07-17 10:58:00
  • 48:

    かな◆utI3EGJf5I

    「母さん、寿司はいくらだった?」けんが財布を出す。
    「16000円したわ。でも、結婚のお祝いなんだから安いもんよ」と悦子は笑う。

    私はすいませんといいながら、みんなの取り皿とお茶を用意し、わいわいみんなで食べた。

    2008-07-17 11:01:00
  • 49:

    かな◆utI3EGJf5I

    食べ終わって、さっちゃんは部屋にさっさと帰ってしまったので、片付けながら3人でテレビを見ていた。番組がCMに入ると
    「風呂はいってくる」
    とけんは浴室に行った。

    悦子と二人きりになった。

    2008-07-17 11:05:00
  • 50:

    かな◆utI3EGJf5I

    二人きりになると、何を話していいか分からなくなる。でも、病気が心配だったので、悦子に尋ねた。
    『お義母さん、病気の事なんですけど、病院の先生は何て・・?私、あまり詳しく分からなくて』
    「あ〜病院には行ってないの。行っても治らないし。でも、今まで家事もパートもしてたのに、急にいやになるなんて、鬱病しかないじゃない?」
    病気を知らない私は、何もいえなかった。

    2008-07-17 11:12:00
  • 51:

    かな◆utI3EGJf5I

    悦子は続けた。
    「それよりかなさん、さっきのお寿司代16000円、もらえる?あたしパートも行けないし、お父さんの保険金も葬式で消えちゃったの」
    私はびっくりした。お金は、最初けんが払うつもりだったのに悦子はお祝いだと言った。

    2008-07-17 11:16:00
  • 52:

    かな◆utI3EGJf5I

    でも、(大変だもんね)と思いお金を部屋から持って来て16000円払った。悦子はさらに続けて
    「あ〜キッチンすっきりしないな〜」と言った。
    私はさっき軽く片付けたが、今から綺麗にすると朝までかかると思い、明日しようとしていた。

    2008-07-17 11:22:00
  • 53:

    かな◆utI3EGJf5I

    『あ、すいません。今します』
    私はキッチンへ行った。私はいつもこうだ。はっきり、自分の考えを言えずに合わしてしまう。けんはこんな私を「おひとよし」と言う。

    2008-07-17 11:26:00
  • 54:

    かな◆utI3EGJf5I

    キッチンに行くとどこから手をつけようか考えた。ぱっとビニール袋に目をやると、レシートの山を見つけた。まず、ゴミを処分しようと思い、ビニール袋の前に立つと、一番上にさっき食べたお寿司のレシートがあった。金額は6000円。目を疑った。

    2008-07-17 11:30:00
  • 55:

    かな◆utI3EGJf5I

    『なんで‥?』
    混乱していると、けんが浴室から出てくる音がした。「いい湯だった〜」
    「けんちゃん、お湯ぬるくなかった?」
    「調度良かったよ」
    「そう。かなさんったら、明日でいいって言ってるのに、もうキッチンを掃除してくれてるの。かなさ〜ん、お風呂冷めないうちに入ったら〜?」
    悦子が私を呼ぶ。

    2008-07-17 11:36:00
  • 56:

    かな◆utI3EGJf5I

    リビングとキッチンには、のれん1枚のしきりがあるだけで、会話は丸聞こえだった。私は呆然としてたが、すぐに
    「あっはい〜、でもお義母さんお先にどうぞ。」
    と返事をした。

    2008-07-17 11:39:00
  • 57:

    かな◆utI3EGJf5I

    「そ〜お?いいのかしら?」
    「かなもそう言ってくれてるんだし、入って来なよ」悦子は鼻歌を歌いながら浴室へ行った。

    明日から私が使うキッチンを片付けちゃいたかったので、私は1人キッチンでせっせと片付けていた。全部私の考えすぎだと言い聞かせながら。

    2008-07-17 11:44:00
  • 58:

    かな◆utI3EGJf5I

    すると
    「ビールある〜?」
    とけんがキッチンにきた。

    忙しかった私は、冷蔵庫はまだ見てないから分からないので勝手に飲んで下さいと言わんばかりに、冷蔵庫にあるんじゃない?と冷蔵庫をあごで指した。

    2008-07-17 11:47:00
  • 59:

