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みきちゃん♪

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  • 1:

    紗織

    はじめまして。紗織です。15歳の夏休みに年上の彼氏が出来ました。相手は25歳、名前は陸。通称りくちゃんです。
    15歳時分のあたしには年上過ぎるりくちゃんに、遊ばれてるんかとビクビク恐れながらも、なんとなく上手くいっておりました。あれよあれよと交際7年目に突入-☆
    するはずやった。

    2010-06-17 13:15:00
  • 2:

    紗織

    実際は6年ちょいで終止符を打つことになった。

    6年分のりくちゃんへのたくさんの愛を簡単にリセット出来たこと。これも一重にみきちゃんのおかげでございます。ほんまにありがとう。

    2010-06-17 13:18:00
  • 3:

    名無しさん

    『紗織ちゃんだよね?退屈じゃない?あたしと喋ろうよ♪あたし19だしさ、歳も近いんだよお♪』やたらめったら語尾に♪を飛ばす女が、私と陸の席の間に自ら椅子をぐりぐり突っ込んできた。誰なのアンタ。
    気を遣って貰ったにも関わらず、陸の横に座ったこと、陸と私を離されたことにイラついた。

    2010-06-17 13:26:00
  • 4:

    名無しさん

    『紗織ちゃんねっ、あたしの妹と同じ年でねっ、17の女の子の気持ちとか理解したいなって♪嫌かな?』その標準語が嫌かな(^3^)/19なんて大したことないやんけ。大人目線で掛かってくんなや。嫌でも陸ちゃんの同僚さん。そんなこと言えるはずもなく

    2010-06-17 13:28:00
  • 5:

    名無しさん

    『ありがとう。あの、関西弁じゃないねんな?出身とか聞いてもいい?』どうせど田舎出身のなんちゃって標準語やろ。笑
    『あたし東京からきたの♪今は阪大に通いながらね、ここの会社でバイトしてるんだっ♪』『・・・。』東京の上に頭まで賢いときて、言葉が出なかった。逆に考えを見透かされたようで、自慢にも聞こえた。

    2010-06-17 13:31:00
  • 6:

    名無しさん

    なんか‥完敗やん。何を競ってたわけでもないけど負けた感じがした。
    私こそ岡山出身のなんちゃって関西弁で、着飾った制服やって金さえあったら通えるお馬鹿女子校。
    すみません。調子乗りました。考えが横柄でした。

    2010-06-17 13:34:00
  • 7:

    名無しさん

    そうなんや。色々と凄いねんなと返し、初めて音符女の方に身体ごと向け、顔を覗き込んだ。
    なになに!?素っぴんやん笑。だけどもキメの細かい白い肌。痛みもなく綺麗な栗色の長い髪にいい香り。それに彼女の放つ柔らかなオーラ、可愛い言葉遣いに気遣いに、自分なんかよりもうんと大人に感じ、色気を感じた。

    2010-06-17 13:36:00
  • 8:

    名無しさん

    それがみきちゃんとの出会い。

    2010-06-17 13:37:00
  • 9:

    名無しさん

    『仲良くしたってなあ、みき。こいつ人見知りやからてこずるやろけど。苦笑』
    さっきまで彼女である私までを空気として扱った陸が話しに割り込んできた。なんやねん今さら。しかもみきって呼び捨てかいや。

    2010-06-17 13:38:00
  • 10:

    名無しさん

    『おぉーみき!いつの間に来てん!飲みいや』『白ワインでいい?』突然の訪問だったらしいみきちゃんに、あっという間に会話の中心が移った。
    『あたしだってまだ未成年なんだよおwwだからオレンジジュースがいいな♪』
    あとお水貰えないかな?と続けるみきちゃんは鞄からマルチビタミンのサプリメントを取り出し、口に含んだ。

    2010-06-17 13:40:00
  • 11:

    名無しさん

    それを見てるとまた少しイラついて、イラつく自分がみきちゃんの大人ぶりと比較されてるようで。追い討ちを掛けて子供過ぎる自分を自覚させられまたイラついた。
    ははっ、情けないわ。
    ケータイでもいじってよかなと考えてたら、大皿料理が私の前に運ばれてきた。

    2010-06-17 13:46:00
  • 12:

    名無しさん

    『あ、パスタ。取り分けるわな』と独りごとのように遠慮がちに呟いた私。
    どうせ空気。話題はみきちゃんの私生活。誰も聞いちゃいない。詰まれた取り皿に手を伸ばしたそのとき。
    『パスタ来たよ♪温かいうちに食べようねっ♪』とトングと取り皿をささっと掴んだ手があった。みきちゃんだ。

    2010-06-17 13:49:00
  • 13:

    名無しさん

    気ぃ利くやんと口々にする同僚さんがた。そんで陸。
    私の声、みきちゃんに聞こえてなかったんかな?
    誰も聞いてなきゃ独りごと。されどみきちゃんは私の20センチもない隣の席。聞こえないはずがない。
    わざとなのか。やられた。

    2010-06-17 13:55:00
  • 14:

    名無しさん

    慣れた手付きでパスタを分けるみきちゃん。周りの感心の声。各々に配られた湯気の上がるお皿。
    私はただただ見てることしか出来なかった。
    みきちゃんが最後に陸の前へと配膳した。『みき、ありがとうなあ』陸の目尻も下がる下がる、その時。
    酔っているのか陸がグラスと間違え、キャンドルの入った小瓶を掴んでしまった。

    2010-06-17 14:11:00
  • 15:

    名無しさん

    『りくちゃん!?大丈
    『きゃ!!りっくん!!火傷してないっ??』私が言い切る前にみきちゃんが大慌てで声が重なった。
    『あはは、やってもた。痛いわあ』『ちょっと待ってね!すみません氷いただけますか?』とウエイターに駆け寄るみきちゃん。
    即座に席に戻ってくるや否や、可愛い小花柄のハンカチに氷を包み、さらに火傷した陸の右手を優しく握った。

    2010-06-17 14:19:00
  • 16:

    紗織

    パチンッッ━━。
    乾いた音が店内に響く。

    何が起こったのか理解出来ていないのか周りの視線が一気に集中する。
    力いっぱいにみきちゃんの手をはたいてしまった私へと。

    2010-06-17 23:35:00
  • 17:

    名無しさん

    非常に気まずい空気。
    どうしよう、何か言わなきゃ。ごめん?そうや、ひとまず謝らなあかんわ。
    『…らんといて!りくちゃんに触らんといてっ!!』
    口から出てきたものが全然謝罪の言葉じゃなくって自分でもびっくりした。

    2010-06-17 23:38:00
  • 18:

    名無しさん

    『ちょっ紗織、何言って…最低やなお前。ごめんなみき?痛かったな?』必死にフォローする陸に何も言えなくなってしまった。
    『いいのいいのっ。紗織ちゃんゴメンねっ♪そんなつもりなかったんだけど』
    弁解するように皆に告げたあとにゆっくりと私の方へ振り返り言った。

    2010-06-17 23:41:00
  • 19:

    名無しさん

    『紗織ちゃんはちょっとヤキモチ妬いちゃっただけなんだよね-っ♪りっくんってドジなとこあるから大変だよねえ?笑』
    周りにはきっと私をなだめるように見えたやろう。でも私は見逃せなかった。
    みきちゃんの口角がニタリと上がったのが。

    2010-06-17 23:44:00
  • 20:

    紗織

    『それより火傷したの平気なの?りっくん飲み過ぎちゃダメだよお♪』
    『ほんまやぞ岡山!ちゃっかりみきに手握って貰いよって、計算かww』

    計算してるのは陸じゃない。この女・・何か企んでる。

    2010-06-18 21:54:00
  • 21:

    名無しさん

    同僚さんのちょけた一言で、何事もなかったかのように再び和やかに食事しだす皆。
    ついさっきの出来事に誰も触れない。触れてこない。
    こんなとこで痴話喧嘩するつもりはないのも確か。好都合やと考えるべきなのか。

    2010-06-18 22:06:00
  • 22:

    名無しさん

    17歳の陳腐なプライドで、みきちゃんに謝ることはしないままに、食事会は終わりを迎えた。
    お店を出たあと、ぞろぞろと駅へと向かうご一行。
    みきちゃんはちゃっかりと陸の隣をキープしている。私は一人、距離を空けて後ろをついていく。

    2010-06-18 22:09:00
  • 23:

    名無しさん

    『紗織、お前1人で帰れるか?俺みき送ってくるわ』
    駅に着くなり陸が言う。
    隣に寄り添うみきちゃんは頬がやんわりと赤い。
    飲んだんか!?いつの間に・・
    オレンジジュースの設定はどうしたんやくそババアが

    2010-06-18 22:15:00
  • 24:

    名無しさん

    『わかった。。』もう陸の顔を見て話したくなくて、みきちゃんの足元の方へと視線をやった。極力、自然に見えるように。
    みきちゃんが春色の可愛いパンプスを履いているのを見て、ふわっとNANAの幸子が頭をよぎった。嫌なこと想像してもた。心臓が脈打つ。

    2010-06-18 22:17:00
  • 25:

    紗織

    なんやろう?この違和感。
    なぜか動揺してしまった。ここで口を開けば、またみきちゃんをどやしてしまいそう。それじゃあ謝ったことが台無しになってしまう。

    動揺を悟られないように、そそくさと改札をくぐり電車に乗り込んだ。

    2010-06-19 01:26:00
  • 26:

    名無しさん

    *・*・*・*・*・
    何時間経ったんやろう。まだ陸が帰ってこない。ふと時計を見ると午前2時。
    『終電終わってるやん・・』
    ケータイを開いても陸からの連絡は入ってなかった。頭の中にまた幸子が浮かぶ。
    まさかな。まさかそんなこと、あるはずない笑。

    2010-06-19 01:27:00
  • 27:

    名無しさん

    漫画やん。ありえへん笑。
    自分で自分の意見を打ち消してはみたものの、異様な不安に駆られて発信ボタンを押す。

    ━におられるか、電源が入っていない為掛かりません。こちらはNT━

    2010-06-19 01:29:00
  • 28:

    名無しさん

    酔ってたし事故とか。巻き込まれたりせんよな?
    実家に帰ってるとか。
    みきちゃんとこ?
    あたしがいらんことしたから怒っちゃったん?
    頭をぐるぐる巡る気が滅入るような思考を止める方法はどこにもなく、溢れてこぼれ出るばかりだった。

    2010-06-19 01:33:00
  • 29:

    名無しさん

    呆然と出口のない問答を何時間も繰り返していると、部屋に朝日が射し込んできた。
    同棲して半年目の部屋、はじめて1人で夜明けを迎えていた。
    午前6時、陸は帰って来ない。

    2010-06-19 01:35:00
  • 30:

    名無しさん

    今日学校行くのだるい。お風呂入って仮眠とってから行こっかな。
    そうや陸に薄手のパジャマも出しとかんと、そろそろ暑い言うやろうな。

    わざとらしく、どうでもいいことばかりを声に出したはずやのに、陸に繋がるのが辛かった。

    2010-06-19 01:37:00
  • 31:

    名無しさん

    大きな溜め息を吐くとクローゼットからパジャマを探す。

    そうや。会社のシフトか名簿がどっかにあった。確か・・そう天袋やったな。
    陸に連絡が付かないのなら、一緒に居たであろうみきちゃんに聞けばいい。
    見付けた!これだ!

    2010-06-19 01:38:00
  • 32:

    名無しさん

    美希、美紀、美貴、美樹。
    どこにもない。さすがにバイトまでは載ってないか。


    三木佐和子。三木?

    2010-06-19 01:39:00
  • 33:

    名無しさん

    『りくちゃんおかえり!!昨日の食事会ごめんな!!』
    うれしょんしそうな勢いで陸に飛び掛かる私を無視して、陸は風呂場へと向かって行った。やっぱりまだ怒ってんのかあ。。
    シャワーが流れる音が聞こえだし、背中を丸めてとぼとぼと脱衣場にスーツを回収しに行く。

    2010-06-19 03:29:00
  • 34:

    名無しさん

    『りくちゃん。心配してんで?昨日どこ居たの?』
    洗面台にもたれ掛かり、風呂場のドア越しに尋ねる。
    キュッキュと蛇口を止めた陸は静かき答えてくれた。
    『みきのとこ。お茶でも飲んでけって勧められてんけど、酔ってたしそのまま寝てしまったわ。ごめん。』

    2010-06-19 03:35:00
  • 35:

    名無しさん

    続きは?

    2010-06-19 23:52:00
  • 36:

    紗織

    『ほんまごめん。やましいことないで!?何もないし。』
    ごめんちゃうわ。マジないわ。
    一晩過ごして何もなかったが通用すんのはお泊まり保育だけやぞ。小5の林間学習ですら手くらい握っとるわ。

    みきちゃんの実態は佐和子であり、幸子や。

    2010-06-20 07:20:00
  • 37:

    名無しさん

    言い訳にしか聞こえない話しを羅列する陸が痛々しい。

    グレーゾーンとは判断しません。もう黒やろ、泊まった時点でな。
    心配したのと、不安やったのと、怒りとで気持ちの持って行き場が無くなった私は、何も返事しないままスーツを抱えて部屋へ戻った。

    2010-06-20 07:31:00
  • 38:

    名無しさん

    『もう嫌や。。りくちゃんどうしちゃったん?』
    震える身体を支えきれない膝が崩れ落ちる。
    付き合う以前は遊び人やった陸も落ち着いたと思ってたのに、昨日まで穏やかやったのに。穏やか?昨日・・

    なぜ途中参加の三木は私の名前を知っていた。自己紹介したときには間違いなく三木は居なかった。

    2010-06-20 07:45:00
  • 39:

    名無しさん

    三木の言動を振り返る。
    そういえばあの時、ああ言ってた。『りっくんってドジなとこあるから・・』

    バイトの分際で社員に向かって『りっくん』なんて呼べるものなんか?

    2010-06-20 07:51:00
  • 40:

    名無しさん


    ・・・阪大生を舐めてた。


    あの女あちこちに伏線はってやがった。

    2010-06-20 07:55:00
  • 41:

    名無しさん

    回収した伏線が一本の糸に繋がりはじめる。

    陸は浮気してたんやろう。

    それも、三木の同意のもとで。

    2010-06-20 07:59:00
  • 42:

    名無しさん

    ぼったぼたと大粒の涙が落ちた。
    三木は私たちを別れさせたいんだろう。反対に陸は別れたくない故の言い訳か?

