-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
『あの夏を もう一度』
-
1:
◆/fmXna4sZY
耳をすませば 今も聞こえてくる
あの日の 波の音
指の隙間から 零れ落ちる砂のように…
いつか、消えてしまうの?2006-05-22 04:35:00 -
91:
◆/fmXna4sZY
俺になくてお前にあるモノ一体何なんだよ……………
2006-06-08 22:21:00 -
92:
◆/fmXna4sZY
「ふざけんなぁぁぁっ…!上等じゃねぇかぁ!!!」バキィッッッッ――――
「……痛…って。ん…に、すんだよ…っ!!!お前がわりぃんだろーがぁ!!」バコンッッッッ―――
「お前に……お前なんか…に…にが…分かんだよっ!」バキィンッッ――
「俺はっ……お前の為を思って―――バシンッッ――」 「…っいってぇ。あぁー!もう何なんだよーっ…!」
2006-06-08 22:32:00 -
93:
◆/fmXna4sZY
そこから先の記憶は、あんまり覚えていない。
ただ、いづみの叫び声がして俺と圭吾は正気に戻った。生傷が痛む顔で寝転がって空を見上げた――
2006-06-08 22:33:00 -
94:
◆/fmXna4sZY
空は悲しい程に鮮やかで、今の俺には眩しくて、ゆっくりと目を閉じる。
閉じる前に、隣を見ると圭吾を心配そうに見つめる彼女の姿がそこにあったんだ……
2006-06-08 22:40:00 -
95:
◆/fmXna4sZY
三日後、俺は二人の前から姿を消した。同時に、実奈もまた……俺の前から姿を消した。
一通の手紙を残して。
【伊織くんへ。突然、いなくなったりしてごめんなさい。出会った頃から、伊織くんには他に好きな人がいる事、分かってました。だけど、一緒にいるうちにいつか実奈の事を好きになってくれれば… って思ってた。時々見せる、伊織くんの悲しそうな表情を見るのがつらかった。慰めてあげる事は簡単だけど、支えてあげられるのは、やっぱり実奈じゃないんだって…気付いたの。今までごめんなさい。一緒にいてくれて、ありがとう。実奈より。】
2006-06-08 22:52:00 -
96:
◆/fmXna4sZY
俺は………本当に、どうしようもねぇよ。軽い気持ちで声をかけた実奈を、こんなにも苦しめちまったんだ。
俺は、実奈の居場所を学校で片っ端から聞き回った。実奈の友達から、今は実家に帰ってると聞く事が出来た。実家の場所は九州… 俺は、その日のうちにチケットを手配してすぐさま飛行機に乗り込んだ。
実奈、ごめんな…
2006-06-08 22:58:00 -
97:
◆/fmXna4sZY
実奈の実家に着いてインターフォンを鳴らすと、中から実奈が出てきた―――。「い…おりく………?」 「実奈…ごめん。気持ち考えれないで……ごめんな。俺の事、恨んでるかも知れない…。だけど、もう一度やり直して欲しい。これからは一緒に……お腹の中の子供育てていきたい。」
俺の言い終わるのと同時に実奈の大きな目から、涙が零れた。
「……伊織く…ほん…と…に…?」
2006-06-08 23:07:00 -
98:
◆/fmXna4sZY
俺は、黙って彼女を抱き締めた。これからは、実奈だけを、俺達の子供を幸せにしてあげたい――――…
「ありが…とう。伊織…くん。実奈は、その言葉が聞けただけで……幸せだよ」
「…え?」
腕の中にいる彼女の言葉に、一瞬疑問が浮かぶ。2006-06-08 23:12:00 -
99:
◆/fmXna4sZY
「実…奈?今の言葉って、どーいう意味……?」 少し黙り込んだ後、彼女はゆっくりと呟く。
「赤ちゃんは……もういないの。こっちに戻ってきてからすぐ…に、流産してしまった……の。」
頭が、真っ白になる。流産…? じゃあ、俺達の子供は もういないのか…?2006-06-08 23:16:00 -
100:
◆/fmXna4sZY
実奈の目からは、留まる事のない涙が、次々と頬を濡らしていた。
「伊織く…ごめん…ね…」彼女は、俺のシャツを遠慮がちにキュッと…握る。
なんでお前が謝んだよ。なぁ、実奈……… お前は一人でどこまで強がるんだ?
2006-06-08 23:23:00