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ジャパニーズ・ドールズ

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  • 1:

    なな・なお

    すぐ、そばにある、恐怖。それは、どうしたって回避できない。
    だってそれは、あなたの人生において、必然的なことなのだから。

    2006-02-27 03:17:00
  • 30:

    めちあ面白いです。もっと書いて下さい。返事はいいです。

    2006-02-27 05:52:00
  • 31:

    名無しさん

    なな・なおサンってNNサンとゎ別人ですか?

    2006-02-27 15:57:00
  • 32:

    名無しさん

    2006-02-27 16:29:00
  • 33:

       虎のしおリ?

    2006-02-27 20:29:00
  • 34:

    コアラ

    ?コアラのしおり?

    2006-02-27 21:27:00
  • 35:

    名無しさん

    あげー?

    2006-02-27 23:54:00
  • 36:

    34さん すみませんNNとなな・なおは同一人物です。見つけてくれてありがとうです。

    2006-02-28 00:02:00
  • 37:

    (02. リンカ)

    2006-02-28 00:03:00
  • 38:

    バカだと思った。彼と出会ったときは。

    2006-02-28 00:05:00
  • 39:

    第一ここは進学校。勉強をしに来ているのに、この男にペースを乱されてばかりだ。大体なんでこんな奴がこの進学校にいるのだろう?この学校にはあわない人間だ。リンカは野村と話をすることはなかった。もちろん、喋りたいとも思わなかった。

    2006-02-28 00:07:00
  • 40:

    あの時、まで、だ。

    2006-02-28 00:08:00
  • 41:

    「よいっしょ」リンカはノートを積み重ね職員室まで歩いていた。校内でもリンカの優秀っぷりは有名だった。成績は常にトップクラス。教師の言うことは絶対に聞く。こんな雑用だって教師に頼まれれば笑顔で引き受ける。リンカの周りには常に秀才、という文字がつきまとっていた。

    2006-02-28 00:10:00
  • 42:

    「うわぁ..今日、すごい天気がいい..。」

    2006-02-28 00:11:00
  • 43:

    廊下の窓が見える空は、真っ青に輝いていた。「たまには..いいかな。」職員室にノートを届けると、リンカはチャイムと同時に足早に屋上へと足を急がせた。「何これ」階段に白い粉が入った小さな薬が落ちている。しゃがみこんでリンカは薬を手に取る。

    2006-02-28 00:12:00
  • 44:

    「落し物かしら」後で事務室に届けよう。リンカは制服の胸ポケットに薬をしまった。

    2006-02-28 00:13:00
  • 45:

    屋上のドアを開けると、風が一気にリンカを包んだ。本日は晴天なり。まさにその言葉がピッタリと合う。リンカは大きく息を吸った。その瞬間、背後から声をかけらた。「あー、荻原さんじゃん。」

    2006-02-28 00:15:00
  • 46:

    聞き覚えのある声…。リンカは驚きのあまり大きく振り返った。
    ――野村だ。リンカの大嫌いなバカでうるさい野村修一がいる。

    2006-02-28 00:16:00
  • 47:

    「まさか萩原さんサボリ!?」「ちっ違うわ、ちょっと気分が悪くて..突然声かけないでよ!!」リンカは意味もわからず怒り出した。「あのねぇ俺はずっとここにいたの。それにしても気分悪いわりにはすげぇ元気だねぇ」「うっうるさいわね、あなただってサボってるじゃないの!」野村はフェンスに持たれかかった。

    2006-02-28 00:17:00
  • 48:

    下では体育の授業でサッカーをする男子生徒大騒ぎしている。その様子を、野村は見下ろした。「俺はねぇ、保健室に行ってたんだよ」「保健室?」こんな万年風邪をひかなさそうな野郎が?保健室なんて一番無縁そうじゃない。「あ、今疑った?」「わかる?」嫌味たっぷりでリンカが答える。

    2006-02-28 00:19:00
  • 49:

    「俺、体弱いんだよね」

    2006-02-28 00:20:00
  • 50:

