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ホストに求めた愛

スレッド内検索:
  • 1:

    ◆KpeZwSBr9w

    読んでください。

    2008-11-12 03:03:00
  • 2:

    ◆KpeZwSBr9w

    行く場所なんてなくて、住む場所もなくよく電車の中で寝ていた。何度も電車を往復して睡眠。服はコインロッカー。あとはクリーニング。当時彼氏はいなくて、ややこしい友達はみんな捕まったりして、自分から離れていった。家には帰りたくないから何がなんでも帰らない。お金はあったけど、自分の年が年なだけに家を借りる事もできずただ生きていくために援★交をしていた日々。

    2008-11-12 03:13:00
  • 3:

    ◆KpeZwSBr9w

    もちろんいい人ばかりじゃなくて、何度も危ない目に遭った。それでも生きてく為に、その日1日の為に私は、まるで寂しさを紛らわせる為に体を売った。都会の中で孤独になり自分は何の為に生まれてきて、この先どうなるか分からない不安だけの日々。夜中は、同じ喫茶店に毎日いて話す相手なんていなかった。

    2008-11-12 03:18:00
  • 4:

    ◆KpeZwSBr9w

    そんな時、初めてキャッチされた店がホストバー。時間潰しにもなるから私はそこに通いはじめた。朝までバーにいて、始発から電車に乗り何度も往復しながら昼まで眠り、クリーニングに出した服をトイレで着替え、毎日下着を買い、売りをしてまた夜バーに行く。ホテルにおやじと行き、行為を終え金だけもらっておやじを先に帰らし、よくベッドで寝たりもした。

    2008-11-12 03:23:00
  • 5:

    ◆KpeZwSBr9w

    そんな生活が変わったのは、バーの常連客の風俗嬢との出会い。仲良くなり、私を気に入った女が家に住ませてくれた。コインロッカーから服を全部持っていきそこに住んで2ヶ月。私は18になると同時にヘルスデビュー。そしてその女とバーによく行っていた。何がどうなっていたのかさえ分からないまま、ただただ日々を過ごしていた。

    2008-11-12 03:26:00
  • 6:

    ◆KpeZwSBr9w

    そのバーに働きだしたばかりの、東京から来た同じ年の男と付き合うようになり、男が借りたハイツで同棲し私は仕事を辞め男もバーを辞め、私を養うために男は色んな仕事をした。そして一年後、流産をきっかけに私は精神的におかしくなり家を飛び出し、水商売デビュー。家はキャバクラの寮。キャバクラで働きだし、仕事内容もいまいち分からないまま一年。たまたまスカウトされたヘルスで働くようになり、ヘルスの寮に住むようになる。

    2008-11-12 03:30:00
  • 7:

    名無しさん

    詳しくはこちら

    http://ac.la/onna

    2008-11-12 03:34:00
  • 8:

    ◆KpeZwSBr9w

    私は気づけば20になっていた。その時出会ったホストにはまり四年間、通いつめた。もちろん色営業されていたがそれでも、寂しさが紛れた。そして24になり、風俗をやめキャバクラで働きだしてた時に出会った客が、私を養い私は一年何もせずにただ好き放題していた。当時友達もでき、自分の家というものもちゃんとあり、先の不安とちゃんと恋愛したいから私は、客を切りラウンジで働きだし、生活をしながら気づけばまたホストに通い、ホストに恋して会いたいがためにソープデビュー。

    2008-11-12 03:36:00
  • 9:

    名無しさん

    読んでます?歳近い

    2008-11-12 03:44:00
  • 10:

    ◆KpeZwSBr9w

    ラウンジで働きだして一年がたったくらい。アフターが終わり1人で歩いてタクシー乗り場に向かっていた時、声をかけてきた見てからに新人ホスト。 私はもうホストなんて行く年でもないし、キャッチはいつも無視してたけど、タクシーで帰ると深夜料金で1万かかるから始発で帰ったらお金が浮くという考えから、そいつの店に行った。二度と行く事もないだろうし、偽名を使い始発で帰り、それから二週間毎日営業メールが届いたけど、無視していた。

    2008-11-12 04:07:00
  • 11:

    ◆KpeZwSBr9w

    二週間後、たまたま店を休んで客と遊んでいた時はいってきたメール。そいつからのメール。内容はそいつの店が主宰するクラブイベント。クラブに昔行ってた事もあり懐かしさと、イベント好きな事もあり、私は初めて返事をして、客と別れてクラブへ。

    2008-11-12 04:10:00
  • 12:

    ◆KpeZwSBr9w

    その日そいつは鍵をどこかに忘れてきた。それに気づいたのがイベントが終わり二時間後。私はイベントを早めに切り上げ、昔行っていたホストクラブに数年ぶりに行っていて、帰ろうとしてた時、たまたまそいつからメールが届き、鍵がないという内容に驚き、良心で彼を家に泊める事にした。もちろんただの良心。彼と一緒に家に帰り1つの布団で眠り、起きたら夜。疲れはてた彼は熟睡していて起こすのが可哀想になり、私はご飯を作ってる時、彼が目覚めご飯を一緒に食べ、朝方まで他愛ない会話をしていた。不思議な感覚だった。たまたまキャッチされたまたまタクシー代がもったいないから行った初回。それから連絡がきても無視していて、たまたまイベントがあるから行っただけで、もう連絡とるつもりもなく、たまたま鍵がないという事で泊めた人と一緒にいる事が。

    2008-11-12 05:38:00
  • 13:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼は19で、幼くもし年が近かったりしたら私はきっとここまでしてなかった。昔私は家がなかった。彼と昔の自分を重ねてしまった。 自分の家に人をあがらすのは、相当仲良しな子だけだったし男は初めて入れた。 家に男がいる光景が違和感。

    2008-11-12 05:42:00
  • 14:

    名無しさん

    実話なん??

    2008-11-12 09:38:00
  • 15:

    ◆KpeZwSBr9w

    はい。実話です。

    2008-11-12 15:35:00
  • 16:

    ◆KpeZwSBr9w

    会話して分かったのは彼はホスト始めてまだ2ヶ月。三人兄弟の長男で、団地に住んでいて17歳の弟と16歳の妹がいて彼だけ違う母親の子供で、彼が生まれて数ヶ月の時に父親が再婚。新しい母親は彼の実の母親と同時進行で父親は2つの家を行き来していたらしく、再婚し彼は最近まで2人の兄弟と同じ母親だと思っていたらしい。その母親が男を作り家を出たのが、彼が16の時で彼が17の時に父親も女の所へいってしまい、団地に子供三人だけで住んでいて、彼が生活費や色々全部面倒みるために、水商売に足を踏み入れたらしい。

    2008-11-12 16:18:00
  • 17:

    ◆KpeZwSBr9w

    ホストで儲けて、ちょっとでも安定した生活を弟と妹にさせてやりたい。せめて妹が18になるまでは…。そう話す彼の目にどこか自分を重ねてしまった。そんな事嘘だなんて思えなかった。 たった18の彼にそれはとても辛い現実だろうと、思ってしまった。

    2008-11-12 16:21:00
  • 18:

    ◆KpeZwSBr9w

    「これからまた甘えてもいい?」彼は次の日の夕方私に話してきた。家庭料理をまた食べたいという事だろう。私は「いつでもおいで」それだけ言い、あと自分の本名を話した。そして彼は帰って行った。次の日から彼が仕事を終え何故か私の家にやって来て、寝て晩御飯を食べて一緒に電車に乗りお互いの職場に向かう日が数日続いた。彼の店は一部と二部があり彼は両方に出ているらしい。

    2008-11-12 16:29:00
  • 19:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼と私の職場がある駅から私の家がある駅までは、新快速なら15分。普通なら30分くらいかかる場所で決して近い訳ではない。彼の二部の仕事が終わるのは、昼前で彼はよく電車で寝てしまい私の家に来るのが夕方くらいになる日もあった。しんどいはずなのに、彼はほぼ二週間私の家に来続けていた。何をするわけでもなく、ただ疲れはて眠り私は彼が同じ下着や服だと可哀想だと思い、買ってきて洗濯。晩御飯を作り出来た頃に彼を起こし一緒に食べてまた電車に乗り駅で別れる。二週間も続き、日曜日まで彼は私の家に来た。全く何もなく私も別に恋愛感情ももつわけでもなく、ただ料理や洗濯をしていただけ。日曜日は、彼はずっと眠り私は起こす事なく自分の用事をしたりしていた。

    2008-11-12 16:37:00
  • 20:

    ◆KpeZwSBr9w

    「一緒に実家に来てほしい」二週間目の日曜日の昼間に彼からメールが届いた。突然のメール。私は意味がよく分からないまま家を出て電車で駅につくと、彼の姿を改札口を出た所で見つけた。1人でしゃがんで眠っている。疲れはてた手には携帯を持ち周りの人は彼を見て見ぬふり。急いで駆け寄り、しゃがんで彼を呼び掛けるけどなかなか起きない。冬という事もあり彼の手はひんやりしきっていた。ゆすった時に手から滑り落ちた彼の携帯を、拾った時携帯の裏にプリクラが貼ってある事に気付き、見るとそこには女の子と仲良く映る彼の姿が。彼女?私は携帯を彼のダウンのポケットに入れ、彼の体をゆすった時ようやく彼がまぶたをあけた。

    2008-11-12 17:23:00
  • 21:

    名無しさん

    長いし読みにくい

    2008-11-12 17:24:00
  • 22:

    ◆KpeZwSBr9w

    アルコールくさい。目は充血していて顔は赤い。彼は私の姿を見るなり、いきなり私に抱きついてきた。私は突然の事に驚き辺りの視線に焦ったが、彼から言われた言葉に彼を抱き締め返した。 「マリさん…俺もうホストやめたい…」何があったのかは分からない。私は、彼の背中をさすりしばらく抱き締めていた。

    2008-11-12 17:28:00
  • 23:

    ◆KpeZwSBr9w

    あえて何も言わず、たださすりつづけた背中。彼は私の胸で泣いた。 きっと泣くなんてよっぽど思い詰めたんだろう………売りをやっていた頃の自分が彼の姿に重なり、私は昔の自分を抱き締めてるような……そんな感覚になった。 あの頃私は、誰にも言えずにただ生きるのに必死だった……

    2008-11-12 17:32:00
  • 24:

    ◆KpeZwSBr9w

    「今日はカレー作ろうか?」私がそう話しかけると、彼は小さくうなずきようやく体を私から離した。 2人で電車に乗り、彼の家がある駅で降り2人で歩く。彼の足取りは不安定で私は彼の腕を掴み歩いていく。

    2008-11-12 17:35:00
  • 25:

    名無しさん

    続き気になる?

    2008-11-12 21:20:00
  • 26:

    ◆KpeZwSBr9w

    「この四階」ぼろい団地の階段の下で彼がそう話した。階段を上り四階の廊下を歩いて、すぐあるドアの前で足を止めダウンのポケットから鍵を出し、ふらつきながら鍵を穴に差し込み回し、ドアを開けた。

    2008-11-13 01:53:00
  • 27:

    ◆KpeZwSBr9w

    「汚いけど…」彼が先に入り私は家の中に入り呆然とした。汚い。壁紙は剥がれ、床は埃まみれでキッチンはぐちゃぐちゃ。部屋は3つあるのかドアが閉まっている。その閉まっているドアの向こうから曲が聞こえている。妹か弟だろう…親が本当にいないのが入ってすぐ分かった。子供だけで生活してるんだ…「おいアユミ?」音楽が鳴る部屋のドアをノックすると、ドアが開き茶髪の女の子が姿を見せた。

    2008-11-13 01:58:00
  • 28:

    ◆KpeZwSBr9w

    「こんにちわ」目があったので、玄関から挨拶すると妹は私に頭を下げる。 「なおとは?」「昨日から帰ってない」「は?なんで」「兄ちゃんだって帰ってきてないやんか」「お前飯ちゃんと食ってんのか?仕事は?面接どないやった?」「あかんかったから、また違うとこ探す。あゆみも水商売したい…」「は?あかん。お前自分の年考えろ」

    2008-11-13 02:02:00
  • 29:

    ◆KpeZwSBr9w

    「いちいちうるさいなぁ」妹のあゆみちゃんが、うざったそうに彼に向かって話した時、彼がいきなり持っていた鍵を壁に投げつけた。一瞬びくつく私。「今何て?」彼の声が変わった。表情はここからじゃ見えない。「兄ちゃんになんでいちいち門限決められたり、仕事制限されたりせなあかんの?!兄ちゃんだってホストやんか!」「誰の為に俺が仕事やめてホストしだしたかわかってんのか?!なんで俺が引っ越しせんとここおるか分かってんのか?!」「私と、なお兄の為って言いたいん?!兄ちゃん二週間全然帰ってこんかったやん!小遣いだって全くないやん!あゆみ生活したくても面接全部おちてるから何もでけん!」

    2008-11-13 02:12:00
  • 30:

    ◆KpeZwSBr9w

    「小遣い毎月やってるやろ!お前二万どないしてん「1ヶ月二万なんかでどうやって生活するんよ!食費だってないのに!」 「なおに渡してるやろが!「なお兄食費全部使ってるわ!あゆみ昨日から何も食べてへんねん!もう嫌やこんな生活!」 そう言っていきなりあゆみちゃんは泣き出した。 私は見てはいけないと思い、玄関に座りタバコを吸っていた。 彼は携帯を取りだし多分なおという弟に電話をかけていたんだろうが、出なかったのか電源を切っていたのか分からないが、いきなり携帯を壁に投げつけ携帯が床に落ちた。

    2008-11-13 02:17:00
  • 31:

    名無しさん

    あ、なんかおもろいやん

    2008-11-13 02:29:00
  • 32:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼は財布から金を抜き取り、あゆみちゃんに渡した。「俺もあんま金ないから給料日までそれでなんとか自炊しろ」「いらない…キャバで働いて日払いする。兄ちゃんだって生活あるんやし「いいから!それでしろ!18なるまでは俺が面倒みるから!水商売なんかに入ったら、どつくからな女とかんなもん関係ないから」「なんであゆみん家だけこんなんなん……」「しゃあないやろが。これが現実やねんから!」いつの間にか曲は止まり彼の怒鳴り声だけが響いていた。 私は何か視線を感じあゆみちゃんの部屋を見ると、子犬が尻尾をふりこちらを見ている。

    2008-11-13 03:01:00
  • 33:

    ◆KpeZwSBr9w

    汚れきった小さな犬。怒鳴り声に怯えきり、部屋から出てこない。「おいで」私がそう言うと尻尾を振りながら、姿勢を低くし駆け寄ってきた。毛玉になっていて柔らかい毛がぐちゃぐちゃ。お尻には糞がこびりついていて異臭がしたが、私は犬を抱き締めた。あゆみちゃんは金を握りしめたまま、家を出ていき彼が私の所にやってきて犬を抱き上げた。犬は彼の顔を舐め尻尾を振って甘えている。

