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私の中の私

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  • 1:

    牡丹

    19歳の秋。

    私は「私」を探している。

    2009-11-01 20:48:00
  • 2:

    牡丹

    休みの日。
    彼氏と新居に引っ越した姉に会いに行った帰り。

    雨だった―――。

    2009-11-01 20:51:00
  • 3:

    牡丹

    雨の中、持っている傘をささずに歩いていた。


    頭の中は姉の事。

    2009-11-01 20:53:00
  • 4:

    牡丹

    幸せそうな笑顔をしていた姉を見て、「よかったね」と「なんで?」が脳をかき回していた。


    ―――なんで私じゃないん?

    2009-11-01 20:55:00
  • 5:

    牡丹

    姉と私は本当に仲が良い。
    姉妹でキャバクラ行ったり、男の子と遊んだり。
    昔から私をすごく可愛がってくれてて、とても愛してくれてた。
    いや、今でも。

    2009-11-01 20:58:00
  • 6:

    牡丹

    だから幸せになってくれてるのは自分の事のように嬉しい。


    だから姉のことが妬ましい。

    2009-11-01 21:01:00
  • 7:

    牡丹


    ――私はどうして私なの?

    貴女はどうして貴女なの――?

    2009-11-01 21:05:00
  • 8:

    牡丹


    ―――――――
    ずぶ濡れの体はそのままに、重い体をソファに落とす。
    ソファが沈む感覚は私の心とかさなった。

    2009-11-01 21:09:00
  • 9:

    牡丹

    色んな事を見てきた。
    色んな事に立ち向かってきた。
    色んな事から逃げ出した。


    私も。姉も。

    2009-11-01 21:12:00
  • 10:

    牡丹

    ―――ほら、今日も笑った。
    怒った。傷付いた。また笑った。
    なのに、なのに、なのに


    私はどうして私なの?

    2009-11-01 21:16:00
  • 11:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    濡れた手でくしゃくしゃになったタバコに火をつけて、くわえながらスケジュール帳を開く。
    あー。明日からまた「私」はいなくなる。
    男性という生き物の理想の「牡丹」になるんだ。

    2009-11-01 21:19:00
  • 12:

    牡丹

    「私」はどこにいっちゃったんだろう。

    口に入るものはまるで灰のよう。
    目に映るのは夢なのか、現実なのか。
    聞こえてくるのは雑音ばかり。

    2009-11-01 21:23:00
  • 13:

    牡丹

    ――今日はもう寝てしまおう。
    夢の中ではきっと幸せだよ?
    姉と私。
    2人で笑い合ってるの………。

    2009-11-01 21:26:00
  • 14:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    「牡丹…本間かわいい…」
    『ンあっ!!あぁ…』
    男の舌が体も頭も犯してくる。
    「牡丹……」

    2009-11-01 21:42:00
  • 15:

    牡丹

    「舐めて?」
    優しく微笑むこの男の目は笑っていない。
    私も…「牡丹」もそうなんだろうか――?

    ソレをゆっくり、ゆっくりと舌で濡らす。

    2009-11-01 21:47:00
  • 16:

    牡丹

    決して激しくなく、でも優しすぎず。
    手は使わない。
    舌と唇で性を沸き立たせる。
    「んッ…!牡丹ほんまうますぎ…」
    そんな言葉、頭に入らない。

    2009-11-01 21:50:00
  • 17:

    牡丹

    ただ目の前のソレを濡らして、濡らして、濡らして。
    男は口の中で果てた。

    口に出てきたモノは味も匂いもわからないように喉の奥で飲み込んだ。

    2009-11-01 21:54:00
  • 18:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    『やぁっ!!アァ…んっはぁああ!!』
    ごつごつとした指で「牡丹」を虐める男は満足そうに笑う。
    「牡丹」はただ、それに応じて反応するだけ。

    2009-11-01 21:57:00
  • 19:

    牡丹

    『ぁあッやっ!!イっちゃ…ぅ』
    その指は「牡丹」の声に発情してさらに激しく指を動かす。
    自分のモノも持ちながら。
    『ッッッ……!!!ぁああっ』
    「牡丹」の果てた声と共にお腹の上に温かいものを感じた。

    2009-11-01 22:02:00
  • 20:

    牡丹

    「牡丹の声やらしすぎ」
    ニヤリと笑いながら頭を撫でる手はやっぱりごつごつしていて、「牡丹」は応えるようにその手を握る。
    「牡丹ほんまいいわあ〜」
    そう言って強く「牡丹」を抱きしめた。

