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君に恋した。
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1:
祐輝
当時、俺は中学2年。
学校はいわゆるマンモス校で、クラスは9クラス。こんな大きな学校だったが、俺はその中でも目立つ存在だった。
3兄弟の末っ子で、兄二人はモデル、自分でいうのもなんだが俺もそれなりにイケメンだ。
女なんかいくらでもいる、そう思っていたが、ある日俺は恋に落ちた。2012-06-02 18:14:00 -
2:
祐輝
俺は授業なんかほとんど行かず、毎日学校で仲間と遊んでいた。
修也『祐輝〜!タバコ1本くれや〜☆センコーにまた取られたってー!!』
こいつ、俺の親友の修也。こいつは何故かすごく優秀で、授業も半分も出席していないのに、テストでは毎回ほぼ満点。天才だ。
俺とは大違いで、勉強も、学校のこともこいつに教えてもらっていた。2012-06-02 18:21:00 -
3:
祐輝
祐輝【ほれ!お前はいいよなー。呼び出しもないし、怒られることもないしなー。】
修也『天才やからな〜♪』
鼻歌なんか歌いながら答える修也。優秀だからか先生に怒られることはまずない。成績優秀、スポーツ万能、顔もイケメン。
こいつと俺、学校で1位2位のイケメン。女がほっとくわけもなく、放課後はいつもこいつと狩りに出る。2012-06-02 18:27:00 -
4:
祐輝
祐輝【今日はどれ行く?あやらへんヤっとく?】
修也『あぁ〜俺、もうあやはいらねー。男できたらしいよ!ほら2組の佐藤って奴!』
祐輝【知るかよ!クラスメイトの名前もわかんねーし。あやの体好きやったけどなー残念。】
みんなが笑う。俺の仲間は全部で5人。最初に紹介した天才修也、同じクラスの彰人、幼馴染の孝太、お笑い担当当真、それから純。純の親父はヤクザだ。。。
俺らは毎日、こんな話をする。誰とした、誰がよかったなんて。卒業までには6人で全校生徒行こうぜなんてことも言ったりしていた。2012-06-02 18:39:00 -
5:
祐輝
そんな毎日を過ごしていたが、クリスマスイヴ12月24日、天使のような転校生がやって来た。
修也から聞いて、俺のクラスに来た転校生を見た瞬間、俺はすごい勢いで屋上に舞い戻った。可愛かった、いや、、、今までで出逢った中でいちばんいい女かもしれないとその時は思った。もちろん、そう思ったのは俺だけぢゃない。
当真『うっわ〜、マジべっぴん!可愛過ぎ!!俺、狙う〜☆』
孝太『はぁ〜。お前がいけるわけないやろ!(ベシ)。修也か祐輝か俺か』
当真『いってぇ!お前もないやろ!まぁいいぜ!誰が最初にヤれるか勝負しようぜ〜♪』2012-06-02 18:50:00 -
6:
祐輝
明日は終業式、そしてクリスマスだ。これは最初に番号をゲットした奴が有利になる。俺は久しぶりに教室に行くことにした。教室に行くと彼女の周りにはすでにたくさんの生徒が群がっていた。
ゆり『祐輝〜☆転校生来たから、教室来たのー?今日家行っていい?』
ゆり。。。俺のいちばんのセフレと言っていい。顔も可愛くって、スタイル抜群、人気者だ。だが、彼女なんかにする気はなかったし、ゆりもわかってくれていた。
祐輝【バカ!俺の教室やろ!!今日なー。またメールするわ】
転校生を下から上へと見渡す。目が合った瞬間、ニコっとした気がした。よし、いうことなし。同じクラスの俺が有利だな。ライバルは修也だけ。絶対ものにしてやると思い、声をかけた。2012-06-02 19:00:00 -
7:
祐輝
祐輝【俺、祐輝。名前は?とりあえず、番号入れといてよ。】そう言って携帯を投げた。
彼女は少し笑って番号を入れ、『みづき。。。相田美月だよ。よろしくね、祐輝くん』と言い、携帯を投げ返した。
俺はその笑顔に少しドキっとした。ゆりはすごく不満そうな顔をしていたが、そんなことどうでもよかった。
その日の放課後、美月にすぐに電話をかけた。
もちろん、あいつらには内緒なw2012-06-02 19:07:00 -
8:
祐輝
美月『はい』美月の透き通った声が聞こえる。
【俺。一緒に帰んねー?】『いいよ。校門で待ってるね』
俺は急いで校門に向かう。彼女は。。。美月はたくさんの人に囲まれていた。俺はその人ごみを振り払い、美月の手を取り、歩き出した。