    2008-11-13 03:06:00
  • 34:

    ◆KpeZwSBr9w

    「マリさんごめんな…」「いいよ。その犬名前は?」「クゥーっていうねん…前の彼女に飼った犬なんやけど、別れていらないって言われてん」「プリクラの子?」「うん。三週間前に別れた。ホストが嫌やって言われて…ってかあがって?汚いけど」

    2008-11-13 03:09:00
  • 35:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼の部屋は、和室で汚い布団が敷いたままになっていて、あちこちに埃がたまっていた。両親がいた部屋だったのが壁にかかったままの写真や、物で分かったがあえて聞かなかった。 携帯を取りに行き戻ってきた彼は、充電機を差し込み服を着替えそのまま倒れるように眠ってしまった。

    2008-11-13 03:14:00
  • 36:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼はきっとまだ前の彼女が好きなんだろう。ホストという仕事をしているのに剥がさないプリクラ。 私は彼の頭を撫で、クゥーをさすった。カバンから眉毛用のハサミを出しクゥーのお尻についた糞を切り取り、目やにを取り、彼の部屋のテーブルにあった犬用のブラシでクゥーの毛をといた。そして、掃除機を探しあゆみちゃんの部屋と弟の部屋以外掃除して雑巾で綺麗に床を拭いたり、キッチンを掃除したりして数時間を過ごしたが、あゆみちゃんは帰ってこない。弟も帰ってこなかった。

    2008-11-13 03:19:00
  • 37:

    ◆KpeZwSBr9w

    私は、置き手紙を書き携帯と財布と彼の鍵だけ持ち家を出て、スーパーを探し買い物をして家へ戻る。ドアをあけると同時にクゥーが駆け寄ってきて、私は荷物を置きクゥーを抱き上げた。スーパーに売っていた犬用シャンプーを買ってきたので、食材をとりあえず冷蔵庫に入れ、バスタオルとドライヤーを用意してお風呂のドアを開け、先に風呂掃除をしクゥーの体を洗いドライヤーで乾かすと見違える程綺麗になり、クゥーがダックスらしくなった。「綺麗になったね!ご飯食べる?」キッチンにあるペットシーツを替え、ドッグフードを入れ水をまた新しく入れると、クゥーは一気にドッグフードを食べきり、私はその間に買ってきた米を洗い、セットしてカレーとサラダを作り、日持ちするオカズを何品か作り買ってきたタッパーに詰め込み、冷蔵庫に入れた。

    2008-11-13 03:47:00
  • 38:

    ◆KpeZwSBr9w

    バタン。玄関のドアが閉まる音に気付き視線を向けると、あゆみちゃんが部屋を見渡しびっくりしながら、クゥーを抱き上げた。「勝手に使ってごめんね…クゥーも洗ったんだけど…」「ありがとうございます」「お腹は?空いてない?ご飯食べる?カレーだけど」「食べます!」初対面なのにあゆみちゃんは嬉しそうに笑顔を向けた。きっと料理なんてしないのだろう。いつも何食べてたのかな…。

    2008-11-13 03:51:00
  • 39:

    ◆KpeZwSBr9w

    テーブルに並べたサラダとカレーライス。あゆみちゃんはおかわりをした。私はあゆみちゃんと、色々話した。母親は昔からあまり家にいなかったらしく、掃除の仕方も料理も分からないがまま。私も何も教えてなんてもらった事なくて、気づけばできていた。でも、服の畳み方や、収納がいまだに上手にできない。まだ16のあゆみちゃんはきっと、これから手探りで覚えていくのだろう。

    2008-11-13 03:55:00
  • 40:

    ◆KpeZwSBr9w

    日付が変わる少し前、私は彼の部屋に行き電気をつけずに携帯をいじっていた。彼の携帯が何度も振動しては止み、また振動している。きっとお客さんだろう。私の家でも彼の携帯は忙しく振動していたから。 しばらくして彼が起き、電気をつけ綺麗に片付いた部屋とリビング、トイレ、お風呂を見て彼が驚いた。クゥーを見てさらに驚き、私は彼にカレーライスを食べさせ2人でテレビを見ていた。

    2008-11-13 04:24:00
  • 41:

    ◆KpeZwSBr9w

    「マリさんは絶対いい奥さんになる」突然そう言われて私は驚いた。「なんで?」「寝てても全く起こさないし、掃除も料理もすごいし」「結婚はしないよ」「なんで?」「家庭の温もりとか知らないし、結婚にいいイメージがない」私は自分の過去を人に話した事がなかったけど、彼に全部話した。風俗の事も…すると彼は涙を流しいきなり私を抱き締めた。

    2008-11-13 04:29:00
  • 42:

    ◆KpeZwSBr9w

    「年下の俺が言うのは、マリさん嫌かもしれんけど、甘える相手とかおらんかったら、いつでも言ってきてな?」私は何も答えなかった。甘える事を母がいなくなってから今までした事なかったし、いつも自分の気持ちを出せずにいた。母がいなくなって寂しいと父に言えないまま、ずっと過ごしいつからか何も言えなくなっていたから。

    2008-11-13 04:33:00
  • 43:

    ◆KpeZwSBr9w

    人前で泣いた事がなく、それは別にかっこつけたいとかそういうのではなくて、ただ見せると父に迷惑をかけるという事があってから、今まで見せた事なんてなかったから。
    「マリさん、俺こんなんやけど気持ち分かるから…」泣きそうになったけど、こらえ私は笑った。おかしくなんてないけど、ジョークを飛ばし彼から体を離して笑った。 彼とは何もない。恋人でなく、恋愛感情もなく、友達でもない。一緒に寝ても彼も私も何もなくただ、彼は私をだきよせる。私は、彼の寝息にいつからか安心し彼の腕の中で眠るのになれていた。

    2008-11-13 04:38:00
  • 44:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼がお風呂から上がり、私がお風呂に入った。彼の部屋着を借りたが私にはかなり大きくて変な感じがした。部屋に戻ると彼はメールをしていて、私の姿を見て笑った。「なんかマリさんっとたまに年下みたいに思える」「ははっ(笑)」彼の隣に座りタバコを吸う。「今日代表に色を売れって言われた…」「色とか売らないん?」「そういうのできんくて…来月から保証なくなるから、本格的にやらなやばい…」「稼ぐ為には色は必要ちゃうかな?営業で付き合うとかせな…あっでもやったりはしたあかんで」「代表は、やらなあかんって言うねん…」「やったらあかんやろ…あと家とかも行ったあかん…」「俺やっぱむいてないんかな…」「顔とかいいから大丈夫やって。それに決めたなら一番ならな。でも天狗になったりしたあかんよ…」彼と会話して気づけば2人で眠っていた。彼は私を一体どんな感情で接しているのかは分からないが、必要としているのだけは分かる。

    2008-11-13 05:14:00
  • 45:

    ◆KpeZwSBr9w

    目覚めたら昼前。私が目をさますと彼は私を見ていて、目が合った。びっくりして顔を隠し、少しして彼を見るといきなり唇が重なり、私は目を丸くしたけど彼の唇をはなさなかった。

    2008-11-13 05:33:00
  • 46:

    ◆KpeZwSBr9w

    胸の奥がきゅんとして、彼の腕が私を強く抱き締めるのに体が熱くなる……舌を絡ませ何度も唇を重ねていく……年下だけどそれさえ忘れた一瞬だった。彼はそれ以上何もしなく、ただ私のおでこやほっぺ、鼻先に唇をつけ私は彼の背中に回した腕をはなさなかった。

    2008-11-13 05:36:00
  • 47:

    ◆KpeZwSBr9w

    「いきなりびっくりした…」「ごめん…我慢できんくて…」謝る彼の唇にまた、唇を何度か重ねると彼の唇が私の首筋へと移動し、更に体が熱くなる…「マリさん…俺、マリさんが好き…」私を抱き締めながら話す彼に私は小さくうなずいた…私は………「好きだよ…」私の答えなんて聞かずに彼は私を見つめながら髪をなでてくれた。気づけば涙が流れ私は、彼に抱きつき彼は私の背中をトントンしながら「好きやから…マリさんがどんな人でも…」

    2008-11-13 05:41:00
  • 48:

    名無しさん

    おもしろいです。
    読んでます。

    2008-11-13 12:00:00
  • 49:

    名無しさん

    はまる♪

    2008-11-13 13:16:00
  • 50:

    ◆KpeZwSBr9w

    ブーッブーッ……携帯の振動の音がやたら大きく聞こえた。私の耳元に彼の携帯が充電機から外され置いてあった。「電話…」私の声さえ無視して彼の手が私の背中から腰へと移動していく…「誰から?」そう言われ、私は携帯を持ちパタンと開き画面を見る。

    【?あやか?】

    「あやかって子」彼の動きが一瞬止まった。

    2008-11-13 13:57:00
  • 51:

    ◆KpeZwSBr9w

    その微妙な動きがやたら気になった。「出ないん?」「いいねん…この時間は出ない…」私は携帯を閉じ、あった場所に置いてまた彼に抱きつく。振動はやんではまた振動、やんではまた振動がしばらく続いた。彼は携帯を気にしながらも、私を抱いた…。彼のものが入った時、彼は私を見つめ何度も何度も唇を重ねては、まるで寂しさを忘れるように抱き締めていた……

    2008-11-13 14:03:00
  • 52:

    ◆KpeZwSBr9w

    10近く下の彼と付き合うようになり、始めは抵抗があったけどそれはすぐ慣れ、彼は私を ━まり━ と呼び私は彼を━りょう━ と呼ぶようになった。 付き合いだして1ヶ月。携帯の裏に貼っていたプリクラは、間もなく剥がされた。昼間や日曜日に【?あやか?】から電話が何度も鳴り、私は女の勘でなんとなく前の彼女かなと思っていたが、あえて聞かなかった。彼は、仕事を頑張ると言ったし私はどうせやるなら一番目指さないとだめだよって背中押したんだから…アフターが日に日に増え、帰って来ない日も増えだしたけど、日曜日は必ず一緒にいたし彼には兄弟がいて養わないと駄目で、面倒もみないといけない。

    2008-11-13 14:15:00
  • 53:

    ◆KpeZwSBr9w

    店にも全く呼ばず、実家にも私をあげる彼を心底信用していたからこそ、日に日に あやか という名前がやたら気になった。でも、聞いてはいけないとも思う日々。他の女からもちろん連絡はあったし、彼は他の女からの電話にも出ない。

    2008-11-13 14:23:00
  • 54:

    ◆KpeZwSBr9w

    「NO1なった!」付き合って2ヶ月目。彼が寝過ごす事なく私の家に帰って来た。分厚い給料袋を私に見せ抱きついてきた彼を、私は自分の事のように喜び抱き締めた。私に一番に知らせたかった、顔を見て知らせたかった!と話す彼を見て私は合鍵を渡した。「彼氏なんやし、りょうの帰る場所はここやから…」彼はそれを聞き、合鍵をすぐさまキーケースにつけた。

    2008-11-13 14:31:00
  • 55:

    ◆KpeZwSBr9w

    あやかって誰?………口にしたくない言葉を飲み込み、彼の唇に自分の唇を重ねる。 その時、ふわっと甘い香りがした。匂った事のない香水の匂いがあきらかに彼からしている。彼は帰ってくる時、香水の匂いよりタバコとアルコールのにおいがしていたのに…なんで?

    2008-11-13 16:10:00
  • 56:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼が眠りにつき、彼のロンTと下着を洗濯機に入れようとしたら、甘い匂いが漂ってきた。ほのかに香る甘い匂い…一瞬ためらい考えないように洗濯機に入れ蓋を閉める。彼は熟睡していて、携帯を持ったまま眠っていた。充電しなきゃ、電池なくなっちゃうね…彼の手から携帯を取った時、携帯が振動。画面を見ると【?あやか?】の文字。びっくりしすぎて携帯を持ったまま立ち上がった。彼は熟睡しすぎて気づいてない。しばらくして止み、すぐさまメールが受信された。多分あやかだろう。

    2008-11-13 16:23:00
  • 57:

    ◆KpeZwSBr9w

    ロックをしていない彼の携帯。私は、その場に立ったまま、いけないと思いながらもメールを開いた。ガコンガコン。洗濯機が回る音よりも鼓動の音が大きいようだ。

    2008-11-13 16:25:00
  • 58:

    名無しさん

    気になる?

    2008-11-13 17:46:00
  • 59:

    ◆KpeZwSBr9w

    受信

    2008-11-13 18:00:00
  • 60:

    ◆KpeZwSBr9w

    受信BOXをひらくと

    2008-11-13 18:00:00
  • 61:

    ◆KpeZwSBr9w

    グループ

    2008-11-13 18:01:00
  • 62:

    名無しさん

    新着

    2008-11-13 18:03:00
  • 63:

    ◆KpeZwSBr9w

    すいません禁止ワードにひっかかったため、試しました。

    2008-11-13 18:04:00
  • 64:

    ◆KpeZwSBr9w

    受信BOXをひらくとグループ分けされてあり

    2008-11-13 18:05:00
  • 65:

    ◆KpeZwSBr9w

    【グループなし】【女】【客A】【客B】【客C】【連れ】とわけられてあり 女のところに受信表示がされてある。

    2008-11-13 18:08:00
  • 66:

    ◆KpeZwSBr9w

    親指が微かに震え、一瞬ためらったがクリックすると、画面が切り替わりそこには ?あやか?の名前だけがずらりと並んでいた。

    2008-11-13 18:10:00
  • 67:

    名無しさん

    おもろぉー

    2008-11-13 18:11:00
  • 68:

    ◆KpeZwSBr9w

    クリックして本文を読む。件名には【RE:ごめん】と表示。本文は、【なんで電話でえへんの?!】だった。更に次のメールを見る。【今日は来ないの?記念日だよ】【久しぶりに会えたね。仕事頑張って!】【また電話でない】【次の日曜日は会える?】そんな内容が次から次へと表示される。

    2008-11-13 18:14:00
  • 69:

    ◆KpeZwSBr9w

    長文メールもたくさんあったが、分かったのは別れていない事と あやか という女がプリクラの女だという事。そして私の家に来てない日は、あやかの家に行ってる事。あやかとは別れていなくて彼は私とあやかを二股していて、私を客と話しているのが、メールの内容から分かった。

    2008-11-13 18:16:00
  • 70:

    ◆KpeZwSBr9w

    私は、自分がどのグループにいるか気になり探すと、私は【グループなし】のところに自分が設定されている事が分かった。携帯を持つ手が震え、私は携帯を閉じその場にしゃがみ込む。 何も知らない彼は、熟睡していてまるで起きる様子もない。これ以上見るのはよくないと思い、充電機に差し込み彼の枕元に携帯を置いた。 彼は、私を育てて客にしようとしているのか、それとも……

    2008-11-13 18:22:00
  • 71:

    ◆KpeZwSBr9w

    信じきっていた彼に対して一気に、絶望のような気持ちが私の心に広がる。彼はホスト。でも、1人の男として信じきっていた。いつの間にか、年下だという事さえも忘れ彼の事が頭いっぱいになり、会える日が嬉しくてたまらなくなっていた。

    2008-11-13 18:25:00
  • 72:

    ◆KpeZwSBr9w

    夜、晩御飯を用意して、いつものように彼を起こす。何も知らない彼はいつものように、私に笑顔を向けた。 ここで、攻めたら負け。今、彼は私の所によく来るのは事実。あやかより私を選んでいるのも事実。

    2008-11-13 18:27:00
  • 73:

    ◆KpeZwSBr9w

    我慢しよう。言っちゃ駄目。こんな事、たいした事なんかじゃない。先に付き合っていたのは、あやかで私は後から出会った女。きっとあやかはそのうち、彼から離れていくはず。いつまでも二股なんてできないし、こんなしつこく電話やメールするくらいだからきっと、彼もそのうち冷めるだろう。その時に私を選ぶはず。

    2008-11-13 18:30:00
  • 74:

    名無しさん

    気になる?今日は終わりかな?

