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◆ガラム◆

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  • 1:

    ゆうり

    パチパチと音をたてやがて甘い香りが部屋一面に広がる。

    ゆらゆらと天井へ舞うガラムの煙を見つめる度あの頃を思い出す。

    大丈夫。私はどこにいても何をしてても必ずあなたを見つけ出してみせるよ。

    2008-07-17 03:43:00
  • 2:

    ゆうり

    ゆうり18歳夏―。
    テストも終わり「さぁこれから夏休み!」大学生活始めての夏休みでゆうりは浮かれていた。去年は受験で海にもお祭りにも行けなかった。勿論彼氏もいなかった。勉強勉強の毎日でやっと受かった本命校。今年の夏こそは!と気合い十分。

    2008-07-17 03:50:00
  • 3:

    ゆうり

    しかし…肝心の彼氏がいない!大学へ入学して以来絶えず男から言い寄られるものの面食いなゆうりは理想の人に出会えるまでひたすら拒み続けていた。
    「あかん…選り好みしすぎや…。今年こそは彼氏作っていっぱい思い出作りたかったのに!」

    2008-07-17 03:54:00
  • 4:

    ゆうり

    ため息をつきながら横にいる親友まゆみに話す。
    まゆみ「あんたは面だけで男選ぶからあかんねん!男は中身やで!」
    ゆうり「だって!せっかくK大入ったのに言い寄って来る男はみんなちゃらんぽらんやし!かっこよくてエリートな彼氏作りたかったのにぃ!」
    ゆうりはぶーたれた。

    2008-07-17 03:59:00
  • 5:

    ゆうり

    まゆみ「あんたはほんまブランド思考やなぁ。K大って確かにエリートなイメージあるけど大学なんか入ってもうたらみんな一緒やん。いい加減そのブランド思考捨てぇやぁ!」
    ゆうり「…………う〜ん。」まゆみ「そんなんやからいつまでたっても彼氏できへんねんで!」
    「ドキッ」
    痛いところをつかれてしまった。

    2008-07-17 04:04:00
  • 6:

    ゆうり

    確かにゆうりは彼氏いない歴2年。16の時に付き合っていた彼氏は顔よし!頭よし!のエリート君。しかし、ゆうりのブランド思考に耐え切れず離れていった。以来絶えず男は寄ってくるものの、相変わらずブランド思考のゆうりは男を見る目が辛辣だったため彼氏いない歴2年と3ヵ月を迎えようとしていた。

    2008-07-17 04:09:00
  • 7:

    ゆうり

    「やっぱなぁ!男は顔も良くて頭も良くてお金持ちじゃないと!だってな!とりあえず彼氏がほしくてその辺のろくでもない男と付き合ってもしも…もしもやで?子供でもできちゃったらどーすんの!?そいつに一生面倒みてもらわなあかんねんで!?うちはまっぴらごめんやわ!それなら最初から将来何不自由せーへん生活が保証されてる男と付き合わな!」
    これがゆうりの名文句。いつも友達と男の話になるとこの言葉を持ち出しては友達に呆れられる。

    2008-07-17 04:16:00
  • 8:

    ゆうり

    「これが私やもん!」そう思ってたから誰になんと思われようとどうでもよかった。親友のまゆみには地味で平凡な彼氏がいた。お金持ちでもなければ顔がいいわけでもない。どこにでもいるごくごく普通の人。「私は絶対そんな人イヤ!何もかも並以上じゃないと!」けれどまゆみは幸せそう。時々それが羨ましくて仕方なかった。

    2008-07-17 04:21:00
  • 9:

    ゆうり

    「はぁ〜。」ため息まじりで煙草の煙を吐く。
    「なんかええことないかなぁ。」携帯の画面とにらめっこしていた。
    「そうや!せっかく夏休みやしバイトしよ!そこで出会いあるかもしれへんし!よし!決めた!」
    早速携帯の求人サイトを見て端から端までくまなく探した。

    2008-07-17 04:32:00
  • 10:

    ゆうり

    『夏!出会いのあるバイト特集!』そんな項目のページを見つけてすかさずクリック!いくつか探してるうちにカフェバーのオープニングスタッフ募集の欄を見つけ、とりあえずそこに電話してみた。
    「○日4時に履歴書を持って面接にきてください。」
    面接の段取りをしてもらい電話を切った。

    2008-07-17 04:37:00
  • 11:

    ゆうり

    「まっとりあえずはここでいっか!カフェバーやったら出会いもあるやろ!なんしオープニングやしイジメとかなさげやし場所的に暇そう!」
    最初はそんな軽い気持ちだった。

    2008-07-17 04:39:00
  • 12:

    ゆうり



    今思えば本当偶然なんだけどさ、こん時別んとこに電話かけてたらあなたとは出会えてなかったかもしれないんだよね。
    これが運命ってやつなのかなぁ?




