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東京ラブストーリー
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1:
名無しさん
四年前、俺が十代だった時の話で、すべて実話です。その頃イケイケのホストだった俺は、女に金と体以外求めなかった。生まれも育ちも極普通だったが、昔からなぜか全く以て情や恋愛感情が欠けていた。
2006-04-06 18:59:00 -
20:
名無しさん
それから一月程すぎ、俺の怪我も大分良くなり仕事に復帰しようとしていた頃。彼女からいつもどうり連絡がきて逢って話していた。妊娠したらしい。なぜか嬉しそうだった。誰もが考える余地もなく堕ろす決断をするだろう。しかし里奈は違った。。
2006-04-08 01:43:00 -
21:
名無しさん
最悪な話だね でもそれも人生だと思うんだ 誰が悪いわけでもない でも主さんがしてたことは最低なのには間違いないからね
2006-04-08 12:45:00 -
22:
名無しさん
『堕ろすんだろ?』『絶対産むよ!』『親父どーすんだよ、レイプでできた子だろ?六人にまわされて誰の子かも知らないんだろ!』この時俺が言っていた事は、珍しくまともだったと思う。しかし里奈はこう言い残し、俺の元を去った。『私の子だよ…』初めて俺に見せた反抗だった。
2006-04-08 14:32:00 -
23:
名無しさん
里奈とはその日を境に連絡が取れなくなった。暇になったので仕事に復帰することにした。客も仕事仲間も暖かく迎えてくれて、それはそれで楽しかったのだが、頭の中でただのおもちゃだったはずの里奈が心配で仕方なかった。二ヵ月が過ぎ、一本の連絡が入った。
2006-04-08 14:45:00 -
24:
名無しさん
『元気だった?』声が擦れていて誰だかわからなかったが、話し方ですぐにわかった。里奈だった。話したいから家に来いと言われ、すぐに向かった。初めてじっくり家をみたら玄関の表札の名字が違っているのに気付いたのを覚えている。久しぶりに逢う里奈はひどくやつれた顔でニッコリ笑った。『ごめんね、怪我治ったんだね!良かった。』
2006-04-08 14:58:00 -
25:
名無しさん
聞きたい事が山程あって、何から聞いていいかわからなかったが、とりあえず『表札の名字違ったみたいだけど…』と、ソフトな質問をチョイスすることに。すると初めて家族の話しをしてくれた。精神病で入退院を繰り返す母と一級身体障害者で自殺願望の強い義理の父。小さいときに家出したきりの姉。そんな中で家庭内暴力や父の自殺未遂に悩みながら育ってきたらしい。全然ソフトじゃなかった。
2006-04-08 15:19:00 -
26:
名無しさん
職業柄沢山の女を見てきたつもりだが、片親だの再婚だの、家の中に居場所がないだの言って悲劇のヒロインになったり、自分は浮気しておきながら寂しいだの辛いだの言って彼氏のせいにしてリストカットの後を見せ付けてみたりするしょうもない奴が多いと思う。そんなこともあり、あたかも他人の話しをしているかのように普通に話す彼女をみて、俺は今までしてきた行動を心底後悔した。
2006-04-08 15:32:00 -
27:
名無しさん
次に子供の話しを聞いた。理由はよく覚えていないが流産したらしい。里奈が本当に悲しそうな顔をしていた。その時、以前言っていた『私の子だよ!』というシーンがフラッシュバックのように頭によみがえってきた。俺は泣きそうになり、でもこの子の前で泣いてはいけないと思い、走って家を飛び出した。
2006-04-08 15:43:00 -
28:
名無しさん
《なんで気付いてやれなかったんだろう。メチャクチャな家で殴られ蹴られ、それでもずっと弱音一つ吐かずに無理して笑ってきたんだよな!だからこそ自分の子だけは何があっても幸せにしてやりたかったんだろ!?ごめんな》そんな事を考えながら近くのコンビニまで走り、駐車場に泣き崩れた。
2006-04-08 16:07:00 -
29:
名無しさん
俺は泣いて泣いて泣きまくった。人目も気にせず声を出してないた。どれぐらい泣いただろう、辺りは暗くなり始め、変なオバサンが『元気だして』と、リポビタン・デーを差し出してきた(笑)そいつをグイっと飲み干し、再び里奈の家に帰った。
2006-04-08 16:28:00