【あいつら、うぜー!】とりあえず、叫んでみた。美月は横で笑う。2012-06-02 19:12:00 -
9:
祐輝
『祐輝くん、おもしろいね』
その笑顔が超可愛かった。他の女よりいい女。好きかって聞かれるとまだそんな気持ちはない。でも初めて付き合ってみたいと思えた。
だから言ってみた。【付き合う?今だったら、俺の女にしてやるよー!あ、でも彼女にしてやるの今日だけね。明日やっぱりって言われてもお断りだから】
美月は笑いながら『今日だけなの?そんなの言われたらうんしか言えないよー。初めての彼氏だぁ♪』
【俺も初めての彼女だから】美月は一瞬、驚いた顔したが、顔を赤らめて手を繋いできた。2012-06-02 19:22:00 -
10:
祐輝
そのまま家に連れて帰って1発。そしてみんなにメールした。
『俺の勝ち!彼女にしたし、今日1発終わらせたぜ♪』2ショットで撮ったシャメつきで送信。
あいつらからは悔しがるメールが返って来た。
明日は終業式&クリスマス。終わったらデートする約束をして、その日はばいばいした。2012-06-02 19:27:00 -
11:
祐輝
次の日、学校に行くとゆりがすごく怒っていた。昨日、メールしなかったからだ。
ゆり『祐輝!!なんで昨日連絡くれなかったの!?無理なら無理って連絡してよ!!』
祐輝【あ〜、ごめん。忘れてたわ。】
ゆり『ぢゃあ、今日埋め合わせでデートして!それで許してあげる』
祐輝【わり〜。今日美月とデートやねん。付き合うことにしたから】2012-06-02 19:33:00 -
12:
祐輝
ゆりは唖然とした顔をし、無言でその場を走り去った。ゆりのことは少し心配にはなったが、女なんてこんなものだと思い、ほっておいた。
今までの女は1回ヤっただけで、自分は特別と思い込んで怒ったり、泣いたりするが、ゆりは違っていた。そんなゆりもこんなふうになるなんて、やっぱりゆりも女だなー程度だった。
修也『祐輝、発見〜♪ゆりになんか言ったの?ゆりにしてはおかしかったよー。そうそう、俺も彼女作っちゃったw』
祐輝【ほっといたらいいんぢゃねー?すぐ機嫌治るって!それより誰だよ、彼女って】2012-06-02 19:42:00 -
13:
祐輝
修也『もちろん、祐輝がヤったことない奴!お前のお古はいらねーw』
祐輝【そりゃそーだ。で、誰なんだよ?あ、今日連れて来いよ。みんなで遊ぼうぜ】
修也の彼女なんだから、可愛くないわけがない。俺は楽しみで美月にすぐに話した。美月も楽しみにしてくれた。2012-06-02 20:08:00 -
14:
祐輝◆YAtFvu3vOw
そして夕方、修也が彼女を連れて来た。彼女はすらっとした綺麗な年上の子だった。
修也『彼女の蓮ちゃん。蓮、車で来てるから、車で行こうぜ』
修也の彼女は18でキャバ譲。一体、どこで捕まえて来たのか。。。
その日は全部、蓮におごってもらった。プリクラも撮って、ご飯食って、酒飲んで、カラオケ行って、いいクリスマスだった。2012-06-02 20:53:00 -
15:
祐輝◆YAtFvu3vOw
修也たちと離れたあと、美月におそろいのリングが欲しいとせがまれたが買う気にはなれず、かわりにブレスレットをプレゼントした。
冬休みに入っても、修也や彰人、当真、孝太、純、こいつらとは毎日のように遊んだ。
当真以外は彼女を作り、冬休みを満喫していた。当真だけは特定の女は作らなかった。
そんなことをしてるうちに年が明け、冬休みは終わり、また以前と変わらない日常が始まった。
もちろん、修也以外は授業なんか出なかった。2012-06-02 22:21:00 -
16:
祐輝◆YAtFvu3vOw
学校が始まって1ヶ月。
ゆりとは一言も話さなくなった。美月は毎日のように俺らの中にいる。
冬休みが終わると俺以外の奴はみんな彼女と別れた。だから前のように遊んでいたが、美月がいる前ではそんな話はできない。だんだんめんどくさくなって来た。
男は女より友情のほうが大事だ。それを邪魔されているようで日に日にイライラして来た。2012-06-02 22:27:00 -
17:
祐輝◆YAtFvu3vOw
そして時が過ぎ、進級、クラス替えの時期が近づいて来た。こんなに人数が多い学校だから、また同じクラスになる確率は極めて低い。
やっと美月とも距離がおけるようでホッとしていた。
