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1:
◆1pKdxKNrNo
?は?http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1138919740/-52006-04-03 01:10:00 -
550:
◆1pKdxKNrNo
彼の悪気ない一言に気を悪くしてあたしは勝手にフラフラと店を出た。トイレの前で愛ちゃんとマキ…。『綾帰るん〜!?』そう言う愛ちゃんに軽く手を降りながら。
『…もお嫌〜!!』
家に帰りベッドに転がり込んだ。嫌…嫌…。。見たくないし。。愛ちゃんとマキ。2006-06-16 03:54:00 -
551:
◆1pKdxKNrNo
『乳ちっさかったら何やねん!』ひとりでアホみたいに枕をバンバン叩いてたら、携帯がなる。
《着信:マキ》―…『ぅ〜…!』出たいケド、出たくナィ…。。あ、切れた…。
『あ〜あ…。。』
愛ちゃんは可愛い。ベッピンやし、性格も可愛いし…女の子らしい。マキのタイプよりちょい派手やけど、好きなタイプに入るやろな…。。2006-06-16 03:59:00 -
552:
◆1pKdxKNrNo
『…てか男なら誰でも行くってアレは!』
それ位言うトコなしの愛ちゃん。それに比べてあたしは―。。下品やし(よく客にゆわれる)、キツイ顔やし、社交性もなければ、男を立てるタイプでもない。
接客も客を立てて癒す愛ちゃんとは対照的に、ワガママで振り回す系のあたしは、仕事でも負けてるのだ。〈マヂへこむ…。〉比べるなとゆわれても比べてしまうよ…。。2006-06-16 04:06:00 -
553:
◆1pKdxKNrNo
愛ちゃんは積極的な方やから、マキが彼女と別れたって知ってるし、これからバンバン落としにかかるやろな。イヤ、もしかしたらもう今すでに―…。
『嫌やぁ!』携帯を手に取るが、勇気がない――。
―ドクンッ―…でも、もしかしたら今にも愛ちゃんと…〈―…ッ―…〉2006-06-16 04:18:00 -
554:
?リトル?
初カキコ?です(゚∀゚)
メッチャいぃですね?コノ話?
頑張って下さい(*´∀`)
邪魔してスイマセン?〃2006-06-16 09:41:00 -
556:
?晶?
お久です?
マキ本当かっこいいですねえ?やばいわあ(?≧∀)これからも頑張ってください?応援してます??2006-06-16 22:24:00 -
557:
名無しさん
?
2006-06-17 04:15:00 -
558:
◆1pKdxKNrNo
結局、根性無しのあたしは携帯を握り横になった。眠りに着く前に考えていた。電話を無視ったりブチッてみたりってゆう"駆け引き"は無駄だ。あたしの場合。基本お互い、例えば電話に出れなくても毎回掛け直したりしないし、気にもしない。"今まで"のその関係が普通すぎて効かないだろう。〈うわぁ…めさ厄介。〉かと言って遠回しなアピールなんかも絶対効果なしだ。なんたってあたしらは「幼なじみ」。。
2006-06-17 05:04:00 -
559:
◆1pKdxKNrNo
…でももうヤッちゃってる訳やし、もし伝えるなら、賭けに出るしかない。
イチかバチか――ホンマの"直球"で…。〈でもやっぱ怖いな…。。〉マキどんな顔するやろ?絶対冗談とかノリで済ませられそうになる。でもそこであたしはぶつかっていかなアカンのよな。
〈あ〜怖い…―。。〉2006-06-17 05:08:00 -
561:
名無しさん
?