    どちらにせよ、陸を見ると殺してしまいそうやった。
    立ち上がった私はクローゼットへ向かう。陸はまだ風呂のなか。荷造りして出て行くなら今や。

    2010-06-20 08:17:00
  • 43:

    名無しさん

    制服のカッターシャツ、紺ソ、それに下着を数組。これだけでしばらくなんとかなる。
    わずか2分足らずで荷造りは済んでしまったのに、なかなか出て行けない。身体が動かない。

    理由はひとつ。私が出て行ったことを陸に知らしめたいから。あんたと三木の行動、なんだって知ってるよと。

    2010-06-20 08:25:00
  • 44:

    名無しさん

    天袋から引っ張り出した名簿に赤ペンで印をつけた。
    迷わず三木佐和子へと。
    佐和子の名に二重線を引いて幸子と訂正しといた。
    赤ペン先生紗織ちゃん。間違いは修正します。そして目につくようにリビングのテーブルの上に設置。
    いつか文句言ってやろう。そう思い、三木のケータイ番号を自分のケータイへと控えておいた。

    2010-06-20 08:37:00
  • 45:

    名無しさん

    まだ気が済まない私はコンポの電源を入れ、1枚のCDを挿し入れた。

    MINMIの真珠の涙

    陸は長風呂。いつ出てくるかもわからないからリピート再生に設定。わざとらしい演出に自分で吹いた。

    2010-06-20 08:43:00
  • 46:

    名無しさん

    くすくすと笑うとモヤモヤした心が少し落ち着いた。

    さあ、行きますか。
    静かに静かに玄関を出た。

    2010-06-20 08:51:00
  • 47:

    名無しさん

    >>40続きあるある☆


    このあとは陸の目線です

    2010-06-20 08:54:00
  • 48:

    『祝25歳!!岡山くん誕生日おめでとうってことで乾杯っ!!』

    どうも、岡山陸です。野郎ばかり7人集って祝ってもらってます。

    今日25歳になりました。

    2010-06-20 09:05:00
  • 49:

    顔は正直いいほうです。でも彼女はいません。遊びだけの女はチラホラ・・いた。

    仕事が忙しくて連絡を怠ったらあっさり切れてしまった。

    今こうしてつるんでくれるのは職場の連中だけ。

    2010-06-20 09:14:00
  • 50:

    『ありがとーう。俺も四捨五入で30代のが近なってもたww彼女欲しいわ。』そう、独り身が身に染みる今日この頃。

    『お前顔は良くても性格に難ありやねんww』・・ほんまに素直でいい奴らやわ泣。

    一気コールに囃し立てられて空になったジョッキ。おかわりを頼もうと店員を捕まえる。

    2010-06-20 09:21:00
  • 51:

    『すんませーん!』大声を張り上げる。
    お前らもいるやろ?生でいい?と尋ねてるうちに、キッチンから女の子が小走りでやってきた『お待たせしました。お伺いします!』

    どきっとした。
    一目惚れやったと思う。

    2010-06-20 09:33:00
  • 52:

    『あっ、えっとあの、名前・・・ください』公開ナンパしちゃいました。
    『はい生ですね。いくつお持ちしましょう?』この小娘、スルー検定1級もってるようです。
    『いや、あの、名前です』俺やってヤリチン検定は師範級だもんね!
    『はい?・・水谷・・紗織です』げっとぉぉぁ!!

    2010-06-20 09:41:00
  • 53:

    このあとはトントン拍子です。

    15歳のおにゃのこ、彼女に捕まえちゃいました。
    正確にはこんなおっさんかぶれにも、大好きなんて可愛いこと言ってくれる嫁さん候補(気が早い)が出来ちゃいました!

    2010-06-20 09:51:00
  • 54:

    もちろん付き合ったことは同僚には内緒。
    ロリコンやと思われたくなかったし。ぼくちゃん犯罪者になっちゃうもん。

    まあ厳密にはロリコンに間違いないけどな。なんてったって15歳なわけやから。
    お披露目する機会になったのはおよそ2年後のこと。

    2010-06-20 09:57:00
  • 55:

    *!*!*!*!
    ある朝、いつものように会社に出勤すると、いつもと違う光景が目に入った。
    新しいバイトに女の子が来たらしい。まんまと野郎どもの格好の餌食に、質問攻めなっていた。
    『あっ、おはようございます!』こちらに救いを求めてきた様子。

    2010-06-20 10:07:00
  • 56:

    ほどなくして三木の教育係に任命された俺。
    たかがバイトにここまでやらす必要あるんか?ってほどの仕事量で可哀想にも思ったが、とても要領のいい子だった。

    なるほど現役阪大生。
    下手すりゃ俺より出来るようになるかもしれん。

    2010-06-20 10:20:00
  • 57:


    この頃俺は、阪大がどうの学歴の問題よりも、三木自身のオツムの構造をあさはかに読み過ぎていた。三木の頭の回転は恐ろしいほどよく切れる。

    おかげで大事なものまで切り刻み、失ってしまったんやから。

    2010-06-20 10:25:00
  • 58:

    業務内容の説明の合間に、ちょこちょこ自分の趣味、血液型、俺の彼女のこと、誕生日はいつだの、私的な話しも織り混ぜていた。

    教育係は嫌われちゃったら仕事にならないんです。
    誉めて笑わして伸ばしてなんぼです。独自論です。

    2010-06-20 15:32:00
  • 59:

    『えー!!岡山さんの彼女、まだ17なんですか☆』おっきい声で言っちゃだめっ。ロリコンのレッテルほど怖いものないんだからっ。
    『お誕生日来月なんですねっ♪お祝いするんですか?』うん27ちゃいなるよ。誰かの誕生日のたびに野郎会してるんやわ。
    『私も行っていいですかっ♪』それは行きますって言ってるのと同じ勢いやぞ笑。

    三木は顔こそ地味でも、積極的で明るい子やった。

    2010-06-20 15:48:00
  • 60:

    *!*!*!*!*!
    翌月、俺の誕生日を兼ねた野郎会のこと。
    三木はさも当たり前かのようにやってきた。紅一点とでも言おうか。いつもの野郎会よりも華やいで、楽しかったった、と思う。
    飲みに飲まされ酔っぱらった俺はほとんど記憶がなかった。というか今となっては消したい過去。誰か当時の俺を殺してくれ。ほんまに。

    2010-06-20 15:55:00
  • 61:

    目が覚めると俺は布団の中で、横には真っ白で小さな背中があった。
    なんやかんや無事帰っこれてるやん俺。エッチする元気もあったみたい、と一安心。
    『さおりぃん。水持ってきて欲しいなあ』後ろから抱き付きいて胸まさぐる。乳ぺったんこ。こいつ紗織じゃねえ。

    酔いも覚めたが血の気も引いた瞬間だった。

    2010-06-20 16:07:00
  • 62:

    『んーお水?りっくん起きたの?』ふにゃふにゃした返事が聞こえる。
    察したくないが、お察しのとおり。三木が隣にいた。

    おいおい。嘘やと言ってくれ。なぜうちに三木が居る。
    俺が三木の家にいるんやと気付くまで時間が掛かったスカポンタンな俺。

    2010-06-20 16:14:00
  • 63:

    『俺・・昨日どうしたんやっけ?』聞きたくないが事実確認はしなくては。
    むっくりと三木が起き上がると『どうしたって。酔っ払ってたから、連れて帰ってきちゃったっ♪』
    連れて帰ってきちゃった♪ちゃうぞおい。なんで俺もお前も素っ裸なわけ?想像は・・付くけどさあ。。

    2010-06-20 20:51:00
  • 64:

    『あのー。。率直に聞くけど、俺なんかしましたか?』汚名は寝ゲロ程度でたのんますわ神様!俺は無実やと言ってくれ!