    2008-07-17 04:41:00
  • 13:

    ゆうり

    バイトの面接当日。
    寝坊をしてしまい慌てて家を出た。「ヤバイ!面接まで30分しかない!」前の日にまゆみとオールしていたせいで目覚めたのは3時半だった。
    ダッシュでチャリをこいだ。「待てよ?履歴書書いてない!」朝早起きして履歴書を書こうと思っていたので履歴書を用意していなかったのに気付いた。「どうしよお!あと15分しかないよ!」とりあえず面接の時間をずらしてもらおうと電話をかけようとした。

    2008-07-17 05:49:00
  • 14:

    ゆうり

    チャリを止めたその時、頭をポンと叩かれた。『だっ誰?』振り向くと同じ大学で同じクラスのすぐるがいた。
    すぐる「やっぱりゆうりやん!久しぶり!何慌ててん!?」
    ゆうり「すぐる!久しぶり〜!テスト終わって以来やな〜!ってそれどころちゃうねん!4時からバイトの面接やのに履歴書まだ書いてへんねん!だから電話せなあかんねん!」

    2008-07-17 05:55:00
  • 15:

    ゆうり

    すぐる「4時〜?4時までまだ2時間もあんで?」
    ゆうり「は!?!?」
    すぐる「だってホラ、もうちょっとで2時なるとこやん。」
    そう言って腕時計を見せてくれた。目を丸くしてゆうりも自分の携帯の時刻を見る。

    『13時50分』

    ゆうり「うちめっちゃアホやぁ!家の時計が止まってたんやわ!」

    2008-07-17 06:00:00
  • 16:

    ゆうり

    すぐる「それめっちゃドジやん(笑)」
    ゆうり「うん(笑)でもよかったぁ!喫茶店でも入ってゆっくり履歴書書こうかなぁ!」
    すぐる「何のバイトなん?」ゆうり「ミナミのファタリテってゆうカフェバーのバイト!」
    すぐる「マジ?!俺も今日そこで面接やで!」

    2008-07-17 06:08:00
  • 17:

    ゆうり

    話を聞くと偶然にもすぐると面接の時間も一緒とのこと。しかもすぐるも教習所の帰りでまだ履歴書を書いてないらしい。
    ゆうり「じゃあどっか入って一緒に履歴書書こう!」
    ゆうりはすぐるを誘って一緒に近くのマクドに入った。

    2008-07-17 06:11:00
  • 18:

    ゆうり

    すぐるとは大学で同じクラスで名簿順で前後だった。最初ゆうりが間違えてすぐるの席に座っていた。そこへすぐるがきてゆうりが「ごめんなさい!」と謝ると「別に」と言って目を合わさず、どすっと椅子に座った。一言で言えば超かんじの悪い人!おまけにゆうりが席が前後だから気を使って話掛けたりしても話はしてくれるものの「ダルい」「帰りたい」「眠たい」ばかり言うので話も盛り上がらなかったし、すぐると話してると気持ちがナーバスになった。

    2008-07-17 06:21:00
  • 19:

    ゆうり

    すぐるは口は悪いし目付きは悪いしで近寄りがたいタイプそのもの。それでもゆうりはなんとなくすぐるとは同じ臭いがするようなかんじがしていた。なんだろう?なんとなく育った環境や行動は違っても内に秘めたものが同じなようなそんな気がしたんだ。だからすぐるのことほっとけなかった。苦手なタイプだったけど自分から積極的に話掛けたりしてた。決して『好き』とかそうゆう気持ちはなかったんだけどね。

    2008-07-17 11:22:00
  • 20:

    ゆうり

    話してくうちにどんどんすぐると打ち解けていった。話す会話もバラバラだし、いつもすぐるには「お前と話してたら疲れる」とか言われたけど、なんだかすぐるといるとどことなく優しい気持ちになれた。なんだか昔から知っているような、懐かしいかんじ。