純『同じクラスとか絶対なれないよなー俺ら。1回もなったことねーじゃん。』
純がふとそんなことを言い出した。確かに中学最後の1年。修学旅行もあるし、同じクラスになれたら。。。2012-06-02 22:33:00 -
18:
祐輝◆YAtFvu3vOw
『なりたい?頼んでみるよ。』修也が立ち上がる。
そして足早に教員室へ消えて行った。
みんなわけがわからなかったが、修也のことだ。何か考えがあるのだろう。
1時間もしないうちに、修也は戻って来て一言『OK〜☆』とピースした。2012-06-02 22:41:00 -
19:
祐輝◆YAtFvu3vOw
他の奴らは喜んだが、冷静な孝太は質問した。
『条件は?お前、どんな交渉して来てん!!?』
修也『そんなんもちろん、お前らが授業に出るからって言って来たに決まってるやん!先生、泣きながら喜んでたでw』
修也は八重歯を見せながら、ニッと笑う。おいおい、マジかよ〜と思いながらも修也のいうことを承諾した。
もう3年。受験もあるし、授業くらい出なければいけない。修学旅行はみんなで行こう。ここにいても、教室にいても、一緒にいれる。と修也に説得された。2012-06-02 23:03:00 -
20:
祐輝◆YAtFvu3vOw
あいつには誰も口では勝てない。
あの天才はみんなの性格をよく把握している。天才には勝てるハズがないのだ。
そして俺らは本当に同じクラスになった。
ただやっかいなのは、美月も同じクラスだということだ。何やら親の権力とかでお願いしたらしい。2012-06-02 23:13:00 -
21:
祐輝◆YAtFvu3vOw
教室に入るなり修也が頭を抱える。そして『あの女嫌いなんだよねー。気持ち悪いし』
そう言って指さした先にいたのは、ボサボサの黒髪のメガネをかけた女だった。何故かひたすら周りに謝っている。
修也曰く、学年で1、2位を争うほど不細工って言われている子らしい。
よりによってそんな子の隣が俺だった。。。
その子が俺に言った最初の言葉は『すいません。ごめんなさい。』だった。2012-06-02 23:23:00 -
22:
祐輝◆YAtFvu3vOw
修也の言った通り、俺らはちゃんと授業に出席した。そりゃ先生、感動して泣いちゃうし、ただ席に座ってるだけだけど、毎日学校にも来た。
俺の隣はあの黒髪メガネの女。名前は藤田舞。不思議な行動をする子で、いつもキョロキョロしている。
そして目が合い、謝られる。同い年なのに、敬語だし、すごく変わった奴だ。
でもその行動がおもしろくって、つい目でおいかけてしまう。2012-06-02 23:28:00 -
23:
祐輝◆YAtFvu3vOw
舞は暗いし、地味だし、友達もいなそうな感じだった。
オタクかな?と思えば、意外と運動神経はいいみたいで、部活ではエースでもあり、部長でもあった。
しっかりしているのかと思えば、後輩にも敬語でキョロキョロしている。
だが、試合中は別人のように目つきが変わり、動きもテキパキしている。
俺は彼女のことが気になって仕方なかった。2012-06-02 23:33:00 -
24:
祐輝◆YAtFvu3vOw
舞はテニス部。テニスに興味を持ったと思った美月は、部活に入った。
美月のミニスカ、ユニフォーム姿にたくさんの男たちが群がった。
美月自身もスカートが気に入ったようでヒラヒラさせながら、俺の名前を呼ぶ。
正直、もう美月なんてどうでもいい。何故あの時、付き合ったのかと今頃後悔しているくらいだ。
次第に俺は美月の呼び掛けに返事しなくなった。2012-06-03 00:29:00 -
25:
祐輝◆YAtFvu3vOw
そんなある日、舞が授業中ゴソゴソと何かを探していた。教科書を忘れたみたいだ。
俺は何故か少し照れながら教科書を舞と俺の机の間においた。
【忘れたんだろ?見せてやるよ】
そういうと舞は前をむいたまま下をむき
『すいません。ありがとうございます。』と小声で答えた。2012-06-03 00:33:00 -
26:
祐輝◆YAtFvu3vOw
二人で教科書を見つめる。俺はチラチラ舞の顔を見た。
≪不細工。。。?いや、そんなこともないぞ?≫
心の中でいろいろ思った。不思議でよくわからない奴だが、わかったことがある。それはみんなが思っているほど不細工ではないということだ。
ボサボサ黒髪メガネ、挙げ句暗いオーラが出てたら、誰でも悪くみえる。