    2008-11-13 18:50:00
  • 75:

    名無しさん

    まじおもしろい(*^-^)
    頑張って!

    2008-11-13 19:31:00
  • 76:

    ◆KpeZwSBr9w

    「今日はアフターあるから、実家に帰る」電車の中で彼が話した。週に三度はそう言って実家に帰っていた。でも、あやかでしょ…その言葉を飲み込み私は、笑顔を見せた。「そっか。アフターとかえらいね!NO1やもんね」彼は嬉しそうな表情をしている。

    2008-11-14 01:46:00
  • 77:

    ◆KpeZwSBr9w

    その日から彼はあまり私の家に帰ってこなくなった。何かとアフターと言い、実家に帰ると言っていたが、あやかの所だろう。私は、急に彼が帰ってきてもいいように、食材を多めに買ったり予定を入れずに空けていたりして彼を待っていた。彼は日曜日も結局帰ってこないままで、メールをしても返事はなかった。

    2008-11-14 01:53:00
  • 78:

    ◆KpeZwSBr9w

    1人きりの日曜日の夜中。彼からの連絡を期待した私。1分がやけに長い…。ふと気になりそれまで見なかった掲示板を見る。ホストの掲示板なんて、何年ぶりだろう…有ること無いことがたくさん書き込みされるサイト。見ても良い事なんて書き込みされていない。でも気になった。

    2008-11-14 01:56:00
  • 79:

    ◆KpeZwSBr9w

    NO1になるくらいだから、仕事で色は売ってるだろうから、付き合ったりとかは当たり前だろうな…でも、やったり客の家になんて行ってないはず。 してもキスくらいだろう…私は彼はホストだけど他のホストとは違うと思い込んでいた。チャラチャラした甘ったるい考えのホストとは、絶対彼は違う…。妹と弟の為にホストをしてるだけ。

    2008-11-14 02:00:00
  • 80:

    ◆KpeZwSBr9w

    (1)クラブ∞しょう君(395)
    すぐさま、彼の店と彼の源氏名を見つけた。見たって良い事なんてない………それでも私はクリックした。レスを初めから見る。

    1:名無しさん2007/11/13/04:45
    新人しょうくん、むっちゃかっこいい(^O^)?大変だけど仕事頑張って!

    2008-11-14 02:06:00
  • 81:

    ◆KpeZwSBr9w

    最初の50はそんな内容だった。新人でいい子。かっこいい。彼女いるのかな。また飲みにいくね。 そんな当たり障りない書き込み。 私と出会った時期までは、こうだった。でも【次50】をクリックすると、書き込み内容が変わってきた。丁度彼が仕事頑張る!って私にいい始めた頃だ。

    2008-11-14 02:09:00
  • 82:

    ◆KpeZwSBr9w

    【あいつ枕だろ】【あたしもやったょ】【家に来た】【そんな事ない】【誰とでもやるよ】【本彼私やし!店いった事ないけど、遊んでくれるもん】【育てだろどうせ】【お金は、りょう持ちやし】【はいおつかれ!育てだよ残念!うちりょうと一緒に住んでるし!】

    2008-11-14 02:12:00
  • 83:

    ◆KpeZwSBr9w

    そんな内容が、数分置きにひっきりなしに書き込みされている。【りょう】って本名やん…でも、本名なんていくらでも教えるし、こんな書き込み嘘だ…カチッ。携帯のボタンを押すと待ち受け画面に切り替わり私は携帯を、テーブルに置いた。 胸がひどくズキズキとする…見てはいけないものを私は見てしまったのか…でも書き込みなんて、誰でも書けるし…同じ店のホストが潰す為にする場合だってあるし。

    2008-11-14 02:16:00
  • 84:

    ◆KpeZwSBr9w

    私は、実家にも行ってるし大丈夫だよね…………でも、今彼は何をしてるんだろう。実家にもし居なかったら……もし私みたいな存在が他にも何人かいたら………

    2008-11-14 02:17:00
  • 85:

    ◆KpeZwSBr9w

    感じた事のない不安が、津波のように押し寄せ、私は彼にメールの本文を作成し、送信ボタンを押すのを一瞬ためらう。彼が他の女に、私に向けるような笑顔や、腕枕をしたりしてる想像を勝手にして、送信をせずメールを削除。メールの問い合わせを何度もして、彼からのメールに期待したが、メールがくることも電話がなる事もないまま朝を迎えた。

    2008-11-14 02:26:00
  • 86:

    ◆KpeZwSBr9w

    Re:ごめん?遅くなって
    ━━━━━━━━━━━━
    おはよう(^O^)むっちゃよく寝たぁ?せっかく?くれてたのに、気づかなくて?マリはまだ、寝てるかな?

    2008-11-14 02:28:00
  • 87:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼からのメールだった。私は、すぐさま電話をかけた。♪♪♪♪♪♪メロディコールが、鳴り続けたけど留守電に切り替わりアナウンスの声が聞こえ電話を切る。………なんで?………私は、もう一度電話しようとした時、彼からまたメールが受信された。

    2008-11-14 02:31:00
  • 88:

    ◆KpeZwSBr9w

    無題
    ━━━━━━━━━━━━
    ごめん今あゆみと話してる。

    2008-11-14 02:33:00
  • 89:

    ◆KpeZwSBr9w

    たった一行のメール。私は、それまで信じていた自分が情けなくなった。と同時に表現しきれない苛立ちが、湧き出る。 【あやかとおるんやろ】それだけ作成し、送信。すぐさま返事がきた。【は?誰それ?実家やし】そのメールを見て、私は返事をするのをやめた。携帯の電源を切り、布団に入ると勝手に涙があふれ、私は声を圧し殺して泣いた。

    2008-11-14 02:37:00
  • 90:

    ◆KpeZwSBr9w

    あやかが本命で、私はたくさんいる女の1人でしかないんだ…。ホストなんて、信じないって決めたのに、何で彼を信じたんだろう……「最低や………」涙と同時に気持ちが声になる。唇を噛みしめ、布団を強く握る……。眠ろうとしても、結局眠れなく私は店を休んだ。店に休むという電話だけして、すぐさま電源を切り私は、むしゃくしゃしたままテレビを見て気づけば眠っていた。

    2008-11-14 02:42:00
  • 91:

    ◆KpeZwSBr9w

    どれくらい眠ったのか、瞼を開けるといなかったはずの彼が、隣で寝息をたてている。私は慌てて体を起こすと彼が目を覚ました。合鍵があるから、きっとそれで入ってきたんだ…。「何しに来たん?」「電源切ったままやったから、心配して来たねん」「そうじゃなくて…」苛立ちが声になる。合鍵を奪い、無理やりでもここから追い出したい。

    2008-11-14 02:45:00
  • 92:

    ◆KpeZwSBr9w

    「あやかの所に帰りぃや」「だから…あやかって「しらこいな!あやかってあんたの女やろが?!携帯見たねんこっちは!」 私は自分の言った言葉に、彼が目を丸くしたのを見た。「携帯見たん?」「見たよ?一回だけやけど」「ふーん。あやかはこの携帯の名義なったから、携帯変えるまでは利用せなあかんねん。俺まだ未成年やし親おらんから…携帯なかったら困るし」彼は否定しなく、携帯見た事も攻めてこない。

    2008-11-14 02:49:00
  • 93:

    ◆KpeZwSBr9w

    「別れたんじゃなかったん?」「嘘ついた。」「何で?」「マリが好きやから」「理由にならん」「最低な事しとうけど、マリの事は本気やねん…。信じれないなら構わないけど、俺携帯なかったら仕事できんし。ただそれだけ」「他にも私みたいな子おるんやろ?」「育てはおるけど、俺マリだけやから…」彼があまりにもあっさり答えたから、私は彼をまた信用した。いや…好きだからだ…

    2008-11-14 02:54:00
  • 94:

    ◆KpeZwSBr9w

    「携帯あったら、あやかと切る?」「むりやわ、名義なんて誰もなってくれん。客なんか絶対嫌やし」「私がなるから」 その言葉に彼が驚く。「嫌?」頭を左右にふる彼。「私が彼女やねんから、私がなるからあやかとは切って」そう話すと彼は涙を流して私を抱き締めてきた。「ありがとう…」震える声。

    2008-11-14 02:57:00
  • 95:

    ◆KpeZwSBr9w

    私はすぐさま携帯を契約しに行き、彼が起きてから新しい携帯を渡した。「ありがとう…これお金。毎月ちゃんと払うから」彼は財布から数万を渡してきた。そして目の前でいきなり誰かに電話をかけだした。「誰?」私が聞くと、あやかと彼が答える。「今日仕事休める?俺も休むから」彼が私に話して私はうなずいた。「もしもし?今から二時間後会える?うん。いや、家じゃなくて外。○○駅前の喫茶店におって」彼はそれだけ話すと電話を切った。理解できずに私は彼を見る。「今からあやかと会うからついてきて。目の前で切った方が信用できるやろ?俺、ほんまにマリ好きやから信用してほしいねん」

    2008-11-14 03:36:00
  • 96:

    ◆KpeZwSBr9w

    少しでも疑った自分が情けなくなり私は、彼に抱きついた。「不安にさせてほんまごめん…ほんまごめんな…」私は、泣きそうになったけどぐっとこらえ、頭を左右にふった。彼と私はどこか似ている。お互い孤独で寂しくて、居場所がここしかない…強そうに見えるけど本当は、脆い。

    2008-11-14 03:41:00
  • 97:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼がどんなホストになっても、例えば客に色を売り裏切るような事をしても彼を信じよう…。この時私は強く願った。彼は私の19の時にどこか似ている…。

    2008-11-14 03:44:00
  • 98:

    ◆KpeZwSBr9w

    あやかという女がどんな女か分からない。修羅場になるのは間違いないだろう。髪を巻きながら、変な緊急が体全体に駆け巡った。何も知らないあやかは、どんな気持ちで、今いるんだろう。



    いつも降りる駅より手前の駅で降りる。駅前に喫茶店があり、彼と入った。広い店内は結構客がいて、彼は奥へと進んでいくので、私は後ろを歩いた。

    2008-11-14 04:51:00
  • 99:

    ◆KpeZwSBr9w

    「別れよう」彼がいきなり切り出した。あやかから笑顔がなくなる。「その人誰?」「彼女」「え?今なんて」「彼女。別れようって前話したよな?これが答えやから。携帯解約していいから」彼は淡々とあやかに話すとあやかは、泣き出した。「最低…」「なんとでも言っていいから。何回別れようって言ってもお前納得せんかったやろ?だから彼女つれてきた」「嘘つき!」「じゃあな。携帯解約しといてな」彼は立ち上がり、私の手を握って喫茶店から出るとすぐあやかが出てきていきなり彼を殴った。彼は私の手を離さずその場に立ち止まる。行き交う人がこちらに視線を向けていた。

    2008-11-14 05:03:00
  • 100:

    ◆KpeZwSBr9w

    書き込みありがとうございます。

    2008-11-14 05:07:00
  • 101:

    ◆KpeZwSBr9w

    「なんでこんな酷い事ができるん?!」彼の腕を掴みあやかは、彼をにらんでいた。「ホストになりたかった理由は遊びたかったからなん?!私がどんな気持ちでおったか分かるん?好きな人できましたはいサヨナラなんて…一年も一緒におったのにそんなん嫌や!」「俺は、ホストやめへん。辞めるつもりはない。お前になんで何回も別れようって言ったか分かるか?なんで気持ちが冷めたか分かるか?お前俺の携帯こそこそみたり、ホストばかにしたり会わんかっただけでずっと文句ばっかやんけ。そんなん仕事の邪魔でしかないやろ」彼はあやかの腕を振りほどき、あやかを見ていた。

    2008-11-14 13:41:00
  • 102:

    名無しさん

    2008-11-14 13:45:00
  • 103:

    ◆KpeZwSBr9w

    あやかは、【邪魔】という言葉を彼が言った後、信じられないというような表情をして、その場から走り去った。ポツンと彼と2人になり、私は彼の横顔を見ていた。少し悲しそうな目をしながらあやかの小さくなっていく背中を見ていた。 ポツッ…ポツッ…彼と繋いだ手の上に雨が落ちて弾ける…「雨…」空を見上げると、頬に雨の滴が落ちて弾けた。 キュッ。彼は私の手を握る手に少し力を入れ、視線を彼へと戻すと目が合った。「マリ?こんな俺でもいい?嫌じゃない?」「私、りょうの事好きやから…例えばもし、客とやったりする事があってもそれは りょう ではなく しょう という人だから…同じ人やけど、りょうとしょうは別人って見る。 りょうは私だけ。しょうは、ホスト。そう区別するから」

    2008-11-14 13:58:00
  • 104:

    ◆KpeZwSBr9w

    「ありがとう…」私は彼の手を握り返した。駅前を歩く人は次々と傘をさしていき、カラフルな色が視界に入る。 雨は止みそうになく、本格的に降りそうだ。「お腹空いたね!せっかく休みやし、何か食べにいこ」私は笑顔を向けると、彼は寂しそうに微笑んだ。

    2008-11-14 14:03:00
  • 105:

    ◆KpeZwSBr9w



    1ヶ月後━。
    私の誕生日の週の日曜日。彼と旅行に行く事になった。前の晩に私は彼の下着や着替えと、自分の着替えや化粧品をカバンに詰め込み、昼前に彼を迎えに駅まで行くと彼がいた。あまり酔ってなくて、元気な彼を見て私はびっくりした。「今日暇やったん?酔ってないやん」「俺旅行初めてやから、絶対酔いたくなくて飲まなかった(笑)」彼は私のカバンを、さっと奪い自分の肩にかけ私の手を握り歩いていく。「バスどこに来るん?時間とか分かる?」「あっ、うん!えっと…確かあっちにバス乗り場があるみたい…」「よっしゃ!行こ行こ!」無邪気に笑う彼は、19の彼。あぁ年下だったんだ…と思い返す瞬間。

