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ガラスの靴
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1:
雪
「ただいま…」
散らかった部屋。開いたクローゼットから見えるシワくちゃな服。机の上には昨日飲んだビールの空き缶…達。
何もかもが嫌になった今日。2008-10-18 07:28:00 -
2:
雪
そして…
「おかえり」
こいつも。2008-10-18 07:31:00 -
3:
雪
「出て行け。」
三年付き合って呆気なく終わった俺の気持ち。
八つ当たり?いや…違う。そう、何もかもが嫌になった。それが答え。ただそれだけ。2008-10-18 07:38:00 -
4:
雪
ペラペラとめくった求人雑誌。
やる気のない俺。
やり切れない思い。2008-10-18 07:52:00 -
5:
雪
だけど…
変えたかった。変わりたかった。
ほんの少し前の自分に戻りたかった。2008-10-18 07:56:00 -
6:
雪
「お世話になりました。」
中学卒業して働き始めた鳶の仕事。可愛がってくれた親方。
一生親方について行こうと決めた。
だけど次第に経営が成り立たなくなって一ヶ月前に会社は潰れた…2008-10-18 08:06:00 -
7:
雪
それから毎日スロットに酒に明け暮れた。
そんな毎日に嫌気がさした。
養って来た家事もせず家にいるだけの女にも。
2008-10-18 08:14:00 -
8:
雪
必死で働いた。
親方に認められたくて好きな女を幸せにしたくて。
だけどもうない。俺には何もない。
もう一度、最初から求人雑誌に目を通した。2008-10-18 08:21:00 -
9:
雪
ホスト…。
チャラい。有り得ない。
鳶でそこそこ稼いでた俺は少ない給料で働く気にはなれなかった。2008-10-18 08:37:00 -
10:
雪
ホスト…。
チャラい。有り得ない。
鳶でそこそこ稼いでた俺は少ない給料で働く気にはなれなかった。2008-10-18 08:38:00 -
11:
雪
あかん。分からん。
気持ちだけが先走って何も決めれずにいた。
ブーッ…ブーッ …ブーッ…2008-10-18 08:43:00 -
12:
雪
「おぅ。」
「なんや暗い声してお前ー今から行くわっ!」
「ちょっ…」親友の誠は俺の返事も聞かず一方的に電話を切った。2008-10-18 08:52:00 -
13:
雪
「よっ!」
5分後に現れた誠は来るなり冷蔵庫からビールを取り出し「うめぇー!お前も飲めよ」と俺にビールを差し出した。
「それ俺んちの(笑)」2008-10-18 09:02:00 -
14:
雪
自己中でいつもチャラけてばっかの誠だけど、尊敬できるとこいっぱいある。ガキの頃からずっと一緒で俺が唯一心許せるそんな奴。
「お前さー由香ちゃんと別れたって本間?」
「あーうん。てか別れたのさっきやし、なんで知ってんのお前;」2008-10-18 09:14:00 -
15:
雪
「由香ちゃんから泣きながら電話来たしな;」
「あっそ……」
冷たいねーお前。って言いながらベットに寝転んだ誠に違和感を感じた。2008-10-18 09:18:00 -
16:
雪
ん……?
こいつ由香の番号知ってたっけ?
まっいいか。2008-10-18 14:12:00 -
17:
雪
……………………………………。
2008-10-18 14:14:00 -
18:
雪
ってよくないよねぇー?
「誠さぁ、由香の番号知ってたっけ?」
「っえ?……お、おぅ。」2008-10-18 14:17:00 -
19:
雪
明らかに怪しい口調。それに目が泳いでる;
「てか何なん?何か隠してるやんなー?」
嫉妬とかそんなんじゃない。ただ嘘つかれてるのが嫌やった。……………と思う。2008-10-18 14:24:00 -
20:
雪
「勇気ごめん!今、由香ちゃん俺ん家おる!!泣きながら家来てん!荷物いっぱい持ってるし取り合えず中に入れて、話聞いててん。そしたら協力してほしいって言われてさ…」
内心ホッとした…。実は俺らデキてますとか言われるか思った。親友と今さっきまで付き合ってた女が…。って考えるだけで寒気する…いくら別れたとはいえ、それだけは勘弁。2008-10-18 14:37:00 -
21:
雪
「要するに別れたないし、また一緒に住みたいって事や!どないする勇気くん?」
誠は楽しそうに手をグーにして俺に空マイクを向ける。
「取り合えず行こうか。お前んち。」2008-10-18 14:46:00 -
22:
雪
車に乗り込み取り合えずセブンスターに火を付けた。
誠の家まで車で5分。タバコ一本吸っただけで考える暇もなく誠の家に着いてしまった。
「近すぎ…;」
来たものの気が重い。でも誠には迷惑かけたくない。あーどないしよ。2008-10-18 14:54:00 -
23:
雪
何を言おうか何を言えばいいのか分からないまま、ドアの前に突っ立ったままの俺を押し退け勢いよくドアを開けた。「勇気連れて来てしまったぁー」と、玄関から叫ぶ。これまた楽しそうな誠。
バタバタ…ガサガサ…扉の向こうで由香が慌てる。
先に部屋に入った誠に「何で連れてくんの!?ここにおる事、内緒にしてって言ったやん?誠くんの馬鹿ー!!」と、由香の声。
2008-10-18 15:05:00 -
24:
雪
はぁー。
足取りの重い俺。
2008-10-18 15:08:00 -
25:
雪
「勇気…」
俺を見て今にも泣き出しそうな由香。
「誠に迷惑かけんな。」2008-10-18 15:25:00 -
26:
雪
気にすんなぁーと言いながら誠は部屋を出て行った。
「勇気ごめんなさい…。由香頑張るから!勇気しかおらんねん。別れたくないよ…。」
こういうのに弱いねんなー俺。2008-10-18 16:01:00 -
27:
雪
「無理やわ。」
縋り付く由香を突き放した。これでいいんや。これで。
三年も付き合って来たし情もある。由香の事は好きやったし本気やった。仕事もせんと家事もろくにしない由香は最近文句ばっかり言っていた。いわゆる束縛。我慢強い俺でも、それには嫌気がさした。2008-10-18 16:11:00 -
28:
雪
由香の全てが嫌いで別れたわけではなかった。タイミングが悪かったのかもしれない。
それから由香は電話やメール、家にまで来ては復縁したいと泣き、別れを切り出した俺が悪いのかと良心が痛んだ。やり直そうかとも思ったが、またもやタイミングが悪かった。
俺に転機が訪れた。2008-10-18 16:28:00 -
29:
名無しさん
主もろ女やんwネカマw
2008-10-18 17:29:00 -
31:
名無しさん
小説書く時は関係ないと思います。自分が男だと言い張るんだったら別だけど、主は男目線で書いてるだけから気にしないでいいと思いますよ。
2008-10-19 09:45:00