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Senaka

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  • 1:

    チハル

    六年ぶりに見た、あんたの背中は前よりずっと大きくてずっと昔その背中を力いっぱい抱きしめた日を思い出せずにはいられなかった。

    ダイスケ、大好き。

    ってやっぱり思ったよ。

    スーツ着て、ネクタイつけて、おめでとーって手叩いて笑って。
    久しぶりやったのに、、やたらにデカくてポカポカしてそうな後ろ姿は変わってなかった。

    2009-01-30 02:09:00
  • 2:

    チハル

    インドアなって気ついたら六年生なってた。ある日アホ犬のトキオつれて近所の公園に散歩行った時、うちは初めてダイスケに合った。

    2009-01-30 02:25:00
  • 3:

    チハル

    「山川!?」
    急にかけられた声にうちはソーット後ろを見た。そこには、保育所から同じだったタツヤとその他がいた。タツヤ達はうちの顔見るなりこっちに走りよってきた。
    「山川ー!お前なにしてんねん!全然学校こやへんやん!病気なん?」
    笑顔で言うタツヤにうちは首を横に振って応対した。

    2009-01-30 02:31:00
  • 4:

    チハル

    「病気ちゃうかったら遊ぼうや!俺ら今探偵やってん。お前も入れ!はいっ、犬はココ!」

    うちの手からトキオのリードをとりあげると近くの木に引っ掛けた。

    「はよ!にげろ!」
    タツヤの声でいっせいにみんな走って逃げ出す。

    2009-01-30 02:37:00
  • 5:

    チハル

    [え…。これ何?]みんながいっせいに散った事が一瞬怖くて、うちはテンパってたうちの手を引っ張って一緒に逃げてくれた。
    それがダイスケやった。
    「こっちや!」

    バッって急に引っ張られた手にビックリしながら、うちはダイスケと一緒にありったけの力で走ってた。

    2009-01-30 02:41:00
  • 6:

    チハル

    二人でゴミ置き場の裏に隠れた。息ハァハァしながらそっと鬼を覗いてみたりして

    「俺がゴー言うたらダッシュで逃げろよ。」

    そう言って笑った。小学生にしてはちょっと大きめの体に頭の縫い糸が薄く目立つボーズ頭にホッペ真っ赤、オニギリ…いうのが初めての印象やったよ。

    2009-01-30 02:48:00
  • 7:

    チハル

    鬼にみつかってダイスケにゴーって言われてとっさに走った瞬間、うちはうちじゃなかった。笑う顔の筋肉が「久しぶり」って言い出しそう。

    アッサリ捕まってしまったけど、一瞬でも一生懸命やったなーって今思えるくらい走った日やった。

    2009-01-31 02:42:00
  • 8:

    チハル

    「やぁー山川さんやんやん」
    急に呼ばれて振り返ったら、同級生の女子達がチャリに跨ってうちの事指さして笑ってた。

    うち急に我に返ってトキオのリード外して慌てて帰った。

    「ズル休みやん!」って背中いっぱいに文句浴びて。

    2009-01-31 02:48:00
  • 9:

    チハル

    でも、その日が楽しくて楽しくて。
    うちは家に帰った後も何回も思い出して笑ったよ。
    また、あわれへんかなーって思ってアホ犬連れて何回も公園前通ったよ。
    でも誰もおらへんかった。
    誰もおらへんって分かった時な、何か心臓がキュってなるような感じなったん覚えてる。

    2009-01-31 02:56:00
  • 10:

    チハル

    またひきこもり生活。
    でも毎日トキオ連れて行く散歩コースはあの公園絶対通ってた。
    全然あわれへんやん…って、そんな自分に腹たったりもしたけど、よぅ学校には行かれへんくて。
    そんな自分に腹たったりもした。

    でも。そんな日

    2009-01-31 03:02:00
  • 11:

    チハル

    家でいつもみたいにボーっとしてた時。家のインターホンがなっていつもみたいにオカンが出て行った。
    「いやーめっちゃ久しぶり!チハルに会いにきてくれたん!?はいはい!あがりっ!」
    オカンがそう言ってるのを聞いて、うちは慌てて自分の部屋に戻ると布団を頭からスッポリかぶった。

    2009-01-31 03:07:00
  • 12:

    チハル

    「チハルー!遊びにきたでー」
    って聞こえた声は想像してた女子のこえじゃなくて、ちょっと汚い男子独特の声。

    タツヤの声や!ってうち飛び起きたもん。

    また会えた嬉しいのんとビックリが混じってうちのテンション大変な事なって…慌てて部屋のドア開けたら、やっぱり、タツヤが立ってた。

    2009-01-31 03:13:00
  • 13:

    チハル

    「久しぶり!元気かー?」って笑うタツヤに何か照れくささ感じて、ウンウンってめっちゃ頷いた。何か、知らんけどタツヤも頭かきながら下向いて落ち着かなそうにしてた。タツヤが家に来たなんて小学校の入学以来で、うちにとってもその時学校は楽しいものでしかなかったから…。その時の自分を一瞬恥ずかしいとすら思った。だからそれ以上自分から何もよぅ話されへんかった。

    2009-01-31 03:21:00
  • 14:

    チハル

    「学校こやんのか?」
    タツヤの急な質問に。
    [さぁ…また行けたら]って白々しく答えた。
    だってイジメられてるとか言いたくないやん。

    だから。
    [さぁ…]って答えは、
    うちのいっぱいいっぱいやったねん。

    2009-01-31 03:25:00
  • 15:

    チハル

    「もうちょっとで卒業やで?お前全然勉強してないやん。中学もこやへんのか?」
    タツヤにチョイ攻め気味で言われる言葉に、うち黙って聞いてた。意識的に黙ったとかじゃなくて何も言い返されへん。って言葉がシックリくる…そんな感じで。

    2009-01-31 03:28:00
  • 16:

    チハル

    「俺ら今卒業アルバムの写真とるのに、まだ一緒にとる女子決めてないねん。お前俺らと一緒に写れや。」

    タツヤが言った言葉にうち[え…?]ってなった。
    「別に変な意味ちゃうぞ!他の女子誘ってくんねんけどさ、何かキモいやんけ?新井とかめっちゃシツコイしな、お前は俺昔から知ってるからさ、お前やったら他の奴もダイスケも納得してくれるねん。」

    2009-01-31 15:58:00
  • 17:

    チハル

    タツヤの誘いにうちは嬉しすぎて、ニタニタ笑ってた。
    だけど言われた。
    「それにさ。このまま学校こやへんかったら負けた気ならへんか?悔しくないか?」って。
    ズッキーンってした。触られたくない所触れられて。何かめっちゃ恥ずかしかった。
    都合悪くなったらうちは下向く。タツヤの顔が視界から消えるまで下向いて黙った。

    2009-01-31 16:06:00
  • 18:

    チハル

    「ま、お前がいーんやったらそれでもいーんちゃう?ま、写真くらい写るだけでもこいよな。じゃまたな。」
    タツヤはそう言い残して帰って行った。
    最後の言葉が引き離されたみたいな感じがして。死にたいくらいに寂しくなって、同時に自分に腹がたった。タツヤの言うみたいに悔しくて負けた気いっぱいで、うち何もしてないのに。って。

    2009-01-31 16:11:00
  • 19:

    チハル

    その日1日泣き明かした。夜中もタツヤに言われた事がグルグル回って寝られへんかった。窓から日がでるのを感じた時、うちは決めた。
    やっぱり負けたくない。って…。

    2009-01-31 16:17:00
  • 20:

    チハル

    風呂に張るお湯ずっと見つめながら、心の準備。「負けたくない。このまま終わらせたくない。」って自分に言い聞かせるみたいに。
    お風呂に入ってむくんだ顔をスッキリさせるとクローゼットから制服を出した。一瞬折れそうになった気持ちもグッとこらえて袖を通すとオカンとオトンの所へ走った。

    2009-01-31 16:25:00
  • 21:

    チハル

    何年ぶり?くらいのうちの制服姿見ておとんもオカンもビックリしてた。「チィ学校行ってくる。チィな本間はなみんなにイジメられててん。だから学校行きたくなかった。でも昨日友達に悔しくないか?って言われて。考えてたらめっちゃ悔しいなって思えてきて…負けたくないって思った。だから学校行ってくるわ。チィ頑張ってくる!心配かけてごめんね」そう言ってありったけ笑ったうちにオトンは一言だけ返してくれた。
    [全部ぶつけてこい]って。

    2009-01-31 16:32:00
  • 22:

    チハル

    いつもより多く食べた気がする朝ご飯。あの日使った勇気は多分一生分に近いようにその時のうちには思えた。
    オトンと一緒に出た玄関もドア開けた時の外の匂いも何か今でも忘れられへん。

    2009-01-31 16:36:00
  • 23:

    チハル

    学校について自分の教室やっとみつけて、フーって息はいた。「頑張れ」心で叫んで教室に入った。まだ、授業前って事もあってクラスは賑わってたけど、みんなうちの顔をみるなり、チン…チン…チンって黙って行った。
    […うちの席どこ?]そこらにおった女子に聞いて指差された席に座った。
    もぅ心臓はバックバク。泣けてきそうになりながらただ机の一点だけ見つめて耐えた。

    2009-01-31 16:44:00
  • 24:

    チハル

    「めっちゃ久しぶり〜。何しにきたーん?ってか生きてたん?」
    ほら来た…。
    うちの天敵…新井。
    顔の神経がピクピクピクってなった。

    何か言い返さな…って思っても言葉でやへんくて。歯食いしばって下向いた。

    2009-01-31 16:49:00
  • 25:

    チハル

    「無視すんなや!」
    そう言って机をバンって叩かれた…
    体がビクってなって泣きそうなった時。
    コソって聞こえた「負けんな」って…。
    バって顔あげて周り見たら新井の後の方でタツヤ達が

    うちに向かってウインクしてた。

    2009-01-31 16:55:00
  • 26:

    名無しさん

    読んでます!
    続き楽しみにしてるんで頑張って下さいネ!

    2009-01-31 17:22:00
  • 27:

    チハル

    ↑さん。ありがとう。

    すっごい力もらった、朝のオトンの言葉も全部思い出したら、目の前にいる新井さえチッチャイ存在に感じた。

    2009-01-31 19:24:00
  • 28:

    チハル

    うち立って新井の顔ちゃんと見て言えたよ。
    「何?おはよう?」
    って…。
    新井ビックリした顔してた。
    うちいつも新井の顔さえよう見やへんかったし。見てるん床オンリーやったからね。

    2009-01-31 19:29:00
  • 29:

    チハル

    その後すぐ先生がきて新井は舌打ち残して自分の席に戻った。うちは心臓バクバクで手にいっぱい汗にぎってたけど、第一関門突破した気分でいっぱいやった。

    2009-01-31 19:39:00
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