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幻想と闇夜の間で
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1:
霧
今日もまた、貴方のいない部屋で私は独り眠りにつく。
2008-12-06 01:24:00 -
2:
霧
誰も居ないこの部屋は一人では広すぎて、寂しさを埋めるように私は部屋中の間接照明のスイッチを入れた…ー。
遣い慣れたキッチン、貴方の好きな淡いクリーム色のカーテンがかかる窓、大きなソファー…あぁ、初めて貴方に抱かれたのはこのソファーの上だった。2008-12-06 01:32:00 -
3:
霧
黒いスーツにGAULTIERのネクタイ、貴方はいつもそうだった。ここに帰ってくる時はそのGAULTIERのネクタイを少し緩める。単に解きやすいようにしてるだけなのか、私へのサインなのか…。
2008-12-06 01:42:00 -
4:
名無しさん
タイトルの幻想と闇夜の間での間って(はざま)って読むの?
2008-12-06 01:45:00 -
5:
霧
玄関のドアが開く。貴方の足音がする。待ってなんかいられない。そうゆう躯にされたから…。
「ただいま」
笑顔を見せる貴方に、私は歯止めがきかなくなる。
「お帰りなさい」
我慢できず貴方の躯に倒れ込んだ。
スーツにすっかり染み込んでいるEGOIST PLATINUMの香り。その香りと貴方の香りが混ざって、私は泣きそうな位に貴方を感じることができる。2008-12-06 01:52:00 -
6:
霧
「待ってたの?先に休んでてよかったのに」
貴方の言葉に私は首を横に振る。貴方の存在を感じたくて、それだけの為に待っていたなんて言えるはずもなく…。
ただ貴方の胸から聞こえる規則正しい音に耳を寄せていた。2008-12-06 01:58:00 -
7:
霧
貴方は私の躯を軽々と持ち上げ、静かにベットに下ろす。ネクタイに手をかける私。はだけたシャツの向こう側に、鎖骨の浮かぶ肌が見える。指でそっとなぞっただけなのに、貴方の躯が熱くなっているのが分かった。
「熱い…」
思わずそう口走る。もう既に鼓動は早く、今すぐにでもこの熱に包まれてしまいたい衝動に駆らていた。
「もっと熱くして…」
貴方の熱っぽい舌を唇に感じた。2008-12-06 02:14:00 -
8:
霧
その熱が欲しくて、自分から舌を絡める。お互いが深く溶け合うように、ゆっくりとキスを続ける…。
もう何度目だろう、こんなに切ない夢にも似た感覚。貴方の香りも、舌も、その熱も全部この躯に刻まれているのに。いつからか歪み始めて気付いた時には戻れなくなっていた。2008-12-06 02:23:00 -
9:
霧
そこにあったのは愛じゃなかった。そんなことは始めから分かっていた。ただ、貴方という存在を感じられる時間だけ、私は生きていられる。
私に向けられた眼差しは"私"というフィルターを通して他の誰かに向けられていた。
だから、この躯は私には必要じゃなかった…。2008-12-06 02:28:00 -
10:
霧
ごめんなさい、大好きな貴方。もう私には止めることができない。あの夢のような時間の中でしか私は生きられなかった。だから、自分の手でそれを断ち切りたかった。そう、だからこの部屋に貴方はいないのね。
帰ってこないと分かっていても、扉の鍵は開けたままにしておくわ。大好きな貴方の為に。
fin.2008-12-06 02:32:00