2006-06-17 14:48:00 -
562:
名無しさん
ぁげ
2006-06-17 22:22:00 -
563:
◆1pKdxKNrNo
そんなこんなで連絡も出来ずにいたある日の事だった――。
『はよぉ〜!て、ぇ!?』いつも通りに店に行った時。知らない女の子がゾロッと座っていた。
『へ!?何なにッ?』そばにいた店長はハァと一度大きいタメ息をつき言う。
『みんな今日からの新人や!綾なかようしたれよ!』――と。2006-06-18 05:28:00 -
564:
◆1pKdxKNrNo
『え!?いやいや多いやろ!女の子足りてるやん!』
REIのレギュラーはパンパンなハズ。『実はな、MEIの女が一気に飛びよってん。もうこっちの女の子を行ったり来たりさすんも何やし、こっちで勉強さそかってなってん。』〈マジかよ…。〉
聞くところによると、MEIの方を一回閉めて、しばらくこっちで皆合同らしい。REIの現役メンバーを変えたくないらしく、あたしらを見て新人を育てさせるという事だ。2006-06-18 05:36:00 -
565:
◆1pKdxKNrNo
『マジびっくり…。笑』
別にあたし的にはなんの支障もないけど…。
『だから愛と綾は、新人に見せるつもりでいつも以上に接客頑張ってくれな!』〈そんなん嫌やなぁ…笑〉?2の百合チャンが休んでる今、あたしにプレッシャーがかかってくる。
〈頑張るしかないよな。〉あたしはプレッシャーとかそうゆうのが弱いとゆうか嫌いだ。2006-06-18 05:41:00 -
566:
◆1pKdxKNrNo
『やっぱこっち小さいっすね。』いつもよりもきっちりとスーツを身にまとって綺麗な髪を揺らす。そして店内を一周し、キャッシャーに入った。〈え…てか…。〉
『マキちゃんめさ男前なってる〜!笑』と、彼の髪を触る愛ちゃん。
おそらく美容院に行ったんだろう、前よりもカッコ良くなってるマキ。
『え〜皆、女の子頑張って!なんか困った事とかわからん事あったらコイツとか俺にゆーてきて。』愛ちゃんを指し言う。2006-06-18 05:54:00 -
567:
◆1pKdxKNrNo
〈アカン…めさカッコいい。〉変わった彼の姿にみとれてしまった。もちろんの事、女の子達の視線も彼に釘付けだ。更に―…
『みんなぁ、マキちゃんは愛のやから取ったら嫌やで〜♪笑』とマキの腕を組む愛ちゃんにも釘付けだ。
『あ〜もううるさい?。』軽くあしらうマキ。
〈―……。〉ダメだ。負けれない…。。2006-06-18 06:00:00 -
568:
◆1pKdxKNrNo
あたしがREIに来た頃から愛ちゃんはいた。そこからでもこの店では不動の?1。
この時、あたしは初めて思った。
"抜きたい。勝ちたい―。"
REIにきて初めて湧き出た「やる気 」だった。2006-06-18 06:03:00 -
569:
◆1pKdxKNrNo
"絶対抜く━━!"
その日からあたしは毎日そう心の中で密かに野望を抱いて仕事に励んだ。
客電もかなり時間を費やした。一部の客だけに受ける自分の接客方法を見直したりもした。毎日グラフを見て、必死になっていた。
何か、この密かな勝負に勝てたら――…愛ちゃんを抜けたら―…。マキに見てもらえる。幼なじみってゆう壁さえぶち破って…見直してもらえたら。―"告白"出来るカモ…―そんな気がしていた。2006-06-18 06:10:00 -
570:
◆1pKdxKNrNo
――が、そう簡単にいくハズもなく、差は縮まるんだけどまだまだ届かず、気持ちだけがヤケに焦っていた。新規にも積極的に着いたりするあたし。昔からあたしの仕事のやる気のなさを知ってた店長は、
『お前偉い!俺ホンマにお前がそんなやる気みしてくれて嬉しい!』と褒めて、軽く感動までしてくれていた。彼はと言うと―…。2006-06-18 06:17:00 -
571:
◆1pKdxKNrNo
『マキ!あの人あたし付けてやぁ!絶対いけるわ!』『…行ってこい。ほどほどにな。笑』
褒める訳でもなく、ダメ出しする訳でもなく、ただ黙って見ていた。
〈今に見とけよぉ〜!〉そんな気持ちで一杯なあたしはマキと愛ちゃんの仲良さげな姿を見ても、自分を落ち込まさない様に出来た。〈もうちょい、もうちょい―…〉2006-06-18 06:22:00 -
572:
◆1pKdxKNrNo
あっという間に締日がきた。負けた。でも?2に昇格。〈しょうがない。前半サボってたんやし!〉それでも確実に差は縮まってきてる。
『綾最近スゴいわぁ〜!笑愛もうかうかしてられへん!』愛ちゃんもチラっとそう溢したケド、それを言葉に出来るあたりまだ余裕だろう。あたり前か。
?2になったと言っても、?1との差はかなりデカイ。そこが愛ちゃんのスゴいところだ。2006-06-18 06:26:00 -
573:
◆1pKdxKNrNo