    2009-11-01 22:05:00
  • 21:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    男は「牡丹」の肩に手をまわして優しく唇を重ねてくる。
    ねっとりとした、多分、甘いキス。
    「牡丹の唇やわらかい。気持ちいい」
    そしてまた、唇を重ねる。

    2009-11-01 22:08:00
  • 22:

    牡丹

    「牡丹」の腕は男の首にまわし、強く抱きつく。
    欲しがる雌のように――。

    ただ、多分甘いキスを続けて男は最後に言った。
    「牡丹の唇一番好き」

    2009-11-01 22:11:00
  • 23:

    牡丹

    ――――――牡丹…?私だよね?
    うん、私だよ。
    いや違う。牡丹だよ。
    そう、牡丹の体は牡丹だよ。
    でも、牡丹の頭は私だよ……?

    2009-11-01 22:14:00
  • 24:

    牡丹


    『ねぇ、どの「牡丹」が好きなの?』
    『「私」は好きじゃないの?』

    ━━━━━━━━━。

    2009-11-01 22:17:00
  • 25:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    行きつけのバーでジーマを手にしながらマスターと話をする。
    「ハリーまた痩せたんちゃう?」
    『そんな事ないで?体重変わってないし』

    2009-11-01 22:21:00
  • 26:

    牡丹

    「また無理してんちゃうか?」
    マスターは心配そうに「ハリー」の顔を覗く。
    『大丈夫やって!!心配性やなあ』
    「ハリー」は笑いながらマスターの肩をカウンター越しにたたく。
    「痛いから!!まあ、昔からハリーは自分出せへんもんな」

    2009-11-01 22:24:00
  • 27:

    牡丹

    ―――――自分………?

    「ハリー?」
    マスターは不思議そうな顔で見つめてくる。
    『ん?なんもないよ』     ただ笑ってごまかした。

    2009-11-01 22:29:00
  • 28:

    牡丹

    マスターと知り合ったのは1年前。
    バーテンをしていたときにお客さんとして来てくれてた。
    その時の私の名前は「ハリー」

    「私」ではなかった。

    2009-11-02 10:06:00
  • 29:

    牡丹

    マスターが見てるのは「ハリー」で、「私」じゃない。
    いや、「私」なんだけど「ハリー」なんだ。


    ――――自分って……なに?

    2009-11-02 10:10:00
  • 30:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    少し酔ったソファをベッドに沈めて、マスターの言葉を思い出す。

    ――昔からハリーは自分出せへんもんな――――
    なんじゃそら。

    2009-11-02 10:13:00
  • 31:

    牡丹

    ―――いつから嘘を覚えた?
    いつから我慢を覚えた?
    いつから強がりを覚えた?

    いつから……自分を偽った?

    2009-11-02 10:17:00
  • 32:

    牡丹



    ―――いつから自分に疑問を覚えたんだろう?

    2009-11-02 10:21:00
  • 33:

    牡丹

    初めて自分を傷つけたのは小学生だった。
    初めて睡眠薬を飲んだのは中学生だった。


    初めて自分を恨んだのは最近だった。

    2009-11-02 10:24:00
  • 34:

    牡丹

    人間に疑問を抱いて、ついには自分に疑問を抱いた。


    どうして私はこんななの?
    どうして生まれてきたの?

    2009-11-02 10:27:00
  • 35:

    牡丹

    ご愛読ありがとうございました。
    感想聞きたいです。

    2009-11-03 02:03:00
  • 36:

    名無しさん

    読んでるよ!頑張って完結させてね?

    2009-11-03 02:06:00
  • 37:

    牡丹

    >>35 は偽です。
    >>36 ありがとうございます。

    2009-11-03 15:25:00
  • 38:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    仕事前。買い物に行っていた。
    私の唯一のストレス発散。
    自分のお金を、体を売って稼いだお金を使って、使って、使いまくる。
    洋服たちが笑いかけてくれるようだ。

    2009-11-03 15:30:00
  • 39:

    牡丹

    両手いっぱいの紙袋を見ながら考える。
    ―――仕事だるい。

    そしてあまり深く考えずその日は休んだ。
    私の「甘さ」が手招きしたのだ。

    2009-11-03 15:33:00
  • 40:

    牡丹

    いつもそうだ。
    何かに追われてるかのように焦って急いで仕事に行きまくる。
    体を売りまくる。

    そして、いきなり線がぷつんと切れたように仕事に行かなくなる。

    2009-11-03 15:37:00
  • 41:

    牡丹

    一体何に追われて
    何に急いで
    何に焦っているんだろうか。
    自分でもわからない。

    私の「中」はどうなってるんだ。

    2009-11-03 15:40:00
  • 42:

    牡丹

    「中」の事なんて知らない。
    知らないけど、知りたい。


    「中」が本当の「私」なら……――――。

    2009-11-03 15:44:00
  • 43:

    牡丹

    無駄に仕事を休んだその日、時間を持て余していた。
    しばらく家でゆっくりすることなんてなかったから。

    家が嫌いなわけじゃない、父が嫌いなわけじゃない。
    でも、家にいたくなかった。

    2009-11-03 15:47:00
  • 44:

    牡丹

    携帯を手にして「出会い系サイト」を開く。
    適当な文字を並べて、今すぐ遊べる相手を募集した。

    ――誰でもいい、何でもいいからここから連れ出してほしかった……――

    2009-11-03 15:51:00
  • 45:

    牡丹

    何十件とくるメールの中から適当に何人か返事をして、楽しめそうな人を最後に絞った。


    30分ほどでその人は迎えに来てくれた。

    2009-11-03 15:54:00
  • 46:

    牡丹

    癖なのか、相手の体や顔をチェックしてしまう。

    ――自分はどれだけのもんなんだよ……―

    心の中で鼻で笑って、車に乗り込んだ。

    2009-11-03 16:04:00
  • 47:

    牡丹

    途中、コンビニでお酒とつまみを買ってその人の家にお邪魔した。

    ――どうなる事なんてハナからわかってる話なのに――

    わかって行く私も本当に愚か者だ。

    2009-11-03 16:08:00
  • 48:

    牡丹

    性格がどことなく似ているのか、すぐに打ち解けて仲良くなった。
    お酒も次々となくなっていく。と、同時に段々と近寄ってくる。

    私は何も言わず、何も思わず、近づいてくる唇にキスをした。
    ―――やっぱり、柔らかい。

    2009-11-03 16:13:00
  • 49:

    牡丹

    冷えた体を優しく包み込んでくれて、なんとなく、その人の香りと体温が気持ちよくて私はただ身を任した。


    でもやっぱり………嫌やったよ。

    2009-11-03 16:17:00
  • 50:

    牡丹

    その場の自分を落ち着かせたくて、口だけの「交際」を申し込んだ。

    「俺なんかでいいん?」

    ――思ってもない事を言わないで……期待してしまうから……――――。

    2009-11-03 16:20:00
  • 51:

    牡丹

    その場限りの「彼女」になった私は本能が赴くままに嘆き、喘いだ。


    今だけ。今だけなぐらいわかってる。
    わかってるのに………心が揺らぐ。

    2009-11-03 16:23:00
  • 52:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    朝、目が覚めるとあの人は居なかった。
    仕事に行ったみたいだ。
    昨晩、彼は言っていた。
    「明日、朝から仕事やけどすぐ帰ってくるから寝ときな」

    2009-11-03 16:26:00
  • 53:

    牡丹

    ――本当に行ったんだ……

    普通、会ったばかりの女を実家に上がらせて、仕事に行くか?

    不思議な男だ。

    2009-11-03 16:29:00
  • 54:

    牡丹

    そんな私も不思議な女か……。

    そんな事を思っていると、家の前に原付が止まる音が聞こえて、すぐに「ただいま」という声が家に響いた。

    2009-11-03 16:33:00
  • 55:

    牡丹

    時計を見ると、まだ10時だった。
    『はやっ』
    ぼそっと呟くと部屋のドアが開いて勢いよく彼が入ってきた。
    「めっちゃ寒い!!!」
    作業着の彼は昨日より少し雰囲気が違っていた。

    2009-11-03 16:36:00
  • 56:

    牡丹

    『おかえり』
    私は笑顔で彼に抱き付いた。

    「彼女」でいたかったから……。
    彼も笑顔で「ただいま」と言って抱きしめ返してくれた。

    2009-11-03 16:39:00
  • 57:

    牡丹

    「寝れた?」
    彼の優しい言葉が心を傷つける。
    『寝れたよ。ありがとう』
    笑顔で答えると彼はキスをしてくれた。
    優しい、昨晩と同じキス……。

    2009-11-03 16:42:00
  • 58:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    「帰ったら連絡するな」
    お昼に彼は送ってくれて、優しい笑顔を残して帰っていった。

    連絡なんて、あるはずがない。

    2009-11-03 16:45:00
  • 59:

    牡丹

    ―――連絡なんて、ないよ。
    わかってる。わかってる。

    私は自分に言い聞かすように何回も何回も同じ言葉を頭の中で繰り返した。
    なんて馬鹿な女なんだ。

    2009-11-03 16:48:00
  • 60:

    牡丹

    ―――今まで何回同じことがあった?
    何回期待して、何回落ち込んだ?