    かな◆utI3EGJf5I

    けんは
    「なぁ〜一緒に飲もうぜ。片付けなんか明日でいいじゃん。疲れてるんだから、体壊すよ?」
    と背後から抱き着いて来た。私は思わず
    『だって、お義母さんが・・』と言った。
    「母さんがどうかした?」

    2008-07-17 11:51:00
  • 60:

    かな◆utI3EGJf5I

    私ははっとした。
    (自分の母親の愚痴なんて聞きたくないよね。私がちゃんとはっきり言ったら良かったんだから。それに、お金だって見間違いかもしれない)
    『ううん、何でもない。早く終わらすから先に行ってて』とほっぺにキスをした。

    2008-07-17 11:55:00
  • 61:

    かな◆utI3EGJf5I

    けんは、はにかんだ笑顔を見せてあんまり気使うなよ、家族なんだから。と言いながらのれんをよけて、リビングへ行った。しばらくしたら悦子が戻って来るなり、
    「かなさん、お風呂はいっちゃて。片付けなんか明日一緒にしましょう」
    と、大きな声で言った。

    2008-07-17 12:01:00
  • 62:

    かな◆utI3EGJf5I

    私はため息をついて
    「じゃ、じゃあいただきます」と言いキッチンを後にした。

    お風呂に浸かりながら、色々考えた。鬱病ってどんな病気なのかな?明日調べてみよう。・・・それにしても、さっきけんが言った「家族なんだから」って言葉、嬉しかったなぁ。。やっぱり新婚と恋愛は違うものなんだと、嬉しい気持ちになった。

    2008-07-17 12:07:00
  • 63:

    名無しさん

    気になる?

    それにしてもお義母さんこわい?

    2008-07-17 12:30:00
  • 64:

    名無しさん

    面白い?

    2008-07-17 14:39:00
  • 65:

    かな◆utI3EGJf5I

    >>66さん、>>67さん、ありがとうございます?乱文ですが、これからも寛大に暇潰し程度に読んでくれたら嬉しいです?

    2008-07-17 15:38:00
  • 66:

    かな◆utI3EGJf5I

    長風呂はよくないと思い、風呂を洗って風呂から上がると、けんはシャツとパンツ姿でリビングでビールを飲んでいた。悦子は、横で煙草を吸っていた。
    『今上がりました。けん、パジャマ着ておいでよ。』「あ〜ごめんごめん」
    と、部屋に行った。

    また悦子と2人だ。

    2008-07-17 15:45:00
  • 67:

    かな◆utI3EGJf5I

    いらない事を言ってしまったと後悔した。

    けんが行くと、すかさず
    「風呂はちゃんと洗ったの?」
    『洗いましたよ。』
    少しキッとした顔になり
    「それより、けんちゃんは男だし疲れてるんだから、パンツでいたっていいじゃない。そんなうるさかったら、けんちゃんに逃げられるわよ」

    2008-07-17 15:50:00
  • 68:

    かな◆utI3EGJf5I

    『すいません‥でも、風邪ひいたらいけないと思って』精一杯言い返した。
    「看病するのがそんなに嫌なら別れたらいいじゃない!」

    はぁ‥何でそうなるんだよ。これも鬱病ってやつなの?

    気まずい雰囲気のままけんが戻ってきた。

    2008-07-17 15:54:00
  • 69:

    かな◆utI3EGJf5I

    けんは、明日から仕事なのもあり、もう眠ることにした。
    「母さん、ゆっくり休めよ」
    「ありがとう、けんちゃん。かなさんも、おやすみなさい」
    『あ‥おやすみなさい』

    この人は、声と顔を2つもってるんだ。

    2008-07-17 15:58:00
  • 70:

    かな◆utI3EGJf5I

    けんと布団に入ると、張っていた糸が切れたように、心から安心した。けんの包容力は、きっと亡くなったお義父さん譲りなんだろう。けんの腕の中に、するりと入った。

    2008-07-17 16:02:00
  • 71:

    かな◆utI3EGJf5I

    「かな。俺、かなと結婚出来て本当に嬉しい。母さんの事も大切にしてくれてるし。愛してるよ」
    けんは私を求めた。

    2008-07-17 16:04:00
  • 72:

    かな◆utI3EGJf5I

    『私も‥私も愛してる』
    私もけんを求めた。
    実家なのに・・なんて、事が終わるまで考えなかった。夢中で愛を確かめた。

    2008-07-17 16:08:00
  • 73:

    かな◆utI3EGJf5I

    抱き合いながら、けんなしじゃ生きていけないとまで思えた。


    気ずくともう空は明るくなっていた。いつの間に寝てたんだろう?セミの声はだんだんなくなって、ハトの声が聞こえてきた。この温暖化の進む長い夏も、そろそろ終わろうとしている。

    2008-07-17 16:13:00
  • 74:

    かな◆utI3EGJf5I

    幸せそうに寝ているけんを、もう少し見ていたかったけど、みんなの朝食を作るためにキッチンへ行った。けんの会社では毎月3000円を払えば昼食が出るので、独身の時からひき続き、そうなったままだ。なので、まだ朝から弁当は作らなくて良かった。

    2008-07-17 20:30:00
  • 75:

    かな◆utI3EGJf5I

    朝食を作ろうとしたが、材料がなにもない事に気ずいた。
    『仕方ない、コンビニ行こう』
    私はコンビニで卵と食パンとヨーグルトを買った。

    2008-07-17 20:33:00
  • 76:

    かな◆utI3EGJf5I

    家につくなり、フレンチトーストを作った。悦子やさっちゃんは、いつ起きるか聞いてなかったので、後で作ろう。
    けんの寝ている部屋へ行き
    『け〜ん。朝だよ!今日はフレンチトースト作ったの』
    「お〜おはよう〜。あっいい匂いがするっ」
    と言いながら私を抱き寄せた。

    2008-07-17 20:40:00
  • 77:

    かな◆utI3EGJf5I

    やっぱり私は幸せ者だ。けんのほっぺにキスをして、リビングへ行った。まだみんなは起きてこないので、二人で朝食を済ませ、けんを玄関まで送り朝から熱いキスをした。
    『いってらっしゃい』
    けんが行くと、自然と緩む顔を両手でつつんで隠し、リビングへ向かった。

    2008-07-17 20:45:00
  • 78:

    かな◆utI3EGJf5I

    リビングに行くと悦子がいた。気配を感じなかったので、びっくりしてしまった。「おはよう、かなさん。そんなにびっくりして、やらしい事でもしてたの?」
    きっと見てたんだ‥。

    2008-07-17 22:17:00
  • 79:

    かな◆utI3EGJf5I

    『おはようございます。すいません、ぼーっとしてて‥』言い終わるまでに、ふとテーブルに目をやると、私宛の手紙の封があけられていた。

    朝、ポストから取って後でゆっくり見ようと、封を切らずにおいてたのに‥。

    2008-07-17 22:22:00
  • 80:

    名無しさん

    めーーっちゃおもろい(*゚∀゚*)ババーいややね(´;ω;`)

    2008-07-18 12:25:00
  • 81:

    かな◆utI3EGJf5I

    >>83さん、ありがとうございます!すごい嬉しい?


    読んでくれてる方、いつもありがとうございます。実は下書きもなしでスレを立ててしまって、混乱してしまいそうなんです?自己中なのは、分かってるんですが、軽くノートに下書きだけして、ちょくちょく更新するんじゃなく、明日か明後日から、いつもより沢山更新したいと思います。今日は更新出来そうにないです。申し訳ないです。計画性のない主ですが、明日からも暇潰し程度にお付き合いしてもらえると嬉しいです?

    2008-07-18 13:04:00
  • 82:

    名無しさん

    はーい?
    こうゆうドロ?した話し好き(笑)

    2008-07-18 14:12:00
  • 83:

    名無しさん

    はーい(´・ω・`)待ってまーす??

    2008-07-19 05:47:00
  • 84:

    かな◆utI3EGJf5I

    >>85>>86さん、ありがとうございます?昨日下書きした分だけ、更新したいと思います。引き続き、お付き合い下さい?

