-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
『あの夏を もう一度』
-
1:
◆/fmXna4sZY
耳をすませば 今も聞こえてくる
あの日の 波の音
指の隙間から 零れ落ちる砂のように…
いつか、消えてしまうの?2006-05-22 04:35:00 -
136:
◆/fmXna4sZY
『何…言ってんの!?友達じゃん。当たり前!!おとなしくしといてよ。』 「……おう。…サンキュ」
―――“友達”なら、当たり前でしょ?
一通り買い物を終えて、圭吾の元へと戻る。薬を飲む前に、簡単にお粥を作ってあげた。…って言っても、チンするだけだけどね。2006-06-27 23:46:00 -
137:
◆/fmXna4sZY
「いや…ほんと助かった。だいぶ楽になったし……」『まだ、安静にしてなきゃダメだよ。寝なきゃ治らないし寝てていーよ…』 「…おう、そうする。……いづみは?」
突然、圭吾と目が合った。『え、何?』
「いづみは…?帰んの?」
『……帰るよ。あたしがいたら寝れないだろうし。』「………いてよ」
ギュッ――― 掴みかけたバッグを思わず、落としかけた。圭吾に掴まれたままのこの腕が、彼の熱を、一気に吸収している。2006-06-27 23:58:00 -
138:
◆/fmXna4sZY
『圭…吾……?』
ねぇ、どうして? 「いづみ…俺やっぱり…」
どうして―――――…?
圭吾の唇が、あたしの唇にそっと 触れる。
『…な…して…離して!』2006-06-28 02:06:00 -
139:
◆/fmXna4sZY
バッ――― 勢い良く、熱い彼の腕を振り払った。 「………いづみ…ごめ…」薄暗い部屋の中――
「え……?いづ……み……?」
あたしのレッテルは、見事に破られてしまった
見せた事のなかった涙が、無意識に頬を伝う… 。2006-06-28 02:20:00 -
140:
◆/fmXna4sZY
どうしてあたしを呼んだの?どうして、“あの子”じゃなくてあたしに電話をかけてきたの?
……“あの子”が、来れなかったから?
聞きたい事は、山程あるんだ。滑稽でくだらない質問ばかりが、滑稽でくだらないあたしの頭の中でグルグル回っている…
もう、割り切っているはずなのに。2006-06-28 02:32:00 -
141:
◆/fmXna4sZY
『ごめん…今日は帰るね。テーブルの上に薬置いてあるから!お大事に。』 「…おい!……いづみ!」
圭吾の呼び掛けも聞こえないフリをして、あたしは玄関のドアを閉めた。懐かしいマンションからの景色…一ヵ月前には、此処から同じ景色を見ていたんだね。
もう、引き戻せないんだよ。…2006-06-28 02:39:00 -
142:
◆/fmXna4sZY
ザザン…ザザン…
「いづみ、やっぱり来たんだ?」
『うん。あたしの居場所…ここしかないから。』 「……何かあった?」
ザザン…ザザン…
海に来ると、柊二は必ずいつも同じ場所にいた。あたしも、なんとなく昔からその場所が気に入っていて、その場所から見る海が一番好きだった。2006-06-28 02:47:00 -
143:
◆/fmXna4sZY
「また…忘れたい事?あ、忘れたくない事だったか…?ま、どっちでもいいか」
二人揃って、ただ地平線を眺めていた。夕日が沈むその瞬間―― 瞬きをするのさえ、もったいなく感じる。
『……生きるって何?』
2006-06-28 02:57:00 -
144:
◆/fmXna4sZY
「……え?」
『生きる…って、何なの?誰かの為?自分の為?』
そんなに大事なこと?
「………」
『柊二…?聞いてる…?』2006-06-28 03:01:00 -
145:
◆/fmXna4sZY
「…泉は、生きたくないの?生きてるってつまんない?」
『つまんなくはないよ…。ただ、何の為にみんな悲しい想いをしたりツライ想いをしたり…人なんて、傷つけ合うだけでしょ?』
傷つけ合っては、互いの傷を慰め合う― そんなシーンいくらでも見てきた。
「だけど、支え合えるのも人同士だよ。一人じゃ、誰も生きてけないんだよ。」2006-06-28 03:08:00