店長が言っていた。
『愛のグラフは底抜けの努力の結果やから。やからこそそれを維持出来るアイツはホンマにスゴい。』と。
あたしは思う。"きっと妥協できない性格なんだろうな"と――。週6、オーラス、早上がりナシ。抜け目がない。だから、ふとした時考える。2006-06-18 06:30:00 -
574:
◆1pKdxKNrNo
そんな頑張り屋の愛ちゃんだから。〈もうマキと付き合ってたりして…〉とか、色々。でもそんな事考える暇あったら客電しよ!そんな気持ちで毎日過ごしていた。
――でもなかなか追い付けない。〈なんで…これ以上…いや、まだいけるハズ!〉そんな自分との葛藤だった時だ。2006-06-18 06:33:00 -
575:
◆1pKdxKNrNo
あたしの一番太い客が切れた。〈痛すぎ…。〉この人が居ないとなればかなり困る。追い付くどころか、更に差をつけられ、下手すると違う人に抜かれる。
それ位熱い人だった。
〈何でなん―…っ。〉久しぶりにヘコんだ。でも、その間にも愛ちゃんのグラフは登っていく。焦る…。。調子良かったのに今月…。抜けるなら今月やったのに――…2006-06-18 06:38:00 -
576:
◆1pKdxKNrNo
『客はいずれ切れる。よお引っ張った方や!次頑張ったらええねん!』店長はそう言ってくれたけど、そんなの気休めにならない。
あたしは愛ちゃんを抜きたかっただけ。
『…さいやく…。』待機中そうボソッと呟いたあたしを見てマキが言った。
『何焦ってんの?お前。』『別に……。』理由なんていえない。特に彼には…。2006-06-18 06:41:00 -
577:
◆1pKdxKNrNo
『ユックリいつも通りやったらええやんけ。心配しんでも新人には抜かれへんて。笑』〈…なんなん。〉
イラっとした。新人に抜かれない様に頑張ってると思われてた事に。〈あたしそこまで仕事できひん訳ちゃうし!〉あたしは今「愛ちゃんを抜く為に頑張ってる」のに。あたしは思わず、口に出して言ってしまった。『あたしが愛ちゃん抜ける訳ないって思ってる?』2006-06-18 06:46:00 -
578:
◆1pKdxKNrNo
『へ?お前愛抜きたいん?笑』〈――…ッ。〉あぁ。そう思ってるなんて思いもよらんかったって顔。ムカつく、ムカつく―…。
『もういい!』『そうなんや!笑 お前もやる気あんねやん。笑 でも無理はすんな!頑張りすぎても空回りするだけやって!笑』
〈……今のあたしにそれをゆうか…。〉
"頑張っても無理やって!"そうゆわれてる様な気がしてしょうがなかった。2006-06-18 06:50:00 -
579:
◆1pKdxKNrNo
『あ!入ってきたわ!綾、接客準備!』〈―…。。〉ブルーな気分のままで接客につく。〈…気入れ直して。〉そう思って頑張ろうと思っても、この気分がどうにもならない。
最近、仕事ばっかで遊んでなかったり、気を張ってたりってゆうのもあったし、ストレスが貯まってたんだろう――。2006-06-18 06:54:00 -
580:
◆1pKdxKNrNo
『綾ゆうんか。もっとこっち来いや!』
運が悪い事にお触り、偉そう、臭い、オッサン、ナルシと痛い客。それなのに指命だけは入る。
『自分、めっちゃ性格悪そうやなぁ!絶対ドコ行っても?とか入られへんやろ!?笑』〈ほんな指命せんとってくれや…。〉――イライラする…。だんだん、エスカレートするお触り―、武勇伝、あたしの悪口…いい加減にしてくれ。2006-06-18 07:01:00 -
581:
◆1pKdxKNrNo
『お前今俺の事「キショっ!はよ帰れや」とか思ってるやろ?』〈ダル…〉そう思いつつ笑顔で『思ってないよぉ〜!』そう言った瞬間、客が怒鳴った。
『嘘つくなや!顔に書いてあるんじゃ!なんやお前ホンマ糞生意気なやっちゃな!!』――……。
その声に皆ビックリしてこっちを見ている。〈マヂなんやこいつ…〉2006-06-18 07:05:00 -
582:
◆1pKdxKNrNo
『なんとかゆえや!!この糞キャバ嬢!』そう言って客が掴みかかってきた時、すかさずマキが走ってきてその手を離した。
『やめて下さい。』
『お前なぁ!やめてちゃうやろ!この女どうなっとんねん!この店どうゆう教育しとんじゃ!?あぁ!?』
〈マジない…。。〉頭が痛い。2006-06-18 07:08:00 -
583:
◆1pKdxKNrNo
あたしは昔からこうゆう痛い客によくつけられる。
『この子なんかしました?』マキの問いかけに客はイイ気になって偉そうに言う。『おぅおぅ!この女俺の事バカにしとんや!お前店の人間やったら謝らせろや!俺はこの店も人間も潰そう思ったら簡単に出来んねやからなぁ!』
マキも一瞬ダルそうな顔をしたが、すぐにあたしに言った。
『謝って!』2006-06-18 07:12:00 -
584:
?