    『まあねww大丈夫だよ。あたし、りっくんに彼女いるとか気にしてないし。誰にも言わないよっ♪』
    やっぱりか。この始末、どうしてくれよう。
    紗織・・・。

    2010-06-20 20:58:00
  • 65:

    三木はニタリと口角を上げて笑うと俺においかぶさってきた。
    そのまま雰囲気に流されていく俺。

    男というものは実にズルい生き物で、三木の好意は少なからず気付いてたのに、あわよくばなんて考えて、拒むこともなかった。
    頭の中では紗織紗織と連呼しながら、身体は三木を抱いている最低な生き物、俺。

    2010-06-20 21:09:00
  • 66:

    名無しさん

    おもしろい?

    頑張って?

    2010-06-20 21:44:00
  • 67:

    *!*!*!*!*!
    タクシーの運ちゃんに行き先を告げ、大急ぎで家へと飛ばしてもらった。運転席のデジタル時計は3時12分と表示されている。
    紗織まだ起きてるかな?
    今朝紗織が『ケーキ用意して待ってるなあ』と言っていたのを今になって思い出した。罪悪感で息が詰まる。

    2010-06-21 00:01:00
  • 68:

    紗織・・。知らぬが仏やぞ。今回だけは勘弁してくれ。
    俯いて下唇をきつく噛み、俺なりの平静を保つことを心に決めた。

    タクシーを降りてマンションを見上げると、自室の灯りが点いてることが確認出来た。待ってくれている紗織を想像するだけで涙腺がゆるむ。
    『アカンアカン。平静やぞ』自分に活を入れ玄関に向かった。

    2010-06-21 00:11:00
  • 69:

    静かに扉を開けると、テーブルに伏せて寝息を立てている紗織、2人じゃ食べきれないほど大きなケーキ、それに俺に宛てた物であろう小包が見えた。
    心がチクリと痛む。

    『紗織?ただいま。布団で寝よっか』と優しく揺すると、驚いた猫みたいに跳ね起きた。
    『おかいり!遅かたね!やろおかい楽しかった?』全く呂律が回らない紗織。ぐいっと力強く抱き締めた。

    2010-06-21 00:22:00
  • 70:

    『遅なってごめんな。ケーキありがとう。今日はもう遅いから、明日にしような』
    まだ夢見心地な紗織は『ういー。』と返事をすると、また眠ってしまった。
    ベットに運ぼうと抱えあげると『りくちゃん、なんかいい匂いするなあ』ふいに紗織が言った言葉に心臓が止まるかと思った。というか止まった。

    そうか?曖昧に返したが返事がない。・・寝言だった。

    2010-06-21 00:31:00
  • 71:

    *!*!*!*!*!
    翌日もその翌日も、そのまた翌日も、数ヶ月経っても三木は何事もなかったような顔をして出勤していた。

    何の変化もない日常。
    ただ1つ、三木は俺のことをりっくんと呼ぶようになっていたのを除いて。

    2010-06-21 00:38:00
  • 72:

    『りっくん!資料のコピ-やっといたよっ♪』職場で堂々と呼ぶんねんもん。困っちゃうわ。
    『はいはい。ありがとう。悪いけど30部ほど追加で』素っ気ない口調で指示を出すと、同期の山下が近づいてきた。
    『お-か-や-ん。彼女に冷たくし過ぎたらだめよ。職場の空気も悪くなるでしょ。』なにこの突然変異のオカマキャラ。
    あ、山下は野郎会のメンバーね。

    2010-06-21 01:13:00
  • 73:

    『誤解招くようなこと言わんといて。だいたい俺には2年付き合ってる彼女おるから』この返しに山下は目を丸くした。
    『うそやん!?皆お前と三木が付き合ってるもんやと思ってんで。じゃあ、りっくんてなによww』それはだなあと、必死に弁解をするも聞く耳を持たない山下。
    『ほんなら今日の野郎会、おかやんの彼女呼べよ』紗織を?
    『わかった。場所だけ決めといて』2つ返事で承諾してしまったが、誤解を解くいい機会になりそうだ。

    2010-06-21 01:29:00
  • 74:

    これがすべての元凶になったことは言うまでもない。

    2010-06-21 01:30:00
  • 75:

    俺と紗織が席に着くころには、すでにメンバー全員が揃っていた。
    『遅くなってごめん!今日は山下の希望で彼女連れてきちゃいました。ほら紗織、挨拶して』
    『今晩は。初めまして・・じゃないですねwwいつもお世話になってます。』
    一同お口あんぐり。そりゃそうだ。俺の隣に立つ制服少女は2年間も野郎会ご用達の居酒屋店員だもの。

    2010-06-21 18:33:00
  • 76:

    名無しさん

    久しぶりに面白い小説や?

    2010-06-21 20:54:00
  • 77:

    『そんな食事会言えるほどちゃうよww』と山下が突っ込むと本日のメインである木村も続く。
    『そそ。三十路目前の集いやしなあ。いつもは大吉やしwwしかしこの店、誰が予約してくれたん?』

    えっ、木村セレクトじゃないの?

    2010-06-21 23:30:00
  • 78:

    山下、木村、坂本、田中、そして俺も顔を見合せきょとん顔。すると斎藤が口を開いた。
    『三木やで。遅れて行くから先に始めといてってさ』

    うそやろ?誰が呼んだん?
    今日、紗織が来るから三木には黙ってたのに・・。

    2010-06-21 23:37:00
  • 79:

    三木と目が合ってしまった。俺と紗織が並んで腰掛けている様子を見るなり、口角が上がる。ニタリ。

    背筋が凍りそうになるも、動揺を隠し会話に夢中な素振りをする俺。ここは無視択一や。

    三木は何処からか椅子を拝借し、しれっと俺と紗織の傍へと向かってきた。不味い。

    2010-06-22 00:02:00
  • 80:

    無理やり俺たちの間に椅子を突っ込むと『紗織ちゃんだよね?』なんぞ話し掛けていた。普段は人見知りな紗織もなにやら三木に返答をしている様子。

    必死に聞き耳を立ててみたが気が気じゃなくなりそうで、とうとう2人の会話に割り込んでしまった。

    2010-06-22 00:11:00
  • 81:

    『仲良くしたってなあ、三木。こいつ人見知りやからてこずるやろけど』
    =(紗織はお前と違ってデリケートやねんから、いらんことしたら殺す)

    ここで周りが三木の来店に気付いたようで、紗織から遠ざけてくれた。
    助かったと思ったのも束の間。三木が紗織をおちょくりはじめた。

    2010-06-22 00:18:00
  • 82:

    大皿料理がテーブルに運ばれてきて、紗織が取り分けてくれようとしているのにも関わらず、三木がトングを取り上げるように奪ったのだ。

    紗織が三木に対して嫌そうな顔をした。

    それを見ていたのに、俺は三木を褒めた。いい気にさせてりゃ、これ以上悪さはしないだろうという願いを込めて。

    2010-06-22 00:24:00
  • 83:

    三木はわざと俺を最後にするよう配膳している。

    一体なにが来るんや!?