    2008-11-14 14:10:00
  • 106:

    ◆KpeZwSBr9w

    ブーン…。バスがゆっくりと動きだし景色が流れていく。「腹へった…何か買えばよかった」私は、カバンからお弁当を2つ出し彼に手渡す。まだほんのり温かい。お腹減らすだろうと思い、朝からお弁当を作ったんだぁ。お弁当の蓋を開け中を見る時の表情は、子供そのもの。「弁当なんて初めてやぁ。ばりうれしい」

    2008-11-14 16:12:00
  • 107:

    ◆KpeZwSBr9w

    パシャッ!車内に日光とは違う強い光りが広がる。私は、使い捨てカメラで彼を撮ったのだ。「いきなり撮るなよ!」戸惑う彼をもう一枚。またフラッシュが光る。「思い出作ろうよいっぱい!」そう話すと彼はにっこり笑って卵焼きを食べた。「おいしい?」私が訪ねると、笑ってうなずく。「なんかこういうの憧れてた。年上の彼女っていいなぁ(笑)でも時々忘れるけど年とか」私はカメラを置き、彼の隣で会話しながらお弁当を食べる。持ってきたお茶を飲み、景色を見たり写真をとったり。彼は携帯についてあるカメラで、私を撮ったり着うたを聞いたり。

    2008-11-14 17:00:00
  • 108:

    ◆KpeZwSBr9w

    「旅館ん中探索行こうや!」2人で浴衣に着替え、彼と部屋を出て旅館の中を色々と見て回った。カラオケやラウンジがあり、夏はプールもできるみたい。小さなゲームセンターもあったけど、なんかいまいち…手を繋ぎながら歩き、すれ違う家族や子供達を見て微笑んだ。なんか…むっちゃ幸せ…ロビーにあるお土産屋で2人でさっそくお土産を買う。私は、店用と友達にお土産を買い、旅館で食べるお菓子も買い2人で部屋に戻る。

    2008-11-14 17:09:00
  • 109:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼はそのまま部屋の窓の隣にあるドアを開け、露天風呂にお湯をいれはじめた。私は机に買ってきたお菓子を広げ、テレビをつけてお菓子を食べていた。コンコン。窓からノック音がしたので見るとすごい湯気が彼を包んでいた。しかもいつの間に脱いだのか裸…

    2008-11-14 18:55:00
  • 110:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼はそのままお風呂につかり、手招き。私はバスタオルを脱衣場から取り、髪を束ね部屋で浴衣を脱ぎ彼の所へと行く。もわっとした湯気が少し冷たい風に流れ、同時に海の匂いがしていて心地いい。チャプン。おけにお湯を入れ、足先へとかけると少し熱いお湯が足から排水口へと流れていく。湯船につかると彼がいきなり後ろから抱きついてきた。

    2008-11-14 19:00:00
  • 111:

    ◆KpeZwSBr9w

    「気持ちいいなぁ!」「うん…」なんだか妙に照れ臭い。一緒にお風呂なんて入った事なかったもんなぁ…。お湯につけた小さいタオルがゆらゆらと、お湯の中で動き、湯気がまるでカーテンのように視界を遮る。彼は私の肩に唇をつけると、ふわっとした感触がやけに気持ちいい。彼の唇が肩からうなじへとゆっくり移動していき、私の耳たぶに唇をつけた…。

    2008-11-15 02:33:00
  • 112:

    ◆KpeZwSBr9w

    その時━部屋の机に置いてある彼の携帯が、やかましい着うたと同時に点滅した。彼の動きが止まる…。一気に現実に引き戻されたような感覚になり、彼は急いでバスタオルで体をふき部屋に入って携帯を操作している。

    2008-11-15 04:07:00
  • 113:

    ◆KpeZwSBr9w

    私は体を逆に向け、空を眺めた…。こんな所にいても、私は彼を完全に独り占めなんて出来ない…。お客さんからしたら、私はきっと羨ましい存在かもしれないけど…私は【二番目】でしかない。心は一番でも、彼はお客さんを優先する…私は、それ以上にはなれない…。付き合いだした頃のあの余裕は、今はない…。私は店に行っちゃだめだと言われるけど、最近不安で仕方がない。彼のお客さんは、みんな若いらしい。彼が教えてくれた。軽そうな女より、私の方が全然いいと彼は言ってくれるけどそれさえ分からない…部屋で電話している彼の笑い声が開いてるドアの隙間から聞こえ、私はかき消すようにお湯をかきまぜる。

    2008-11-15 04:13:00
  • 114:

    ◆KpeZwSBr9w

    結局彼はしばらくお客さんと電話していて、私はのぼせそうだったので風呂から上がり音をたてないように部屋に入ると彼は、電話を丁度切ったところで、私に気付いた。「あれ?もうあがったん?」「うん。のぼせそうだったからあがった。入っておいでよ?」私がそう言うと彼は携帯を机に置き、私の横を通りすぎ風呂に入った。

    2008-11-15 04:16:00
  • 115:

    ◆KpeZwSBr9w

    夜、部屋で食事をとりながらも彼の携帯は忙しく鳴って、その度に彼は携帯をいじる。私との会話なんて全く無いと言ってもいい程。私は食べ物を残し、テレビを見ていた。せっかくの旅行やのに…。なんでこんなイライラせなあかんの…でも、言えない。言えばあやかと私は同じ。

    2008-11-15 04:19:00
  • 116:

    ◆m9AvnQaOiQ

    食べ終わりしばらくして、仲居さんが布団を敷きにきてくれた。二組の布団はひっつけて敷かれ、私は寝ていないせいもあり、凄い睡魔が起こり私はすぐさま眠ってしまった。彼の携帯をいじる音を聞きながら…。どれくらい眠ったのか、彼の愛撫に目が覚めた。部屋の灯りは消され月光が部屋を照らしている中、私は裸になっている事に気付き、彼の体に触れると彼は私が起きた事に気付き、こちらを見る。「何してるん…」私の問いかけに答える事なく首筋に愛撫する彼。私は、イライラしたままだったので彼の行為を拒む。「なんで?」「そんな気分じゃないねん…」「は?何それ」彼は私にまた愛撫。私は強く体を離す。

    2008-11-15 04:56:00
  • 117:

    名無しさん

    気になる?

    2008-11-17 23:43:00
  • 118:

    名無しさん

    これすきやのに全然あがってへんやん…ショッッッッツク

    2008-11-19 05:51:00
  • 119:

    ◆KpeZwSBr9w

    月光が青白く2人を照らしていた。彼の表情は見えなかったが、体の動きがピタリと止まり私から離れた事で、何となく彼の考えてる事は読み取れた。
    「せっかく旅行来たのに、りょうはずっと携帯いじってたやん…私はお客さんの次だっていっつも理解できたけど今日くらい優先してほしかったわ」

    2008-11-19 12:42:00
  • 120:

    ◆KpeZwSBr9w

    抑えていた感情が声になる…彼は背中を向けたまま返事すらしない。 今日くらいは、私を優先してほしかった。いつもいつも黙っていた。彼が家に来ても、ひたすら眠って起きてる時は携帯とにらめっこ。私はそれに対して、何も言った事なんて一度もなかった。
    彼女なんだから我慢しなきゃ。私は彼の唯一の癒しの存在なんだから、これくらいは我慢しなきゃ。いつもいつもそう思っては、笑顔でいた。

    2008-11-19 12:46:00
  • 121:

    ◆KpeZwSBr9w

    誕生日プレゼントなんてもらえなくても、こうやって旅行に連れてきてくれた彼に感謝だってしている。 いつも寝てばかりの彼が、今日はずっと起きてくれてた事も。 分かってる…分かってるけど………私は、客より後でしかない。

    2008-11-19 12:49:00
  • 122:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼の背中を見つめ、布団を握る手に力が入る。…私は、我が儘なの?………どうして何にも言ってくれへんの?………ゆっくり腕を伸ばし彼の背中に触れる。近いのに何でこんなに遠くに感じるのかな… 「仕事やから仕方ないやろ…」ただそれだけ、たった一言だけ彼が話した。

    2008-11-19 12:53:00
  • 123:

    ◆KpeZwSBr9w

    「……ごめん」私は反対を向いて瞼を閉じる。しんとした部屋に冷たい空気がはりつめる…しばらくして彼は私の背中から腕を伸ばし、腕枕をしぎゅっと抱き寄せてきた。別に何も言うわけでもなく…

    2008-11-19 12:59:00
  • 124:

    名無しさん

    ホストが「仕事やから」とか笑えるわ?

    2008-11-19 13:11:00
  • 125:

    名無しさん

    いゃん?更新されてる?こぅゆぅありのままの小説きどってなくてすき

    2008-11-19 13:11:00
  • 126:

    ◆KpeZwSBr9w

    旅行から帰り、彼はまたアフターの日々が続いていた。人気を維持する為に彼は私から見て必死だった。2ヶ月後の誕生日の為に、1位でいる為に。。日曜日も彼は、アフターをしていてそのまま実家に帰る。気づけば二週間会わない日々が続いていて、出勤前メールをしても夜中に返事がくるだけで、彼の仕事が終わればアフター行ってくる。ただそれだけ。私は、いつ来てもいいようにご飯をいつも多めに作る日々。

    2008-11-19 13:51:00
  • 127:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼が雑誌のグラビアに載った月、久々に家に来た。久々に会った彼は、ブランド品をたくさん身に付け、出会った頃とはあきらかに違ってあか抜けていた。「全然帰ってこんくてごめん…」謝る彼から匂う、タバコと香水とアルコール。彼はシャワーを浴びすぐさま眠りについてしまった。会話がないのはいつもの事で、それよりも久々に会えたのが嬉しくて、私は久々に彼の脱ぎ捨てた服や下着を洗濯し、アクセサリーを机に置いた。ジーパンを持った時、ポケットが逆さまになり何かがコロンと床に落ち視線を向ける。

    2008-11-19 13:57:00
  • 128:

    ◆KpeZwSBr9w

    視線に入ったのは指輪。彼はごつい指輪ばかりつけているのに、それはシンプルで何だか不自然だった。拾い上げた指輪はあきらかにペアリング。………ドクン………何、これ……お客さんからのプレゼント?それとも、営業で付き合ってるお客さんとのお揃いの指輪?



    ポケットに入ったままの財布の色が違う事に気づいて、ポケットから財布を抜く。

    2008-11-19 14:01:00
  • 129:

    ◆KpeZwSBr9w

    見たことないCHANELの財布。新しい訳ではなくて、少し汚れている。あきらかに女物。私は彼のジーパンからぶら下がっている鍵が1つ増えている事に気づいた。ラインストーンでデコレーションされている鍵。

    2008-11-19 14:03:00
  • 130:

    ◆KpeZwSBr9w

    ………ドクン………何なん一体。。。彼を見ると爆睡している。。私はジーパンをかけ、指輪と財布を机に置くと財布から何かがはみだしている事に気付き抜き取ると、そこには可愛い女の子とキスしてる彼や、笑顔で女の子を抱き寄せる彼の姿が映っていた。

    2008-11-19 14:07:00
  • 131:

    ◆KpeZwSBr9w

    正直、会わなかった日々が続いて何度か不安に耐えれなくなり、別れようと思った事もあった。

    2008-11-19 14:09:00
  • 132:

    ◆KpeZwSBr9w

    でも…好きだから…好きになりすぎたから…だから耐えてきた。。私が見えない所で、キスくらいはしてるとは分かってた。分かってたけど…分かってたけどいざ見ると、こんなにショックだなんて……覚悟して付き合いだしたのにいざ見ると、さすがにきついよ………

    2008-11-19 14:37:00
  • 133:

    名無しさん

    おもしろいっす?今一気に読みました。続き楽しみにしときます。僕と逆のパターンですね!温度差わ

    2008-11-19 14:40:00
  • 134:

    ◆KpeZwSBr9w

    気づけばプリクラを持ったまま彼を起こしていた。一度眠るとなかなか起きない彼を無理に起こしていた。可哀想だとか、いい彼女でいようとかそういう思考回路は停止。


    彼にプリクラを見せる私。彼は驚いて必死に言い訳するだろうと思っていたのに「誕生日の為やから」彼は冷静に私に話した。起こされた事も怒らない、勝手に財布からプリクラを抜き取った事も怒らない。

    2008-11-19 14:40:00
  • 135:

    ◆KpeZwSBr9w

    ━━全て理解しろ━━━そう言われてるような気がした。「あの鍵は何?」「客の家の鍵」あっさり答える彼はまるで罪悪感がない。プリクラを持つ手が震える… 家には行かない約束だったのに………。「何考えてんねん?!」「仕方ないやろ…仕事やねんから「これがあんたの仕事なん?!やったりするんが仕事なん?!家に行かない約束やったやん!」涙が込み上げて声が震える。

    2008-11-19 14:46:00
  • 136:

    ◆KpeZwSBr9w

    「俺の心は、マリだけやから」「なんでそんなひどい事ができるん?!」「ホストやねんからしゃあないやろ」 ━━━バチン━━━彼の頬が赤くなる。涙で歪む視界に映る彼は、どんな表情かは分からない。 プリクラは彼の枕元に落ち、握っていたせいで折れ曲がっていた。 「お前が1位になれって言ったから頑張ってんのに「やってまで1位になってほしくなんかないわ!最低や!」

    2008-11-19 14:51:00
  • 137:

    ◆KpeZwSBr9w

    「俺はマリが客とやったりしてもそれが仕事だと言うなら、絶対責めないけどな。言い訳せんし、お前が考えてるより俺最低な事してるから。無理なら別れよう。。別れたくないなんて言える立場じゃないし」淡々と話す彼。ぽたりと落ちる涙が服の上で弾けた。

    2008-11-19 14:54:00
  • 138:

    ◆KpeZwSBr9w

    出会った頃の彼はそこにはいない。。罪悪感もなく、開き直ってるようにも何故か見えない。言い訳してくれたら、例えば嘘でも信じるのに………なんでそんな素直に話すの?………
    感情がなくただ仕事の為にやってるだけだから?それとも、私は必要ないから?いくらでも女が寄ってくるから? 「私はりょうの何?」「彼女やで」「どうでもいいん?」「んなわけないやろ」「どんな気持ちで、客とやったん?」「金の為でしかない。好きでも嫌いでもなくてただ金の為」「分かった………別れよう」

    2008-11-19 15:01:00
  • 139:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼は何も答えなかった。黙って立ち上がり服を着て私の鍵だけぬいて、そのまま靴をはいた。「ごめんな…」それだけ言い残し部屋を出ていった彼。ばたんと閉まる音と同時に泣き崩れた。

    2008-11-19 15:04:00
  • 140:

    名無しさん

    主の判断は正しいよ

    2008-11-19 17:25:00
  • 141:

    ◆KpeZwSBr9w

    ピーッ。 洗濯が完了した合図が鳴る。まだ彼の香水の香りがする枕。涙がどんどんにじんでいく…。私は、例えば彼が客とやっている事が分かっても、客の家に行ってる事を分かっても、黙っていられると思い込んでいた。 でも、私はそんな理解はできない…枕元に落ちたままのプリクラ。…はぁ。。ため息がこぼれた。

    2008-11-19 17:36:00
  • 142:

    名無しさん

    私とまったく同じ状況や?
    涙出ました…主さん絶対完結させてくださいね?

