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●穴●

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  • 1:

    いつも、私の中身はどこか欠けている。
    そこから何かが常に抜け落ちていて、飢餓感から解放される事はない。


    「バイバイ」

    2008-10-21 14:59:00
  • 2:

    いつも、空いた穴を埋める為の何かを探している。
    見つかる訳無いってどこかで分かっているけど、何もしないと寂しくて、どんどん穴が広がっている気がするからずっと探している。
    たまにサイズが合いそうなモノを見つけては、試してみる。
    だけど、いつだって大きすぎるか小さすぎるかのどちらかだ。

    2008-10-21 15:03:00
  • 3:

    大きすぎると疲れるし、小さすぎると意味がない。
    皆はどうしてるんだろうって思っていたけど、最近気が付いた。
    穴がある人間なんて、そうそう居ないって。

    「急になんで?俺何かした?」

    2008-10-21 15:06:00
  • 4:

    ----ふう。
    この人は、大きすぎた。

    「何も。急にごめんね。私、ちょっと一人で色々考えてみたいねん。連絡しても良いなら、落ち着いたら連絡する。それじゃあね。」
    【何も。】からはいつもの流れで大丈夫だと判断して、携帯に登録しておいたフレーズをそのまま張り付けた。

    2008-10-21 15:12:00
  • 5:

    【登録しておいた】ということは、【よく使う】と同意であって、実際1ヶ月に4〜5回は使っている。
    別れ話というのはする方も疲れるし、相手の長々とした抵抗文なんかもあまり見たくはない。
    しかしこう言っておけば相手からの返信は主に一通だけで、恨みごとはなし。
    大体内容は同じだけど今回を例にとって出せばこうだ。
    「分かったよ。俺じゃあエミを支えてあげられなかったんだね。本当にごめん。連絡待ってる。」

    2008-10-21 15:21:00
  • 6:

    すんなり終われて良かったのに、私は少し苛立っていた。

    マルボロに手を伸ばすも妙に軽く、舌打ちして空き箱を壁に投げつけた。
    こういった時に限ってタバコがきれるのはどうしてなんだろう。
    仕方なくベッドへ体を放り投げる。

    2008-10-21 15:26:00
  • 7:

    気づくと窓の外は真っ暗。 真夜中の午前4時。
    知らない間に眠っていた。
    携帯を開くと、不在着信が一件に メールが二件。

    2008-10-25 22:17:00
  • 8:

    メールを開くと【休みの日は連絡くれないんだね。さびしいな。】 私の数少ない客の中の勘違いさん。
    【由美でぇす♪エッチな写メ撮ったんだ?】と添付画像付きの迷惑メール。

    不在着信は

    2008-10-25 22:23:00
  • 9:

    《かず》 だった。もうかれこれ長い付き合い。
    出会ったきっかけは、14の時梅田のホームでナンパをされた。 彼は同時18歳。いかにもチャラそうな身なりだった。私も同様に。 後日遊んでその日に 暗い道端でカーセックス。
    彼の膝に股がり私は腰を振った。 華奢な体のわりにモノが大きかったのが印象的だった。

    2008-10-25 22:29:00
  • 10:

    しばらく、セフレの様な関係が続いた。 かずが車で迎えに来て、又何処かの暗がりでカーセックス。
    1ヶ月程、恋人同士になった。別れた訳でもなく、いつの間にか友達に戻っていた。 駆け出しのホストだった彼は もう立派な代表になっていた。

    看護学校に通い夢に向かって走っていた私は しがないキャバ嬢になった。

    2008-10-25 22:34:00
  • 11:

    寝起きの一服。。。。あ。煙草きらしてたんだ。

    パーカーを羽織り夜なのにサングラスをかけ家を出る
    道中にかずにかけ直したがでなかった。 ローソンで煙草と缶コーヒーを買って汚いベンチに座り煙草を吸った。 肌寒いのにアイスコーヒーを買った事に後悔した

    2008-10-25 22:38:00
  • 12:

    久しぶりのかずからの電話もあって、なんとなく過去を振り返っていた。

    初めてセックスしたのっていつだっけ? あぁそうだ中学一年生の寒い寒い冬だ

    2008-10-25 22:41:00
  • 13:

    皆、彼氏だの彼女だのと
    騒ぎだす年頃。仲の良い友達の中で 彼氏いないのは私だけだった。なんとなく欲しくなった。すぐにできた。廊下の隅に呼ばれ告白された。一つ歳上のけんた君。挨拶位しか交わした事がなかったけど、まぁまぁカッコイイし彼氏が欲しかった私には丁度良かった。
    『けんたが、長瀬さんと付き合ってほしいんやって』けんた君の友達の木下君にそう伝えられた。

    2008-10-25 22:47:00
  • 14:

    『あ、はい。。。』
    その一言で、生まれて初めての彼氏ができた。
    毎晩かかってくる電話。 一緒に帰る学校の帰り道。初めて繋ぐ手。優しく香るウルトラマリン。
    夜の公園でのファーストキスは 少し煙草の香りがした

    2008-10-25 22:51:00
  • 15:

    ある日、【前の彼女が忘れられない】と言われ 私の初恋は幕を閉じた。
    セックスする前に言って欲しかった。と悲しい気持ちになったけれど。
    1ヶ月もたたない内に木下君に告白された

    2008-10-25 23:00:00
  • 16:

    根からの男好きだったのかもしれない。 木下君の告白を受けて二人目の彼氏ができた。 ダブルデートをして知らない学校に夜中四人で侵入。 木下君と二人になり、肩を組まれ唇を奪われ舌を入れられた。キスに答える私。彼の手は私の小さな胸に触れる。何故か私は拒まなかった。耳元で木下君が囁く。
    『エッチしよ』

    2008-10-25 23:06:00
  • 17:

    『ゴムないじゃん』
    木下君は残念そうに納得した。 次の日木下君の友達の勝田君の家で遊ぼうと言われ、勝田君の家へ向かった。 奥に木下居るよ
    と言われ、ふすまを開けると木下君がベッドに座っていた。

    2008-10-25 23:10:00
  • 18:

    木下君はベルトを外し自分のモノを出した。恥ずかしそうに後ろを向きゴムを着ける背中。 ぎこちない愛撫で彼は童貞なんだなと悟った。 私の上に乗り腰を振る。 気持ち良くなくて早く終わってくれと願ったが 彼は重度の遅濡のようだった。天井を見つめステレオから流れる19の曲を聞いていた。 『果てない道』が流れ始めた頃ようやく彼は果てた。

    2008-10-25 23:17:00
  • 19:

    なげぇんだよ。 と言ってやりたかったが私は無表情で勝田君の家を後にした。
    次の日 木下君に別れを告げられた。 またか。。。 別に良いけどね

    2008-10-25 23:21:00
  • 20:

    寒い冬も終わろうとしていた。 毎日友達の家に溜まり、意味のない会話を繰り返してた。

    中学二年の夏。正式に二度目の恋をした。また一つ歳上の坂本くん。少しヤンチャそうな彼から目が離せなくなった。 すぐに二度目の恋は叶った。 人伝いに番号を聞かれ、すぐにメールのやりとりが始まった。

    2008-10-25 23:27:00
  • 21:

    20回位のやりとりの末。メールで告白をされた。
    嬉しくて涙ぐむ私に友達は自分のことの様に喜んでくれた。 暑い暑い夏の日曜日。坂本くんと初めてのデート。 何度も化粧をやり直して何度も髪をセットして。 家を出た時は時間ギリギリだった。

    2008-10-25 23:33:00
  • 22:

    彼の後ろに乗ると甘い香りがした。 BOOSの甘い香り 彼氏と初めてのカラオケ。
    お互い照れてしまって、一曲も唄わずにぎこちない会話をしていた。 彼は私の手に触れ、唇を奪ったと同時に舌を絡め胸に触れた。

    2008-10-25 23:41:00
  • 23:

    またか。。。
    と心の中で呟いたけれど、興奮している私がいた。 淫乱なのかもしれない。。
    何度もキスをして、首につけられたキスマーク。なんだか嬉しくて彼にもつけた

    2008-10-25 23:43:00
  • 24:

    けれど坂本くんとセックスするまでには少し時間がかかった。 彼も木下君同様に童貞だった。私の男性遍歴を知ってるだけに直ぐに手を出すのは恥ずかしかったのかもしれない

    彼と初めて結ばれたのは、彼の友達の家。ボンボンの川口君の家。 広いリビングで二人きりなった私たちはいつ皆が帰って来るか分からない状況に欲情してひとつになった。

    2008-10-25 23:48:00
  • 25:

    案の定最中に、友達が帰って来た。空気を察してすぐに出て行ったけれど、超がつく程の早濡の坂本くんが果てる間に帰って来るとは

    2008-10-25 23:50:00
  • 26:

    私の事を大切にしてくれた坂本くん。 大切に大切に 私にとっても坂本くんは本当に大切で、大好きだった
    あの頃は気づかなかったけれど単なる依存しあっていたんだと思う。

    依存しすぎて疲れ果てた私達の恋愛は半年で幕を閉じた。卒業していった坂本くん。彼の卒業後 あまり良い噂を耳にしなかったけれど、最愛の人だった。

    2008-10-25 23:56:00
  • 27:

    その頃位に、かずと出会った。同時かず意外にもナンパで知り合った男がいた。一人は祭りでナンパされた和樹。23歳位だったと思う。 堂本剛似のホストだった。ナンバーワンらしくナルシストな人だった。

    2008-10-26 00:04:00
  • 28:

    和樹と初めてのデートの日。彼の車で家に行った。
    そしてその日にセックスをした。Sな彼にリードされ大胆なセックスをした。
    六時間位ぶっ通しだった気がする。疲れ果て眠り、起きて又セックス。彼は私に合鍵を渡した。ここに住んで欲しいと言われ笑顔で答えた。今日は帰るね
    そう言って送ってもらい、家の窓から合鍵を捨てた。

    2008-10-26 00:09:00
  • 29:

    海でナンパされた敦。
    友達と四人で居酒屋へ行き慣れない酒を酔うまで飲んだ。 そのまま四人でラブホテルへ。初めてのラブホテルは渋谷の安ホテル。

    言葉責めの激しい彼に笑いをこらえた。

    2008-10-26 00:12:00
  • 30:

    夏祭りで出会った康介。
    初デートでお台場へ行き、帰りにホテル。嫌いだったけど都合の良い相手で、
    色んな物を買ってもらった
    貢いでもらう事に優越感を覚えた

    2008-10-26 00:16:00
  • 31:

    中3の冬。友達の繋がりで陸と出会った。24歳で顔が凄くタイプだった。
    自己中心的な人で振り回されたけど、最後は振り回してやった。この頃から男の扱いを覚え始めた。

    2008-10-26 00:19:00
  • 32:

    半年位で陸と別れ、二個上の健二といわゆるセフレの様な仲に。 相性が良かった。頭が悪いので好きにはなれなかったけど。

    2008-10-26 00:22:00
  • 33:

    別れを告げても別れないの一点張りの彼のメールにうんざりして煙草を吸っていた。 二人組の男が前を横切って行った。目が合った気がするけれど大して気にも止めなかった。

    一人がこちらへ引き返してきて私に声をかけた。
    ナンパか。。。。

    2008-10-26 00:29:00
  • 34:

    一人で何やってんの?
    別に。 番号教えてよ。
    良いよ。 酔いが回っていたせいか、すぐに番号を教えてあげた。次の日ヒロトとは別れ、ナンパ男の直樹と何度か連絡をとり初デート。

    2008-10-26 00:31:00
  • 35:

    楽しい人で私が直樹に惹かれるまで時間はかからなかった。 食事の後、私から彼の唇を奪った。その日から私は彼に夢中になっていった。出会って1ヶ月たっても彼は私の体を求めなかった。 魅力がないのかと酷く落ち込んだ。

    2008-10-26 00:35:00
  • 36:

    ほぼ毎日会って何をするわけでもなく話しをして。 夜の公園で私達は正式に付き合った。
    付き合って一週間がたった頃 初めて結ばれた。彼の背中に彫られた刺青が好きだった。

    結ばれた次の日彼は又新しく刺青を入れた。

    2008-10-26 00:38:00
  • 37:

    腕に私の名前と龍。嬉しくて涙が出た。まだ痛々しい傷にキスをした。おそろいのリングをして毎日時間が許される限り二人で過ごす毎日。

    喧嘩もたえなくて、ほとんどの時間喧嘩していた気がする。いつもくだらない理由だった。 別れをきりだすのはいつも私。心の中を彼に支配されてしまって苦しくなってしまうから。

    2008-10-26 00:42:00
  • 38:

    別れたり戻ったりを繰り返して一年がたった頃。おそろいのリングを外す時がきた。 本当のさよならをした。 だけど私の心はずっと彼に支配されていて、何度も戻って来て欲しいと懇願したけれど彼の答えは
    【ノー】だった