    緊張しまくりな俺。水や、みずみずみず!水飲んで落ち着け俺!とグラスに手を伸ばしたつもりがキャンドルやった。

    2010-06-22 00:31:00
  • 84:

    あはは。やってもた。
    どんだけ慌ててんねん俺。情けなくて笑ってまう。

    三木があたふた席を立つのも気にも止めず、紗織の表情を伺った。悲しそう・・。
    大丈夫やで!飯食おうや!と喉まで出掛かったときにまた俺たちの間に三木が帰ってきた。

    2010-06-22 00:40:00
  • 85:

    戻ってくるや否や、すかさず俺の火傷した手をぱっと握った三木。目を見開き驚く紗織。ありえんやろ・・。

    振り払おうとした瞬間、紗織が席を立ち、三木の手をはたいていた。パチンッッ━━。

    『りくちゃんに触らんといて!!』

    2010-06-22 00:49:00
  • 86:

    『ちょっ紗織(皆の前で独占欲出されると照れるやん!)、何言って・・。
    お前(三木、お前や)最低やな!
    (いやその、そうじゃなくて。手当てしてくれたのに)ごめんな三木?痛かったな?』

    嬉し恥ずかし、そして焦りで上手く言葉に出来てない。スカポンタン死ね俺。

    2010-06-22 01:00:00
  • 87:

    なにをどう勘違いしたのか、その後も調子に乗って紗織をいじり倒す三木。
    『りっくん飲み過ぎちゃダメだよお♪』なんて彼女の前で言うかね。
    場の空気をなんとかしようとした山下のちょけた言葉も、紗織にとっては深く傷ついただろう。

    しかしこれ以上、俺の失言で紗織を傷つけまいと黙って見てるしかなかった。

    2010-06-22 01:23:00
  • 88:

    *!*!*!*!*
    複雑な空気のままで終わってしまった野郎会。
    会計を済まし、店を出る頃には二次会の予定も自然と潰れた。

    駅へぞろぞろと向かう群れのなか、紗織は一人、最後尾を歩く。会が始まった当初の機嫌はどこへやら泣。

    2010-06-22 01:37:00
  • 89:

    名無しさん

    りっくん?沙織ちゃん?二人とも大好き?おもろい
    更新待ってます???

    2010-06-22 01:46:00
  • 90:

    掛けてやれる言葉が見つからない。全ては俺があの日気を許したせい。紗織をどこまで悲しませる気なんや・・俺。
    そんな凹んでいる俺を見て三木が寄ってきた。

    『ねぇりっくん、紗織ちゃん落ち込んでるねww今日あたしん家まで送ってよっ♪そしたらもう意地悪しないしさあ。じゃなきゃ皆に喋っちゃうぞっ♪』

    2010-06-22 01:47:00
  • 91:

    名無しさん

    ゴキブリみたいな女やん?

    2010-06-22 09:12:00
  • 92:

    『お願いやから、いらんことせんといてや』会社にバレたってかまわん。でも、紗織にだけは・・。

    『余計なことしてほしくないってことは、送ってくれるんだねっ♪わぁい』

    そんな三木を横目に、駅に向かう道すがら意図的に事故ってやろうかと思った。

    2010-06-22 15:44:00
  • 93:

    まあ、そんなに都合よく俺を跳ねてくれる車は無かったわけで。無事に到着してしまった。

    はやく送るって言いなよと小突く三木。渋々声を掛けた。
    『紗織、お前一人で帰れるか?俺三木送ってくるわ』わかったと答えるものの、紗織は明らかに困惑した様子。俯いたまま俺を見ようとしない。
    食事のお礼に深々と皆に頭を下げると、急ぎ足で電車に乗り込んでいった。神様。これは死亡フラグでしょうか。

    2010-06-22 15:58:00
  • 94:

    *!*!*!*!*
    『はぁぁ。。』無限に出る嘆きのため息。酸欠になりそうな勢いで、かれこれ100回は吐いた気がする。
    『まあまあwwお茶でも飲もうよっ♪ミルク入れる?』呑気に紅茶を勧めてくる家主、三木。

    まさかまたここに来ることになるとは。

    2010-06-22 16:13:00
  • 95:

    『なあ、何が目的なん?脅迫されてる感ありまくりやねんけども。』俺の言葉に鼻で笑う三木。
    『脅迫ってひどいwwそぉだねえ。りっくんの彼女にでもなろっかな♪今なら特別サービス、2号でも可!』笑えない冗談。

    『送ったことやし、帰るわな』と立ち上がった俺に、腰に手をまわし抱きついた三木。
    『こんなんじゃ帰れないよねっ?』ベルトを外そうとガチャガチャいじられる。どうせ今帰っても、紗織に合わせる顔はない。理性がふっ飛んだ瞬間。

    2010-06-22 16:25:00
  • 96:

    2度目をやらかしてしまえば、これ以降はノーカウントや。三木は2号でいいって言ってるわけやし、俺からすればしめたもんやタダ飯や。俺は三木に誘われただけ。

    腰を振りながら考えることは、ひたすら自分への言い訳、逃げ道だったが罪悪感はもう無かなった。
    その証拠に、ケータイの電源は自ら切った。
    紗織からウザイ連絡が入って来ないように。

    2010-06-22 16:38:00
  • 97:

    *!*!*!*!*
    三木が眠ったあと、俺は部屋にあったNANAを読みふけっていた。

    5巻を読み終えて、章司に同情しつつも幸子の本性に恐怖を覚えた。あれ?これって今の俺の状況に似てないか・・?三木こええ!
    外はすっかり明るくなっていた。紗織は7時には学校に向かうはず。もうそろそろ出るか。

    2010-06-22 17:37:00
  • 98:

    三木を起こさないように、何も言わないまま部屋を出た。起こすとまた面倒くさいこと言い出すやろうし。

    家路に向かう朝方のタクシー。窓から見える景色が見慣れていることから、俺の住むマンションと三木の部屋が近いことがわかった。

    うわぁ・・。近所のイオンに買い物行けんなったやん。あっこ絶対三木も利用しとるやろ。出ぐわす可能性あり過ぎやんか。

    2010-06-22 18:02:00
  • 99:

    いや待てよ、ここは発想の転換が必要や。こんだけ近けりゃパチンコ行ってくるわあ言うて三木んち行けるやん!?

    完全に昔のヤリチンぼくちゃん覚醒モード突入!するかと思った。

    玄関に紗織のローファーが転がってるのを見るまでは。

    2010-06-22 19:28:00
  • 100:

    うそ・・学校は!?
    『りくちゃんおかえり!!昨日の食事会ごめんな!!』主人の帰りをキャンキャン喜ぶ小型犬ばりに飛び掛かろうとしてきた紗織。
    ちょ、やばい。今来られたら三木んちのシャンプーの匂いでばれる!ここは逃げるが勝ち!

    俺は咄嗟に風呂場へ向かい、思いっきりシャワーの蛇口をひねった。シャワーの音より遥かに大きいんとちゃうかってくらいにばくつく心音を隠すために。

    2010-06-23 01:33:00
  • 101:

    浴室に逃げるもすぐに、すり硝子越しに紗織の姿が見えた。
    『りくちゃん。心配してんで?昨日どこ居たの?』
    ちょっと待って!まだ言い訳おもいついてない!

    よし・・ここは悪気のない設定で芝居をうとう。
    『みきのとこ。お茶でも飲んでけって勧められてんけど酔ってたし・・』ひどい。台詞の棒読みや。B級のAV男優ばりの三文芝居やったと思う。

    2010-06-23 01:58:00
  • 102:

    ひたすら潔白やと主張する俺に対し、紗織は何も返事をしてくれなかった。というかいつからか紗織の姿が見えなくなってた。あれ?

