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1:
暑い夏の日に一人、"武藤家之墓"と掘られた墓の前で手を合わせた。
目には涙を浮かべて。
あれからちょうど一年…。
何年経とうとお前と過ごした日は絶対に忘れない……―――" " "08/08/06 02:042008-08-25 08:34:00 -
2:
◆ZRTIlV/r3k
お前と出会ったのは2年半前。俺の行き着けのバーにお前が入ってきた。
今でも鮮明に覚えてる。
あれは運命だったから――――2008-08-06 02:09:00 -
3:
◆ZRTIlV/r3k
『初めまして☆入って3日目のサリーです!!!』
満面の笑顔で挨拶をしにきたお前は、特別可愛い訳じゃないのに何か惹かれるものがあった。「何でサリーなん??名付け親誰??」
『マネージャーですよ☆髪型がサリーちゃんっぽいからってサリーになりました☆』2008-08-06 02:17:00 -
4:
◆ZRTIlV/r3k
ここのバーは何故か絶対に従業員にあだ名をつける。
お前はサリーってつけられて結構気に入ってたな。
『今まであだ名つけられた事なかったんで何か嬉しいんです!!』
笑顔でそう言っていたのを覚えてる。2008-08-06 02:22:00 -
5:
◆ZRTIlV/r3k
お前の笑顔は人を惹きつけるものがあった。
お前が笑っているとこっちまで笑顔になるような、不思議な力を持ってる笑顔。
でも人には誰でも闇を持ってる。俺は見てしまった。
カッターシャツの袖から見える手首を……。2008-08-06 02:28:00 -
6:
◆ZRTIlV/r3k
いつもなら見て見ぬフリをするが、あの時は酒も回っていてついその事に触れてしまった。
「サリーお前そんなんしたらアカンやん」
その言葉でわかったんだろう。お前は隠す事もせず、流す事もせず、ただ笑顔で
『昔は視野の狭い悲劇のヒロインやったんですよ☆そこはもう暗黙のルールで見て見ぬフリしときましょ!!』と答えた。2008-08-06 02:35:00 -
7:
◆ZRTIlV/r3k
俺は単純に驚いた。
闇の部分をつかれて何のうろたえもなく返したことに。
普通ならとっさに隠すか、笑顔で流すだけだっただろう。
なのにお前は今までと変わりない笑顔でまるで世間話をするかのように返した。
俺はその時、お前に興味を持ったのかもしれない。2008-08-06 02:39:00 -
8:
◆ZRTIlV/r3k
それがきっかけで俺達は色んな事を語った。
恋愛のことや仕事のこと、人生についてまでも。
短い時間のなかでたくさん語り明かした。
話の間、お前はずっと俺の目を見ていて俺はその目に吸い込まれそうになっていた。2008-08-06 02:43:00 -
9:
◆ZRTIlV/r3k
あっという間に時間は過ぎ、気づけば朝日は登りはじめていて閉店の時間になっていた。
「まっちゃんゴメン〜チェックだけしとっていい??」
この店のマネージャーが少しホロ酔いになりながら伝票を持ってきた。
俺はお金をマネージャーに渡し帰る用意をした。
その瞬間、お前が寂しそうな顔をしたのを俺は見落とさなかった。2008-08-06 02:49:00 -
10:
◆ZRTIlV/r3k
その顔を見てなんだかやるせない気持ちになり、俺は気づけば番号を聞いていた。
『あっじゃ番号言いますね〜090………』
番号を聞いてる間、俺はお前から目が離せなかった。
「はい、まっちゃん!!お釣り250円のお返しです」2008-08-06 02:55:00 -
11:
◆ZRTIlV/r3k
お釣りを受け取り店を出てすぐに俺は携帯を開いた。
ショートメールでただ一言。 -駅で待ってる-
とだけ送った。
初めて会った他人、しかも客からのいきなりのメールで来ないかもしれない。
でも送らずにはいられなかった。2008-08-06 03:00:00 -
12:
◆ZRTIlV/r3k
1月の下旬。
駅前にあるベンチに座り、寒さをコーヒーでしのぎながら待った。
時計を何度も見てしまう。
誰かを待つのにこんなにドキドキしたのは初めてだ。2008-08-06 03:07:00 -
13:
◆ZRTIlV/r3k
5本目のタバコに火をつけた時、目の前の道路で信号待ちしている女が目に入った。
