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∞ぽん酢∞
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1:
あたしの名前は御浜めい。友達には、マメって呼ばれたり呼ばれなかったり。昭和五十年後半に産声を上げてはや二十年は過ぎました。そんなの私の今までのお話。始まり始まり*。'・゚;*。・。
2005-12-12 17:01:00 -
148:
その瞬間コウタの顔は豆の顔に重なろうと近付く。
『!!!?ッッ!!ちょっ!!』
振り払った途端、コウタは笑い出す。
『お前が嫌でも何してでも俺んとこ連れ戻すし』2005-12-18 14:26:00 -
149:
コウタの力は強くてさすがに太刀打ちできない。
玄関で押し倒され、冷たい腕がロンTに入ってくる
『嫌ッッ!!!やー!!!』
『嫌でもいい。俺の事キライでもいい。でも俺はお前しか無理やねん。』
背中をまさぐる手はブラのホックに気がつく。2005-12-18 14:32:00 -
150:
『や!!!オイ!!ちょっと待ってや!!!ちょっ…』
コウタの荒々しく熱い吐息が耳にかかる。
---ホックが弾かれた瞬間。
豆の頭でも何かか弾かれた。2005-12-18 14:35:00 -
151:
*+*ゴスッッ!!!
鈍い音と共にコウタが倒れて覆いかぶさる。
『っ痛ッッ…!!』
コウタから抜け出し起き上がると、豆はホックを止める。
『……。』2005-12-18 14:37:00 -
152:
*+*合気道は師範並である。
豆だって身の危険を察知すりゃ男一人位、お手のもの☆
ただ、コウタに対しては豆は、【トラウマ】めいたものが有った。なにより情も有ったので、手は出したくなかった。
でもホックが弾かれた瞬間、豆の頭は真っ白に。2005-12-18 14:43:00 -
154:
ぁずき
ぉひさですねー姉さん??育児が大変なもんで??また見にきまぁす??
2005-12-18 21:14:00 -
158:
『出てけ』
『………。』
----黙ってコウタは家を出て行った。
『…………。(*゚Д゚)ハァァァァびびった…。危うい危うい。』2005-12-19 10:39:00 -
159:
朝、愛おしい隆介は煮っころがしを食べるながら
『今日ピィちゃん来てな、旦那さんとやっとこさ仲直り出来てんて(。゚∀゚。)』
なんて嬉しそうに語るとスヤスヤと眠りに落ちていった。
*+*+*これ以上なにもありませんように。強く願った。2005-12-19 10:43:00 -
160:
---気がつくと寝ていた。
『(*゙Д゙)隆ちゃん?ォハョ。先起きたんや珍しい』
よっこらしょっと体を起こし、こんがらがった髪をてぐしでがさつに整える。
『ん。おはよ☆』2005-12-19 10:46:00 -
161:
『?隆チャン、不機嫌か?』
『え。ちゃうちゃう、考え事してた』
『何?』
『なんもナィー』
『気になる木(。´v`。)』2005-12-19 10:48:00 -
162:
隆介は見るからにおかしい態度で、
もしかしてコウタの事がバレたのかと不安になったが、
携帯にも履歴はないし、
昨夜も家には入れていないし大丈夫だろうと、
解釈し、隆介の朝ごはんを作り始めた。2005-12-19 10:52:00 -
163:
『行ってきます(。・v・。)』
『いってらっしゃい☆』
*+*+*パタンッッ。。。。
何事もなく送り出し、ソファでもたげながらテレビをぼんやりと眺めていた。2005-12-19 10:54:00 -
164:
突如。。。
ガンガンガンガンガンッッガンガンガンガンガンッッ!!!
物凄い勢いでドアを叩く音が響く。鳴り止まずにドアは金切り声に近い不快で奇妙な音を響かせ続ける。2005-12-19 10:57:00 -
165:
コウタであることに間違いなかった。
恐怖感が体を震わせる。
隆介が出て行ったのを見計らっての行為だろう。
震えながら携帯を手に取る。
───────────────────────────────────────────────────────────ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンッッ!!!2005-12-19 11:00:00 -
166:
手先は冷たくなっていて、妙な脂汗がボタンを押そうとする指の邪魔をする。
『怖いって!!何やあいつは!!落ち着け自分ッッ!!隆チャン隆チャン…ドコや隆介(`Д´*)』
----カコカコと携帯画面にかじりつく。
『汗がッッ(*●Д●)!!隆チャン助けでぇぇ!!ビェー(。┰ж┰)』
恐怖が頂点に達した途端、涙が、わんさか溢れ出す。2005-12-19 11:08:00 -
167:
ガンガンガンガンガンガンガンガンガン…ガッ!!!
