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貧乏くさい木の向こう
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1:
一樹
お前がいつも見てた窓の外には寒風にあたりすぎて諦めてもうたような枯れ木が一本。大きくもなく、木とも呼びにくい、貧乏臭い木…。それ以外には何もない、そんな風景をお前はただジッと見てた。授業中も…昼飯時も…俺がお前を見てるようにお前はただその寂しい風景を見てた。後ろの席からお前の見てる先を俺は何回追いかけたやろ…?いつか同じ視線でお前が見てる何かを俺も見てみたい。そう思ってた。
2008-09-25 12:18:00 -
2:
一樹
一応、宝塚歌劇団出身の俺のオカン、頭もよく、自分でダンス教室を開いてる。スタイルもいいし顔も小綺麗。「一樹はいいなぁ〜あんな優しいオカンで。」友達からよく言われた言葉。俺いつも鼻で笑ってその話を流した。だって…全然そんなんじゃないし…。ダンスをするために産まれて来たみたいなオカンの長い足からだされるハイキックはこの日も俺のコメカミにクリーンヒットしてた。
2008-09-25 12:27:00 -
3:
名無しさん
小綺麗てワラ
2008-09-25 12:33:00 -
4:
一樹
正直、家でやらされるダンスレッスンも、発生練習も、演技レッスンもめっちゃ嫌やった。一番嫌やったんが歌の練習。オトンに似たんか…俺めっちゃ音痴で、音痴な俺を指導するババアの顔が鬼みたいな顔で…本間辛かった。芸能界なんか微塵の興味もなかったし、何より友達ともっと遊びたかったから…、俺はこの時死ぬ覚悟でババアに反抗した。
2008-09-25 13:07:00 -
5:
一樹
結局…俺は入試の時に姿をくらました。帰った時オカンは泣きながら俺の事どついたけど、嫌なもんは嫌で仕方ない事やった。そんな強行突破みたいな感じで公立に通うようになった俺。入学して最初に座った席の窓からは貧乏くさい木が一本立ってた。桜さいてるのに何かみすぼらしくて、栄養失調気味の木を俺はこれから始まる新しい生活にルンルンしながら見てた。
2008-09-25 13:27:00 -
6:
一樹
一学期が始まって少しした。新しい友達もいっぱい出来た。幼なじみのゴウと、中学で知り合ったタカとフトシ…。何かめっちゃ意気投合して4人で愚連隊とか名乗って毎日遊んでた。女の愚連隊もいた。アキとマサコとチー。俺らより下手したら派手に暴れ回ってるこの三人ともいつの間にか仲良くなってて、七人で遊ぶ事が多くなってた。
2008-09-25 13:47:00 -
7:
一樹
そうやって七人で遊んでる中で、ある日俺はアキに告られた。アキは三人の中で一番気がきつくて、ヤンチャやったけど、何かちっちゃくて可愛かった。正直好きとか感じた事なかったけど、ゴウ達にも冷やかされて付き合う事になった。
2008-09-25 13:56:00 -
8:
一樹
アキと付き合いだして、俺はちょっと疲れ気味やった。ちょっとした事でキレるアキ。アキをほったらかしてゴウ達と遊ぼうものなら、ポケベルが異常に鳴った。「めっちゃダルい…」付き合って少しも経っていないにも関わらずアキにそう思うようになっていた。そんなある日…。もぅアキに嫌気がさした俺は前の日にアキからの連絡を全無視して、ゴウ達と遊び明かした。フトシが連れてきていた他校の女達と。他校の子達もアキ達同様少し派手気味…。女としては見えなかったが一緒にいて楽しかった。
2008-09-25 14:05:00 -
9:
一樹
前の日に遊び疲れた事もあり、俺は昼過ぎに学校へ行った。自分の席にダランと座ると何か違和感を感じた。「なんか…違う…なんやろ?」俺はいつもの風景を必死に思い出した。風に吹かれて靡いた髪を見た時やっとその違和感に気がついた。学校が始まってからずっと空席だった俺の前の席…。(ワタナベ キヨカ)いつも出席の時先生が呼ぶだけの返事のない名前ワタナベキヨカが俺の前に座っていた。
2008-09-25 14:16:00 -
10:
一樹
ワタナベキヨカを初めて見た時、俺は少しの間見とれていた。
昔、小さい時ババアに連れて行ってもらったババアの知り合いの絵の個展。その中の一枚を切り取ったような…そんな事を思い出させた。ワタナベキヨカに俺…一目惚れ。2008-09-25 14:23:00