寒さに震えながら両手をポケットにつっこんで信号が変わるのを待っている。
心がそわそわする。
本当に来たんだと。
信号が青に変わりこっちに小走りで向かってくる。 間違いなく優希だ。2008-08-06 03:14:00 -
14:
◆ZRTIlV/r3k
『お疲れ様で〜す☆』
仕事空けだというのに変わらないテンションで、変わらない笑顔で俺を見つめてくる。
『さっむいですね〜!!どっか入りません??』
と言っても時間は朝の5時半。 開いてる店なんてそんなにない。
とりあえず自転車の後ろに乗せ、どこに行くか言わず出発した。2008-08-06 03:23:00 -
15:
名無しさん
あげ
2008-08-07 16:42:00 -
17:
◆ZRTIlV/r3k
『どこ行くんですか〜??』
「適当〜」
『ははっ』
少し渇いた声で鼻で笑ったような声が後ろから聞こえてきて、少し寂しくなった。2008-08-08 06:14:00 -
18:
◆ZRTIlV/r3k
「着いたで〜」
自転車で約10分ほど走り、行き着いたのは俺の家。
やましい気持ちなんてなかった。 ただ、どこも思いつかなくて家に来ただけ。
手を出すつもリなんてこれっぽっちも思っていなかった。
だけど、自転車を降り優希の顔を見るとぞっとするぐらい無表情だった。2008-08-08 06:21:00 -
19:
◆ZRTIlV/r3k
一瞬言葉を失い、何も言えずにいるとこちらを向きただニッコリと笑って見せた。
『どうしたんですか??寒いし行きましょ♪』
「…せやな」
さっきの無表情は見間違いだったかのように今は笑顔。
エレベーターの中でも何の変わりはないまま7階についた。2008-08-08 06:26:00 -
20:
◆ZRTIlV/r3k
「ゴメンやねんけど俺弟と住んでるねやん。やからちょっと静かにしてもらっていい??」
『全然構わないですよ☆』
鍵を開け、優希を先に入れた。 『おじゃまします』
いつもの自分の家なのに優希がいるだけで違和感を覚える。2008-08-08 06:33:00 -
21:
◆ZRTIlV/r3k
『弟さん、いくつなんですか??』 「26。一個下やから」
『若いですね〜』
「いやいや、サリーの方が若いから笑」
優希はまだ18。
俺と9個の差があるが、そんな事を忘れさせるような何かある。2008-08-08 06:42:00 -
22:
◆ZRTIlV/r3k
髪をかきあげる仕草や、たばこを吸う時、話を聞く時の真剣な顔、笑顔。
何もかもに魅せられる。
今日会ったばかりなのに何故こんなに惹かれるのかわからない。 ただ、惹かれる気持ちを止める事ができない。
ここに、俺の家に居る事が不思議で嬉しくてずっと優希を見ていた。2008-08-08 06:52:00 -
23:
◆ZRTIlV/r3k
『どうしたんですか??』
「えっ…??」
『ずっと笑顔で見られてるから恥ずかしいじゃないですか笑』 細く、少しキツい目が笑うと目がなくなって可愛らしさがでる。
普段どちらかといえばキレイ系の優希が見せる可愛らしさの一面。
ふとジャンヌダルクの歌が頭に流れた。2008-08-08 06:58:00 -
24:
◆ZRTIlV/r3k
-ダイヤモンドヴァージン-
まさしくあの歌通り。
少し近づくだけで鼓動が一つ、早くなる。
見つめられると心臓が悲鳴をあげるように大きく波打つ。
隣の部屋には弟がいるのに、そんな事も忘れて理性が飛びそうになる。2008-08-08 07:05:00 -
25:
◆ZRTIlV/r3k
そんな俺の心中なんて知る由もなく、表情をコロコロ変えて楽しそうに話す優希。
ある意味生殺し。
部屋に入れたのを少し後悔した自分勝手な男ここに在り。
-もう、めちゃくちゃにしてやりたい-2008-08-08 07:09:00 -
26:
◆ZRTIlV/r3k
俺は欲望を抑える事ができず、優希を強く抱き締めた。
優希は思ったより細くて腕の中にすっぽりおさまった。
シャンプーの匂いだろうか、ふわりと香る。
優希は何も抵抗せず、何も言わずただ俺に抱き締められていた。2008-08-08 07:17:00 -
27:
◆ZRTIlV/r3k
少し体を離すとぷくっとした唇が目に入り、本能のままそっと唇を重ねた。
柔らかい唇。