『*゚Д゚)!!?』
………………………………………………………………………………シ───ン。。。
『*゚Д゚)!!?え?音が…止まっ…た!?』
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………2005-12-19 11:11:00 -
170:
名無しさん
なんか作文みたいワラ
2005-12-20 00:16:00 -
172:
?作文みたぃですか。下手くそでごめんなさい??でも?読んでくれたんですね??ありがとうございます?頑張るのでまた感想スレにでもヵキコ?して下さいね??
?後で更新します?2005-12-20 12:35:00 -
173:
そっと立ち上がると、玄関まですり足で向かう。
丸い覗き穴に手を添え顔を近づける。
『ん(゚Θ゚・?』
スーツを着た男がスエット姿の人間を掴んでいる。2005-12-20 14:10:00 -
176:
何故か女の子は泣いている。
スーツ姿のコウタが豆に気がつく。
『あ、メイ。』
『え?あの…何…!!?』
『ホラ、あんた。ちゃんと謝りや。』2005-12-20 14:15:00 -
177:
『グスッ。だっ…て…隆ッッ介がっ!!隆介が…』
----隆介(`Д´*)!!?
ますます混乱する。
ドアノブを支える手は、いつの間にか震えが治まっていた。2005-12-20 14:17:00 -
178:
混乱しながらも、ご近所さんへの迷惑になるのではと我に返り二人を部屋に入れる。
『ま、どーぞ。』
何故か茶を振る舞う。
『………』
異様に重々しい沈黙が部屋に充満して行く。2005-12-20 14:21:00 -
179:
『…………あのー…。』
豆は、口火をきってみる。
『グスッグスッ…隆介が、隆介が悪いねん…』
女の子は俯いたまま、綺麗にデコレーションされたキラキラと光る指先で涙を拭う。2005-12-20 14:25:00 -
181:
ドアが開くと、隆介がスーツ姿で部屋に入ってきた。
『ちょっとー!!俺ったら財布忘れ…(゚Θ゚・』
隆介は居間の三人を見て、凝固剤でも食ったかのように瞬時に固まった。
『…え。何』2005-12-20 14:32:00 -
182:
豆は隆介を見て気がつく。
隆介は、豆ではなく、
泣いている女の子に目が釘付けだった。
『………アイリ。』
ボソッッと呟いた声は蚊の鳴く声程小さかったが、静まり返った部屋には充分響いた。2005-12-20 14:36:00 -
183:
『ズッ……隆介…』
*゚Д゚){いやいや、全く意味が理解出来ませんのですが。誰!?この女の子は一体誰ですか!!ちなみにアイリって呼び捨てしちゃうって事はもしや、二股!!?え!!?
これって、修羅場ーーーー!!!?2005-12-20 14:39:00 -
184:
口には出来ずに、頭の中は今まさに膨らみ続けるドリームランド。
この状況、知ってか知らずか、コウタは悠長に煙草に火をつけ一服中。
見つめ合う隆介とアイリ。
この4人、今から始まる熾烈なトライアングル。
そんな事とは露知らず、豆は静かに丸まり茶をすすっていた。2005-12-20 14:45:00 -
186:
『…アイリ、何でここ来たん?俺ら別れたやん』
『ズッ…あたし隆介ッッ、隆介がおらな無理やもッッ…』
*゚Д゚){元カノかよッッ!!2005-12-20 16:53:00 -
187:
『いや、でも別れたやん?確かにいきなりで悪かったヶド、アイリも男と遊んだりしてたし、別れる時も、すんなり別れたやん。気になる奴出来たとかゆーてたやろ?』
『ッッズッ。。でもアイリやっぱり隆介が好きなんやもん』
ボーーーっと二人のやり取りを茶をすすりながら眺める、豆とコウタ。2005-12-20 16:58:00 -
188:
『ってか、メイ、そちらはどなた?』
隆介がため息を吐きながらコウタをちら見する。
『え*゚Д゚)!!あぁ、え?えーっと…んー…』
困る。そりゃそうだ。
『元カレでっす(。´v`。)ノ』なんて軽々言える訳がない。2005-12-20 17:01:00 -
189:
『あ、俺?元カレでっす』
*゚Д゚){おい!!!