中学の頃なんか髪染めて、派手なカッコして、明るかったら、可愛く見えるもんなんだから。2012-06-03 00:37:00 -
27:
祐輝◆YAtFvu3vOw
じーっと見つめ過ぎたのか舞が俺に話かける。
『あ、あのぉ、私に何かついていますか?』
怯えているような聞き方をする舞に俺は【ごめん】と謝り、前をむいた。
こいつといると、なんか調子が狂う。吸い込まれた感じがした。2012-06-03 00:40:00 -
28:
祐輝◆YAtFvu3vOw
昼休み俺はさっさと席を立ち、屋上に向かった。なんだか1人になりたい気分だったが、仲間がそうさせない。
彰人『祐輝、最近なんか変じゃん?』
純『美月もべったりだし、横には魔女(舞)いるし、そりゃ病むよなー』
確かに美月は朝家まで迎えに来るし、休み時間は常に隣にいるし、放課後も部活がない日は一緒に帰る。2012-06-03 00:53:00 -
29:
祐輝◆YAtFvu3vOw
俺が今足早に屋上に来たのも少しでも美月から離れたかったからかもしれない。
そんな俺の気持ちを察したのか、遅れて修也が来た。
そして『今日は美月来ないよ〜♪』また八重歯を光らせ、無邪気に笑う。
『あやに頼んで来たから、今日から一緒に昼飯はあやと食うはずだよぉん。』
ナイス!修也!!俺は叫びたくなった。寝転んで【あ〜〜〜〜〜!!】と声をあげた。2012-06-03 00:58:00 -
30:
祐輝◆YAtFvu3vOw
修也『祐輝ちゃん、おちゅかれですねぇ』
祐輝【黙れ、天才バカ!】
純『何それ!天才バカボン?w』
みんなが笑う。でも本当にちょっと救われた気がした。2012-06-03 01:01:00 -
31:
祐輝◆YAtFvu3vOw
その数日後、俺は先生に呼び出しを食らっていた。内容は進路のことだ。
俺は何になりたいとか特になかった。兄貴たちがモデルだから俺もそうなるんだろう程度で、希望はない。
他の奴らはみんな夢があったが、俺は今が楽しい。だから先のことなんて考えたくもなかった。≪授業出てるだけでありがたいと思え!センコウ!≫と言ってやりたいくらいだ。
こっぴどく説教され、辺りはすでに真っ暗になっていた。部活も終わったようで人の気配がない。2012-06-03 01:06:00 -
32:
祐輝◆YAtFvu3vOw
教室に携帯を忘れたことに気付き、取りに行くと薄暗い影が。。。
『キャーーー!!!』
【わぁーーー!!!】
すごい悲鳴がし、驚いた俺も声をあげた。
頭を抱えしゃがみこむ魔女を発見した。。。いや、舞を発見したのだった。2012-06-03 01:10:00 -
33:
祐輝◆YAtFvu3vOw
祐輝【脅かすなよ!!魔女かと思ったぜ!】と怒鳴った。
舞『あなたこそ脅かさないでくださいぃ〜。』震えた声で言い返す。
話を聞くと舞も忘れ物を取りに来たらしい。少し話したかったし、夜も危ないし、家まで送って行くことにした。2012-06-03 01:14:00 -
34:
祐輝◆YAtFvu3vOw
舞は話を聞けば聞くほど、変な奴だった。
まずはメガネ。別に目が悪いわけではないらしく、度が入っていないということ。
次に髪。本当は薄い茶色がかった色らしいが、いつも黒染めしているということ。
そして絶対に目をみて話さないということ。
俺はこいつを変えてやりたいと思った。2012-06-03 01:21:00 -
35:
祐輝◆YAtFvu3vOw
祐輝【携帯!】
舞『え?』
祐輝【携帯出せって言ってんの!】
舞『すいません。はい。。。何に使うんですか??』
疑問になりながら携帯を差し出す舞。俺はその携帯に自分の番号を入れた。そして。。。2012-06-03 01:24:00 -
36:
祐輝◆YAtFvu3vOw
祐輝【これ、俺の番号!帰ったら電話して!それから明日からメガネ禁止ねー。あと敬語も禁止!】
舞『え?羽野くん、どうしてですか。。。??』
舞は困惑していたが、言葉を被せるように俺がいう。
【敬語禁止!!羽野くんも禁止!今から祐輝って呼ぶこと。わかった?センコウでも祐輝って呼んでるってー】
結構強引だったが、舞は承諾した。2012-06-03 01:29:00 -
37:
祐輝◆YAtFvu3vOw
この時すでにいろんなことが動き始めていたが、俺はそんなことを知らずに、ただ浮かれていた。
その日の夜、早速舞から電話があった。