    2008-11-19 17:44:00
  • 143:

    名無しさん

    がんばって

    2008-11-19 17:45:00
  • 144:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼の服を干す。捨てればいいけど、服なかったら困るだろうから店に持って行こう。
    どれだけ悔しくても、何故かそう思ってしまう。プリクラもその時返してあげよう。見ないように封筒へと入れた。彼のアドレスと番号は拒否設定をして携帯をパタンと閉じる。

    2008-11-19 18:00:00
  • 145:

    ◆KpeZwSBr9w

    その日の夜、彼から不在着信が何件もあった。拒否してるから私には繋がる事がない。 何があっても許す事は私には……できない。

    次の日彼の服とプリクラが入った封筒を、紙袋に入れ出勤。お客の話しなんて聞く余裕もなく、ただ愛想笑いをしていた。店で仲良しの女の子の彼氏が二名で来店して、私は呼ばれ席に行く。「いらっしゃいませぇ」空元気で席に座る。席にはワインが置かれてあり私はかけつけ一気をさせられた。

    2008-11-19 18:05:00
  • 146:

    ◆KpeZwSBr9w

    他の席でも飲んでいたせいもあって、私は気づけば更衣室で寝ていた。どうやって来たかも分からない。 携帯を見るとすでに3時過ぎ。起きた私に気づいたマネージャーが水を持ってきた。マネージャーはまだ21で若く、かなりモテる。見た目はホストそのもの。「マリちゃん大丈夫?」グラスを受け取り一気のみ。誰かがかけてくれたストールをよける。「記憶ない…」「もう送りないけどどうするん?」「タクシーで帰ります…ちょっと用事あるし」「えっタクシーやったらマリちゃん家遠いやろ」

    2008-11-19 18:38:00
  • 147:

    ◆KpeZwSBr9w

    そそくさと荷物をまとめ立ち上がる私。「大丈夫大丈夫!おつかれさまでしたぁ」笑って店を出る。マネージャーと二人きりは苦手なんだよね…。手に持った紙袋。彼に渡さなきゃ。外に出ると酔っぱらいやアフター帰りの人が結構いた。 カバンから携帯をとりだし、彼の番号を検索。ピッ。受話ボタンを押して耳にあてる。

    2008-11-19 19:21:00
  • 148:

    ◆KpeZwSBr9w

    メロディコールがやかましく鳴る。『はい』「荷物渡すからちょっと出てきて」『どこに?』場所を淡々と話して一方的に電話を切る。ふぅっと息を吐き出し空を見上げた。

    2008-11-19 19:25:00
  • 149:

    名無しさん

    わぁー更新されてるぅ(*^-^)

    2008-11-19 21:57:00
  • 150:

    ◆KpeZwSBr9w

    コンビニの前に立ち、彼を待つ。1分がこんなにも長く感じるなんて…。渡して、はいサヨナラだよね。ほんとは、傍にいたい。このままサヨナラなんてしたくない…。でもだめなんだ……自分以外の誰かを、私と同じように抱く彼をきっと私は、許せない。【仕事】だと言われても許せない。

    2008-11-20 03:12:00
  • 151:

    ◆KpeZwSBr9w

    ドン。自動ドアの前に立っていた私に、出てきた人がぶつかり紙袋が落ちた。「びっくりした!」ぶつかった人の声がして振り向くと目が合った。黒いスーツ姿の私と同じ年か、少し年上っぽいホストか、ラウンジのえらいさんみたいな人。 「すいません」謝って紙袋を拾い少しずれて立つ。

    2008-11-20 03:18:00
  • 152:

    ◆KpeZwSBr9w

    すぐ後ろから綺麗な女の人が出てきて、2人はそのビルに入っていった。どこかのホストか…。「どうしたん?」りょうがやって来て私に話しかける。見るとそこには、元気なりょうの姿。いつも疲れた顔しか見てなかったから不思議だった。

    2008-11-20 03:22:00
  • 153:

    ◆KpeZwSBr9w

    「これ、服とか入ってるから」紙袋を手渡す。顔は見ないように……「ありがとう…」ただのありがとうだけど、なんでこんなに色んな意味があるように聞こえるんかな。。早くここから立ち去らなきゃ。。分かってるのに、何故か動けない私…

    2008-11-20 03:25:00
  • 154:

    ◆KpeZwSBr9w

    こんな時に、彼との思い出が甦る。 彼も何も言わずに立っていた。深夜だというのに、忙しく行き交う人達。その中で私と彼だけの時間が止まってるみたいだね…。「マリ?」大好きな彼の声に耳を傾ける。視線は地面に向けたまま。

    2008-11-20 03:28:00
  • 155:

    ◆KpeZwSBr9w

    「俺さぁ…「ごめんね理解できんくて」彼の言葉を聞かずに話す私。聞きたくない。揺らぎたくない。「じゃあね」そう言ってコンビニがあるビルのエレベーターに体を向けた。

    2008-11-20 03:30:00
  • 156:

    ◆KpeZwSBr9w

    振り向かずにエレベーターのボタンを押す。エレベーターはかなり上の階に止まっていてなかなか降りてこない。こんなビルに何があるかも知らない。エレベーターがようやくたどり着き、扉が開いて乗り込む。彼がいた場所にはもう誰もいなかった。

    2008-11-20 03:33:00
  • 157:

    ◆KpeZwSBr9w

    ……ドクン………追いかけてさえこない…。これがきっと彼の答えなんだろうな……。少しずつ閉まっていく扉から見える景色に彼を探す。

    2008-11-20 04:14:00
  • 158:

    ◆KpeZwSBr9w

    完全に扉が閉まり、私はその場にしゃがみこんだ。動きたくても立つ事さえできない…。今、外にでたら彼を追いかけてしまいそうで怖い。

    2008-11-20 04:16:00
  • 159:

    ◆KpeZwSBr9w

    ホストの彼女がこんなにも大変だなんて思わなかった…。出会ったばかりの彼は、とても弱く…幸せにしてあげよう。癒してあげようそう思ってたのに…。彼がホスト辞めたいと私に弱音吐いた時、なんで私そうした方がいい…って言わなかったのかな…。何があっても理解できるだなんて言わなきゃよかった…。

    2008-11-20 04:21:00
  • 160:

    ◆KpeZwSBr9w

    ボタンを押してないのにエレベーターが勝手に上がり始め、私はしゃがみ込んだまま。。エレベーターが止まると同時に、誰かが中に入ってきたけど私は顔をふせたまま。 泣き顔を見られたくない。

    2008-11-20 04:24:00
  • 161:

    名無しさん

    いいとこで終わってる?

    2008-11-21 22:09:00
  • 162:

    名無しさん

    気になる☆

    2008-11-23 01:49:00
  • 163:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 164:

    ◆KpeZwSBr9w

    トントン…。肩を叩かれゆっくり立ち上がる。顔を隠して…。「大丈夫?」私に話しかけてきたのは男の声。「はい」愛想なく答える私。「下降りるけど…何階に行く予定?」「一階でお願いします」

    2008-11-23 04:36:00
  • 165:

    ◆KpeZwSBr9w

    一階につくとエレベーターの扉が開き先に男が降りた。私は顔を上げて見ると、さっきコンビニでぶつかったホストだと気づき、ふと立ち止まる。ホストは振り向く事なく、見えなくなり私は、タクシーに乗り家へと帰って行った。

    2008-11-23 04:41:00
  • 166:

    ◆KpeZwSBr9w

    それから1ヶ月後━━━
    彼からの連絡もないまま、ただ時間が流れていた。がむしゃらに仕事する日々。眠れない事もよくあったが、ようやく眠れるようになり1人の生活に慣れてきた頃。。。あれは日曜日。私は携帯をマナーモードにしているので、お風呂からあがって携帯が点滅している事に気付き画面を見ると、【不在着信】が表示されている。

    2008-11-23 04:46:00
  • 167:

    ◆KpeZwSBr9w

    ボタンを押し、着信履歴を見ると知らない番号が一件と非通知設定が19件。非通知拒否しているから、携帯を持っている間にも不在が更新され非通知が更に四件ふえた。

    2008-11-23 04:48:00
  • 168:

    ◆KpeZwSBr9w

    書き込みありがとうございます。更新遅くてごめんなさい。。

    2008-11-23 05:17:00
  • 169:

    名無しさん

    がんばって?楽しみにしてます

    2008-11-23 05:30:00
  • 170:

    ◆KpeZwSBr9w

    …何これ…。次々と更新される非通知。ブーン…。手の中で携帯が振動し焦る。知らない番号からだ。カチッ。受話ボタンを押して耳にあてる。

    「はい」『りょうの地元の連れやけど』女の声だった。りょうの地元には何度か行った事もあるし、友達とも会った事があるけど、女友達には会った事はない。もしかして非通知でずっと電話してきたのかな…

    2008-11-23 12:20:00
  • 171:

    ◆KpeZwSBr9w

    でも今更なんだろう…。「何?」『りょうの本彼やろ?』本彼…その言い方がやけにひっかかる。普通そんな言い方しないよね…。「誰?」『あのさぁ掲示板に電話番号と名前載ってるで』「は?あんたは誰?りょうの友達じゃないやろ」『…客やけど…店には行った事はない。私はホスト詳しいから』

    2008-11-23 12:30:00
  • 172:

    ◆KpeZwSBr9w

    掲示板?……なんなのこいつ…「さっき友達言うたやん」『友達みたいなもんやから…とにかく掲示板載ってるから気になって電話してん。。りょうさ、そこにおる?』「おらんけど」『あいつ枕ばっかやってるしミテコにまで営業してるから注意したって』「私もう関係ないから」カチッ。電話を切った。

    2008-11-23 12:34:00
  • 173:

    名無しさん

    気になる?

    2008-11-25 20:26:00
  • 174:

    名無しさん

    楽しみにしてます?同い年?頑張って下さい?

    2008-11-25 22:05:00
  • 175:

    ◆KpeZwSBr9w

    カチカチ。携帯のボタンを素早く押しながら、掲示板へ繋げた。1:クラブ∞しょう(957) 2:クラブ∞しょうの本彼(58)

    しょうの本彼という新しい板をクリックする。

    2008-11-26 02:04:00
  • 176:

    ◆KpeZwSBr9w

    スレを最初から見ると、そこに私の名前と電話番号が載せられていた。………なんで…………携帯が持つ手がカタカタと震える。私は店に行った事はたった一度きり。それなのに…誰が何のために… ブーン…携帯が振動し、さっきの番号から着信。

    2008-11-26 02:07:00
  • 177:

    ◆KpeZwSBr9w

    迷う事なく電話に出る。「はい」『何で電話切るん?』「教えてくれてありがとう。今みた。削除依頼出しておく」『あぁ…見たんや。りょうの本彼なんやろ?りょう今電話したけど出なかった。一緒におるん?』そう言われ迷った。もう別れてるなんて言えば、彼の営業妨害になる。

    2008-11-26 02:11:00
  • 178:

    ◆KpeZwSBr9w

    「いるわけないです。私はただの客ですから」私はそう答えた。どんな別れ方にせよ同じ水商売だからこそ、営業を妨げる言葉を言いたくなかった。彼がどんな仕事のやり方で売り上げを上げようが、それが彼のやり方。私はそれを耐えれずに別れただけで、お客さんにはそれは関係ない事。

    2008-11-26 02:14:00
  • 179:

    ◆KpeZwSBr9w

    『隠さなくていいよ。私はホスト詳しいしどこの店の子でも、みんなプライベート知ってるから』「そうなんですか。私はただの客なんで。教えてくれてありがとうございます。切りますね」 『ちょっと待ちや。それがお礼言う奴の態度なん?』女の声が変わった。

    2008-11-26 02:17:00
  • 180:

    ◆KpeZwSBr9w

    「は?」『せっかくこうやって連絡とってるわけやし、一緒に飲まない?』「え?なんでそうなるんですか?」『明日何してるん?』「仕事ですけど」『おごるし、夜飲みにいこ?しょうの店以外でおもろい店あるねん』どういう流れでこの女が、そんな事を言うのか理解できない。

    2008-11-26 02:21:00
  • 181:

    ◆KpeZwSBr9w

    なんでこんなわけのわからない女と、飲みに行くのかが分からない。会った事もなければ名前さえ知らないのに。私はしばらく断り続けたが、女はどうにかして私と会うつもりだと分かりしんどくなり、一時間だけならという約束で明日会う事にした。
    名前はさゆりと名乗るその女と電話を切り、すぐさま待ち受け画面にまた不在着信が表示されていて、見るとりょうから。拒否してるから私には繋がらない。

    2008-11-26 02:24:00
  • 182:

    ◆KpeZwSBr9w

    私は電話をかけた。メロディコールは新しくなっていて、ちょっと聞いたところで彼へと繋がった。『もしもし?』久しぶりに聞く彼の声に、少し戸惑う。「もしもし」『なんかマリの名前と電話番号掲示板に「知ってる。さゆりって女から電話があって、見たよ。削除依頼出しといて。誰があんなんするん?私店に行ってないのに」 彼の話を最後まで聞かずに冷静なふりをして話した。

    2008-11-26 02:29:00
  • 183:

    ◆KpeZwSBr9w

    『ごめんな色々迷惑かけて…多分客やねん。俺色んな奴の家行くやん?寝てる間に見られたんやわ…もうロックしてるから大丈夫やけど』彼が淡々と話す内容は、私の治りかけた心の傷をまるでえぐられるように、痛む。。。きっと彼は仕事だと割りきってるから、罪悪感も何もないのだろう。

    2008-11-26 12:24:00
  • 184:

    ◆KpeZwSBr9w

    「とにかく迷惑やから削除依頼出しといてな。じゃあ」冷たく話し電話を切った。きっと彼はそのうち潰される。色なんて長く続く訳ないもの…。

    2008-11-26 12:28:00
  • 185:

    ◆KpeZwSBr9w

    私の家にちょくちょく来はじめた時は、彼は枕なんてしてなかった…。していたなら私を抱いていたはず。あくまでも、彼は兄弟のために働きだしたんだもん。私があの時、背中なんて押さなければ…。。

    2008-11-26 12:36:00
  • 186:

    ◆KpeZwSBr9w

    翌日、仕事を終えさゆりに電話をかけ待ち合わせをした。見たこともない女と待ち合わせをしているのが不思議でたまらない。待ち合わせしたのはりょうと最後に会ったコンビニ前。到着すると私の隣にすごく太った女が立っていて目が合った。顔はお世辞にも可愛いなんて言えなくて、服装もお洒落なんて言えない。「まりちゃん?」その女がいきなり私の名前を呼び、さゆりだと分かった。

    2008-11-26 14:17:00
  • 187:

    ◆KpeZwSBr9w

    あぁ…ホストに詳しいのではなくて、ホストにはまるタイプだな。。容姿で判断するのはよくないけど、そう思ってしまった。「さゆりちゃん?」「せやで。行こか。予約したから。スナックやけど」さゆりはそれだけ話すとコンビニがあるビルのエレベーターに歩いていく。ここ、前ぶつかったホストがいるビルやん…でも他にも店あるし違うよね…

    2008-11-26 14:21:00
  • 188:

    ◆KpeZwSBr9w

    「いらっしゃいませ!」さゆりがドアを開けると同時に、数人のホストが声を張り上げる。店内は狭くカウンターと店内奥に1つだけボックスがあり、ボックスにさゆりが座り私は、さゆりの隣に座った。

    2008-11-26 14:23:00
  • 189:

    名無しさん

    読んでます?