『え、元カレ?なんで元カレがおるん?』隆介の顔に困惑の色が浮かび、眉を顰める。2005-12-20 17:03:00 -
190:
『いや…いろいろ有りまして。んー…。』
『てか隆介くんやっけ?元カノ泣いてんねんし元カノと話つけたら?ヨリ戻す?ほな俺メイとヨリ戻すし☆』
ファック!!コラ!!コウタ何言ってんだい!!!}(`Д´*
豆の目は瞳孔が今にも開きます状態。コウタを睨む。2005-12-20 17:07:00 -
191:
『は。メイどーゆー事?』
隆介は今まで見た事ないような顔で豆を見つめる。
『いや、だから、コウタは元カレやヶド、なんてゆーか…』
『好きなんやんか。俺。』2005-12-20 17:09:00 -
192:
コウタの一言で空気が固まった気がした。
『は?ちょっと意味が理解出来ひんねんヶド』
隆介は、強張った顔でコウタを睨みつける。コウタも目をそらさず隆介を見ている。
『理解とかいらんし。つまり隆介くんは、その子と仲直りしたらええやん』
『いやいや、俺はメイと付き合ってるんでー。』2005-12-20 17:14:00 -
193:
20年ほど、男運に恵まれず、モテた事なんて経験これっぽっちもないメイには、
『モテてモテて困っちゃう』
ではなく
『勘弁してくれ』
である。対応力がありません。2005-12-20 17:18:00 -
194:
『じゃあ隆介返してよ』
今度は隆介の元カノ、アイリが豆を睨む。
『嫌。あたしは隆ちゃんしか好きじゃな…』
『でも元カノは隆介くんとヨリ戻したいんやろー?』
*゚Д゚){!!?オイゴルァ!!コウタ!!今あたしめっちゃ隆介に愛かたってたやんか!!掻き消されたやないか!!2005-12-20 17:26:00 -
195:
『いや、あんたに聞いてへんから。』
隆介はコウタを睨み、コウタはアイリを見て、アイリは豆を睨んでいる。
*゚Д゚))))しゅらばって恐い。2005-12-20 17:28:00 -
199:
鳴り響いたのはコウタの電話だった。
『んー、はいはい。ってか面接どーやった今日の2人。あっそーなん。はいはーい。』
。。。ブチッ
『コウタ忙しいんやろ。帰りなされよ。』
豆が呟き放つ。2005-12-21 14:14:00 -
200:
『大丈夫大丈夫』
『遅刻やん』
『俺が規則やし大丈夫。』
『ん(*゚Д゚)?』
『あれ、言ってへんかったっけや。俺店長』2005-12-21 14:15:00 -
201:
『あ、そ。』
元カレの出世なんかより、また修羅場が始まる事へのウンザリ感でいっぱいの豆。
『俺行くわ』
隆介が背をむけた。2005-12-21 14:17:00 -
202:
『ちょっと、隆チャン…!!』
ハッとして立ち上がり、隆介のスーツを摘む
『俺は雇われホストなんで。遅刻罰金あるんで。』
隆介は冷たい目で豆を見た。
『アイリも帰る!!』2005-12-21 14:20:00 -
203:
立ち上がったアイリが豆の肩にぶつかり、振り向くと豆を見て笑う。
----まるで勝ち誇ったような笑顔に虫酸が走った。
アイリは隆介の後ろにピタリとくっつき玄関へ二人が歩いて行く2005-12-21 14:22:00 -
205:
『行ってもたな』
後ろのソファからコウタが言った。
『…………ちょっ…とォォ』
すするような女の声が部屋に流れる。
『え、泣いてんのメイ。』2005-12-21 14:31:00 -
206:
『泣いてるか。┰Д┰)!!』
『鼻声やん』
『っさい!!!ズッ…』
『あっハッッハ』
『何笑ってん!!コウタがッッ!!コウタのせいやねんで!!』2005-12-21 14:34:00 -
207:
震えっぱなしの、豆のビブラートした声は、鼻水と共に部屋に響く。
『まぁまぁ涙を拭いて』
ティッシュが横からニュッッと出て来た。
『やかましい!!出てけ!!』
払い落とす。2005-12-21 14:37:00 -
212:
『あの元カノは手強いよ』
『ハハッッ。うん。』
『彼氏もキレてたよねー』
『…うん。』
抱きしめてるコウタの腕が、小さく震えてる事に気付いた。不謹慎に輪をかけて不謹慎だが、居心地がよかった。2005-12-21 22:16:00 -
