小説掲示板37のスレッド詳細｜夜遊びweb関西版

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37

• 1:

  …

  俺から見たお前は俺にもってないもんが多すぎてめっちゃ目の前にいてんのに、遠い存在で、お前が俺に笑いかけてくれてもその度にお前が遠くなって見えへん所まで触られへん所までいってまうような気がして俺は怖かった。

  2008-08-31 03:12:00
• 2:

  …

  昔から

  2008-08-31 03:13:00
• 3:

  …

  俺の家系は結構複雑。同い年の兄弟がいてる。双子って世間には通してるけど実は本間の兄弟じゃない。俺の母親は父親と離婚した後、俺がまだ四歳にもなってない時にガンで死んだ。それから俺は母親のお兄ちゃん、俺のおじさんにあたる人に引き取られて今まで一緒にすんでる。俺にとったらオトンやしオカン。大事な人間。

  2008-08-31 03:21:00
• 4:

  …

  俺の弟は俺とは正反対。バカ明るくて、喜怒哀楽激しすぎ。泣いたと思ったら笑って、笑った思ったら泣いて、男のくせに女みたいなわがまま言うけど本間に優しい人間やなって兄弟ながら尊敬できたりする。俺の大事な人間。

  2008-08-31 03:30:00
• 5:

  …

  俺にはもう一人大事な人間がいてる。

  2008-08-31 03:31:00
• 6:

  名無しさん

  そいつは昔、俺が小学生の二年くらいの時にいきなり現れた。隣の一人暮らしのおばあちゃんの家にそいつは引っ越してきたそいつは転校して早々に男と殴り合うような奴で俺とは別のクラスやったけどそいつのクラスの前通る度にいつも教卓の前で先生に怒られてた。そいつにはオカンがいてなくて、そいつが引っ越してきてしばらくしてから一緒に住んでたおばあちゃんも死んだ。元々弱ってたっぽいから、心配したそいつのオトンが一緒に暮らし始めたらしい。

  2008-08-31 03:39:00
• 7:

  名無しさん

  俺のオカンとそいつのオトンは幼なじみで、俺達兄弟とそいつが仲良くなるんにもそんな時間はかからんかったし、そいつは女のくせに男みたいな性格やったから遊方も俺らとあってたし、よう泊まりに行ったり泊まりに来たりするような関係で女の姉弟がもう一人いてるってそんな気にさしてくれてた。

  2008-08-31 03:45:00
• 8:

  名無しさん

  俺の中でも俺の弟の中でもそいつは姉弟。ずっと何年もそう思ってたけどある日そうじゃない事に気ついた。俺らが小学校卒業する時、俺の友達のマー坊って奴がそいつに告白したいって言い出した。何かそれ聞いた時俺めっちゃイラってきて、マー坊だけじゃなくて他のやつがそいつの事好きって言う事が何か許されへんかった。何かどこがいいんか分からんかったけど、そいつめっちゃ男にモテてていちいちイラってしてた記憶がある。

  2008-08-31 03:52:00
• 9:

  名無しさん

  そっからかな。気ついたらそいつは俺の中で一人の女になってた。ちゃんと自分自身でその自分の気持ち受け入れれたんはもっと後の話やけど。

  2008-08-31 03:57:00
• 10:

  名無しさん

  中学なって、元々ヤンチャやったそいつは輪をかけて変わっていった。何が気にいらんのかしらんけど毎日ケンカ。一年なって２ヶ月くらいで速攻警察が学校に来たり、｢おらー｣って怒鳴り声が聞こえたら、それは100%そいつの声。男の俺らでも引くくらい暴れ倒して、先生に担がれて連れていかれるそいつを何回見たか…数えたらため息でるくらい。

  2008-08-31 04:03:00
• 11:

  名無しさん

  そいつの周りには常に人がおった。体ちっちゃいくせに自分の何倍もある奴パシらせたり、引き連れて歩いたり、友達ってか下部やな。完全に。

  2008-08-31 04:07:00
• 12:

  名無しさん

  その当時そいつに本気で友達求める奴も、友情求める奴もいてなかった。ただ、みんなビビってるだけ。そいつの名前使って悪い事やってる奴も多かった。後輩から金巻き上げたり、他中から恐喝したり、そいつの周りもめっちゃくちゃやって、その時のそいつは何か寂しそうやった。

  2008-08-31 04:20:00
• 13:

  名無しさん

  昔みたいなバカ明るい奴じゃなくてずっとツンツンして手当たり次第って感じで俺も俺の弟もお前に学校で触れる事ってなかった。

  2008-08-31 04:23:00
• 14:

  名無しさん

  でも、ある日そいつがいきなり家にきた。オカンが玄関で絶叫してるの聞いて慌てて下におりたら顔面パンパンにした、そいつが妖怪みたいな顔で笑って俺に手振ってた。｢ちゃーお｣とか訳わからん事言って。