舞『もしもし、藤田です』
震える声、俺も何故か緊張する。2012-06-03 01:32:00 -
38:
祐輝◆YAtFvu3vOw
舞は聞くと答えるが、それ以外はほとんど沈黙。人と話すのが苦手らしい。
俺はできるだけ話がしやすいように会話した。笑ってもらえるように考えながら話した。
こんなに頭を使ったこと、今までで初めてぢゃないかというくらい考えて話した。
1時間以上話したが、俺には数分のことのように思えた。2012-06-03 01:36:00 -
39:
祐輝◆YAtFvu3vOw
次の日。。。
朝、美月はいなかった。修也サンキューと思いながら、学校に行ったが、美月が来なかったのは修也のせいではなかった。
教室に着く前に美月の怒鳴り声が聞こえる。。。2012-06-03 01:39:00 -
40:
祐輝◆YAtFvu3vOw
慌て教室に入ると倒れる舞。それを囲む美月と男女。
美月『祐輝に色目使ってんぢゃねーよ、ぶす!祐輝は美月の彼氏なんだからな!!メガネ外して可愛いと思ってんのか?』
男『ぶすは何してもぶすなんだよ』
女『気持ち悪ーい。あんたと同じクラスで最悪ー』
これがイジメって奴なのか?俺はどうしていいかわからなかったが、ただ守りたいという気持ちで叫んだ!2012-06-03 01:48:00 -
41:
祐輝◆YAtFvu3vOw
【舞に触んな!!美月いい加減にしろよ!!】
俺に気付いた美月はさっきまでの表情とは変わり、甘えた声で言って来た。
『だって美月の祐輝だもん。祐輝に色目使うなんて許せないよぉ?だから最近祐輝冷たかったんだよ』
そう言って抱きついて来た美月を俺は振り払い、言い放った。
【俺はお前のもんでもないし、お前うぜーよ。もう彼女でもないから。腹黒い女なんかいらねーしな】2012-06-03 01:52:00 -
42:
祐輝◆YAtFvu3vOw
ちょうどその時、修也たちが教室に戻って来た。
泣き崩れる美月。慰めながらも喜ぶ男共。
修也は俺にVサインした。
舞は普段以上にボサボサになった髪を直さずに、ずっと下をむいたままだった。2012-06-03 01:58:00 -
43:
祐輝◆YAtFvu3vOw
俺は舞の近くにかけより、【ごめん】と謝ることしかできなかった。気の利かない俺に修也は『保健室!』と言った。
俺は肩を抱えて保健室に連れて行こうとする。
女子が『キャーキャー』言ってるのが聞こえる。俺が魔女を抱えてるのが信じられないという感じだ。
舞は下をむいたまま保健室まで歩いた。2012-06-03 02:03:00 -
44:
祐輝◆YAtFvu3vOw
保健室まで俺も舞も一言も話さなかった。彰人たちは教室の片付け、修也は保健室までついて来てくれた。
保健室に着くと修也は先生と何かを話していた。修也は俺にVサインをして、そのまま先生と保健室を出て行った。
今ここには舞と2人きり。
無言で過ごす時間はゆっくりと流れた。2012-06-03 02:08:00 -
45:
祐輝◆YAtFvu3vOw
少ししてから俺は舞を抱き締めた。これは俺なりの慰め方だった。
【ごめんな。恐い思いさせて。もうないから。俺が守るから】
俺は自分自身、何を言ってるかわからなかった。
ただそっと顔をあげた涙目の舞に、俺は恋をした。2012-06-03 02:11:00 -
46:
祐輝◆YAtFvu3vOw
綺麗な目、初めてみたメガネなしの顔はとてもとても綺麗だった。ゆっくり髪を綺麗にしていく。
俺はドキドキが止まらなかった。触れているのもやっとで、こんな気持ちは初めてだった。
ドキっとすることはあってもここまで胸が高鳴ることはない。どうしていいかわからない。言葉も出なかった。
そんな俺に舞はいう。
『祐輝に迷惑かけてごめんね』2012-06-03 02:16:00 -
47:
祐輝◆YAtFvu3vOw
《祐輝》
そう呼ばれただけで、また胸が高鳴る。このまま抱き締めたら、俺死ぬのか?というくらい苦しかった。でも伝えなきゃいけないことがある。
【舞!今日綺麗だよ!お前魔女ぢゃないし、俺が絶対お前変えてやるから。だから。。。】2012-06-03 02:19:00 -
48:
祐輝◆YAtFvu3vOw
それ以上は言えなかった。舞は黙って聞いていてくれた。
でも約束はした。もう元には戻らない。前に進むって。
俺はこいつ守らないといけないと思ったし、何より好きになってもらわないといけないと思った。