214:
『……………ッッ…。』
『…メイ、俺はほんまにお前すきやし。』
包まれていた温かい腕がほどかれる。
『ま…、考えとけ』
立ち上がり、ジャケットを取ると玄関へと向くコウタ。2005-12-21 22:22:00 -
215:
『…………コウ…』
綺麗にシワひとつない、細めのスーツに甘い香りを纏ったコウタの体が振り向く。
『ん?』
『……あ…、いや何もない…』2005-12-21 22:26:00 -
216:
『ハハ。何やそれ。ほな』
コウタを目で送る。
立ち上がる気力がなくて、座り込んだまま。
『じゃねー☆』
『ん。お疲れ。』2005-12-21 22:30:00 -
217:
…パタンッッ。。。。
隆介と元カノが出て行った時よりも、それはそれは柔らかい音で、
コウタを送り出したドアは部屋に音を響かせた。
『…ッハァァァァ。。。。まじヤバイって。どーしよぉ……』2005-12-21 22:34:00 -
219:
部屋にぽつんと一人。
『ってか寒。』
身震いすると、暖房をつけ、カーテンにくるまり、初春の夜空を見上げた。
『ハーァ。もー…。』
一人で見上げる夜空はあまりに大きくて、真っ暗な世界に一人ぼっちになってしまったかのような孤独が襲いかかってきそうで恐くて慌ててカーテンを閉めた。2005-12-22 01:31:00 -
220:
♪♪♪リンコロ♪♪リンコロ♪♪
『ん?鳴ってる*゚Д゚)?』
ソファに転がっている携帯を手に取る。
-------パカッッ。。。2005-12-22 01:33:00 -
221:
『メールか…。』
-----ピッ!!
『はぅッッ*゚Д゚)!!隆チャンから!!どどどーしよ!!別れるとかかカカカ!?』
-----ピッ!!
『……*゚_゚)ん?』2005-12-22 01:37:00 -
222:
【今日から、しばらくは実家帰るわ☆】
『…………。……こんなん…こんなん明らか修復不可能なんちゃうん…。いきなり実家とか、……ちょっ…と、もーぉ…』2005-12-22 01:41:00 -
225:
それから何日も、
魂がどっか行っちゃったみたいに抜け殻の様になりながら豆は生活をしていた。
バイトへ行き、職務をはたして家に帰る。
何日たったかも振り返らず、気の抜けた生活を送っていた。2005-12-22 14:18:00 -
226:
『は!?』
『だから、終わったって』
『それから隆介くんからの連絡は?』
『ん、ない。』
豆のバイト先に来てアイスティーを飲みながらサリは鏡を見ていた。2005-12-22 14:23:00 -
227:
『あんたは隆介くんに連絡しないん?』
『んー。ねぇ』
『いやいや、大丈夫なん?あんた!?』
『え、大丈夫やん。健康よ』
-----カウンターで向かい合いながら洗いものに集中して、サリの声も上の空。2005-12-22 14:26:00 -
228:
『まぁ、隆チャンは隆チャンなりに考えた結果なんちゃうか』
『他人事やな*゚Д゚)』
『だってねぇー。あたしがバタついても、隆チャンの気持ちはどーにもならんでひょ』
『せやけどやな』
----サリの顔はいつになく困った顔。ボーーっと眺める豆。2005-12-22 14:30:00 -
230:
『え(。゚∀゚。)』
サリは、カウンターの豆と、ドアに立ってる隆介の元カノ、アイリと友達の二人組をなぜか嬉しそうに見合わせる。
『しょっぼい店』
------小さな声でアイリの友達が言った。続けてアイリが鼻で笑う。
『……いらっしゃいませー。』2005-12-22 14:36:00 -
231:
『ご注文は?』
『ドンペリ』
『…アルコールはご提供してないんですよー。』
『じゃあピッチャーでオレンジジュース』
『アイリまじウケるってぇ☆あたしもピッチャーでぇ』2005-12-22 17:54:00 -
232:
ぶっ殺したい気持ちを押さえ、ヒクヒクしながら握る伝票は、今にも半分に割れそうになっていた。
『ってかァァ、ピッチャーもないトカぁ?』
『…………オレンジジュースですね。』