舌を絡めるとそれに応えるかのように絡めてくる。
キスだけで感じてしまう。
下半身が反応してしまう。 本気でやばい。2008-08-08 07:25:00 -
28:
◆ZRTIlV/r3k
時々優希の吐息が漏れて更に火がつく。
その上、座っている場所が布団の上ときた。
このまま犯してしまいたい。
理性がだんだんなくなっていく。
誰か止めてくれ――――2008-08-08 07:29:00 -
29:
◆ZRTIlV/r3k
、
、
、
、2008-08-08 07:30:00 -
30:
◆ZRTIlV/r3k
ピピピ、ピピピ―
眠たい目を開き、手差ぐりで携帯を探す。
携帯を開くと優希からのメール。
―おはよございます。昨日(今日??)は朝早くにお邪魔してすいませんでした。又時間ある時にでも顔見せてください。今日は休みみたいなのでゆっくり体休めてくださいね―
ため息をついて、携帯を閉じた。2008-08-08 07:39:00 -
31:
◆ZRTIlV/r3k
何時間か前にはここに優希が居たのに…。
優希を強く抱き締めたこの腕に今でも感触が残っている。
もちろん口にも。
思い出すだけで心臓が早くなる。 だけど…2008-08-08 07:44:00 -
32:
◆ZRTIlV/r3k
あの時、押し倒しそうになった俺を優希は全身で拒んだ。
無表情で俺を見つめ何も言わず帰っていった。
その時やっと我にかえった俺は激しく自己嫌悪に陥った。
そんな事をするために優希を部屋に呼んだんじゃない。
ただゆっくり話がしたかっただけなのに…。2008-08-08 07:49:00 -
33:
◆ZRTIlV/r3k
何も言えなかった自分。
一人で帰らせた自分。
手を出してしまった自分。
全てが嫌になった。
だけど止めれなかった。2008-08-08 07:54:00 -
34:
◆ZRTIlV/r3k
優希も嫌じゃなかった筈。
だって応えてくれたのに…。
でもあの目で見られると何も言えなくなる。
無表情の時のあの目。
全てを否定し、何もかもを受け入れない冷たく、冷え切った目。 普段の優希からは絶対に想像できない。2008-08-08 07:59:00 -
35:
◆ZRTIlV/r3k
優希の目は特徴的だ。
普段でも優希の目は少し曇っている。
だけど力強い。
それが人を惹きつけるのだろうか。
わからないけど、少なくとも俺はあの目に惹かれる。2008-08-08 08:06:00 -
36:
◆ZRTIlV/r3k
優希は何を思って俺に抱きしめられていたのか。
何を思って俺とキスしたのか。 全くわからない。
布団に潜り込み、優希の事だけを考える。
だけど考えようとしても頭に浮かぶのは今朝の優希とのキス。 たった一回しか会っていない。
でもその一回が頭に残りすぎた。2008-08-08 14:13:00 -
37:
名無しさん
読んでまぷ頑張れ♪(´・ω・`)
2008-08-09 07:59:00 -
39:
◆ZRTIlV/r3k
考えても考えても答えなんてでる訳がない。
優希の気持ちは優希にしかわからない。
俺はとりあえず優希にメールを返した。
-全然ええよ。サリーも今日休み??せやったらゆっくり休みや-
本当は聞きたい事、言いたい事はいっぱいあるけど無難なメールを返した。2008-08-09 23:41:00 -
40:
◆ZRTIlV/r3k
返事はすぐにきた。
-私も今日休みです。お互いいい休みを過ごしましょね-
優希も休み。
これは誘ってるのかどうなのか…
-今日暇??-2008-08-09 23:50:00 -
41:
◆ZRTIlV/r3k
、
、
、
、2008-08-09 23:51:00 -
42:
◆ZRTIlV/r3k
夜8時。
優希の働く店で待ち合わせになった。
普通に考えればただの営業。
それでもよかった。
会えるのが嬉しかったから。2008-08-09 23:53:00 -
43:
◆ZRTIlV/r3k
8時ちょうど、優希が来た。
「サリーおはよう!!」
『おはようございます☆まっちゃん!!めちゃ早いですやん笑』 あの明るい優希だ。
俺も笑顔になって何となく無意識に優希の頭をなでた。
「まっちゃん!!それセクハラ!!」2008-08-10 00:04:00 -
44:
◆ZRTIlV/r3k