    2008-11-26 21:01:00
  • 190:

    名無しさん

    楽しみ?

    2008-11-26 22:09:00
  • 191:

    ◆KpeZwSBr9w

    店内に他に客はいなく、ホストが3人ボックスに座り、さゆりと会話している。どうやらさゆりはここの常連らしい。私とさゆりは見た目からしてギャップがあり、ホスト達は私とさゆりの関係に興味津々。さゆりと私は初対面で知り合いの知り合いって事にした。

    2008-11-27 04:31:00
  • 192:

    ◆KpeZwSBr9w

    さゆりは態度が大きく、ホストに対してキツイ。そして過去のホストの話しや自分がエースだと自慢気に話してきた。
    私は正直どうでもよくて、聞き流しながらタバコを吸っていた。さゆりは歌ゲームをし、3人のホストに酒を一気させながら楽しんでいて、私は参加せずにぼぉっとして画面を見ているのみ。

    2008-11-27 04:34:00
  • 193:

    ◆KpeZwSBr9w

    「いらっしゃいませ」ホストと女の人が入ってきてカウンターに座る。
    ホストは女の人の隣に座り、ボックスに座っていたホストがカウンターへと移動。 あぁ、あのホストは客できたんや………あれ? カウンターに座るホストを見て私は固まった。前にコンビニでぶつかったホストだったから。

    2008-11-27 04:37:00
  • 194:

    ◆KpeZwSBr9w

    働いてるんではなく、前も客として来てたって事?それともこのビルの違う階で働いてるって事?隣に座る女の人はラウンジかクラブで働いてるのだろう。細くて綺麗。

    2008-11-27 04:39:00
  • 195:

    ◆KpeZwSBr9w

    ちらっ。ホストがこちらを見て、目が合い私はすぐさまそらした。「どうしたん?」歌ゲームを終えたさゆりが話しかけてくる。「この店ホストも来るんやね」「あぁ系列店の隼人やで」さゆりから言われ私はボックスについてるホストを見る。「隼人さんは一部で働いてるからアフターですよ。一部から二部までの間みなさんこの店を使われるんです」

    2008-11-27 04:43:00
  • 196:

    名無しさん

    更新まだかな?

    2008-11-30 16:38:00
  • 197:

    名無しさん

    更新まってます?

    2008-12-01 17:34:00
  • 198:

    名無しさん

    気になる?

    2008-12-01 18:35:00
  • 199:

    名無しさん

    待ってます?

    2008-12-01 23:03:00
  • 200:

    名無しさん

    揚げ足

    2008-12-02 00:54:00
  • 201:

    ◆KpeZwSBr9w

    「へぇ…そうなんだ…」納得しながら隼人に視線を向けると、一緒に来た綺麗な人と楽しげに話していた。隼人って名前なんだあの人…落ち着いてるなぁ…それに比べてなんなん?このノリは…私の隣で嬉しそうにホストに酒を一気させ続けるさゆり。

    2008-12-02 04:12:00
  • 202:

    ◆KpeZwSBr9w

    見ていて痛々しいし恥ずかしい。ホストが可哀想だと心底思いながら、段々私は帰りたさが倍増してきた。 飲め飲めうるさい…私にはとばっちりこないからいいけど…「私、帰るわ」さゆりに話した時、カウンターに座っていた隼人が席に来た。「失礼します」補助椅子に座ろうとすると席にいた他のホストが一斉に立ち上がり、ソファーを譲り隼人は私の隣に座った。

    2008-12-02 04:19:00
  • 203:

    ◆KpeZwSBr9w

    見るからに落ち着いてるし、きっと偉いさんなのかな。 隼人「さゆりちゃんおはよ」 さゆり「隼人さんおはようです!飲んでくださいよ!ちょぉ、グラス早く持ってきて」さゆりが席に着いていたホストに怒鳴ると慌ててホストがグラスを取りにいった。

    2008-12-02 04:22:00
  • 204:

    ◆KpeZwSBr9w

    カウンターに女の人残してこっちに来る意味が分かんない。アフターなのに…。隼人はさゆりと話している。「さゆりちゃんこの人は?友達?」隼人が私を見る。「友達ってか知り合いの知り合い…まりって言うねん」 「初めまして。隼人です」笑顔を見せる隼人。私はただうなずいた。帰りたい…。

    2008-12-02 04:26:00
  • 205:

    ◆KpeZwSBr9w

    「じゃあ私帰るね」ゆっくり立ち上がろうとすると、隼人が私の腕を掴んだ。「ストップ!座って!もうちょい話そうや」隼人が言うとみんなが引き止める。「え?なんで?」立ったまま隼人に問いかける。

    2008-12-02 04:29:00
  • 206:

    ◆KpeZwSBr9w

    「せっかく着いたばっかやのに」「そんなの私に関係ないから…じゃあねさゆりちゃん。ごちそうさまでした」淡々と話す私に、みんな唖然としていた。グラスをさゆりのグラスに重ねて私は、店を出る。

    2008-12-02 05:17:00
  • 207:

    ◆KpeZwSBr9w

    「ちょっちょっ!ちょっと待ってや!」ドアが閉まりかけた時隼人が店から出てきた。「何?」「連絡先教えて」「私、もうこの店来ることないし」「店とかじゃなくて、そんなんじゃないから」「ごめんけど、無理なものは無理やから。お客さんときてるんやろ?早く戻り?」エレベーターのボタンを押して、視線を隼人へと向ける。

    2008-12-02 05:23:00
  • 208:

    名無しさん

    あっ!更新されてる〜♪

    2008-12-02 07:32:00
  • 209:

    ◆KpeZwSBr9w

    「何でもかんでも営業って思われるん辛いな(笑)分かったありがとう」隼人は苦笑いを見せた。「ごめんね。早く戻ってあげり?私ここで大丈夫やから」隼人の目を見て話すと、隼人はお礼だけ言って店へと戻っていった。

    2008-12-02 09:52:00
  • 210:

    名無しさん

    お?新キャラ登場や?

    2008-12-02 10:20:00
  • 211:

    ◆KpeZwSBr9w




    それから数日━「お疲れさまでしたぁ」まだ営業してる店を1人で出ていく。体調があまりよくなくて早退。もっと早くあがりたかったけど、マネージャーからお願いされて0時まで頑張った。

    2008-12-02 10:40:00
  • 212:

    ◆KpeZwSBr9w

    慢性肩こりで、月に一度ひどい頭痛と吐き気がする。起きた時ちょっと頭痛がしたから、なんかひどくなりそうだとは思ってたんだけど…駅までの道を歩く度々、ズキンズキンと痛む頭。早く帰って半身浴しよ…。

    2008-12-02 10:43:00
  • 213:

    ◆KpeZwSBr9w

    駅のホームでずらりと並ぶ人、人、人。ぞっとする…。座れそうにないなと思いながら少しでも人が少ない所を探して歩く。やっぱりタクシーで帰ろかな…気分悪すぎ…。ベンチに座りたくてもベンチも既に人が座っている。

    2008-12-02 10:46:00
  • 214:

    ◆KpeZwSBr9w

    「あれ?まりちゃん?」どっからともなく呼ばれ、指でこめかみを押さえながら視線を向けると、そこには隼人。「あっ…どうも」挨拶なんてしてられない。気分が悪すぎる。「どうしたん?何か顔色悪いで」「肩こりひどくて吐き気がすんねん…」隼人が何でここにいるとか聞く余裕すらない。

    2008-12-02 10:49:00
  • 215:

    ◆KpeZwSBr9w

    「大丈夫?まりちゃんどこで降りるん?」私は、降りる駅を話すと隼人は驚いた。「俺の降りる駅の2つ手前やん。一緒に帰ろ」私は、もう何でもいいから帰りたくてうなずくと、隼人が私のカバンを持ってくれた。

    2008-12-02 10:53:00
  • 216:

    ◆KpeZwSBr9w

    その時━━向かいのホームにやってきた電車がゆっくり動きだし、向かいのホームの人が見えた。その中で、りょうの姿を見つけてしまった。りょうの隣には派手な女の子がいて、手を握り全くこちらに気づく事なく歩いていく。頭痛とは違う痛みが走る。

    2008-12-02 11:18:00
  • 217:

    ◆KpeZwSBr9w

    視線をそらしたいのに、そらせない…。2人はよくお似合いだった。女の子の顔まではよく分からないけど、雑誌から抜け出したような2人。瞬きする度に胸がズキンと痛む…。私とりょうの関係を表すかのように、私が乗る電車がホームにたどり着き、私とりょうの間にまるで壁ができたように思えた…完全に終わった事は分かっていた。りょうとは、もう関わらない事も分かっていた。分かっていたけど、心のどこかで何かを期待していた…

    2008-12-02 11:24:00
  • 218:

    ◆KpeZwSBr9w

    どこかで期待していた。不在着信の文字を見る度に、りょうからではないかと胸が弾んでいた…。でも…もう終わったんだよね…私とりょうは周りから見ても不似合い。「まりちゃん座り?」車内で隼人が私を空いてる席に座らせてくれた。ドアの近くの補助シート。私は座ると隼人はすぐ前に立ち、私のカバンを肩にかけてる。

    2008-12-02 11:28:00
  • 219:

    名無しさん

    主サン頑張ってね☆

    2008-12-02 11:29:00
  • 220:

    ◆KpeZwSBr9w

    書き込みありがとうございます。更新遅くて本当にごめんなさい。

    2008-12-02 11:36:00
  • 221:

    ◆KpeZwSBr9w

    「大丈夫?気分悪くなったら言ってや?我慢したあかんで」隼人は電車の中で何回か私に、そう話しかけてきただけで会話なんてあまりしなかった。 「ありがとう」先に私が降りる駅があるため、カバンを受け取り隼人にそれだけ話す。「うん。気を付けて」手をふり電車から降りる。連絡先なんて交換することもなく。

    2008-12-02 17:59:00
  • 222:

    ◆KpeZwSBr9w

    翌日、同伴の為早めに電車に乗ると隼人を見つけた。隼人は私に気付き自分の隣に私に座るように話したので座った。「昨日はありがとう」「治ったん?気分悪いのは」「うん」「まりちゃん今日何時から?」「同伴やねん。そっちは?」「一部が6時からやからいっつもこの時間」 昨日しなかった会話をしている私達。偶然が二回も重なると変な親近感がわく。

    2008-12-02 18:04:00
  • 223:

    名無しさん

    更新いっぱい('-'*)アリガト♪

    2008-12-02 22:05:00
  • 224:

    ◆KpeZwSBr9w

    隼人は実家から通ってる事、父親が隼人が20歳の時てでいった事、今の店の役職をしている事など話してくれた。 不思議だった。偶然コンビニの前でぶつかった人と今こうやって会話している事が。 隼人は私がコンビニでぶつかり、エレベーターの中で泣いていた子だというのを覚えてないのかな。

    2008-12-03 02:03:00
  • 225:

    ◆KpeZwSBr9w

    「彼氏はおらんの?」「いないよ」「おりそうやのにな」「別れたばっかりやねん」ぎこちないような自然なような会話のやりとり。ホストである隼人に彼女がいるかどうか聞いても答えないだろうと思い、私は聞かなかった。

    2008-12-03 02:07:00
  • 226:

    ◆KpeZwSBr9w

    連絡先も聞いてない。もう会うこともない人。でも、なんだか前から知ってるような人…。不思議な感じがした…。電車を降り、2人で改札を抜ける。「じゃあ」「あっ、」隼人がそう言ったので私は足を止めた。改札から抜けた人が次々と歩いていく中で2人だけ立ち止まっている。

    2008-12-03 02:10:00
  • 227:

    名無しさん

    更新ありがとう?
    おもしろい〜?

    2008-12-03 03:46:00
  • 228:

    ◆KpeZwSBr9w

    隼人はスーツの胸ポケットから名刺入れを出し、そこから名刺を一枚取りだし私の前に差し出してきた。 「なんかあったら電話してきてほしい」名刺には、源氏名の下に携帯番号とメルアドが印刷されてある。「私、店とか行かない「そういうんじゃないから」

    2008-12-03 15:04:00
  • 229:

    ◆KpeZwSBr9w

    私は頭を左右に降った。「いらない」隼人の目は見ずに答えると、貰い手をなくした名刺は隼人のポケットへ。「ホストって損やわ(笑)」苦笑いの隼人。「ホステスだって同じやで。じゃあ行くわ」「おぅ。またね」「うん」私は、人混みに紛れながら客の元へと急いだ。

    2008-12-03 15:09:00
  • 230:

    ◆KpeZwSBr9w

    それから一週間後━。私は平日に店を休んだ。たまに行きたくない病が起こり、本当にたまになんだけど、仮病を使って休んでしまう。 特に用があるわけでもないのに、化粧をして私は家を出た。外はすっかり暗くなっている。今日は家の近くにあるレンタルショップで新作映画でも借りて家で見よう。

    2008-12-03 15:14:00
  • 231:

    ◆KpeZwSBr9w

    そう思い駅前に向かう。帰宅時間と重なっているからか、駅は人でごった返していた。「まりちゃん!」声をかけてきたのは隼人。私服姿で私の前に来た。あまりにもびっくりしすぎて目を見開く私。「えっ…何してんの?!びっくりした」「ずる休みしてん(笑)」「隼人も?私もずる休み(笑)ってかなんでこんな所におるん?」「車で連れ迎えに来たねんけど、まだ来ないからブラブラしてんねん」

    2008-12-03 15:19:00
  • 232:

    ◆KpeZwSBr9w

    彼女かな…ふとそう思ったけど別に聞く理由が私にはないし、どうでもよかったから聞き流した。「じゃあ」「あっ、まりちゃん時間ない?」「え?」「連れまだ来ないし、時間あるならお茶でも…」「私、映画借りに行くねん「んじゃ俺も行く」私の話しを最後まで聞かずに隼人はテクテクとレンタル屋に向かって歩き出した。

    2008-12-03 17:27:00
  • 233:

    ◆KpeZwSBr9w

    隼人は私服になると、なんだか若く見えた。やっぱ年下なんやな…。不思議で仕方なかった。なんで隼人とレンタル屋にいるのかが。周りの客は隼人をちらちらと見ている。確かに見た目あか抜けてるしカッコいいもんな…。

    2008-12-03 17:30:00
  • 234:

    名無しさん

    なんか主サンって勘違い女みたい

    2008-12-03 18:07:00
  • 235:

    名無しさん

    ↑そんなことないから?
    更新楽しみにしてます?