    それなのに、どうしてまた同じことを繰り返すの……!!!

    2009-11-03 16:50:00
  • 61:

    牡丹



    ――――あぁ、仕事に行かなくちゃ……

    2009-11-03 16:54:00
  • 62:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    『うわっまぢでっ!!!』
    待機室で私は携帯を見て飛び跳ねる。
    「牡丹ちゃんどうしたん?」
    この店でのリーダー格のあきらちゃんが笑いながら聞いてきた。

    2009-11-04 16:00:00
  • 63:

    牡丹

    『彼氏できました』
    ちょっと照れながら私は答えた。

    そう、あの人から連絡はきたのだ。
    そして、メールでだけど、「交際」が成立したんだ。

    2009-11-04 16:03:00
  • 64:

    牡丹

    なんて単純な女。
    ついさっきまで、期待と裏切りが頭をぐるぐると巡ってテンション下がっていたというのに。

    こんな一言のメールだけで嬉しくなって笑顔がこぼれる。

    2009-11-04 16:06:00
  • 65:

    牡丹

    ――――でも…でもね?本当は不安だらけで押し潰されそうなんだよ…。


    だって私も勢いでいっちゃったから………

    2009-11-04 16:10:00
  • 66:

    牡丹


    ほら。また連絡が途絶えた。
    ほら。貴方は何も想っていないじゃない。

    もう、ちょっと疲れたよ……

    2009-11-04 16:14:00
  • 67:

    牡丹

    ―――恋愛ってなんなの?
    好きになるって、どうやって?
    何がどうなれば「付き合う」の?
    何を信じればいいの?
    信じるって……なんなの?

    2009-11-04 16:18:00
  • 68:

    牡丹


    疑うことしかできない人間は「幸せ」からほど遠い。

    2009-11-04 16:21:00
  • 69:

    牡丹

    ━━━━━━━━━━━━━━
    鳴らない携帯を前にしてぼーっとタバコを吸う。
    何も知らない彼のこと。
    だけど頭の中から離れない。

    2009-11-04 22:56:00
  • 70:

    牡丹

    それは恋をしてるから……?
    ううん、違う。
    「付き合う」という形にこだわってるから。
    きっと、多分、これは恋じゃない。
    また、悪い癖。

    2009-11-04 22:59:00
  • 71:

    牡丹

    誰これかまわずトキメいて、誰これかまわず気になって、勝手に降り回ってる。


    頭が、躰が苛つく。

    2009-11-04 23:02:00
  • 72:

    牡丹

    躰の内側から蟲が蠢いて、蝕んでくる。


    ――――私は何をどうしたいの?

    2009-11-04 23:05:00
  • 73:

    牡丹

    目の前に置かれた睡眠薬とにらめっこ。


    全部飲んじゃえば深く深く眠れるのかな?
    この汚れきった躰から少しは解放されるかな?

    2009-11-04 23:08:00
  • 74:

    牡丹


    ――私がこんな仕事していなかったら、もっと人を愛せるのかな……
    もっと違う生き方をしていれば何か変わっていたのかな……

    2009-11-04 23:13:00
  • 75:

    牡丹

    蠢く蟲たちは止まらない。


    いっそ死んでしまえばいい。
    そんな事さえ考えてしまう。

    2009-11-04 23:18:00
  • 76:

    牡丹


    ―――私を見てよ。
    この嘆きに気付いて。

    私は私なの………!!!!!