マネージャーがふざけて言ってきたが優希の顔は赤く染まっていた。
そんな顔を隠しながら俺の隣に座る。
扉から一番近いこの席は昨日も俺が座っていた場所。
カウンター10席あるうちのど真ん中。
薄暗い店の中、スポットライトが真ん中にだけあたる。 ちょうど優希が座っている場所。2008-08-10 00:10:00 -
45:
◆ZRTIlV/r3k
スポットライトがあたっている優希は一層キレイに見える。
いつもならイヤに目立って嫌いなスポットライトだが、今日だけは店に感謝した。
スポットライトのせいなのか、家に来た時よりも緊張する。 時々腕が当たりそれだけで欲情する。
「サリーの私服すごいな!!それ服ちゃうやん笑」2008-08-10 00:21:00 -
46:
◆ZRTIlV/r3k
確かに。
マネージャーの意見に同意する。 原色の青で背中がぱっくりと空き、金のチェーンでクロスになっていて胸元はチャックで谷間が見えるほどあいている。 下は黒のレザーのショートパンツ。その下に網タイツを履いていて、更にやらしさを増している。
ニーハイブーツも足をよりキレイに見せ、優希は自分の魅せ方を知っている。
きっと昨日よりドキドキするのは服装のせいでもあるだろう。2008-08-10 00:29:00 -
47:
◆ZRTIlV/r3k
『普通ですよ笑!!いつもこんなんですもん!!』
「てか寒いやろ笑」
『女の子はファッションの為なら我慢も必要なんですよ☆失礼します!!』
得意気な顔をしながらタバコに火をつける優希。
さすが18歳と、心の中で少し笑った。2008-08-10 00:39:00 -
48:
◆ZRTIlV/r3k
「まっちゃん〜サリーに食べられんように笑」
『えっ!?それサリーに言う事やないんですか!?』
横から入ってきたのはこの店で3年働いているまー坊。
25と若いが、しっかりした頼りがいのある奴だ。
「いや〜サリーは食べる側やろ笑」2008-08-10 00:46:00 -
49:
◆ZRTIlV/r3k
まー坊にいじられながらも笑顔の優希。
まだたった3日しか入っていないのにこんなに可愛がられるのはやはり優希には人をひきつけるものがあるのだ。
『まっちゃんも何か言うてくださいよ!!』
「えっ??あ〜…せやな☆サリーには要注意しやなな笑」
言った後で後悔した。2008-08-10 00:54:00 -
50:
◆ZRTIlV/r3k
周りは笑っていたが、優希だけは笑っていなかった。
昨日、あんな事しておいてよく言えたものだ。
優希の目を見れず、俺はただ前を見てから笑いをするしかなかった。
右から視線を感じながら。2008-08-10 01:02:00 -
51:
◆ZRTIlV/r3k
『ふ〜ん…ぢゃ次行きましょか!!すいませんチェックで』
優希は残っていたビールを一気な飲み干し、帰り仕度をする。 「ありがとうサリー、チャックはどっちにする…??」
「俺が…『私でいいですよ☆』 俺の言葉など耳に入っていないかのように、会計を済まし笑顔で店から出て行った。
『お疲れ様で〜す☆』
俺も少し遅れて店を出た。2008-08-10 01:16:00 -
52:
◆ZRTIlV/r3k
1、2メートルほど前で鞄を回しながら気分良さそうに歩くフリをしている優希がいる。
「サリー、サリー」
呼んでも振り向きもせず、何かと声だけが返ってくる。
「……優希!!」
少し小走りして優希の腕を引っ張った。2008-08-10 01:23:00 -
53:
◆ZRTIlV/r3k
『どうしたんですか??』
普段の優希のようで少し違って見えた。
酔っているのか、目がいつもより垂れ目になっている。 「や、歩くの早いから…」
『あ〜すいません☆次のお店ね〜私がここで働く前から…』
優希は楽しそうに次に行くらしい店の話をしている。2008-08-10 01:32:00 -
54:
◆ZRTIlV/r3k
話をしながら着いたのは路地裏にあるビル。
だいぶ古びれていてこんな所にバーなんてあるのか不思議に思うくらいだ。
優希はそのビルを地階へと階段を降りていった。
不信に思いながらも俺も優希の後を続いた。2008-08-10 01:39:00 -
55:
◆ZRTIlV/r3k
鉄でできた扉を開けるとブラックミュージックが爆音で流れていた。