舞は俺を強くしてくれたし、舞のおかげで初めて目標ができた。2012-06-03 02:23:00 -
49:
祐輝◆YAtFvu3vOw
教室に戻ると美月はいなかった。俺はクラスの奴らを睨めつけるように席に座った。いじめに参加して奴は俺とは目を合わさない。
純はにこにこしながら、こっちを見ている。先生に授業中だと注意されるが、純の言葉にみんな凍りついた。
『久しぶりに楽しめそうなんだ、先生』
腹を抱えて笑う純。彰人と孝太は呆れ顔だ。修也は言ってるよーという顔で俺をみる。
当麻は。。。2012-06-04 08:11:00 -
50:
祐輝◆YAtFvu3vOw
当麻は少し前から学校に来ていない。誰もそのことには触れなかった。
俺は授業が嫌になって休んでいるんだろうと思っていた。
そして昼休み。。。2012-06-04 08:14:00 -
51:
祐輝◆YAtFvu3vOw
今日も屋上で飯を食う。
いつもと違うのは《舞》がいること。さすがにあんなことがあって、1人には出来ないと思い、連れて来た。
修也は舞の顔をじっと見つめる。修也は舞のことが嫌いだった。
だが、またあの八重歯を出したイタズラな笑顔でニッと笑い『メガネないのいいね〜♪可愛く見えるよ?次は髪の毛染めちゃおーか』という。2012-06-04 08:18:00 -
52:
祐輝◆YAtFvu3vOw
孝太が『オイオイヾ(・・;)』と突っ込むが、修也は舞から目を離さない。半分脅しだよな。
困惑しながら、キョロキョロする舞。
【メガネ外しただけでもすごい勇気いるんだって。髪染めるとかありえねーだろ】
俺は修也を睨み付けた。修也は何故かニコニコしている。2012-06-04 08:22:00 -
53:
祐輝◆YAtFvu3vOw
舞『あたし、染めて来ます』
下をむいたまま、小さな声で答える舞。俺は唖然だった。
《舞は修也が好きなのか。。。?》
俺はショックだった。2012-06-04 08:24:00 -
54:
祐輝◆YAtFvu3vOw
修也『学校終わったらみんなで買いこっか』
彰人『純染めるのうまいから、純にやってもらいなよ』
純『おっしゃー金髪にでもしますか!!』
孝太『それはないだろ。まずは暗めの茶髪くらいが無難だろ』
みんなが会話する。俺はただ呆然とし、自分の時間だけ止まったようだった。2012-06-04 08:29:00 -
55:
祐輝◆YAtFvu3vOw
呆然とたたずむ俺の前に、当麻が息を切らしてやって来た。そして俺の前に来て一言
『美月と別れたって本当か?』
当麻が真剣な顔で見つめる。俺は【あぁ】とだけ答えた。
当麻は俺の前に膝まついて大きく息をした。
俺は何がなんだかわからなかったが、純以外はその理由を知っているようだった。2012-06-04 08:36:00 -
56:
祐輝◆YAtFvu3vOw
何も言わず立ち上がると、当麻はそのまま帰って行った。
元々細い奴だったが、少し痩せた感じがした。痩せたというよりはむしろやつれたのかもしれない。2012-06-05 10:43:00 -
57:
祐輝◆YAtFvu3vOw
次の日、舞は茶髪になり、登校した。
誰もが目を疑った。
先生も困惑し、いじめではないかと騒いでいた。
ほんの少し綺麗になった舞はちょっと明るくなった。笑顔も増えた。
横で舞の笑顔を見れることに俺は胸のトキメキと幸せを感じた。2012-06-05 10:46:00 -
58:
祐輝◆YAtFvu3vOw
3年になってからすでに3ヶ月が過ぎた。
バラバラに配置されている俺ら6人の席、先生は席替えをためらっていたようだ。
だが、さすがに1年間このままというわけには行かず、席替えがやって来た。
舞の横もこれでおしまいと思うとなんだか授業に出る気持ちさえ萎えてしまった。
そんながっかりした俺に気づいたのか、舞はメモを小さく折り、俺にそっと渡してくれた。2012-06-05 10:51:00 -
59:
祐輝◆YAtFvu3vOw
《次も一緒になれたらいいな。。。》
読んだ瞬間、ニヤけてしまった俺がいた。
舞の横になりたい、ならなきゃいけない。中学生の俺には極めて深刻な問題だった。2012-06-05 10:54:00 -
60:
祐輝◆YAtFvu3vOw
神頼みなんてそんな無駄なことはしない。ここは修也様頼みで!!