    とにかく匂いを消すためにシャンプーを3回、身体も2回ほどしっかりと洗う。
    風呂から出たら眠いとか何とか言ってベッドに逃げりゃいいか、あとは時間が解決してくれるやろ。
    なんて考えながら。

    2010-06-23 02:11:00
  • 103:

    しかし現実はそう甘くなくて

    実際に逃げられたのはのは俺のほうやった\(^O^)/

    紗織に捨てられた\(^O^)/

    2010-06-23 02:15:00
  • 104:

    風呂から上がると大音響でしゃがれ声の男と、相方?の女の歌が聞こえた。
    これ紗織が好きな奴やっけ。MOOMIN?おっちゃんわからへんわ笑。

    なんや案外ご機嫌そうやんか。よかよか。
    お茶でも飲もうとリビングに向かうと意外なものがそこにあった。

    2010-06-23 02:25:00
  • 105:

    なぜか会社の名簿がテーブルの上にあった。非常に嫌な予感がする。
    恐る恐る見ると三木佐和子の名前のところに赤い文字で幸子と訂正してあった。

    まさか、そんな。ねえ?
    タイムリーな話し、ついさっきまでNANAを読んでた俺には幸子という単語はあれを想像する以外になかった。

    2010-06-23 02:34:00
  • 106:

    紗織様、これはもう気付いてらっしゃるわ。ぼくもう白旗揚げます。嘘はいけません。

    『ごめんなさい!もうしません!』観念して寝室に飛び込み土下座した。

    びくびくしながら顔を上げベッドを見るも紗織が居ない。ありゃ?どこ?

    2010-06-23 02:40:00
  • 107:

    『さおちゃーん?』
    和室、リビング、トイレ、風呂場、寝室、またトイレ。ぐるぐると狭い家中を探すもどこにも見当たらない。
    『学校行ったんか?』と玄関の靴を確認したら、ローファーが無くなっていた。
    ああ、今晩こそは誠心誠意謝ろう。
    ひとまず爆音のしゃがれ声を止めに行ったとき、はじめてまじまじと歌詞を聞いた。

    2010-06-23 02:48:00
  • 108:

    なにしてたの?こんな時間まで。誰といてたの?

    いくら鈍感な俺でも紗織が言わんとすることがわかり、深く反省した。
    敢えてメールや電話で詫びを入れることはせず、会社を休んで紗織の帰りを待った。ほんまに顔を見て謝りたかったから。
    ただ、待てど暮らせど紗織は帰ってこなかった泣。

    2010-06-23 02:56:00
  • 109:

    名無しさん

    >>72>>83>>98>>100
    読んでくれてありがとうございますm(__)m
    もっと簡潔に書くはずがちんたら長くなって申し訳ない。もう少し続くんで、まだ覗いてください。

    ↓紗織の目線

    2010-06-23 03:15:00
  • 110:

    紗織

    家を出たはいいけども、行く当てなんか無かった。
    岡山まで帰ったら学校に通われへんし。

    とにかく学生の仕事は学業や。気を取り直して学校に向かった。教科書なんて持ってないけど。
    仮に今日、持ち物検査あったとしたら鞄からパンツ出てくるの私くらいやわ。新しいの入れときゃ良かったってちょっと思った笑。

    2010-06-23 03:27:00
  • 111:

    紗織

    今日からどこで寝たらいいんやろう?ばっかりを考えて、授業中も上の空やった。

    学校の友達には言ってない。陸と付き合った当初に相手25やねんと言ったら、絶賛されると思いきや、どん引きされた。そのあと陸の話題を出すことは無かった笑。

    お金いるなあ、シフト増やしてもらうかな。賄い食べれると有難いし。そう思い大吉に足を運んだ。

    2010-06-23 03:48:00
  • 112:

    名無しさん

    やっぱりっくん嫌(T_T)

    2010-06-23 15:56:00
  • 113:

    名無しさん

    ぁげ?

    2010-06-24 22:16:00
  • 114:

    名無しさん

    面白い?

    2010-06-25 01:16:00
  • 115:

    紗織

    *・*・*・*・*・
    『あのな、週6で働かして欲しいねん』
    表には「準備中」と札を下げた、OPEN前の店内。黙々と仕込みをする店長は一瞬手を止めて、もじもじと指遊びをする私を見た。
    『おう・・・頑張れや』店長はそれだけ言うと、また黙々と串に砂肝を刺す作業を続ける。
    『いいの!?ありがと!仕込み手伝うわ!』

    2010-06-25 19:27:00
  • 116:

    紗織

    今まで週2日しか入ってなかったぶん、6日に増やせば疲れきるやろう。学校やって行かなアカンし。

    なんのためらいもなく家を出た私やけど、悲しくないわけじゃない。むしろこんなに辛いのに、涙が出ないのが不思議なくらい。

    陸がすき。陸が頭から離れへんねんもん。

    2010-06-25 20:10:00
  • 117:

    名無しさん

    おもしろすぎる?

    2010-06-25 20:42:00
  • 118:

    名無しさん

    完結してよ

    2010-06-26 12:23:00
  • 119:

    紗織

    好きなら家を出てく必要は無かったんでは?って話しやんな。
    そこはしつこい様やけど、女の意地とプライドが許さんかったの。私の中では昼ドラ的な理想の流れがあった。

    陸の浮気発覚→紗織の家出→陸はすぐに戻ってくるだろうと判断→2週間経過、紗織から後音沙汰無し→さすがにまずいと思った陸は謝りにくる→仕方ないなあ、もう浮気すんなよ.Fin

    2010-06-27 13:56:00
  • 120:

    紗織

    どや!このベターな流れ!
    有名脚本家もビックリやろが

    要約すると、浮気はいずれ許してやるつもり。ただ、すぐに許すとは行かなくて、音信不通な時間が長ければ長いほど私の怒り具合が陸に伝わるだろうと。
    『俺、紗織がおらなあかんねん!』って一言を言わせるための行動よ。

    2010-06-27 14:04:00
  • 121:

    紗織

    我ながら面倒くさい女やと思う。でも陸はきっと謝りに来てくれる!そう信じて。

    陸に逢えない淋しい生活も忙しくしてれば、それなりに充実してくるやろう。そう思っての週6日のバイトを決めた。

    このバイトが意外にも番狂わせになったんやけども、それはまだあとのおはなし。

    2010-06-27 14:16:00
  • 122:

    紗織

    *・*・*・*・*・*
    家を出て1週間が経ったころ、私の身体がみるみる痩せてきた。食事は基本的に賄いのみ、寝床はネカフェの柔らか過ぎるソファ。栄養失調なのか、寝不足なのか。とにかく身体がだるかった。

    それでもバイトは休まんぞ!
    大吉とでかでかプリントされたシャツに着替える。サロンを巻くと紐が腰を2周したのには驚いた。きゅっときつく縛り気合いを入れた。

    2010-06-27 14:32:00
  • 123:

    紗織

    4時間後、店長の元に呼ばれた私は早上がりを命じられた。日曜日の居酒屋は賑やかとも行かなくて・・私の気合いは空回りした笑。

    『うーん。。余りにも暇でな。店も早めに閉める予定やし。ごめんな。』と詫びる店長にいいよいいよと両手をぶんぶん振る私。

    『時間あるなら賄い食ってけよ。お前痩せてきたしな。しっかり食え。あ、全員の分よろしく』うん作るし食べるし笑。どこまでも良い奴な店長。まだ23のくせしてしっかりしてやがるわ。