店内はほぼ真っ暗。
所々に置かれたブラックライトのみだ。
周りの人は20代後半から30代が多い。
皆、ブラックミュージック愛好者らしい。2008-08-10 01:48:00 -
56:
◆ZRTIlV/r3k
カウンターが6席とテーブルが5席。DJブースがある。
優希はカウンターの真ん中、ここの店のマスターと思われる人の目の前に座った。
こちらを振り返り、手招きする。恐る恐る席に座った。
すると優希が耳元に近づいてきた。
『すごいでしょ??』2008-08-10 01:54:00 -
57:
◆ZRTIlV/r3k
優希の匂いと体温が一気に伝わってくる。
心臓が早くなる。
『ここのマスターは根っからのブラックミュージック馬鹿でまだ25なんですよ』
息がかかる。
振り向けば優希の口が目の前にある。2008-08-10 02:01:00 -
58:
◆ZRTIlV/r3k
昨日の光景が頭をよぎる。
落ち着け、落ち着け…
「優希久しぶりやなあ!!それは彼氏??笑」
"それ"呼ばわりされた事に少しイラっとする。
『りょうちゃん!!それとか失礼極まりないで!!お客さんやねんから』2008-08-10 02:08:00 -
59:
◆ZRTIlV/r3k
「客かいな!!それはそれは失礼」 "りょうちゃん"…
かなり仲いいみたいでちょっと嫉妬。
「でもここに連れてくるって事は気にいってるんやないん??」 「え…??」
『りょうちゃん!!!』
優希はカウンターを立ち"りょうちゃん"を叩いた。2008-08-10 02:19:00 -
60:
◆ZRTIlV/r3k
『本間にっいらん事言わんで!!』"りょうちゃん"はニヤニヤと笑うだけだ。
でも本当に仲良そうでちょっと羨ましくも思えた。
「サリ…優希とはどういう関係なんですか??」
『りょうちゃんは私の憧れの人なんです』
「わぇにとったら妹みたいなもんですね☆」2008-08-10 02:25:00 -
61:
◆ZRTIlV/r3k
『知り合ったんわ〜私が14の時やから4年前ですね、地元の先輩なんです☆』
一瞬"りょうちゃん"が優希の方を見たのを見逃すわけない。 「まあただの先輩後輩ですよ」 何か合わすような言い方。 …何かひっかかるこの2人。 『てかまだドリンク頼んでないし笑。まっちゃん何飲みます??芋??』
「あ、うん。水割りで」
『私はシャンディーガフ』
「了解で」2008-08-10 02:35:00 -
62:
◆ZRTIlV/r3k
「優希はいつからここ来てんの??」『14からですよ☆会った時からはりょうちゃんはここで働いてたんで』
「ふ〜ん…好きなん??」
気になっていた事を聞くと優希は目を大きくして爆笑しだした。『ありえないですよ笑!!それにりょうちゃんは既婚者ですよ』「えっ!?そうなん!?」
『18の時に結婚したんですって☆奥さんめっちゃキレイですよ』意外だった。
"りょうちゃん"は見た目は坂口憲二みたいな感じで、かなりの男前。2008-08-10 02:48:00 -
63:
◆ZRTIlV/r3k
だけど女には興味なさそうな…。「はい、お待たせ〜今わぇの話してたやろ〜笑。お客さん、わぇは見かけによらず結婚してますよ☆んでから女に興味はありません。自分の女だけで十分!!」
びっくりした。
声にして言った訳じゃないのに…。
『りょうちゃんはエスパーみたいに人の考えてる事わかるんですよ』2008-08-10 03:01:00 -
64:
◆ZRTIlV/r3k
「長年接客やってたらわかってくるもんや。優希も早よ20なってくれよ」
「なんで優希が??」
『今はりょうちゃん一人でお店やってるから20なったら働かせてもらうんです』
「なんで20なんですか??」
「18ってまだ子供なんでね、20なったらお祝いとして一緒に働こ言うてるんです」2008-08-10 03:09:00 -
65:
◆ZRTIlV/r3k
「そっか〜」
今日ここに来てよかったかも…。優希の事が少しわかった気がする。
……優希は知ってほしくてここに…??
優希を見ると楽しそうに"りょうちゃん"と話している。
さっきの"りょうちゃん"の言葉。2008-08-10 03:19:00 -
66:
◆ZRTIlV/r3k
"ここに連れてくるって事は気にいってるってことやないん"
俺は期待をしていいのか…??