キラキラ光線で修也を見つめると、呆れた顔をしながら、ウインクで返して来た。
修也『先生!提案があるんですけどー』
修也が喋り出す。2012-06-05 11:01:00 -
61:
祐輝◆YAtFvu3vOw
俺らのクラスの担任は熱血教師。
この問題児が集まったクラスも自分から担任に名乗り出たらしい。クラス替えもこの先生が校長にお願いして、俺らが同じクラスになれたと修也から聞いた。
修也もすごく慕っている先生だから《顔を潰すな》と授業出席を強要された俺たち。。。
修也が喋り終わると先生は感動し、修也の意見を取り入れることになった。2012-06-05 11:21:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
修也が提案した内容はこうだ。
8月に臨海学校、9月に運動会、10月に修学旅行がある。
そのグループごとに席を並べたら、もっと行事が盛り上がるんではないか、協調性を高め、楽しい学校生活が送れると言ったのだ。
みんなも仲のいい奴と席が近くなると喜んだが、ただ一人喜べない奴がいた。2012-06-05 11:26:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
それは舞だ。このクラスに友達なんていない。だが、どんどん話は進んで行く。
席替えから臨海学校のグループ決めになった。男女6人でバス、行動、食事などはこの班で過ごす。夜には肝試しとあるという。
部屋は男女別だが、6人部屋だという。
俺らは俺、修也、孝太の3人と当麻、彰人、純の3人に別れた。2012-06-05 11:37:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
あたふたする舞に俺は【舞は俺らと一緒な】と言って、こっちに連れて来た。
俺たちと同じ班になりたい女子はたくさんいる。
『祐輝くん、あたしたちと一緒のグループなろー』
次から次へ声をかけられるが、とりあえず、無視した。2012-06-05 11:41:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
修也『俺らのとこ今4人だからあと2人ね♪』
女子が急いで2人組になってまた声をかけてくる。女は友人より男を取るのかと呆れてしまう。
そんな中、舞に声をかけて来た奴がいた。
くるみだ。孝太のことが好きなのか、中学に入ってから孝太と仲がいい。かと言って付き合ったとかヤったとかいう話は聞いたことがない。2012-06-05 11:46:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
くるみ『ねーねー藤田さん。くるみたち2人だから一緒にグループ組んでもらえないかなぁ?』
舞『え?あたしでいいの??』
くるみはニコっと微笑んだ。
孝太はくるみに話かけて仲良くしてあげてねとお願いしていた。
修也『先生ー俺ら決まりました〜♪みんなごめんね☆』2012-06-05 11:49:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
修也のその言葉に女子の悲鳴が聞こえた。
『もう純くんのグループで我慢する!』
そう言って梓たちが純たちのグループと組むことになった。
2012-06-05 11:51:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
梓もややこしい女で純と小さい時から仲が良い。親同士が繋がっているのだ。
正直、俺は関わりたくない世界だ。
グループも決まり、席替えも無事に終わった。俺はもちろん、舞の隣をゲットした。孝太の隣にはくるみ、修也の隣にはくるみの友達のさえが座った。2012-06-05 12:14:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
HRが終わると教室はすぐに人がいなくなった。
そう、もうすぐ中学最後の試合がどの部活の奴らにも訪れていた。
勝てば次に進めるが、負ければもうない。引退だ。
3年は必死になって練習する。2012-06-05 12:19:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
舞ももちろん、必死だった。
その頃ちょうどテニスの王子様が流行っていて、俺らもテニスコートでやってみた。
案外難しいもんであちこちにボールがとんで行く。
たった1コートしかないテニスコートを俺らが戦略して何度怒られたことか。。。2012-06-05 12:32:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
それでも毎日のようにやっているとうまくなった。
男子テニス部お願いしますと申請したが、1コートしかないし、お前らはすぐ引退だと却下された。
もっと舞に近づけると思ったのに、すごく残念だ。2012-06-05 12:36:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
相変わらず、舞との関係は平行線だった。キスもまだしたこともない、実は手さえ繋いでいない。今までの俺では考えられないことだ。
美月と付き合っている時は美月の目を盗んでは浮気していたが、今はそんな気さえならない。
孝太はくるみと最近すごく仲が良く、付き合いが悪い。
彰人は以前入っていた部活に勧誘され、試合前で忙しい。
修也はすごく暇だとご機嫌斜めの様子だった。2012-06-05 12:41:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