はち切れんばかりの血管が脈打ちながら、豆はカウンターに戻るなり食器棚の1番下を勢いよく開けた。2005-12-22 17:59:00 -
233:
『ってかアイリまじで!?』
無駄にでかい声が狭い店内に充満する。
『まーぁじで☆アイリなぁ隆介とヨリ戻ってぇん☆』
?(`Д´*!!?2005-12-22 18:03:00 -
234:
いち早く反応したのは、カウンターの下にしゃがみ込んでいる豆、
…ではなくカウンターに座っているサリだった。
『ちょっッッ豆っ!!!聞いた今!!?おい豆!!』
カウンターから身を乗り出してサリはしゃがみ込んでいる豆にぼそぼそ話しかける。2005-12-22 18:06:00 -
235:
『聞いた聞いた』
スッと立ち上がると、冷蔵庫から缶のオレンジジュースを両手いっぱい取り出す。
『ん*゚Д゚)豆?ジュース多くない??』
『(。゚∀゚。)いーのだ☆』
そんな中、アイリと、その友達は相変わらずボリュームMAXで会話を続ける。2005-12-22 18:12:00 -
236:
*+*+*スタスタスタスタ
『お待たせしました』
『早!!ピッチャーじゃないとアイリ飲まへんで〜ッッ☆』
『(。゚∀゚。)どーぞ』
━━━━━━━━━ドンッッ!!2005-12-22 18:15:00 -
237:
『ッッハァ!!?ちょっと!!何なんよこれ!!』
アイリと、その友達の前には並々とオレンジジュースの注がれた………花瓶。
『ダッヒャッヒャッヒャーーッッ!!』
サリが笑い出す。2005-12-22 18:18:00 -
238:
『意味不明やし!!あんた客馬鹿にしてんの!!?』
----アイリは黒いヒジキみたいな目で豆を睨み上げる。
『いえ(。゚∀゚。)お客様がピッチャーとオーダーしたんで。たらふく飲みたいのかと。』
----しれっと返答。2005-12-22 18:21:00 -
239:
『なめてんちゃうで!!』
幸い、客の居ない店内で、アイリの友達が怒鳴りながら立ち上がる。
『ダッヒャッヒャッ!!!いやいや!!君らが頼んだんやん☆』
サリがカウンターから立ち上がり近付く。2005-12-22 18:25:00 -
241:
『ほんなら、お前らの糞やかましい恋愛話しこそ聞いてへんしなぁ』
サリは笑いながら睨む。
『んやとコラ』
どうやらアイリの友達はヤンチャ娘みたい。
舌を回しながらサリに啖呵を切る。2005-12-22 18:30:00 -
243:
『………だぁっとったらイチビリやがって。しゃしゃってんちゃうぞゴラァ!!!』
いきなりの豆の怒鳴り声にサリ以外は一瞬びっくり。
サリは笑う。2005-12-22 18:34:00 -
246:
ここまで豆がキレたのはアイリの一言が引き金だった。
『隆介はホストやし〜。何気売れっ子やん☆地元でも昔から目立ってたし。あたしフラれた事なかったしまじ腹立ってなぁ☆まぁちょっと泣いたらホイホイ寄ってきたわ。』
これはアイリの友達がオレンジジュースをサリにぶっかける何分か前のアイリの一言。2005-12-23 13:50:00 -
247:
豆は豆なりに隆介を大切にしていた。
それをこんな女の安っぽい『見栄』と『プライド』に掻き乱されたんだと確信すると、なにかがブチ切れた。
『キャハハ!!まじキレてんのー?ってか顔こわぁッッ』
ブチ切れた。2005-12-23 13:53:00 -
248:
━━━━━━━━━━━━━━━━━
『ってッッ』
『豆かなり暴れたな』
『サリこそ。ッッいてて』
『泣いてたしな。なんやあれ。おもんない』2005-12-23 13:55:00 -
249:
サリの手から吹き出すマキロソが、豆の顔の赤々しい擦り傷にしみる。
『ってか、店これ大丈夫なん?かなり痛々しいで。』
『昨日から店長旅行行ってるしあさってまでに片付けたら何とかいけるやろ。サリこそ、ホステスが顔腫れてるとか大丈夫なん。』
『休み決定やわ』
『ヒャヒャ。ほんまやな。ごめんやで。』2005-12-23 14:00:00 -
250:
『謝んなって』
----このサリの言葉はマキロソより身に染みた。
それから何日かはまた、何にもなく平々凡々に流れて行った。2005-12-23 14:04:00