でも2人には何か秘密がある気がする。
先輩後輩…
でもあの"りょうちゃん"の目線は??2008-08-10 03:31:00 -
67:
◆ZRTIlV/r3k
一人で考えこんでいるうちに気付けば優希は出来上がっていた。
『まっちゃん〜全然飲んでませんよ??飲まないと!!』
「お前はもう飲むな!!お兄さん、悪いけど優希送ったってもろてもいいですか??」
「え??」
「家、近いしわぇが送っていく訳にもいかへんし、お願いします」2008-08-10 03:39:00 -
68:
◆ZRTIlV/r3k
『りょ〜ちゃんあ-し帰れへんで!!』
優希は結構酔ってるみたいで、"りょうちゃん"に地図をもらい、会計を済ませて店を出た。
地図を見ると確かに近い。
でも歩くにはしんどいかもしれない。
『帰るんですか〜??あ-しチャリンコ駅置いてますよ〜』2008-08-10 03:46:00 -
69:
◆ZRTIlV/r3k
優希は歩くのもしんどいのか、俺にもたれながら歩く。
なんとか駅に着き、優希はフラフラになりながらも自転車の鍵を開け、荷台に座った。
『まっちゃんお願いしま〜す』
俺は一つため息をついて自転車をこぎ始めた。
優希の腕は俺の腰にしっかりとまわしている。2008-08-10 04:01:00 -
70:
◆ZRTIlV/r3k
地図を見ながら自転車を走らせるが腰にある優希の手が気になってしょうがない。
優希は後ろで歌を歌っている。
『♪ぼ〜くの事なんか一つも知らないくせに、ぼくの事なんか明日は忘れるくせに、君の声が温かかった、ぼくの事なんか〜君の事なんか〜♪』
切ない歌詞とメロディー。
頭にこびりついた。2008-08-10 04:46:00 -
71:
名無しさん
頑張って
2008-08-10 04:52:00 -
72:
◆ZRTIlV/r3k
そうこうしてるうちに優希のマンションに着いた。
「優希、着いたで??部屋行ける??大丈夫か??」
『大丈夫ですよ☆ありがとございます』
フラフラと自転車から降り、エレベーターホールまで歩く優希。俺は自転車を停め、鍵を優希に渡した。
「んな、またな」2008-08-10 04:53:00 -
74:
◆ZRTIlV/r3k
頭を軽く撫でてマンションを後にした。
部屋まで行けるか心配だったが部屋まで行くと理性が危ない気がして、前と同じになるのが嫌で逃げるように帰った。
マンションを出て5分くらいした頃、電話が鳴った。
-着信:サリー-
何かあったのかと急いで電話に出た。2008-08-10 04:58:00 -
75:
◆ZRTIlV/r3k
「もしもし??どうした??」
『………』
電話口から優希の声はしない。 ただ、風の音だけが聞こえてくる。
「もしもし??優希??」
『…行かんで』2008-08-10 05:01:00 -
76:
◆ZRTIlV/r3k
小さく、か細い声が頭にまで響いた。
俺は携帯を閉じて走ってマンションに戻った。
まだそんなに離れていなかったのですぐマンションが見えてきた。
エレベーターホールには優希が座り込んでいるのが見える。
俺は更にスピードをあげて優希のもとへ急いだ。2008-08-10 05:07:00 -
77:
◆ZRTIlV/r3k
「優希!!!」
うつむいて座り込んでいる優希が顔をあげた。
『まっちゃ…置いて行かんで…』今にも泣きそうな顔をして俺のジーパンの裾をひっぱる。
急に何があったのかわからないけど、俺は力強く抱き締めた。
消えそうなくらいひ弱な優希を強く強く抱き締めた。2008-08-10 05:11:00 -
78:
名無しさん
あげ
2008-08-11 00:45:00 -
79:
名無しさん
あげ
2008-08-12 19:51:00 -
80:
百合
(o・v・o)しおり♪
2008-08-16 10:32:00 -
81:
◆ZRTIlV/r3k
ありがとうございます?
遅くなりましたが
更新します!!2008-08-25 08:20:00 -
82:
◆ZRTIlV/r3k
優希は泣くわけでもなく、ただ俺の体にしがみつくように力いっぱい抱きついていた。
周りは静かで耳元で優希の呼吸が聞こえるだけ。
このまま時間が止まればどんなに幸せだろうか。
でもそんなわけにはいかない。
俺はそっと優希を離し、頭を撫でた。2008-08-25 08:25:00 -
83:
◆ZRTIlV/r3k
「どないしたん??」
俺の質問に答えにくいのか、顔を伏せ、そでをギュッと強くにぎる。
「優希??」
顔をのぞくと優希はゆっくりと唇を重ねてきた。
一瞬戸惑ったが、優希に応えた。2008-08-25 08:34:00