    2008-10-26 00:45:00
  • 39:

    季節が流れ一つ歳をとった誰も愛せない。平気なフリをして、直樹と何度も遊んだ。可愛いと思ってもらいたくて努力した。彼の心が戻る事を願った。繋がったのは体だけで、セックスの後隠れて何度も泣いた。

    虚しくて。屈辱的。
    なのに愛してる

    2008-10-26 00:49:00
  • 40:

    私の努力は虚しく、半年の月日が流れ 彼を諦められそうな兆しがでてきた頃。
    直樹からの告白。
    「もう一度やり直そう」

    2008-10-26 00:51:00
  • 41:

    勝った!!

    正直な感想だった。私の努力か報われた。だけど、それが私のゴールだった。気持ちはもう薄れてしまっていて、浮気ばかりして直樹を不安にさせた

    2008-10-26 00:53:00
  • 42:

    今度は彼が私に夢中になってしまった。浮気相手と過ごす時間を優先して直樹は後回しだった。 直樹は苛立ち私の心を求めた。求め過ぎるあまりにエゴ丸出しのセックスをする直樹。

    うんざりだった。次第にセックスを断るようになり、心も体も二人は繋がらなくなっていった

    2008-10-26 00:56:00
  • 43:

    彼の誕生日。私は別れをきりだした。 大粒の涙を流しながら理由を乞う彼に、無機質な声で
    「好きな男ができたの」
    と伝えると、彼は嗚咽を漏らしながら泣いた。

    2008-10-26 00:59:00
  • 44:

    好きな男などいない。誰も愛してない。誰も。
    そんな言葉は飲み込み、直樹の罵倒に耐えた。
    「お前は最低だ」「淫乱」「いつか痛い目に合う」 「二度と顔も見たくない」「付き合うんじゃなかった

    2008-10-26 01:01:00
  • 45:

    そう言われて当然だと思ったから黙って聞いていた。いつか痛い目には合うかもね。だけど痛いって何? 誰かを愛して裏切られた時かな? 痛みを感じる事ができるならその方が良い。誰かを愛せる心がもう一度欲しいよ。。。

    2008-10-26 01:04:00
  • 46:

    いつの間にか空いてしまった●穴● 煙を胸にたくさん詰め込んでも塞がらなくて 酒を流し混んでも直ぐに漏れて行ってしまうし
    体に誰かが入って来ても埋まらない●穴●

    2008-10-26 01:09:00
  • 47:

    18歳の冬だった。
    あれから四年。穴は空いたまんまで、何故空いたのか薄々気付いているけど分からないフリを続ける私。

    2008-10-26 01:10:00
  • 48:

    寒ッッ。。。
    気づけば私の足元には沢山の吸殻。 煙草の箱を覗くともう数本しかない。
    もう一度コンビニに足を運び 温かいコーヒーと煙草を二箱買って お釣りを、 募金箱に入れた。
    「ありがとうございましたぁ〜」やる気のないバイトの兄ちゃんの声を背に家に帰った

    2008-10-26 01:15:00
  • 49:

    決して穴を空けたのは、
    直樹じゃない。空けたとするなら私が直樹に空けてしまっただろう。 じゃあ
    私の穴は誰が空けたの?

    2008-10-26 01:16:00
  • 50:

    もうすぐ陽が昇る。
    白いカーテンを隙間なく閉じて、テレビをつけた。
    「昨夜○○区の○川で遺体が発見されました。○○女子大生と判明。首には締められた跡があり殺人事件として。。。」綺麗な女子アナが深刻な顔で手元の原稿を淡々と読み上げる。コメンテーターに適当に話しを振り、「本当に恐ろしい事件ですね」と占め、二秒後に「次はスポーツです♪」と満面の笑みでコーナーがかわる

    2008-10-26 01:24:00
  • 51:

    毎日毎日誰かが殺されて、誰かが結婚をして、誰かが生まれる。慌ただしい日常
    顔を洗い、鏡を見て呟く。そろそろお直し行かなきゃ

    2008-10-26 01:28:00
  • 52:

    少しずつ繰り返してきた
    整形。 してないことといえば骨を削る事と、体はさわっていない。 目なんかは何度したか覚えていない

    2008-10-26 01:29:00
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