    2008-07-19 09:54:00
  • 85:

    かな◆utI3EGJf5I

    『あ‥』
    見てみると、内容は中学の同窓会のお知らせだった。成人式の日に集まった以来の同窓会。大きな字で【立花中学校同窓会のお知らせ】と書いてある。日付を確認しようと、手を伸ばした。

    2008-07-19 09:57:00
  • 86:

    かな◆utI3EGJf5I

    バンッ!

    手紙は、悦子の手によって抑えつけられた。
    「行く気じゃないだろうね?」
    鋭い視線が私をチクチク‥いや、グサグサ刺す。

    2008-07-19 10:01:00
  • 87:

    かな◆utI3EGJf5I

    「あんたが行ったら、誰が夜ご飯を作って風呂を沸かして布団をひくんだ!はぁ、けんちゃんは可哀相に。こんな、だらしない女なんかと一緒になって・・・どうせ浮気でもしようと企んでいるんでしょう!汚らしい」

    私は悦子の言ってる意味がなかなか分からなかった。だって、この手紙を見たのはたった今よ?冗談かとまで考えたが、どうやらこの鬼のような顔を見ると、冗談ではないようだ。

    2008-07-19 10:10:00
  • 88:

    かな◆utI3EGJf5I

    そう言って、悦子は手紙を破り私に投げつけた。

    私はかなり同窓会に行きたかったが、せっかくの新婚生活を修羅場化させるのには、少し勇気が足りなかった。
    『い、行きませんよ。それに、浮気なんてとんでもない‥』
    ・・・これじゃ奴隷みたい‥。心の中でため息をついた。

    2008-07-19 10:12:00
  • 89:

    かな◆utI3EGJf5I

    「当たり前だよ!あ〜お腹すいたわ。」
    悦子はこんなに怒鳴りちらして、疲れないんだろうか?不思議だった。

    ・・・・・・私は、けんを心から愛している。けど‥私にはこんな生活耐えられるのだろうか。

    2008-07-19 10:15:00
  • 90:

    かな◆utI3EGJf5I

    こんな日々が続き、唇を噛み締めながらではあるが、だんだん慣れてきた冬のある日の事。

    私は夕飯の用意をしていると
    『うっ‥』
    突然の吐き気。
    私は直感で妊娠だと分かった。

    2008-07-19 10:19:00
  • 91:

    かな◆utI3EGJf5I

    けんとは、喧嘩もなく付き合っていた頃のように仲が良かった
    。変わった事といえば、避妊をせずにSEXしていた事。
    お互い、早く子供がほしかったので、生理が来る度ガッカリしていた。

    2008-07-19 10:22:00
  • 92:

    かな◆utI3EGJf5I

    そういえば、今月の生理はもうとっくに来ていてもいい頃。私は、急いで夕飯の下ごしらえを、吐き気に負けそうになりながら済ませた。
    『ちょっと、行ってきます!』
    悦子の返事を待たずに、飛び出した先は薬局だった。

    2008-07-19 10:25:00
  • 93:

    かな◆utI3EGJf5I

    妊娠検索薬を買い、すぐさま家へと帰り、トイレにこもった。

    『やっぱり・・・』

    自然と笑みがこみあげた。

    2008-07-19 10:34:00
  • 94:

    かな◆utI3EGJf5I

    日も暮れ、けんが帰った。自室でスーツを脱ぐけんを笑顔で見つめた。
    「なんだよ〜いい事でもあった?」
    『あのね、けん。私ママになったみたい』
    けんは、私のお腹を見た後、私の顔を見た。

    2008-07-19 10:39:00
  • 95:

    かな◆utI3EGJf5I

    「本当か?‥す、すげ〜!やった!やったな、かな!」
    疲れているはずなのに、けんは顔をクシャクシャにして笑った。
    「俺、明日からもっともっと頑張るからな!」

    私は、けんの喜んだ顔を見て、更にけんとお腹の子が愛しく感じた。

    2008-07-19 10:44:00
  • 96:

    かな◆utI3EGJf5I

    悦子には、病院に行ってから話す事にした。

    その日の夜は、布団に入ると、ずっとけんがお腹を撫でていた。私はすごく心地良かった。

    名前は何にしよう、男かな?女かな?、早く家族で旅行行ったりしたいな、なんてお互い将来を語り合った。

    2008-07-19 11:16:00
  • 97:

    かな◆utI3EGJf5I

    次の日の朝、悦子が寝ている間に病院へ行った。最近のえつこは、昼ドラが始まる頃に起きてくるようになっていた。


    「おめでとうございます。7週目ですね。」

    改めて医者の口から聞くと、何だかくすぐったい気持ちになった。

    2008-07-19 11:25:00
  • 98:

    かな◆utI3EGJf5I

    エコーをもらい、寒いはずの帰り道をホクホクした気分で帰った。家に着くと、まだ悦子は寝ているみたいだ。

    一息つこうと、いつものブラックコーヒーが飲みたかったが、我慢してホットミルクを飲んだ。

    2008-07-19 11:36:00
  • 99:

    かな◆utI3EGJf5I

    エコーを眺めながらお腹を撫でて、元気に産まれてきてね、と心の中で話しかけたりしていた。

    しばらくしたら、悦子が
    「さむいさむい」
    と、あくびをしながらリビングへ来た。

    2008-07-19 11:39:00
  • 100:

    かな◆utI3EGJf5I

    『おはようございます。』
    「お腹が空いて起きたじゃない。どうして起こしてくれないの!」
    起こしたら起こしたで、怒鳴りちらすくせに。と、心の中でツッコミながら
    『すいません、今用意しますね』
    といい、エコーをポケットに入れてキッチンへ向かった。

    2008-07-19 12:00:00
  • 101:

    かな◆utI3EGJf5I

    この頃の私は、悦子の厭味に、心の中だけど、つっこめるくらいウキウキしていた。

    けんが、いつもの時間に帰ると、一緒に悦子に報告した。
    「あらまぁ、かなさん。おめでとう!早く言ってくれたら病院にも連れてってあげたのに。けんちゃんも、これから大変になるわよ〜」
    相変わらず、けんの前では良い姑を演じていた。

    2008-07-19 12:06:00
  • 102:

    かな◆utI3EGJf5I

    一週間ほどすると、益々吐き気がきつくなった。
    『これが悪阻か‥』
    ご飯も、あまり食べれなかった。

    作るのが、あまりに辛くて簡単な料理が多くなった。そんな日は、当然悦子に怒鳴られた。

    妊娠中で情緒不安定になって、何度も涙を流した。

    2008-07-19 12:11:00
  • 103:

    かな◆utI3EGJf5I

    いつしか悪阻もなくなり、お腹も大分大きくなった妊娠8ヶ月。夏のある暑い日のこと。

    腰が痛くて自室で横になっていると
    「ちょっと〜!ね〜!」
    悦子が私を呼ぶ。用があるなら、こちらまで来てほしいものだ。

    2008-07-19 12:15:00
  • 104:

    かな◆utI3EGJf5I

    『はい〜』
    ゆっくり腰をあげ、鬼の声のする来たへ行った。
    「これ、ちょっと移動させてちょうだい。」

    これ?これとは何?悦子の指す、指の先には食器棚しかない。‥まさか?

    2008-07-19 12:18:00
  • 105:

    かな◆utI3EGJf5I

    「これよ、こ〜れ!食器棚!私は模様変えをしたいの!」はぁ?
    『そんな、もう8ヶ月ですし、こんな重いもの持てません!』
    「何を言っているの?8ヶ月だから言ってるのよ!偉そうに。妊婦は病気じゃないのよ。8ヶ月だったら、例え産まれたとしても別に死にはしないでしょう!」

    1の言葉で10返してくる悦子。でも、ここは我が子の命がかかってる。強くならなきゃ。

    2008-07-19 12:27:00
  • 106:

    かな◆utI3EGJf5I

    今日はここまでにします。今からまた下書きして、次は月曜日に更新したいと思います。みなさん、連休楽しんでくださいね??

    2008-07-19 12:37:00
  • 107:

    かな◆utI3EGJf5I

    今読み返したら、誤字がいっぱい?読みにくい文章で、申し訳ないです?

    2008-07-19 12:43:00
  • 108:

    名無しさん

    えつこ??腹立つ?更新ありがとです??楽しみに待ってマス(`・ω・´)

    2008-07-19 20:40:00
  • 109:

    名無しさん

    おもしろいけど、略やめてほしい?