    2008-12-03 21:26:00
  • 236:

    名無しさん

    ↑そんなことないから?
    更新楽しみにしてます?

    2008-12-03 21:27:00
  • 237:

    名無しさん

    楽しみ?

    2008-12-03 23:10:00
  • 238:

    ◆KpeZwSBr9w

    ランキングのコーナーで隼人と見た映画について語りながら選んでいく。「これ見た?」隼人が手に取ったDVDのパッケージを見て私から笑顔が一瞬なくなる。それはりょうと何度か見た2人のお気に入りの映画だった… ど く ん ・・・

    私は頷けずに頭を左右にふった。「お客さんから進められたんやけど、なんかそういうジャンル苦手で…」

    2008-12-04 01:51:00
  • 239:

    ◆KpeZwSBr9w

    「そうなんやぁ…これお薦めやねんけどなぁ…」「…あっ、これ借りよっ」とりあえず目についたDVDを手に取り違うコーナーへと行く私。違う列を歩いていく。

    2008-12-04 01:56:00
  • 240:

    ◆KpeZwSBr9w

    「あっ…」思わず声が出た。手に持っていたDVDが滑って床に落ちた。目の前に、りょうと若い女の子がいて、私の声にりょうが気付き視線が合う。

    2008-12-04 01:58:00
  • 241:

    ◆KpeZwSBr9w

    「りょう、これ見たい!」何も気づいてない女の子が、りょうの手を繋いだままぐいっと引っ張りりょうの視線がそれた。「まりちゃん落ちたで」隼人が私の足元に落ちたDVDを拾う。りょうが隼人を見ると、隼人がりょうに気づいた。

    2008-12-04 02:01:00
  • 242:

    ◆KpeZwSBr9w

    なんで…なんでこんな所に… りょうがおるん??…最悪や… 女の子と繋がれた手がやけに目につく。「おぅ、しょう何やってるん?」隼人が笑顔でりょうに話しかける。…なんで?りょうの事知ってるん?…隼人を見ると隼人は笑顔でりょうに話しかける。

    2008-12-04 02:04:00
  • 243:

    ◆KpeZwSBr9w

    「あっ、隼人さん!」女の子が隼人に気づく。「おっ!まみちゃんやん!あぁそっかまみちゃん家この辺やもんなぁ。こないだありがとうなごちそうさま。今日は?同伴?」「えっ違うよ〜?りょう休むから、一緒に久々映画みるねん。な?りょう?」まみという女の子が、りょうに話しかけるとりょうはうなずいた。

    2008-12-04 02:07:00
  • 244:

    ◆KpeZwSBr9w

    「そうなんや。あぁそうかお前の店売上達成したら1日休みとれるもんなぁ」「はい。隼人さんはお休みですか?」「あぁ俺はただのサボり(笑)役職はほんま大変やからなぁ。ストレスたまるわ(笑)」3人は仲良く楽しそうに話していた。私はかなり気まづくてここにいたくない。

    2008-12-04 02:12:00
  • 245:

    ◆KpeZwSBr9w

    「隼人さん聞いてよ〜!りょうまた掲示板で叩かれてんねんで〜?んまうざいわ〜りょうは枕なんかせんのに!まみと付き合って3ヶ月になるけど、毎日家帰ってくるし!」まみの言葉に体が固まる。3ヶ月って…私とまだりょう別れる前やん…。りょうの顔は見れなかった。「まぁ人気あるししゃあないわ(笑)なぁ?りょう」まみは、りょうが枕してる事知らないんだ…。

    2008-12-04 02:15:00
  • 246:

    名無しさん

    読んでます?

    2008-12-04 02:25:00
  • 247:

    ◆KpeZwSBr9w

    「お金払ってくるね」私は隼人にそれだけ言い、さっさとレジへ進む。3人は仲良く話してるみたいで笑い声がレジまで聞こえてきた。…早くここから立ち去りたい。店員の説明がやけに苛つく。「返却は明日でお願いします。ありがとうございました」店員から袋を受け取ると隼人がやって来た。何も知らない隼人は笑顔。「びっくりしたぁ。あいつクラブ∞のNO1の子やねん。男前やろ?うちで働いてくれんかなぁ」自然と早足になる私に隼人はりょうの話しをしてくる。

    2008-12-04 03:08:00
  • 248:

    ◆KpeZwSBr9w

    聞きたくない。隼人の話しに笑顔なんて向ける余裕がない…。「まりちゃんはホストとか行かないん?」「ホスト嫌いやねん私。平気で枕するし!」いらっとしてついつい声が大きくなる。話してる相手がホストだという事に後で気づいた。隼人は一瞬表情が固くなる。

    2008-12-04 03:11:00
  • 249:

    ◆KpeZwSBr9w

    「まぁそういうイメージあるわな(笑)でもみんなそういう訳ちゃうで?」「…ごめ…っ」気づけば視界が歪んでいた。堪えきれなくて涙が溢れこぼれ、隼人から顔をそらして早足で歩く。

    2008-12-04 03:13:00
  • 250:

    ◆KpeZwSBr9w

    ちゃんと気持ちなくなってからなら、りょうの姿見ても平気だった。誰と何してようがきっと平気に過ごせる。ばったり会っても動揺なんてしない。手を繋いでようがキスしようがきっと、平気。

    2008-12-04 03:16:00
  • 251:

    ◆KpeZwSBr9w

    でも…今はさすがにきつい。そんなすぐに気持ち切り替えれない。どこかで何かを期待してる自分が情けなくて悔しくて、でも吹っ切る方法なんて思い浮かばない。 人前で泣くのが何より嫌いだったのに…堪えきれない…うつむいて早足で人混みの中をすり抜ける私。 ぐいっ。腕をつかまれ足が止まる。顔はそむけたまま。

    2008-12-04 03:20:00
  • 252:

    ◆KpeZwSBr9w

    「どないしたん?俺なんかあかん事言った?」隼人の言葉がやたら胸に突き刺さる。もうほっといて…。ぶんっ。隼人が掴んだ手を振りほどく。路上で歌を歌う声や人の笑い声がやけに響く…。

    2008-12-04 03:22:00
  • 253:

    ◆KpeZwSBr9w

    「付き合わせてごめんね、じゃあ」それだけ言い、歩こうとすると隼人が私の前に立つ。私はうつむいたまま…涙がどんどん零れていく。ひき止めるこの足がどうして…どうしてりょうじゃないの…?…もしりょうなら…これが隼人じゃなくてりょうなら……りょうなら…………



    りょうならどうなの?りょうならどうなの?どうにもならないじゃない…………許せる程心が広いならあんな思いしてまで突き放さなかったよね…。

    2008-12-04 03:27:00
  • 254:

    ◆KpeZwSBr9w

    拒んでいたりょうの笑顔が甦る。こんな時に、楽しかった思い出が甦る…。私の手を握り、抱き寄せ一人にしないからって言ったあの言葉が甦る…。私の料理を美味しいと笑顔で言った。私がいれば何でも頑張れるからって抱き寄せた。……………あの子にも同じような事言ってるんだよね………………

    2008-12-04 03:31:00
  • 255:

    ◆KpeZwSBr9w

    「もしもし、ごめん今日無理やわ。うん、また電話するわ。はいはい」隼人はどこかに電話をしていた。うつむいてるから足元しか見えない。今顔を上げると泣き顔を見られる…。「いこうか」「帰るわ…「いいから」隼人は強引に私の腕を引っ張り歩き出す。「いいってば!」そう言っても隼人は私の腕をはなさなかった。

    2008-12-04 04:09:00
  • 256:

    ◆KpeZwSBr9w

    つれてこられた所に車があり、隼人が私を助手席に乗せドアを閉め、すぐさま運転席に乗る。後部座席からティッシュを出し、私に渡し車がゆっくり動き出した。「ぱぁっと遊びいこ!」「帰る」「無理」「いいわ降りるから」走ってる車のドアを開けようとすると鍵をしめられた。「ゲーセンいこ!「嫌やって言ってるやんか!「んなら泣くなや!俺な泣く女嫌いやねん!「ほんならほっといてよ?!なんなん?「好きやからしゃあないやんけ」

    2008-12-04 04:15:00
  • 257:

    ◆KpeZwSBr9w

    そのことばに私はびっくりして隼人を見ると、隼人は恥ずかしそうな表情を見せた。「前エレベーターで泣いてたやろ?あん時から気になってたんやって…んま俺こんなキャラちゃうんやけど」

    2008-12-04 04:17:00
  • 258:

    名無しさん

    隼人好き?

    2008-12-04 05:29:00
  • 259:

    ◆KpeZwSBr9w

    車からは[EXILE]の曲が流れていた。「さっき会ったホストおるやろ?」「さっき?しょう?」頷く私。「付き合ってたねん…本名はりょうって言うんやけど…りょうは枕やねん。売り上げの為なら誰とでも寝る。それを悪いとすら思ってない…。ホストはみんなそうなんかな…」うつむいて話す私。隼人は少し黙っていた。

    2008-12-04 06:14:00
  • 260:

    ◆KpeZwSBr9w

    「そうやったんや…しょうを庇う訳やないけど、ホストなりたてん時って必死やん?俺もそうやけど、昔枕しとってそれで売り上げあげとった…でもずっとそうはいかへんやん?ホストを正当化するつもりないし、やっぱ男としては情けない仕事かもしれん。ホストは軽いとか言われてもやっぱ仕方ない部分ってある。 でも、ホストも人間やしいつまでも誰とでもやれる訳ちゃう。 ましてや役職なんかについたら、そんな簡単に誰とでもなんかできんし、長くこの業界おるホストは逆に奥手やったりするからなぁ。

    しょうも今はそうやって客捕まえてるかもやけど、一度頭打って落ちて、そこから這い上がるんちゃうか?今は楽しい時期なんやと思うわ」

    2008-12-04 06:21:00
  • 261:

    ◆KpeZwSBr9w

    りょうとまみの姿が浮かび、私は頭からかき消そうと窓から見える景色を見ていた。 「ある時気づくねん…客がホストに騙されてるんじゃなくて、ホストが客にいい風に利用されてるって事に。真剣に大事にしたい子程、おらんくなるし…ホスト辞めたら早いんやろうけど、そこまでできへんし…まぁ情けないわな…役職ついてるけどこの先いつまでもやっていける訳やないしな…最近ほんまに辞めようか悩んでるねんけど、一部で任せれる奴おらんし、まぁあと一年は辞めれないわな…」

    2008-12-04 17:50:00
  • 262:

    ◆KpeZwSBr9w

    道路を走る車のライトがイルミネーションのように、キラキラと輝いて見えた…隼人はどこへ向かっているのだろう。車内で流れる曲が変わり、りょうがよく家で歌っていた歌が流れ始め、胸が痛くなる…。今、隣にいるのがどうしてりょうじゃないんだろう…

    2008-12-04 18:36:00
  • 263:

    ◆KpeZwSBr9w

    「はい到着!レンタルしたやつ車置いとき?」車から降りると目の前に巨大なゲームセンターが見えた。「ゲームするん?」「ん?気晴らしにはいいやろ?嫌やった?」私は頭を左右に小刻みに降ると、隼人はにっこり笑った。

    2008-12-05 03:17:00
  • 264:

    ◆KpeZwSBr9w

    「荷物貸して?」隼人は私のカバンを持ち、2人でゲームセンターに入ると一気に騒がしい音楽が飛び込んできた。ゲームセンターなんて久しぶりで、隼人と2人でたくさんゲームして気づけば私は大笑いしていた。

    2008-12-05 03:24:00
  • 265:

    ◆KpeZwSBr9w

    UFOキャッチャーに何度も挑戦して、お菓子もたくさん隼人は取って私にとるたびに手渡してた。私がいいなぁと言ったぬいぐるみも…。

    2008-12-05 03:26:00
  • 266:

    ◆KpeZwSBr9w

    二時間くらいして2人でゲームセンターから出て車に乗り込む。店員からもらった袋にたくさん入ったお菓子とぬいぐるみを私は何度も眺めてはしゃいでいる。隼人はそんな私を見てなんだか嬉しそうだった。

    2008-12-05 03:29:00
  • 267:

    ◆KpeZwSBr9w

    「次どこ行く?」車を走らせながら私に聞く隼人。「お腹すいた!」ゲームセンターのままのテンションで元気よく答える私。「了解!」笑顔で嬉しそうにそう答えた隼人に笑顔を向けた。

    2008-12-05 03:34:00
  • 268:

    ◆KpeZwSBr9w

    「まりちゃんって幼いとこあるんやなぁ(笑)」「え?」「いや、なんでもない」「ふーん」テンションが上がったままの私は、隼人と車内から流れる曲を2人で熱唱。隼人は時々歌詞をわざと変えて、私は手をたたいて爆笑。

    2008-12-05 03:37:00
  • 269:

    ◆KpeZwSBr9w

    その夜は本当に楽しかった。隼人はふざけて、私をよく笑わせる。私の笑う顔を見て隼人はなんだか嬉しそうだった。「今日はありがとうね!」「こっちこそありがとう」車は私の家の前の道に停まる。「あっ、なぁなぁ連絡先…」隼人が携帯を探しながら私に話す。

    2008-12-05 04:12:00
  • 270:

    ◆KpeZwSBr9w

    「また会えるから…」「えっ、でも俺営業とかしんよ?それに「連絡しなくても、また会えるよ。こんだけばったり会ってるんやし。隼人が営業せんって言っても私はやっぱりどこかで疑ってまう。そんな自分が嫌やから」

    2008-12-05 04:15:00
  • 271:

    ◆KpeZwSBr9w

    一瞬隼人は黙り、私に笑顔を向ける。あの一瞬で何を思ったのかは分からない。「分かった!んじゃまた…やな」「うん。またね!ほんまに今日はありがとうね楽しかった」車から降りてドアを閉め、手を振って隼人の車が去るまで見送り私は家に入った。

    2008-12-05 05:04:00
  • 272:

    名無しさん

    ほんまに実話?!
    小説としてはすごくおもしろぃので楽しく読ませてもらってます☆
    がんばってくださいo(^-^)o

    2008-12-05 05:38:00
  • 273:

    ◆KpeZwSBr9w

    実話ですよ。仮名ですが…。

    2008-12-05 05:48:00
  • 274:

    ◆KpeZwSBr9w

    翌日、不在着信があり確認すると りょうからだった。ねぼけていたのにその名前を見て目が一気に覚めたが、胸が痛い…。隼人が取ってくれたお菓子やぬいぐるみが入った袋がまだ玄関に置いたままで、結局見なかったDVDを返却しなければならない。