おもろい?頑張れ★+゚
いつも見てるよ?2006-06-18 07:16:00 -
585:
◆1pKdxKNrNo
〈ハァ…!?〉いつもあたしの味方してくれてたマキのこの言葉にあたしは更にムカつきが倍増した。…でも、冷静に考えれば「一言謝れば住む話」――…。〈それで誰か違う子つけてもらえばいいし。〉
他の客や女の子が静かに見てる中、あたしは今にも爆発しそうなムカつきを腹に押し込んで謝罪の言葉を吐き出した。
『スイマセンでした…。』2006-06-18 07:17:00 -
586:
◆1pKdxKNrNo
『ハァ!?それだけかい!ナメとんなぁお前!!』
―ガン!客はテーブルを蹴る。〈痛い…痛すぎる。〉いつものあたしなら、ベタベタ引っ付いて「ホンマにゴメンね」と謝れるのかもしれない。でも―…。
『もう勘弁したって下さい。違う子付けるんで。』
マキの言葉に客は答える。『誰が変えろゆうたんじゃ!しばくぞお前!俺はコイツ教育したらなアカン!』2006-06-18 07:21:00 -
587:
◆1pKdxKNrNo
〈何やねんそれ…。〉
マキが席を立ち、仕方なくあたしは接客を続けた。周りの視線が痛い…。
それでも堪えて奴の武勇伝や説教をウンウンと聞いていた。そこまでなら耐えられたと思う…。
『お前さっきのんで後でボーイに怒られんなぁ。笑』そう言ってそいつの手があたしの足に伸びる。またか…あたしはさりげなくその手を退けようとする。が…2006-06-18 07:26:00 -
588:
◆1pKdxKNrNo
思いっきり手を握られ、押さえ付けられる。―ギュゥッ―!『ッたッ…!』凄い力。『お前Mやろ?さっき俺に怒鳴られて今濡れてんねやろ?どれ!確かめたるやんけ!』『ゃッ…!』〈なんのカンチ!?〉イライラはMAXで気持ち悪さに鳥肌が立っていた。助けを求めて顔を上げるがボーイも誰ひとりとしてこっちを見てない。
〈ヤメロって…!〉奴の手がスカートの中に侵入し、パンツに到着する。その瞬間、不覚にも体をビクッとする。2006-06-18 07:33:00 -
589:
◆1pKdxKNrNo
『ホンマやめてって…!』
『何がやねん。お前その手首もアザあるやんけ?男に縛られとったんちゃうんけ?えぇ?』〈――…ッ〉
まだ残ってた、あの時の痕…。マキとの――…。
『違うから…!ッァッ…!』奴の手が、パンツの上から割れ目をなぞる。…ダメだ。耐えられない。。
『んまにやめてって!罰金やで!!』2006-06-18 07:37:00 -
590:
◆1pKdxKNrNo
そう言った瞬間、首を捕まれてこう耳元で言われた。『罰金やと?お前が今ここで黙って触らしたら何でも卸したるやんけ。何がええねん?ゆうてみろや?え?』―キュッ…―
あたしの大丈夫なところをツネラレた瞬間だった。
『んまやめてって!!!ここそおゆう店ちゃうから!!!!』
次はあたしの声に皆が振り返った。2006-06-18 07:41:00 -
591:
◆1pKdxKNrNo
『お前ホンマなんや!殺したろかぁ!!』客は怯む事なくあたしの腕を掴んでくる。この態度を見ると大方、いつもこんな事をやってるんだろう――。
〈ナメんなよ!〉『殺したかったら殺したら?あたし悪い事はしてないですよね?』そのやり取りに店内はざわめき再びマキが駆けつける。2006-06-18 07:46:00 -
592:
◆1pKdxKNrNo
『とりあえず落ち着いて下さい!』そう言ってあたしを掴んでる手を引き離そうとするマキを押して怒鳴り散らす客。
『もお俺は怒ったぞ!!この女もこの店もめちゃくちゃにしたるわぁ!!!』
そう言ってあたしを引っ張り出口の方へ引きずる。
『ちょッ!マジやめて下さいって!』マキがあたしの前に立つ。2006-06-18 07:49:00 -
593:
◆1pKdxKNrNo