    2008-07-20 00:46:00
  • 110:

    かな◆utI3EGJf5I

    こんにちわ?実は朝から来客がありまして‥申し訳ないです?また更新できそうにないです?でも、明日か明後日には完結を予定しております。絶対完結させたいので、書き込みしました。どうか明日からまた読んでやって下さい。本当に申し訳ないです?

    2008-07-21 11:34:00
  • 111:

    かな◆utI3EGJf5I

    私が反発してから、嫌がらせはひどくなった。
    けんの帰りが遅い日は、せっかく作った夕食を目の前で鍋ごとひっくり返したり、掃除を終えたと思ったら部屋の中で歩き煙草をして、床に灰を落としたりした。
    子供みたいな嫌がらせは、精神的にも肉体的にも私の心身共に、声にならない叫びをあくていた。

    2008-07-22 10:20:00
  • 112:

    かな◆utI3EGJf5I

    それでも、必死に耐えた。お腹の赤ちゃんに父親は必要だと思ったし、実家の両親を安心させたかった。それに、なによりもけんを愛していた。

    どんな事でも耐えてみせると思っていた。

    そう思っていたのに、ついにこんな最悪な日が来てしまった。

    2008-07-22 10:25:00
  • 113:

    かな◆utI3EGJf5I

    妊娠9ヶ月にさしかかる頃、私はいつも通りに買物に行こうとすると、おしゃれをした悦子がついてくると言う。「荷物をもってあげようと思って」 この優しさは本物?初めて人の優しさを怖いと感じた。

    なぜかニコニコしながらついてくる悦子に違和感を抱きながら、スーパーへの道のりを歩いた。

    2008-07-22 10:30:00
  • 114:

    かな◆utI3EGJf5I

    近所の前川さんの家の前を通り掛かった時、前川さんが出てきた。この前川さんというのは、噂好きの中年女性。この人と話をすると、話した内容が次の日にはみんな知ってる噂となる。しかも、噂はかなり大袈裟になっている。

    「あら奥さん、お孫さんもうすぐじゃない〜」
    「そうなんですよ、嫁が大変と思ってね〜掃除も洗濯も私がして、買物も荷物を持ってあげようと思ってね〜」
    「あら、かなちゃん!あんまり姑さんをいじめちゃだめよ〜!」

    2008-07-22 10:38:00
  • 115:

    かな◆utI3EGJf5I

    私の抱く違和感は、この為だったのか。近所の目を気にして私を悪い嫁扱い。

    はぁ‥。

    前川さんに軽く会釈し、また二人で歩きだした。

    2008-07-22 10:46:00
  • 116:

    かな◆utI3EGJf5I

    いつもの信号に差し掛かる。ここは、普段からあまり人気がない。
    信号を待っていると
    「あんた。そのお腹のガキ、けんちゃんの子なの?違うでしょう!」
    はあ?そんなわけないじゃない。私が買い物以外で一人で外出した事だってない。悦子の奴隷のように、毎日動いていた。

    2008-07-22 10:50:00
  • 117:

    かな◆utI3EGJf5I

    沢山言いたい事はあったが、間違いなく、この子はけんの子ですよときっぱり伝えると
    「嘘をつくんじゃないよ!××女め!死んでしまえばいいんだ!」
    とても、口にだして言えないような、卑猥な言葉を私にあびせた。

    2008-07-22 10:59:00
  • 118:

    かな◆utI3EGJf5I


    ドン! キュキュー!

    鈍い音と車のブレーキをかける音がした。
    悦子は車が通る瞬間に道路に私を突き飛ばした。

    2008-07-22 11:01:00
  • 119:

    かな◆utI3EGJf5I

    痛い痛い痛い‥いたい・・・・・・!!

    私の愛しい赤ちゃん‥

    何処へいくの?