修也『ねーねー祐輝ー。俺暇。』
修也が駄々を捏ねる。修也のおかげで舞とも徐々にだが、距離を縮められて来たんだし、たまには付き合おうと修也と2人で街へ出た。
久しぶりに来た気がする。厚底にミニスカ、ガングロギャル。当時の流行りだ。
俺らは声もかけられる。番号聞いて一応キープ。
どれ行くか迷っているとゆりと当麻を発見した。久しぶりに見るゆりはガリガリに痩せ細り、中学生には見えない化粧、服装をしていた。2012-06-05 12:47:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
【ゆり!久しぶりだなー。学校来いよ!】
俺はのんきに話かけた。ゆりは一瞬焦った顔をしたが、それと同時に当麻を睨み付けた。当麻は首を振り、何かを否定する。
ゆり『美月と別れたって本当?』
祐輝【え?別れたよ?美月もあれから学校来ないんだよー。俺、先生に連れて来いって言われたし】
ゆりはそれを聞いて抱きついて来た。2012-06-05 12:52:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
【ゆ、ゆり。。。?】
俺が声をかけると耳元でいう。
『祐輝、抱いて』
ゆりは強く強く俺に抱きついて来た。
その先の当麻は。。。下をむいてすごく悔しそうな顔をしている。2012-06-05 12:55:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
≪当麻、ゆりのこと。。。≫
この時、初めて気付いた。当麻がゆりのことを好きだってことが。ゆりを心配して当麻がずっとそばにいたことも。
俺は今どうしていいのかわからなかった。ゆりの気持ち、当麻のこと、舞のこと。。。2012-06-05 12:58:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
ゆりを抱けば学校に来て、いつも通りのゆりに戻るかもしれない。
でもそれは当麻の気持ちを知った以上、当麻に対する裏切りになる。
舞と付き合ってるわけではないが、舞にも悪い気がする。
それに自分の気持ちにも嘘をつくことになる。2012-06-05 13:01:00 -
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祐輝◆YAtFvu3vOw
困惑した俺に当麻が
『抱いてやれよ。』という。
もし俺が当麻の立場だったら、同じことは言えないと思う。もし舞が。。。考えただけで涙が出そうだった。
ゆりの肩を持ち、ゆりの顔を覗き込む。ゆりは気持ちがいっぱいになってしまっているんだろう。2012-06-05 13:06:00 -
79:
祐輝◆YAtFvu3vOw
1度だけ。。。もう1度だけと決め、ゆりを抱くことにした。
修也の顔を見ると『あ〜また俺暇。当麻で我慢するわ。じゃ!』といつもの八重歯を出した無邪気な笑顔で、その場を去って行った。
【行こっか】
コクっと頷くゆりを連れて家に帰る。2012-06-05 13:10:00 -
80:
名無しさん
もう書かないの?
2012-06-21 11:21:00 -
81:
名無しさん
書いて欲しいです?
2012-06-21 13:56:00 -
83:
祐輝◆YAtFvu3vOw
家に着き、ゆりは俺のベッドに座った。
俺は飲み物を取ってくるといい、部屋を出た。
気持ちが乗らない。部屋に戻る足取りが重い。
だが、戻らないわけにはいかず、ゆっくりと部屋に入る。2012-06-23 10:26:00 -
84:
祐輝◆YAtFvu3vOw
ゆりはゆっくりと俺の部屋を歩いていた。
『何も変わってないね。懐かしいな』
俺が飲み物をおき、ベッドの前に座ると、ゆりも俺の隣に座った。
【変わったのはお前だろ。そんな化粧やめろよ。似合ってない】2012-06-23 10:29:00 -
85:
祐輝◆YAtFvu3vOw
ゆりは笑った。
『祐輝って化粧濃いの嫌いだもんねー』
甘えて来るゆり。なんだか懐かしい。
昔はこいつがいると安心したが、今は違う。
頭の中は舞のことでいっぱいだった。2012-06-23 10:34:00 -
86:
祐輝◆YAtFvu3vOw
ゆりは話を続けた。
『祐輝はゆりのだと思ってたのにな。どんな女といたって絶対ゆりのとこに帰って来てたし。』
確かにそうだ。
どんな女といようが、最後に戻って来る場所はゆりだった。2012-06-28 08:58:00 -
87:
祐輝◆YAtFvu3vOw
だから今までは他の女よりゆりを優先したし、ゆりに連絡しなかったことなんてなかった。
何より俺が彼女を作ったことがなく、ゆりが黙認の彼女なんて言われていた。
『祐輝はゆりの旦那だと思ってたの。浮気は多いけど、ちゃんとゆりのところに帰って来るし、ゆりは理解のある奥さん。本命はゆり!だから彼女作らない!そう思ってたけど、違ったんだよね。』
ゆりは少し笑いながら話した。2012-06-28 09:10:00 -
88:
祐輝◆YAtFvu3vOw
『おかえりなさい』
その言葉に俺は胸が痛くなった。
美月と別れたから、帰って来たと思っている。もうゆりの元へは帰れない。俺には。。。
言葉を失ってしまった。2012-06-28 09:14:00 -
89:
名無しさん
いや、むっちゃおもろーい♡男前を想像しながら妄想しちゃいます!実話ですか?
2012-09-13 06:12:00 -
90:
らむー
つづきつづき!
2012-09-25 20:25:00