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少年Aの物語
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1:
裕司
裕司の家庭はごく平凡な家庭。理想的な家族だったろう。周りから見ても。そんな裕司がなぜ狂ってしまったのか?きっと誰にもわからないだろう。
2009-10-11 02:33:00 -
12:
裕司
留置場は思っていたほどの環境ではなかった。ただ退屈なだけだった。病院で入院しているのと大して変わらない。裕司の不安は次第に安堵へと変わっていった。
2009-10-11 03:28:00 -
13:
裕司
ツレはしょっちゅう面会に来てくれた。警察なんて大したことないな。そう思っていた。空虚な時間は続いた。その中で裕司の楽しみは警察の取り調べだった。なんで?って思うだろう。だがこれは実際に入った人間にしかわからないだろう。警察の取り調べだけが唯一人間と話せる機会だったのだ。
2009-10-11 03:32:00 -
14:
裕司
でも拘置場に移ったとき、その甘い考えは覆された。ここには自由なんてなかった。
2009-10-11 03:34:00 -
15:
裕司
裁判の結果は意外にも執行猶予がついた。裕司はシャバへと解放されることになった。
2009-10-11 03:40:00 -
16:
裕司
そこからが裕司の本当の地獄の始まりだった。実家には「死ね」「犯罪者」「人殺し」などの書き込みが壁中に書かれていた。人間はやはりつまらないものだ。
2009-10-11 03:44:00 -
17:
裕司
裕司は執行猶予中にも関わらず毎日草を吸う毎日が続いた。本来ならば自分のしたことを後悔するのが普通だろう。だが裕司にはそんな感情は全くなかった。実際誰も死んでいない。後遺症が残った人間もいなかった。なぜ正統防衛は成り立たないのか?所詮日本の警察なんてそんなものだ。
2009-10-11 03:48:00 -
18:
裕司
それからの裕司はおとなしかった。いや、おとなしい振りをしていたと言ったほうが正確だろう。ただただその頃は金が欲しかった。たとえ人を蹴落としてでも金が欲しかった。
2009-10-11 03:50:00 -
19:
裕司
前科ありの裕司にはまともな就職なんてもはや夢の話だった。そんなとき、裕司の耳にいい情報が入った。スカウト会社の社長をやらないかという話だった。もう後がない裕司には迷いはなかった。裕司は即答した。「はいっ!やります!」
2009-10-11 03:54:00 -
20:
裕司
金好き、女好きの裕司にとってそれはまさに天職だった。あっという間に裕司の売上は伸びていった。ヤクザとの付き合いはダルかったが気になるほどではなかった。裕司の年でこれだけの大役を任せてもらえるなんて予想外だったが、オーナーは裕司を買ってくれていた。まぁどうせトラブル対策要因だったのだろうがそれでもよかった。
2009-10-11 04:03:00 -
21:
裕司
本当は裕司は平和主義者だった。本当は。人への思いやりは大事にしていたし多少のことで怒ることもなかった。だがそこにビジネスが絡んだとき、裕司の性格は180度変わった。冷酷、非情、恨み、憎しみ。親の愛を知り、友人の温かさも知っていた裕司だったが、なぜか憎しみの感情に勝てるものはなかった。
2009-10-11 04:15:00