    2010-06-27 14:49:00
  • 124:

    紗織

    私が12人分のチャーハンを作り上げる頃には、店は閉店して、締め作業まで終わってた。手際悪くてごめん笑。

    いただきます。と皆で声を合わせて食事をするのは、束の間の大家族気分で居心地がよかった。

    バイト2年目で幅を利かせてたはずの私やのに、いつまでもポジションは末っ子にされてた笑。それも居心地がいい要素。皆優しいお兄ちゃん。

    2010-06-27 14:59:00
  • 125:

    紗織

    前言撤回。渡る世間は鬼ばかりや。皆は優しいお兄やんなんかと違う。
    じゃんけんに負けた私は全員の皿洗いを任されて、一人洗い場に立ち、流し台にぶくぶくと泡を立てる。


    『賄い作ったやん!何この仕打ち!感謝足りてないで!』ぶつくさ言う私を横目に『水谷ちゃんお疲れー笑』なんてそそくさ帰る従業員ども。

    2010-06-27 19:45:00
  • 126:

    紗織

    カウンターでのんびり煙草をくゆらし『俺も帰りたいんですけど』とこちらでもぶつくさ言う奴が一人。
    『店長手伝ってや!煙草は後でゆっくり吸え!米粒固まって取れん。』
    『はいはい吸ったら手伝いますねー。てかお前、早上がりさせたのに何で最後まで残る羽目になんねんww』

    ほんまそれとぷりぷり怒る私。閉店後の静かな店内に、私と店長のきゃいきゃいじゃれる声が響いた。

    2010-06-27 20:01:00
  • 127:

    紗織

    『シャンプー替えたん?』食洗機に湯飲みを並べてると唐突に店長の声。内心どきっとして、店長を初めて異性なんやと認識した。

    『何いきなりキモイwwどこまでチェックしてるん』お前いい匂いとか言われたらどうしよう!!

    『キモイ言うなwwこの際直球に言おう。お前からおっさんのトニックの匂いする。前のに戻したほうがいいで』・・・・・・ネカフェでレンタル出来るシャンプーそれしかないもん。。

    2010-06-28 06:53:00
  • 128:

    紗織

    『だって・・帰るとこないんやもん。』『はい?』
    『帰るお家が私にはないの!だから毎日ネカフェ難民!シャンプーは安物オヤジトニック!なんであんたにそんなん言われなあかんねんっ。ひっく、ふぇ、うぇーん・・・』
    ここにきてやっと素直に涙が出た。うぇーんなんて言うてるけど、本当は怪獣みたいにぎゃあぎゃあ泣いたと思う。残念なことに泣いた理由は自尊心を傷付けられたからやけど笑。

    『やっぱりか。学校ないはずやのに土日まで制服着て来るの明らかに変やし。彼氏んとこ追い出されたん?』

    2010-06-30 04:23:00
  • 129:

    紗織

    『違う。ひっく。浮気されとったみたいやから、ひっく。嫌になって出てきた』

    みきちゃんが現れたこと。寝取られたかもしれんこと。同棲を本気で反対してた親にいまさら泣き付きたくないこと。ネカフェ代金がかさむこと。シフトを増やしたこと。ろくに食べてない寝てないこと。

    泣きながらちんたらと経緯と現状を説明する私を店長は『うん。。それで?』と相づちをはさみながら真剣に聞いてくれた。

    2010-06-30 04:44:00
  • 130:

    紗織

    悪いとこあれば直す。陸はもう私はいらん?嫌い担った?私は陸が・・すきやで。

    自尊心がどうので出た涙も、いつの間にやら自分の惨めさ、浮気の辛さに心の底から泣いた。

    2010-06-30 05:00:00
  • 131:

    紗織

    ことの始まりこそトニックやったけども、店長は泣ける雰囲気を作ってくれてた。今まで意地で泣かなかった、私の知らない私までを引き出せるような雰囲気を。優しい、穏やかな目で。

    『ちょっとはすっきりした?』『うん聞いてくれてありがとうな。あと泣いてごめん。明日も学校やし、そろそろ帰るわ』『帰るってもネカフェやろ。・・・うち来るか?』

    2010-06-30 05:08:00
  • 132:

    紗織

    下心あり?傷心に付け込まんといてよ染みるわ。
    『・・・ネカフェでいい。だから時給あげて日払いしてや』『俺、雇われ店長やし無理wwまあ、部屋も布団も余ってるから来る気なったらおいで』
    あっ、布団で寝たい。

    『今から行っていい?』『来るんかいww』

    2010-06-30 05:21:00
  • 133:

    名無しさん

    おもしろいです?

    2010-07-01 15:41:00
  • 134:

    紗織

    *・*・*・*・*・*
    店の引き戸に鍵を掛けながら『すぐっそこ、俺んち♪』ひと昔前のサンクスのCMソングに合わせて歌う店長。いきなりどうしたん。

    『よっしゃ、戸締まりもオッケーやな。さて帰ろか。お前洗顔とか歯ブラシ要るんちゃう?コンビニ寄ってこか』
    『歯ブラシは持ってる。化粧水と洗顔は欲しいかな。あと野菜ジュースも。今買うと重いから家近くなってからでいいよ。』

    2010-07-02 04:42:00
  • 135:

    紗織

    『いいよ家そこやし。コンビニもそこやし。』と指さす先は大吉の斜め向かいに建つ、1階がコンビニのマンション。しかもサンクスやった笑。

    『家近っ!!さっきの歌、やっと意味わかったww』こんなにあのCMソングがしっくりくるとこ他に無いんちゃう?笑
    『すぐっ下、サンクス♪な家なわけ。必要なもん買ったるから行こうや。でも2000円未満で押さえてや!!』『けちくさww』『店長がリッチやと思ったら大間違いやww』

    2010-07-02 04:55:00
  • 136:

    紗織

    化粧水に洗顔、店長のお酒に私のジュース。それに雑誌とお菓子。
    ちゃっかりラックスのシャンプーもねだって、お会計は結局5000円OVER...笑

    『こんなはずじゃなかったのに!』と漏らす店長を無視して脱いだローファーを揃え、鞄を床に置いた。
    『そんなとこ立っとらんと、リビングおいで』と手招きされるがまま奥の部屋へと進んだ。

    2010-07-02 05:13:00
  • 137:

    紗織

    『おじゃまします。そんで、しばらくお世話になります。』
    『うむ律儀でよろしい。楽にしてくれていいぞ』その一言で私はソファーへとダイブした。
    『緊張感ないやつー。まあ好きなように使えよ。トイレは廊下出たとこ、風呂はあっち。お前の部屋は隣の和室な』軽く間取りの説明をしてくれたけど、疑問が浮かんだ。
    『見た感じ1LDKやけど、店長どこで寝るん?』

    2010-07-02 05:25:00
  • 138:

    紗織

    『俺はここでいいよ。ソファーあれば寝れるしな』店長は床に腰を下ろして缶ビール一気に飲み干すと、私の転がるソファーを見た。
    『だめだめ!そんなん悪過ぎるわ!私ソファーで寝るし、店長自分の部屋で寝てや』遠慮がちなことを言ったわりには、私はだらりと寝転んだ体制のまま。
    『うーん。じゃあ毎晩交替しながら寝よか。それなら気遣わんやろ?遣う気もってないやろけどww』
    『じゃあ決まり。今日は私がベッド使わして貰うなww』と言うと店長が笑ったもんで、私もつられて笑った。

    2010-07-02 05:46:00
  • 139:

    名無しさん

    楽しみにしています?

