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あらっチョとマウ

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  • 1:

    大阪太郎

    (目覚まし?…電話か…)『はい』夏の暑い日。タケシは寝ぼけた声で電話に出た。全く開く気配のなかった目は一瞬にして見開いた。

    2011-07-22 12:50:00
  • 11:

    大阪太郎

    狐につままれた様にタケシは、そこにいるサナエに近づいた。『なんで?』タケシが呟く。『あぁ…似てるか?』そう言ってヨウスケが、そのサナエの頭をポンと撫でて、タケシは我に返った。『ごめん、えっと…』タケシが言葉を詰まらせると『マウです』可愛らしい笑顔で少女は答えた。

    2011-07-22 23:49:00
  • 12:

    大阪太郎

    『あ〜マウちゃんか。大きくなったね』タケシは未だ不思議な感覚が抜けなかった。『そっかぁ、マウはやっぱりママににてんねんな?』ヨウスケは淋しそうに少女を抱き抱えた。

    2011-07-22 23:52:00
  • 13:

    大阪太郎

    マウと言う名の、その少女はヨウスケとサナエの一人娘だった。『本当に、よく似てるよ』タケシが照れ笑いを浮かべてヨウスケに答えた。

    2011-07-22 23:55:00
  • 14:

    大阪太郎

    タケシとサナエは幼い頃、同じ団地に住んでいて、幼稚園の頃からの幼なじみだった。ヨウスケとは、小学五年の二学期にタケシが団地を引っ越し、ヨウスケと同じマンションに住む様になってからで、それでも15年来の友人であった。

    2011-07-23 00:01:00
  • 15:

    大阪太郎

    そんな幼なじみの二人の間に生まれた娘がマウだった。少し栗色がかった黒髪は肩まであり、軽いくせ毛でふんわりとパーマをかけた様だった。クリッとした瞳は笑うと三日月型になり、頬に浮かぶ笑窪がサナエを更に彷彿とさせた。

    2011-07-24 02:14:00
  • 16:

    大阪太郎

    『ねぇパパ、あらっちょ?』少女はヨウスケの首にしっかりと、しがみついたまま首を傾げて尋ねた。『そうそう。アイツがあらっチョ』ヨウスケは優しい笑顔で少女に答えた。

    2011-07-24 02:18:00
  • 17:

    名無しさん

    2011-07-24 08:47:00
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