    2009-11-04 23:21:00
  • 77:

    牡丹

    私は愛されたいんじゃないの。


    愛したいの………。

    2009-11-04 23:24:00
  • 78:

    ?◆peony/C6Xc

    ━━━━━━━━━━━━━━
    仕事がやけに早く終わったその日。
    飲み友達のようちゃんをご飯に誘った。

    特にお腹が空いていたわけじゃないけど、何だか一人が嫌だった。

    2009-11-08 04:21:00
  • 79:

    ?◆peony/C6Xc

    ようちゃんは文句を言いながらも出てきてくれて、近くの居酒屋に入った。

    閉店間際の居酒屋は人がちらほらいるだけで、妙に静か。
    とりあえずビールと適当につまみを頼んでお疲れと、軽く乾杯した。

    2010-03-19 04:00:00
  • 80:

    ?◆peony/C6Xc

    家がご近所さんのようちゃん。
    お酒の強いようちゃん。
    何を考えてるのかわからないようちゃん。

    たまに、体を重ねるようちゃん。

    2010-03-19 04:03:00
  • 81:

    ?◆peony/C6Xc


    ―――あぁ…矛盾している。

    2010-03-19 04:06:00
  • 82:

    ?◆peony/C6Xc

    父を起こさないように静かに部屋に入る。
    時間はAM3:00
    いつもなら今仕事終わった時間だな、なんて考えながら買ってきた缶ビールをあける。
    同じくようちゃんも。

    2010-03-19 04:13:00
  • 83:

    ?◆peony/C6Xc

    この部屋に来たのは何回目?
    まるで自分の部屋かのようにくつろぐようちゃん。
    お気に入りのソファは今日はようちゃんのもの。
    私はベッドに座って静かにビールを飲む。

    2010-03-19 04:17:00
  • 84:

    ?◆peony/C6Xc

    「なんか見よや」
    そう言って大量にあるDVDに目を通す。
    「本間お前ん家レンタルショップ並みにDVDあるよな」
    笑いながらカシャカシャ鳴らして見たいものを探している。

    2010-03-19 04:23:00
  • 85:

    ?◆peony/C6Xc

    『言い過ぎやろ』
    私は笑って、ただようちゃんを見ていた。
    しばらくしてこれ、と言って差し出してきたものは私の嫌いな恋愛もの。
    渋々それをデッキにかける。

    2010-03-19 04:27:00
  • 86:

    ?◆peony/C6Xc

    特に興味のない映画を流しながら、ようちゃんが散らかしたDVDたちを見つめた。
    多分、100はある。
    全て以前付き合っていた男におとしてもらったもの。
    映画が好きだと言うと彼は惜しみなく罪を犯した。
    まあ、彼の家は私の家以上にDVDがあるけど。

    2010-03-19 04:33:00
  • 87:

    ?◆peony/C6Xc

    まだ今年の始めの話だというのに、遠い昔のよう。
    懐かしいのか、そうでもないのか、わからない。


    ただあの時は確かに楽しかった。

    2010-03-19 04:37:00
  • 88:

    ?◆peony/C6Xc


    私は貴方を愛していた…?


    答えは"ノー"だ

    2010-03-19 08:04:00
  • 89:

    ?◆peony/C6Xc


    なんて切なくて、愚かな答え。
    罪悪感?
    そんなものとうの昔に捨ててきた。
    今の私にあるもの………

    2010-03-19 08:07:00
  • 90:

    ?◆peony/C6Xc



    欲望
    それだけ。

    2010-03-19 08:10:00
  • 91:

    ?◆peony/C6Xc

    ――――――
    「眠なってきた」
    はっと我に返るとようちゃんはいつの間にか私の横にきていた。
    映画はクライマックスなのか、静かで切ない曲が流れていた。

    2010-03-19 08:14:00
  • 92:

    ?◆peony/C6Xc

    寝る?と聞くと、寝る、と。
    隣に寝転んだのを確認して、キスシーンの映画を消し、ようちゃんに背を向けて寝転んだ。

    眠いわけじゃないけど目をつむり、何となくさっきのキスシーンを頭に浮かべた。

    2010-03-19 08:20:00
  • 93:

    ?◆peony/C6Xc

    すると、ようちゃんの腕が無理やり私の首下とお腹に伸びてきた。
    まるで私は抱き枕。
    首だけ振り返るとようちゃんは少年のように笑顔。
    首をもとに戻して、首下から出てる手を握ってまた目をつむった。

    2010-03-19 08:27:00
  • 94:

    ?◆peony/C6Xc

    ―――――――――――――

    目が覚めるとようちゃんは居なかった。
    携帯がチカチカと光っているのが目に入って眠たい目をこすって携帯を開く。

    2010-03-19 08:36:00
  • 95:

    名無しさん

    あげ?

    2010-06-17 03:39:00
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