    2008-12-05 05:52:00
  • 275:

    ◆KpeZwSBr9w

    隼人の連絡先聞けばよかった…。携帯をさわりながら昨日聞かなかった事を少し悔やんでいた。偶然会えたけど、次はもうないかもしれないのに…。

    2008-12-05 05:55:00
  • 276:

    ◆KpeZwSBr9w

    でもまたその偶然が数日後訪れた。アフターが終わり、私がタクシーに乗る為に広い道路に向かい1人で歩いてる時。「あれ?まりちゃん」隼人の声がした。視線を向けると隼人がいた。時間は3時過ぎ。

    2008-12-05 05:59:00
  • 277:

    ◆KpeZwSBr9w

    「びっくりしたぁ…何してんの?アフター?」「さっき客送ってったとこやねん。まりちゃんは?アフター?」「うん。今からタクシーで帰る」まさかまた会うなんて…しかもこんな時間やし。「ほんまにまた会ったな(笑)びっくりやわ。あっ…」隼人が私の後ろの方を見て視線を止めたから、気になって私は視線を向けようとすると、隼人が私の腕を掴んで走り出した。

    2008-12-05 06:54:00
  • 278:

    ◆KpeZwSBr9w

    突然の出来事で走りながら私は、理解できなかった。「なっ何?!何がおきたん?」角を曲がってすぐ足を止め私の腕をはなした隼人。広い道路から真逆の方向だった…。「しょうがおったねん…見たくないやろ」え…りょうが………隼人、もしかして私に気を使って…「この時間はなるべくあそこ歩かない方がいいで。あの通り∞のホストよく歩いてるからさ…」

    2008-12-05 06:58:00
  • 279:

    ◆KpeZwSBr9w

    「そうなんや…でもあそこ通らなきゃ遠回りなるし、あっちの道は暗いし…。引ったくりとかあの道多いってよく聞くからなぁ…」一本道をそれるだけで、薄暗く人通りがなくなるから、怖い…

    2008-12-05 07:01:00
  • 280:

    ◆KpeZwSBr9w

    「まり」違う声がした。後ろから。その声を聞くと同時に胸が痛くなり、鼓動が早くなった…視線を向けるとそこには、息を切らしたりょうが立っていた。なんで…

    2008-12-05 07:03:00
  • 281:

    ◆KpeZwSBr9w

    りょうと目が合う…。りょうは私の姿を見て追いかけてきたんだろう…一体なんのために…私とりょうの間に隼人が入り、りょうが見えなくなった。

    2008-12-05 07:07:00
  • 282:

    ◆KpeZwSBr9w

    「おつかれさまです」「おう」「すいません、まりに話しがあるんです」2人が会話する。りょうが私に話し?何の? 私は隼人の隣に移動すると、りょうが私の腕を掴んだ。 いきなり。隼人がすぐさまりょうの腕を私からはなそうとりょうの腕をつかむ。

    2008-12-05 07:10:00
  • 283:

    ◆KpeZwSBr9w

    まり「何?話って」 りょう「隼人さん放してください」隼人「お前がはなせや?」隼人の声が低くなる。意味が分からない…なんなんこの緊迫感は… 隼人を見るとあきらかに隼人は怒っている表情…

    2008-12-05 07:13:00
  • 284:

    ◆KpeZwSBr9w

    「お前さ、掲示板に書きすぎやねん」りょうが隼人に構わず私に、いきなり声を低くしてはなした。私を睨みながら…「は?」いきなり意味不明な事を言われ私はそう答える。掲示板なんて一度だって書き込んだ事もなければ、あの日から全く見ていない。

    2008-12-05 07:16:00
  • 285:

    ◆KpeZwSBr9w

    「しらこいねん。お前しかおらんから。営業妨害やねんけど」りょうから言われる言葉の意味が全く分からない。冷たい覚めた目で私を見るりょうは、私を邪魔にしか思ってない事が分かった。でも、私には何の事か全く分からない。 「まりちゃんがそんな事するわけないやろ」「いや、こいつしかいないんすよ。隼人さんも掲示板見てるなら分かるでしょ?あの内容はあきらかにこいつなんです。おい、お前のせいでこっちは迷惑してんねんど。どないしてくれんねん」

    2008-12-05 07:20:00
  • 286:

    ◆KpeZwSBr9w

    「掲示板って?私なんも知らんけど…「お前なめとんのか?もうお前とは何の関係もないやんけ!」りょうの怒鳴り声が響く。腹が立つどころか、悲しくなってきた。何でそんな決めつけて話されなあかんの………「なんであんたにそんな事いわれな… バチンッ。。。私の頬に激痛が走り体がよろけた。りょうが私の頬に平手打ちをしたせいだ。

    2008-12-05 07:25:00
  • 287:

    ◆KpeZwSBr9w

    「なめた真似しとったらいてまうどこら」りょうが私の胸ぐらを掴もうとした時、隼人がりょうの胸ぐらを掴みりょうにそう話した。冷静な低い声で。「隼人さんには関係ないでしょ。俺とこいつの話しなんで」「あの書き込みは、まみやろが。あいつ前からよう書き込みしとったやんけ。まみに聞けばええやろが。この子はこんな事せんわ。なんも分かってへんのはお前やろ。この街で仕事しときたいんやったら、我がの行動つつしめよ?天狗なっとったら潰されんねんからな」

    「は?なんすか?それ。天狗と掲示板と関係ないじゃないすか「しょうがうちの従業員の客汚いやり方で引っ張ってんのみんな知ってんねん。こっちが黙ってたらお前次から次に…お前ホストできんくなるぞ…」

    2008-12-05 07:34:00
  • 288:

    ◆KpeZwSBr9w

    2人が話してる最中に私は、りょうの真ん前に行きりょうに平手打ちした。唇を噛み締めながら…掲示板の事はどうでもよかった。りょうから平手打ちされた事もどうでもよかった。どうでもよかったわけじゃないけど、そんな事より悲しかった。なんか悲しかったんだ…。

    2008-12-05 07:37:00
  • 289:

    ◆KpeZwSBr9w

    りょうは私の顔を見て、視線をそらした。「落ちるとこまで落ちたらいいねんあんたなんか…私が掲示板書いたって思うならそれで構わん…勝手に勘違いしてればいい。裁判でもなんでもしたええやん。困るのはりょうやから…」今までの期待や、りょうへの気持ちが一気に冷めていく…あんなに思い続けてきた感情が崩れていく。

    2008-12-05 07:41:00
  • 290:

    名無しさん

    めっちゃ切ないなあ
    てか手あげる男多いな最近

    2008-12-05 08:45:00
  • 291:

    ◆KpeZwSBr9w

    「おぅなんでもしたるわいや!迷惑料ちゃんと払えよ?」 りょうの口から聞きたくない言葉をはかれた。迷惑料なんてなんでそんな事…出会った頃のりょうなんて今目の前にいるりょうからは欠片も見えない。ここにいるのは、━りょう━ではなく━しょう━なんだ。りょうは、完全に自分を見失っている…ここにいるのは、私が大好きなりょうじゃない。りょうの中にいるもう1人の━しょう━という人間なんだ。

    2008-12-05 15:02:00
  • 292:

    ◆KpeZwSBr9w

    『悔しさ』でもなく『腹立たしさ』なんてものでもない。『悲しさ』とは違い、『絶望』でもなく、そんな言葉よりぴったりくるのは、『情けなさ』だ…。りょうに対してではなく、自分が情けなかった…。一気に覚めた感情からは、情けなさが溢れてくる。ようやく悪い夢から目覚めたような、そんな感覚だった。なんでこんな奴の事を好きだったんだろうか…いや、出会った頃の彼は今でも好きだ。兄弟の為に頑張っていた事は事実だから…

    2008-12-05 15:07:00
  • 293:

    ◆KpeZwSBr9w

    私が好きなりょうは、今の彼じゃない。こんなにも変わってしまったりょう…。環境が人を変えるというけれど、こんなにも変えるなんて…。でも、これですっきりした。もう、待つ事もないし傷つくことさえない。不在着信にどきっとすることもなくなる…落ちるとこまで落ちればいいねん…私には関係のない人なんだから。

    2008-12-05 15:11:00
  • 294:

    名無しさん

    更新ありがとう?
    楽しく読んでます?

    2008-12-05 15:17:00
  • 295:

    ◆KpeZwSBr9w

    「隼人さん!」どこからともなくホストが3人駆けつけた。隼人が働く店の従業員だろう。3人のうちの1人がりょうと隼人の間に立つ。「おいこらお前隼人さんに何やっとんねん」「あ?」従業員は巻き舌で睨みながらりょうに話し、りょうは眉間にシワをよせて答えた。今にも殴りかかりそうな従業員。隼人が従業員の腕をつかむ。隼人「お前等なんでここにおんねん」従業員1「客が電話してきたんス。隼人さんとしょうがもめてるって…」私の後ろに立ってる従業員が隼人に話す。 隼人「おい、ヒカルお前はいいから店に行け。二部営業があるやろ」りょうと睨みあってるのはヒカルという名前。

    2008-12-05 15:44:00
  • 296:

    ◆KpeZwSBr9w

    ヒカル「なんでっすか?」隼人「いいから」 その時、りょうがヒカルの胸ぐらをつかみいきなり殴った。鈍い音がして私は、びっくりして動けなくなった。 ヒカルはすぐさまりょうを殴り返す。2人がりょうとヒカルの間に入る。誰もいない路地に怒鳴り声が響き渡る。

    2008-12-05 15:51:00
  • 297:

    ◆KpeZwSBr9w

    隼人「ヒカル!やめろ!」隼人が怒鳴るとヒカルの動きがピタリと止まった。りょうも。止まりそうな雰囲気なんかじゃなかったのに…たった一言で…りょうは隼人が働く店の従業員なんかじゃないのに…。 ヒカル「なんでっすか?!「お前等の気持ちも分かるけど、こらえろ…な?…おい、しょう、お前はこいつ等の客を汚いやり方で取った事わかるやろ?…取られた方が悪いって思っとるやろうけどな、汚いやり方で取るんはやめとけ。この街で働きたかったらやめとけ。次もし同じ事したら俺が許さんからな。それで分かるやろ?…お前等も戻れ。ここは店の外やけど、誰に見られとるんか分からんねんぞ。腹立たしい気持ちは分かるけど、それなら売り上げあげろ」

    2008-12-05 16:00:00
  • 298:

    ◆KpeZwSBr9w

    りょうは隼人から視線を私に向けた。何を言うわけでもなく、その場から立ち去り3人は隼人に謝り、隼人は「ありがとうな」それだけ話し3人をその場から立ち去らせた。隼人はきっとみんなから慕われてるのだろう…。じゃないと喧嘩が収まるわけないし、ここに3人が駆けつけるわけない。

    2008-12-05 16:05:00
  • 299:

    ◆KpeZwSBr9w

    静まりを取り戻した道に私と隼人だけが残った…。「大丈夫?」隼人が私の顔を覗き込み、ぶたれた頬を心配そうに見る。そして優しく頬をさすってくれた。

    2008-12-05 16:07:00
  • 300:

    ◆KpeZwSBr9w

    「ごめんね…巻き込んで」「気にしんとってや?女殴るとか最低やな…大丈夫?」頷くと同時に隼人の指先がずれて、私の唇に当たった。 隼人と目が合う…顔が近い…。私はうつむいて隼人の指先から顔をはなした。

    2008-12-05 16:56:00
  • 301:

    ◆KpeZwSBr9w

    隼人がもしホストじゃなかったら私はきっと………きっと好きになっていただろう。この時私はそう思った…でも、ホストに自分だけの愛を求めてもホストをしている以上は、どうにもならない。好きになっても、仕事上不安がつきまとう事を私は知っていた。

    2008-12-05 16:59:00
  • 302:

    ◆KpeZwSBr9w

    りょうからはそれ以降不在着信が残る事もなければ、ばったり会う事もなくなった。それは、りょうがそれから1ヶ月くらいしてから店をとんだからだ…。気になってひらいた掲示板で知った。

    2008-12-05 17:01:00
  • 303:

    ◆KpeZwSBr9w

    隼人とはあの日以来ばったり会う事もなくなった。
    連絡先は交換しないままあの日私はタクシーに乗り1人で帰ったから。また偶然が起こるかもしれないけど、私と隼人はただの知り合いなだけで、それ以上になることはまずない。

    2008-12-05 17:03:00
  • 304:

    ◆KpeZwSBr9w

    たった一度だけ唇にふれた隼人の指先の感覚がなぜか、キスと同じと思い一瞬隼人を好きになりそうになったけど、私にはそれはもうできなかった。ホストに愛は求めるだけ自分が苦しむ。ホストはホストでしかない。隼人は私がホストがいやな事知っていた。本当に好きなら彼はホストをやめるから、付き合ってと言っただろう…。それを言わなかったのが彼の答え。

    2008-12-05 17:07:00
  • 305:

    ◆KpeZwSBr9w

    今日も私はあの街に出る…。偶然がもしかしたらあるかもしれない。隼人との偶然ではなく、違う誰かとの偶然を私は期待している…。ホストにはもう心を許す事はまずない。どれだけ好みだろうがいい人だろうが私は、もう惚れる事はない…。来週から私は、昼の仕事をしはじめる。夜は引退。

    2008-12-05 17:10:00
  • 306:

    ◆KpeZwSBr9w

    本当の幸せを自分で掴むために…



    完。

    2008-12-05 17:11:00
  • 307:

    ◆KpeZwSBr9w

    ここまで読んでくださいまして本当にありがとうございます。実話だけに、盛り上がりは欠けますが…だらだら書いても仕方ないと思い、淡々と書きました。また次回も書きますのでよかったら読んでください。

    2008-12-05 17:43:00
  • 308:

    ◆KpeZwSBr9w

    次回作は『靴』です。

    2008-12-05 18:18:00
  • 309:

    名無しさん

    面白かったです。
    次回も読みますね。

    2008-12-05 18:59:00
  • 310:

    名無しさん

    完結お疲れさまです? 次も楽しみにしてるんで頑張ってね?

    2008-12-05 20:42:00
  • 311:

    名無しさん

    主さぁん、お疲れ様でした(*^◇^)_旦~~
    最初からずっと読んでました☆
    最後まで書いてくれてありがとうm(__)m

    2008-12-05 20:45:00
  • 312:

    名無しさん

    なんか終わり方が・・・

    2008-12-05 20:48:00
  • 313:

    名無しさん

    隼人と付き合きあってほしかったなー
    主さんの気持ちも分からんくはないけど、ホストじゃない職業の人も浮気する人もおれば何股もかける人だっておるのに…って思って見てました(>_

    2008-12-06 07:00:00
  • 314:

    名無しさん

    ヘルス&ソープ
    12月かなり忙しい♪♪10万以上可能★この一ヶ月頑張ってみませんか?
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    ana1 ドコモ まで

    2008-12-08 04:04:00
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