『おぅお前!やめて欲しかったらこの女土下座させろ!!俺は失礼な事ゆわれて気い済まんぞ!!!』
〈どっちが…―ッ!〉
『だから…』マキにも喋る隙を与えない。『お前、一番上のモン呼んでこい!今すぐ!!』他のボーイが急いで外に呼びに行き、静まりかえる店内――…。その中で再び奴があたしを睨み、『ホンマこいつのせいで皆大変よなあ!!!!』―ドンッ―『キャ!』女の子が何人か叫んでるのが聞こえた。2006-06-18 07:57:00 -
594:
◆1pKdxKNrNo
あたしは出口のドアで頭を打った。
『やめて下さい!!』奴の体を抑えるマキ。今、あたしは頭を殴られ吹き飛んだのだ。〈…―ッ!〉その瞬間、あたしの中の何かが弾けた――。
―グイッ―『ぇッ?!』マキを退けて客に怒鳴った。
『…いい加減にしろやお前!!外出ろや!オッサン!』2006-06-18 08:02:00 -
595:
◆1pKdxKNrNo
『んやとお前!!!!おうおぅ出ろや!いてもうたる!!!』と、ますます顔を赤くして切れる客。
"やってもうた…" 実際マキもあたしもそんな顔してたけど、切れてたし、もう遅い。ヤケクソだ。あたしは間違ってない―!あたしの頭を抑えてくる客の手を引っ剥がし、外に追いやった。
『このクソガキホンマに殺したる!!!』2006-06-18 08:06:00 -
596:
◆1pKdxKNrNo
『口だけのオッサンがイキがんなよ!!どっちがナメとんねん、ふざけんな!!!』
『…お前ドコの娘や!!!?』客は切れてあたしの髪を引っ張る。あたしはその手をひっぱたく。
『触んな!あたしが何悪い事してん!いい年して遊び方考えや!!!』『綾!!』マキがあたしの腕を引っ張るがあたしは気が立っていて口が止まらない。
『何が謝れやねん!!客が偉いと思って…店ちゃうんじゃ!!女チョクるんもいい加減しろや!!!』2006-06-18 08:13:00 -
597:
◆1pKdxKNrNo
『綾子!お前、コイツ戻せ!』マキはそうあたしの体ごとそばにいたボーイの方へやった。〈――…ッ…〉
『綾サン、とりあえず中いこ!なッ!落ち着きって!』そうしてあたしは引きずられる様に店内に引っ張られた。皆、あたしを見ていた。ボーイに更衣室に連れられ、『大丈夫?』と頭を撫でられ、あたしは我に帰った様に脱力した。
〈やってもた…あたし…〉そうはわかっているのに、苛立ちがまだ収まらず、『あたし謝らんから。』とそっぽを向いて言っていた。2006-06-18 08:20:00 -
598:
◆1pKdxKNrNo
"最悪だ――。"
更衣室にも誰のかもわからない怒鳴り声が聞こえてて、しばらくしてからマキが入ってきて座り込むあたしの両腕を引っ張った。
『…何…?』彼を見上げる。もう、どうでもいい―…『謝って。』『誰に…?』『誰ってアイツやんけ。今落ち着いてるから!』『何であたしが……。』
立とうとしないあたしを持ち上げる様に立たせ、マキはちょっと怒った様に言った。2006-06-18 08:27:00 -
599:
◆1pKdxKNrNo
『…綾、仕事やぞ。その辺のオッサンとケンカしたんちゃうねん。客やぞ。』…久しぶりにマキの怒った顔見るカモ…。あたしこんな時でさえ、そんな事を思ってしまうが、意地を張った。悔しいってゆうのもあって、ふてくされた様に言ってしまう。
『…あんな客いらんやろ。』口が勝手に――…。
『どんなんでも客は客やろ。そんくらいわかるやろ?』2006-06-18 08:32:00 -
600:
◆1pKdxKNrNo
〈なんなん客客って…。〉あたし触られたんやで?それでも客やししゃあないってゆうん?いっつもああゆう客はマキも怒るやん…。何でなん―…。
この時のあたしは仕事とは関係ない、マキに対しての醜い気持ちでいっぱいだった。
『あたしは間違った事ゆうてへんし、悪ない。謝る必要あるん?それでも謝れってゆうん?』2006-06-18 08:37:00