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☆スタービーチ☆

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  • 1:

    きらきらアフロ

    「ねぇ知ってる?星の降る夜は1つだけ願い事が叶うんだよ?」
    「誰も信じてないと思うけどさ。私は信じてるんだよね☆」

    2005-07-20 01:28:00
  • 2:

    きらきらアフロ

    そう言いながら彼女はそっと微笑んだ。
    静かな波音をBGMにした満点の星空はホントにキレイだった。

    2005-07-20 01:30:00
  • 3:

    きらきらアフロ

    目を覚ますと涙が少しこぼれた。隣では小さな時計が時間を進めていた。
    もう5時だ。顔も洗わずにYシャツを羽織り部屋を飛び出した。

    2005-07-20 01:33:00
  • 4:

    きらきらアフロ

    夕焼けは少し眩しくて、車までのいつもの道がやけに遠く感じた。
    白く輝いたシーマに乗り込むとすかさずキーを差し込んだ。
    いつも通り。何も変わらない毎日はとてもタイクツだ。

    2005-07-20 01:36:00
  • 5:

    きらきらアフロ

    梅雨が明けて夏らしくなってきたからだろうか。大通りは大きなワゴン車で
    あふれ返っていた。海に向かうんだろうか?そんな事を考えながら車を走ら
    せた。
    今日は気分がいい。昨日見た夢のせいだろう。

    2005-07-20 01:41:00
  • 6:

    きらきらアフロ

    薄汚れたヴィトンのカバンの中から一枚の写真を取り出した。
    少しニヤけたボクと苦笑いの彼女。
    こんなキレイな夕焼けの日だった。「彼女」・・・リナに出会ったのは。

    2005-07-20 01:48:00
  • 7:

    きらきらアフロ

    「ツカサ!」「ねぇ起きてっ!」
    小さな声で目が覚めた。目の前はまだ少しぼやけていた。
    小さな顔に吸い込まれるような大きな瞳。目の前に居るのはリナだった。

    2005-07-20 01:57:00
  • 8:

    きらきらアフロ

    「学校終わったよっ」リナはそういって微笑んだ。
    昼過ぎからの授業は保健室のベットの上。ボクの日課だった。
    窓の外を見ると桜の木には若葉が生い茂っていた。

    2005-07-20 02:00:00
  • 9:

    きらきらアフロ

    「早く帰ろっ」リナはボクの手を引きながら言った。
    保健室からロッカーまでは約20mぐらい。リナは今日あった出来事をボクに
    話続けた。まるでせき止められた水が一気に流れ出したかのような勢いで。

    2005-07-20 02:05:00
  • 10:

    きらきらアフロ

    校門までは桜の木が並木道のように並んでいて、春にはキレイなサクラの花を
    咲かす。ボクはそれをいつものベットの上から眺めるのが好きだった。
    ボーっとそんな事を考えていると、リナが突然声を荒げた。

    2005-07-20 02:13:00
  • 11:

    きらきらアフロ

    「ねぇ聞いてる?」「いつも話し聞いてくれないね。」「もういい!」
    リナは一人で校門まで歩いて行ってしまった。またやってしまった。
    ボクはいつも人の話を聞かない。
    リナが怒るのも無理はないがもう慣れっこだった。

    2005-07-20 02:17:00
  • 12:

    きらきらアフロ

    「ごめんな」リナの機嫌を伺うようにボクは謝った。
    リナはボクのほうを振り返り、大きな声で「いいよっ」
    とても無邪気な笑顔だった。やられた!
    ボクはいつもリナの笑顔に救われていたんだ。

    2005-07-20 02:23:00
  • 13:

    きらきらアフロ

    あの頃のボクらは若かった
    あの頃のボクらはずっと二人でいれると思ってた
    あの頃のボクは君がすべてだった
    あの頃のボクは・・・・

    2005-07-20 02:30:00
  • 14:

    きらきらアフロ

    リナとの帰り道はいつも同じ道だった。
    海沿いの堤防をただひたすら灯台に向かって歩くだけだった。
    時には浜辺も歩いたっけ。
    ふとボクは思った。ボクらはどこで出会ったんだろう?
    なぜか思い出せなかった。

    2005-07-20 04:03:00
  • 15:

    きらきらアフロ

    「ねぇリナ?」「ボクらはどこで出会ったんだっけ?」
    リナは少しムッとした表情で答えた。
    「覚えてないの?」
    ボクは少し考えるフリをしたあと首を横に振った。

    2005-07-21 00:30:00
  • 16:

    きらきらアフロ

    「教えてあげない。」
    苦笑いを浮かべるリナは少し寂しげだった。
    ボクには女心がわからなかった。若かったから仕方ないのだけれど。
    空は澄み切った青で静かな波音だけが僕らを包んでいた。
    うだるような暑い夏は瞬く間に過ぎていった。

    2005-07-21 00:35:00
  • 17:

    きらきらアフロ

    「ピリリッ・ピリリリッ」
    けたたましい携帯の着信音で目が覚めた。
    画面には「☆リナ☆」と表示されていた。
    「もしもし?」ボクはまだ意識もはっきりしていなかった。

    2005-07-21 00:38:00
  • 18:

    きらきらアフロ

    「ツカサ君?」「ツカサ君よね?」
    返事をする間もなくそこで電話はとぎれた。
    切羽詰まった女の人の声だった。
    ボクが家を飛び出したと同時だった。

    2005-07-21 00:43:00
  • 19:

    きらきらアフロ

    「ピリリッ・ピリリリッ」
    ボクは考えるよりも先に通話ボタンを押していた。
    「ツカサ君?」「ツカサくん落ち着いて聞いてね?」
    「リナが病院に運ばれたの。」
    聞き覚えのあるその声はリナのお母さんだった。

    2005-07-21 00:46:00
  • 20:

    きらきらアフロ

    「エッ?」「リナが・・・・?」
    ボクはその場に立ち尽くしてしまった。
    「とにかく病院まできてくれる?」
    そう早口に言い残すと電話はきれてしまった。
    「リナが病院?うそだろ?」

    2005-07-21 00:51:00
  • 21:

    きらきらアフロ

    「リナ・リナ・リナ・リナ−ーッ」
    ボクは走った。声にならない声をあげながら灯台までの
    いつもの帰り道を。
    心臓ははちきれそうなぐらいドクドクと音をたてていたけれど。

    2005-07-21 00:54:00
  • 22:

    名無しさん

    2005-07-21 01:05:00
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