    2008-07-22 11:04:00
  • 120:

    かな◆utI3EGJf5I

    気がついたのは病院だった。悦子が泣いている。いや、泣いているマネをしている。

    横にはけんがいて、私の手を握っていた。

    「かな!良かった。2日間も眠っていたんだぞ」

    2008-07-22 11:09:00
  • 121:

    かな◆utI3EGJf5I

    私はけんの言葉で、自分のおかれている状況が分かり、大切な事を思い出した。

    『赤ちゃんは?赤ちゃんはどこ?』
    私は冷静に聞こうと思ったが、ペタンコになったお腹がそうさせなかった。

    2008-07-22 11:12:00
  • 122:

    かな◆utI3EGJf5I

    私はけんの言葉で、自分のおかれている状況が分かり、大切な事を思い出した。

    『赤ちゃんは?赤ちゃんはどこ?』
    私は冷静に聞こうと思ったが、ペタンコになったお腹がそうはさせなかった。

    2008-07-22 11:23:00
  • 123:

    かな◆utI3EGJf5I

    『赤ちゃんをどこにやったのよ!!』
    暴れる私を、けんは両手で抑えつけた。
    一度、私の目を見て、すぐに下を向き肩を震わせながら首を横にふる。
    けんも言葉が出ないんだろう。

    2008-07-22 11:26:00
  • 124:

    かな◆utI3EGJf5I

    『この人殺し!あんたが死んだら良かったんだ!人殺し〜!うわ〜ん』
    悦子に指差しながら泣き叫んだ。
    「かなさんごめんねぇ、私がついていながら、守ってやれなくて‥」
    『うそつき女が‥』
    悦子はまた泣いたフリをした。

    2008-07-22 11:30:00
  • 125:

    かな◆utI3EGJf5I

    その時、医者がのこのこやってきて話をし出しした。
    「お気持ちは分かります。でもお義母さんは、自分をずっと責めてらっしゃる。あなたは、覚えていないかもしれないが自分でつまずいたんだそうだ。幸い、あなたの体はかすり傷程度だ。お子さんはまた作れます。一週間ほど入院していただいて・・・」
    そこから医者の話は覚えていない。

    2008-07-22 11:41:00
  • 126:

    かな◆utI3EGJf5I

    何が悦子は悪くないよ。私がつまずいて道路に飛び出した?子供はまた出来る?
    冗談じゃない。
    冗談じゃないわよ!!

    かなは目に光りをなくし、狂いはじめていた。

    2008-07-22 11:57:00
  • 127:

    かな◆utI3EGJf5I

    それから一週間、けんは毎日見舞いに来てたが、悦子も来ていたのでかなは何もせずに天井を見て過ごした。
    そして退院の日。
    けんは私の肩を抱き
    「今すぐには無理かもしれないが、またかなの笑顔が見たいんだ」
    と言った。

    2008-07-22 12:12:00
  • 128:

    かな◆utI3EGJf5I

    何言ってるのかしら?
    今までの私の苦労、どうせあなたも知っていたんでしょう?そう思いながらありがとうと微笑んだ。

    その時悦子は、医者や看護婦に「お世話になりました〜」などと、愛想をふりまいていた。

    2008-07-22 12:17:00
  • 129:

    かな◆utI3EGJf5I

    タクシーで家に帰り、その日は退院祝いという事で悦子が出前をとった。なんて嘘っぽい、嫌味な祝いだ。
    明日は日曜日だが、みんな早めに自室へ行き就寝した。

    2008-07-22 12:28:00
  • 130:

    かな◆utI3EGJf5I

    夜中2時。
    けんが私を胸に抱き寄せながらイビキをかいている。それを確認し、スルリと腕から抜けた。

    『けん、愛してるわ。一緒に幸せになろうね』

    2008-07-22 12:31:00
  • 131:

    かな◆utI3EGJf5I

    向かった先は悦子の部屋。かなの手には、けんのネクタイと、かなが嫁入り道具としてもってきて、今も愛用している包丁が握りしめられていた。

    かなの目は焦点が合わず、おまけに顔はニヤニヤしていた。

    2008-07-22 12:34:00
  • 132:

    かな◆utI3EGJf5I

    初めて入る悦子の部屋は、カビくさくてじめじめしていた。机を見ると、かなの部屋から出してきたであろう、かなとけんの写真が何枚もあり、かなの顔にはマジックで黒い丸が書かれていた。
    『子供みたい‥フフッ』
    別に怒りなどなかった。逆に、これからは幸せになれると思いこんでいたから変わらず顔はニヤニヤしている。

    2008-07-22 12:39:00
  • 133:

    かな◆utI3EGJf5I

    『私はね、けんと赤ちゃんと3人で幸せになりたいだけなの』

    悦子を見て、ニヤニヤしていたかなの顔は、みるみると鬼のような顔に変わっていった。

    2008-07-22 12:42:00
  • 134:

    かな◆utI3EGJf5I

    かなは寝ている悦子を見下ろし、首にネクタイを巻いた。
    『お義母さん、もう起きなくていいですからね』
    そう言いながら、両手にいっぱい力をこめた。
    悦子は、う‥うぅ‥と唸っていた。苦しんでいる悦子を見てかなは楽しせうに、狂ったように笑い出した。

    2008-07-22 12:47:00
  • 135:

    かな◆utI3EGJf5I

    けんは、かなの異様な笑い声で飛び起きて、笑い声をたどった。悦子の部屋の前につくと、笑い声は聞こえなくなり、ぶつぶつと話し声が聞こえた。

    安心してドアを開けた先には、部屋で包丁を握りしめ『勝った‥勝った‥。赤ちゃん‥もう大丈夫だからね‥ママとパパと幸せになろうね‥』と返り血を浴びてニヤニヤとつぶやくかなの姿があった。

    2008-07-22 13:03:00
  • 136:

    かな◆utI3EGJf5I

    パトカーのサイレンが鳴り、かなは当然捕まった。ニュースでは「優しくて嫁思いの姑を、精神病の嫁が殺した」と報道され、評論家たちが口々と罵倒した。

    かなは警察の管理のもと、精神科に入院させられた。

    2008-07-22 13:19:00
  • 137:

    かな◆utI3EGJf5I

    かなは、精神病棟の一室で、今も『勝った』とつぶやき続けている。夫も子供もなくし、更に「人殺し」として一生を過ごさないといけない不幸には、当分気がつかなかった。

    2008-07-22 13:23:00
  • 138:

    かな◆utI3EGJf5I

    地獄から悦子は笑いながら叫んでいた。



    「あんたの負けだよ」



    終わり

    2008-07-22 13:25:00
  • 139:

    かな◆utI3EGJf5I

    何かよくあるサスペンスみたいになってしまってすいません?後、後半は気持ち悪い表現をしてしまって申し訳ないです?でも、最後まで読んでくれた方が1人でもいてくれたら嬉しく思います?ありがとうございました。

    2008-07-22 13:30:00
  • 140:

    名無しさん

    次回作あったらうれしい?おもろかった(`・ω・´)
    お疲れさまです(*>ω

    2008-07-22 15:20:00
  • 141:

    かな◆utI3EGJf5I

    読んでくれてる人がいて良かった?>>146さん、ありがとうございます?次もまた書きたいと思っています?次は、もう少し色んな小説を読んで勉強してから書こうと思います?

    2008-07-22 15:42:00
  • 142:

    名無しさん

    age

    2008-07-24 00:08:00
  • 143:

    名無しさん

    .

    2008-07-26 12:16:00
  • 144:

    かな◆utI3EGJf5I

    >>148さん>>149さん、あげてくれてありがとうございます??

    2008-07-26 15:32:00
  • 145:

    名無しさん

    えつこ、最後までむかつくな(-"-;)
    完結おめでと?

    2008-07-27 02:47:00
  • 146:

    名無しさん

    あげ

    2008-07-27 13:37:00
  • 147:

    かな◆utI3EGJf5I

    >>151さん、読んでくれてありがとうございました?>>152さん、あげてくれて、ありがとうございます?IPすごい?

    2008-07-27 22:14:00
  • 148:

    名無しさん

    実話かと思ってた?

    2008-07-27 23:09:00
  • 149:

    かな◆utI3EGJf5I

    >>154さん、期待を裏切ってしまったみたいで申し訳ないです?でも、姉と姑さんの話を元に作りました。実際は、姉はストレスで初期に流産してしまって殺したいくらい憎いと言ってましたが、姑さんは病気で亡くなりました?いじめは、たいがい本当の話です?

    2008-07-28 06:41:00
新規レスの投稿
名前 (8文字まで)
E-mail
必須本文 (750文字まで)
バトルを見ている人におすすめの掲示板

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。
※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。