    2010-07-04 07:16:00
  • 140:

    紗織

    自分が素直に出せる相手が居なくなってしまった大阪の地で『遠慮せんと頼ってや』と言わんばかりに優しさをくれたのは、意外にも接点がほとんど無かった店長やった。

    その優しさにたっぷりと甘えさせて貰って、気付けばもう12月。私はここで暮らして半年近く経っていた。

    2010-07-06 23:12:00
  • 141:

    紗織

    めげずに『居酒屋いかがですかー!!』と声を張り上げビラを押しつける私に
    『誰がイブに小汚い居酒屋行くねん』と髪の毛くるくる巻いたお姉ちゃんが吐き捨てた。そんなお姉ちゃんと腕を絡ませた彼氏であろう男がビラまで捨てて去って行った。

    あかんww今のはさすがに心折れた。めっちゃ寒いし。はよ店帰りたい。ビラ配ったってお客さん来ぉへんわ。そう思っていた矢先、
    〜♪〜♪ベンチコートのポケットでケータイの着信音が流れた。

    2010-07-07 00:01:00
  • 142:

    紗織

    誰からかも確認せずに、通話ボタンを押す。店長に違いないから。

    『人通りどうよ?』「めっちゃ賑やか。でも見向きもされへん。罵声浴びせてくる奴はいたけど。」『なにそれひどい』「ひどいのはまあくんも一緒やん。クリスマスにまでバイトさせやがって。今日遊ぶ予定あったのに。」『俺に当たるなよ笑。みんな休み取るねやもん。お前しかおらんよ。俺には』「きっしょww」『それ彼氏に向かって言うこと?帰ったらメシ抜きやでwwあと10分たったら店戻っといで』

    仕事中とは思えない会話。他のバイトが聞いてたらどうすんねやろ笑。

    2010-07-07 00:16:00
  • 143:

    紗織

    まあくん?店長のこと。
    付き合ってしまいました。もうすぐ2ヶ月です。馴れ初めは追い追い・・・笑。

    居候から同棲へと昇格した初めてのクリスマス。なんやかんや一緒に過ごせることになったから、良しとしよう。
    遊ぶのドタキャンしてしまった友達には悪いけどね汗。

    2010-07-07 00:34:00
  • 144:

    紗織

    さあ、あと10分や。頑張って一組くらいは店連れて帰りたいな。喜ぶ顔みたいし、まあく・・店長の。笑

    ポケットにケータイをしまおうとしたそのとき、また着信音が鳴った。団体客でも入ったか!?と慌てて画面を開くと登録されていないアドレスからのメールだった。

    誰かな?アド変?

    2010-07-07 00:56:00
  • 145:

    名無しさん

    めちゃくちゃ気になる??

    2010-07-07 01:01:00
  • 146:

    紗織

    From princess.385chan
    Title 紗織ちゃんへ
    ━━━━━━━━━━━
    今日はりっくんと映画に行って来たよお(*^_^*)♪
    先月は旅行にも連れて行ってもらったし、仲良くしてるから安心してね☆

    2010-07-07 01:18:00
  • 147:

    名無しさん

    佐和子かー?

    まぢキモイやん?

    2010-07-07 01:26:00
  • 148:

    紗織

    みきちゃんからだ。何よりアドレスが佐和子と語っている。ついに嫌がらせまではじまったか、どうせくだらん冗談やろうに。

    画面をスクロールすると添付ファイルがあった。そこにはHEPであろうクリスマスツリーを背に笑顔で寄り添うみきちゃんと陸の姿が。

    『マジかよ...』

    2010-07-07 01:30:00
  • 149:

    紗織

    歯がガチガチとぶつかり震えだし、頬には涙がボタボタとこぼれ落ちてきた。

    しゃがみ込んで歯をくいしばり泣くのを必死に我慢する私を、すべてを知っていながらも支えてくれる人が出来たから、やっと立つことが出来たのに。。

    みきちゃんからのメールで、私は再び膝から崩れ落ちて泣くことになった。

    2010-07-07 01:47:00
  • 150:

    紗織

    忘れたわけじゃなかった。今も変わらない陸の存在。
    未だ残る陸への感情に気付いてしまったとき、自分が怖くなった。
    まあくんがおるのに、もうどうでもいいのに。でも涙が、なんで・・なんで?

    別れて半年経ったのに、アドレスも番号も変えなかったのは陸からの連絡を待っていた証拠やった。こんなもの、もういらん!!

    2010-07-07 02:01:00
  • 151:

    紗織

    ケータイを力一杯に道端へと投げ捨てた。どれだけ声を張っても見向きもしなかった行き交う人たちが、怪訝な顔をして私を見る。

    それもほんの束の間で、ケータイはまた足早に歩く人に蹴りに蹴られ引っ掛け橋を転がり、ついには道頓堀の汚い川へと落ちて行った。

    2010-07-07 02:07:00
  • 152:

    紗織

    ケータイが橋の柵をすり抜けて落ちていく様は、言葉に出来ないほどの爽快感があったけども、道頓堀を汚してしまった。

    私のなかに溜まった不純物が川に混ざったから。
    それはとても黒くて、大きくて、重いなにかだった。

    2010-07-07 02:21:00
  • 153:

    紗織

    *・*・*・*・*・*・
    『おい紗織っ!!何回掛けても電話出えへんし、どうしてん!?あれから50分は経ってるで!?心配するやん』振り向けば店長が息を切らして立っていた。驚いた。1時間近くもへたり込んでたのか。

    『ケータイ無くしちゃって探してたww身体冷えてさあ、鼻水すごいわww』咄嗟に嘘を吐いてしまった。涙声なのを誤魔化すためにも。
    少し早口になりすぎたから、嘘がばれてないか焦ったけど、なんとしてでもあのことは伏せておきたい。泣いた理由は知られたくない。そう思った。

    2010-07-07 02:39:00
  • 154:

    名無しさん

    更新遅くてごめんなさい。ネタ作るのに必死(-ロ-;)
    次から店長か陸の目線で進めようと思ってるんですけど、どっちがいいですか?

    2010-07-07 02:45:00
  • 155:

    更新ありがと
    主さんが書きやすい順番でいいんちゃうかな?

    2010-07-07 04:57:00
  • 156:

    名無しさん

    りっくんダボや???
    りっくん目線気になります…が主さんの書きやすいように応援しております(^^)

    2010-07-07 16:32:00
  • 157:

    名無しさん

    アタシもりっくん気になります?

    2010-07-07 17:32:00
  • 158:

    名無しさん

    待ってます?

    2010-07-17 02:30:00
  • 159:

    名無しさん

    これは面白い??

    2010-07-18 20:05:00
  • 160:

    名無しさん

    あー気になるやん〜!!
    今から友達と遊ぶのに気になるやんけ〜!!

    2010-07-20 11:19:00
  • 161:

    名無しさん

    もう書いてくれへんのかな?

    2010-08-09 08:49:00
  • 162:

    名無しさん

    面白いアゲ

    2011-05-04 22:20:00
  • 163:

    名無しさん

    続き気になる(~o~)

    2011-05-17 08:09:00
  • 164:

    名無しさん

    面白かったのになー

    2011-11-14 19:26:00
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