  2008-08-31 04:26:00
• 15:

  名無しさん

  ｢どないしてん！？｣ってついでてもうた。だってそいつが人の顔面腫らす事はあっても、本人が顔面腫らすとかそんなん見たの初めてやったから。俺の部屋入って俺のオカンにもらったシップ一生懸命鏡見ながら貼るそいつはボソって言った。｢ボコられるって痛いものなのね〜｣って、｢当たり前やろ｣って返したけどそれ以上よう何も言われへんくて、鏡越にそいつの事見てた。アダムスファミリーにでてきそうなそいつの顔。

  2008-08-31 04:34:00
• 16:

  名無しさん

  俺のオカン、あまりに酷いそいつの姿みて無理矢理病院連れて行った。俺も付き合ってんけど、そいつ顔面の眼球横の骨ヒビいってた。｢うわっヒビいったんとかお初!｣とか言ってハシャいでたけど、明らかにから回ってた。無理矢理元気振る舞ってる、俺にはそう見えた。

  2008-08-31 04:39:00
• 17:

  名無しさん

  その怪我の件風の噂できいた。なんか一個上の先輩にやられたらしくて、でも、そいつはいくら問い詰めてもその先輩の名前あげる事もなかった。｢百倍返しした後に名前教えたる｣それだけしか言えへんかった。

  2008-08-31 04:44:00
• 18:

  名無しさん

  その事件以来、そいつを囲んでた自称親友達も蜘蛛の子をちらしたみたいに消えていった。この時期くらいから暴れる回数も増えていってた。学校に救急車が来た事もあった。その日、そいつがパトカーに乗せらるの見ながら俺にも俺の弟も何もでけへんかった。ただ兄弟で目合わして首かしげるくらい。何でそんなに荒れてるんか俺らには想像もつかへんかったから。

  2008-08-31 05:11:00
• 19:

  名無しさん

  恨みも散々かってたと思う。そんなんされた人間からしたらそいつは殺したい存在やったと思うけど、俺にはどうしても許されへん事がある。ある日珍しく朝から晩までそいつを見る事がなかった。学校にも来てなくて、家の前でも会えへんくていつも家におったら聞こえてくる爆音の音楽も聞こえてけえへんかった日。俺は何か嫌な予感してそいつの家に行った。

  2008-08-31 05:16:00
• 20:

  名無しさん

  インターホンならしても誰もでてけーへん。いつもやったらオトンかそいつかがおってもいい時間やのに。応答ないから家に帰ってオカンに聞いた。｢あいつの家誰もおらんけど？パパは？｣俺が聞いたらオカンも不思議に思ったんかそいつのオトンに電話した。｢あ、もしもし？｣喋りだすなりオカンはテンパりだてメモ帳をとりだした。｢えっ！？もう一回言って！ 病院！？ 病院やね！｣何回も病院の言い返しながら。

  2008-08-31 05:23:00
• 21:

  名無しさん

  病院の名前聞いた時俺は大体の予想がついた。多分あいつの事やろうと。風呂入ってる弟引きずり出してオカンと三人で病院行った。俺の頭の中でそいつがグチャグチャなってるん想像してもうたり、色んな事考えた。でも病院についたら頭に包帯まいたお前がケロッと病院のベッドでカッパエビセン食ってた。

  2008-08-31 05:28:00
• 22:

  名無しさん

  ｢何があったん！？｣オカンがちょっと安心した感じで聞いたらそいつが普通に答えた。｢あー覚えてない。多分襲われた？｣とか言って軽く笑ってた。それを聞いてテンパるオカンにそいつのオトンが宥めるように説明した。｢大丈夫！大丈夫やから！たんこぶできただけ！脳も全部見てもらってるから！気失った言うても打ち所悪かっただけやから！大丈夫やから｣そんな説明されても襲われて失神したっつたら誰でもテンパるって。そう思いながら笑ってるそいつ見て舌打ちした。

  2008-08-31 05:35:00
• 23:

  名無しさん

  なんせ手つけられへんそいつにもポリシーがあった。昔から。弱いものいじめが嫌いで、理不尽極まりない奴やのに正義感だけは人一倍。人助けはいい事やけどいつもやりすぎてまう。体育祭の時もそうやった。俺らの同級生の奴が走ってる時、走り方キモイ、顔キモイ、すね毛キモイとかで一個上の女にヤジとばされた。誰も助けへんかったけど、そいつだけは違った。クラスの応援旗振り回してヤジった奴追いかけ回してリレーなんかめちゃくちゃなって保護者も先生もあ然。最後はプールの道具置き場に閉じ込められてた。

  2008-08-31 15:57:00