    2008-07-17 14:55:00
  • 21:

    ゆうり

    ゆうり「あー暑かったぁ!」マクドに入るなりどすっと椅子に腰かけた。そして煙草に火をつけて一服タイム。
    すぐる「お前煙草吸うっけ?」
    ゆうり「知らんかった?まあ学校ではめったに吸わないからな!」
    すぐる「ふ〜ん。真面目なイメージあったけど意外やな。」
    ゆうり「そのイメージ保ちたいだけ!(笑)」

    2008-07-17 16:37:00
  • 22:

    ゆうり

    面接の時間まで2時間もあったので他愛もない話をしていた。
    すぐるも煙草に火をつけた。履歴書に何を書こうか目を通していたゆうりはその仕草を見ていなかったが、横からパチパチという音と共に甘い香りが立ち込めた。
    ゆうり「何!?この臭い…!」

    2008-07-17 16:41:00
  • 23:

    ゆうり

    すぐる「ガラム。」
    ゆうり「ガラムって?外国の煙草?」
    すぐる「そうやで。」
    ゆうり「いつもはラッキーストライク吸ってるよなぁ?なんでガラムなんか吸ってるん?」
    すぐる「たまに無性に吸いたなるねん。」
    ゆうり「ふぅ〜ん。」

    2008-07-17 19:21:00
  • 24:

    ゆうり



    この時はこのガラムの香りにすぐるにとって深い意味があったなんて思ってもみなかった。
    あの時すぐるの気持ちを察知してあげてればあんなことにはならなかったのかなぁ?

    2008-07-17 19:46:00
  • 25:

    ゆうり

    履歴書を書き終え、面接の時間が迫ってきていたので店を後にした。
    ゆうりはチャリだったので、すぐるが前、ゆうりが後ろに乗って2ケツで目的地へ出発!
    ここからチャリを飛ばして10分ぐらいのところに新しいバイト先になるであろう『ファタリテ』はあった。

    2008-07-17 21:22:00
  • 26:

    ゆうり

    二人「こんにちは!今日4時に面接の者なんですけど。」二人同時に元気よく挨拶!
    店長らしき人が出てきて「どうぞ。」と言ってソファー席に誘導された。
    面接は本当に短くて5分ぐらいで終わった。二人共その場で採用されて3日後のオープン初日から一緒に働くことになった。

    2008-07-18 00:13:00
  • 27:

    ゆうり

    すぐる「そうなんですか。きっと他人のそら似ですよ。僕よく誰かに似てるとか言われるんで(笑)」
    店長「はは(笑)そうか(笑)まあ来週から宜しく頼むよ!その子もオープン初日から入るし!」

    店の外に出てすぐるがガラムに火をつけた。
    『…ん?』

    2008-07-18 15:21:00
  • 28:

    ゆうり

    ゆうり「この香りどっかで嗅いだことある…」
    すぐる「ん?まあ、あんま吸ってる奴おらんけど煙草の種類豊富な煙草屋やったらおいてるし吸ってる奴もおるやろ。」

    さっきマクドでガラムの香りを嗅いだ時、他の席の煙草の煙と混じってなんだか変な臭いに感じたけど…改めて嗅いだらなんだか懐かしい匂いに感じた。
    甘くてふわふわしたそんな香り。

    2008-07-18 15:28:00
  • 29:

    ゆうり

    すぐる「お前も吸ってみる?」
    ゆうり「じゃあ1本もらう」ガラムを初めて吸ってみた。
    ゆうり「ゴホッゴホッ!なにこれ〜!きつ〜!」
    すぐる「結構重いからな。」初めて吸ったガラムの味はゆうりには強烈過ぎた。
    ゆうり「うちはいつも6ミリ吸ってるからこれはきつすぎる!」
    一口吸ってすぐるに渡した。

    2008-07-18 23:22:00
  • 30:

    ゆうり

    ゆうりはそのあとすぐるとすぐにバイバイした。
    すぐるとはプライベートで会うのは初めてだった。仲がいいようでよくわかんない関係。友達といえば友達なんだけど、なんかすぐるは友達とかクラスメイトとかそうゆうのに分類されない特別な存在だったんだよね。なんだろう?『すぐる』は『すぐる』みたいななんか今までにいなかった存在だったんだ。

    2008-07-18 23:27:00
  • 31:

    ゆうり

    バイト初日。
    ゆうりもすぐるも夕方からの勤務で6時出勤だった。ここ『ファタリテ』では昼はカフェ、夜はバーというスタイルをとっていたので出勤も昼と夜で二部にわけられていた。
    「おはようございます!」ゆうりは元気よく挨拶した。店に入るとすぐるはもうすでに来ていた。

    2008-07-18 23:36:00
  • 32:

    ゆうり

    ゆうり「早いな!」
    すぐる「30分前から来てるしな。」
    ゆうり「やる気満々やん!(笑)」
    とりあえず二人は渡された制服に着替えた。
    ゆうり「店長!まだ他にスタッフ来るんですか?」

    2008-07-18 23:39:00
  • 33:

    ゆうり

    店長「あぁ!来るで!今日の夕方出勤はこの間話した男の子や!」
    すぐる「4人で店まわすんですか?」
    店長「夕方入ってくれる子は今んとこ君ら入れて3人やねん。まだ求人かけてるからまた増えるかもしらんけど今日は4人で頑張ろうな!」
    二人「ハイ!!」

    2008-07-18 23:43:00
  • 34:

    ゆうり

    ファタリテは昼間カフェ営業をしてると言ってもそんな広いキャパの店ではなかった。カウンターが13席とテーブル席が6席、ソファー席が2席だけだった。
    狭くはないがこじんまりとしていて落ち着いたかんじの店。
    キッチンは店長の弟さんがまわすらしかったのでホール全般は店長含め4人で十分だった。

    2008-07-18 23:52:00
  • 35:

    ゆうり

    それから間もなくして「おはようございます!」という元気な声と共に店の扉が開いた。そして20歳前後の若い男が入ってきた。
    ゆうりはその男を見て思わず自分の目を疑った。
    『すっすぐる?』
    その男は背格好といい体格といい顔立ちといいすぐるにそっくりだった。

    2008-07-19 02:29:00
  • 36:

    ゆうり

    すぐるもその男を凝視している。
    「初めまして!今日から一緒に働く桑原純です!宜しくお願いします!」男は今日から一緒に働く残り1人のスタッフだった。
    ゆうりもすぐるも遅ればせに挨拶をする。
    ゆうり「柳瀬優里です。宜しくお願いします!」
    すぐる「朝倉傑です。宜しくお願いします!」

    2008-07-19 02:47:00
  • 37:

    ゆうり

    店長「いや〜やっぱり朝倉君と桑原君似てるなぁ!」
    店長の言う通りじゅんとすぐるはぱっと見は本当によく似ていた。
    世の中に3人は自分と似た人がいるってよく言うけど…まさかその3人のうち2人がこうやって間近で存在してるなんてね!

    2008-07-19 02:51:00
  • 38:

    ゆうり

    昼間カフェの方が先にオープンしていたので準備はすでに整っていた。後は照明を落として有線をジャズにチェンジするだけ。バーカウンターの準備ももうすでに整っていた。店長がだいたいのことを大まかに説明してくれた。メニューはお酒が殆んどで後はお酒のつまみになるようなフードが15種類程度だけだった。

    2008-07-19 02:57:00
  • 39:

    ゆうり

    チャージが500円でドリンクは1ショット〜だった。ごく普通のショットバースタイル。お客はまだいない。店長は弟さんとキッチンの方で作業をしていたのでまだぺーぺーのゆうりたちはとりあえずカウンターに立たされた。その間に3人でお喋りをしていた。

    2008-07-19 03:01:00
  • 40:

    ゆうり

    ゆうり「桑原さんておいくつなんですか?」
    じゅん「もうすぐ20歳やで!自分らは?」
    ゆうり「私たち2人共今年19で今18です。私たちたまたま同じ大学で同じクラスなんです。面接の日に偶然会って。」
    じゅん「それは偶然やなぁ!あっ!じゃあ1コしか年変わらんしバイトでは同期なんやからタメ語でええよ♪」

    2008-07-19 03:05:00
  • 41:

    ゆうり

    性格もじゅんは人見知りしない人なつっこいタイプのようだが、すぐるは人見知りだし、クールなのでかなりとっつきにくいタイプだ。ぱっと見は本当によく似た二人だけれど、やっぱり近くで話して見ると性格的にも外見的にも違うところが多々あった。

    2008-07-19 03:18:00
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