    ―は?
    こんな繊細のかけらもないような男が?もっと体が弱いっていうのはおとなしくって頭よさげで。そう、あたしみたいな人間のことを..。

    2006-02-28 00:21:00
  • 51:

    「うそ。」野村は舌を出した。「俺みたいな奴が体弱いわけねーし」そういうと、野村はまた視線を下にそらし体育の授業を見つめた。「あのさぁ前から思ってたんだけど、荻原さんって俺のこと嫌いでしょ?」「よくわかってるじゃないの」ハハハ、正直だね、と、野村は歯を見せて笑った。茶色の髪の毛が風に揺れる。

    2006-02-28 00:23:00
  • 52:

    「授業中すげぇ怖い視線感じるもん」「あなたはうるさいし..それにそうやって嘘をつくからよ」「嘘?」リンカはフェンスから手を離ししゃがみこんだ。「これ」リンカの手には白い粉の薬があった。

    2006-02-28 00:25:00
  • 53:

    「さっき屋上に来る途中、階段で拾ったわ。あたしが来る前からいたんでしょ?これ、落としたんじゃない。」「さーすが荻原さん。探偵か警察にでもなれるんじゃねぇの?」野村は受け取った薬を制服のポケットにしまう。

    2006-02-28 00:26:00
  • 54:

    ―これくらい誰だってわかることでしょ。リンカは心底そう思った。「体育好きそうなのにね。サボる原因はそれ?」「ちょっと心臓悪くって。急に走ったれいするとブっ倒れたり。めんどくせー体なんだよね。」「そう。まぁ私には関係のないことだから。」

    2006-02-28 00:27:00
  • 55:

    どうしてこの男と話しているのかわからない。空があまりにきれいで気持ちよさそうだった。だから私は屋上に来たんだ。なのにどうして一番嫌いな男と話しているのだろう。「そう。なぁ荻原さんって、自分のことで精一杯って感じがするよな」冷めてる?あんたみたいにうるさいだけがとりえの人間に言われたかないのよ。あんたみたいな男と私が話している時点で奇跡だわ。リンカは野村に背を向けた。授業に出よう。そう思った。すると、野村はリンカを呼び止めた。

    2006-02-28 00:29:00
  • 56:

    「なぁ、荻原さん。夢とか、あった?」「夢?」リンカは止まった。幼い頃の記憶が頭をよぎる。

    2006-02-28 00:30:00
  • 57:

    ―リンカは将来ケーキ屋さんになりたいな
    何言ってるの?隣家ちゃんは頭がいいんだからもっといい仕事があるわよ

    2006-02-28 00:31:00
  • 58:

    ―K中学に行きたい。そこで生物を勉強したい
    冗談だろ萩原?お前にはT中付属に行ってほしいんだ、これは学校のためでも家族のためでもあるだろう

    2006-02-28 00:32:00
  • 59:

    誰か私の話を聞いて。頭がいいからなんて言ってほしくなかったの。ただ「素敵だね」って話を聞いてほしかったの。嘘でもいいから。たった一瞬でいいから。「荻原さん?どうしたの?」「そら・・・」「え?」「空を飛びたい」「空?」リンカは呆然としたまま青い空を指差した。「飛行機じゃなくってヘリコプターでもなくって人が空を飛べるようになれたら」私は何を言っているんだろう?昔のことなんて思い出さずに..いや、忘れたフリして生きてきたのに。どうしてこんなことで戸惑っているの?

    2006-02-28 00:34:00
  • 60:

    「空か」「そんなことできるわけないんだけどね。」「やってみなくちゃわからない!」野村はフェンスに足をかけ、あっという間に上りきった。突然の出来事にリンカは目を疑った。

    2006-02-28 00:35:00
  • 61:

    ――まさか死んだりは!!!!

    2006-02-28 00:38:00
  • 62:

    急いで1階に下りる。「野村!!!野村!!!どこっ!!!」声が張り裂けそうなくらい叫ぶと、授業中のクラスが何事だと窓からリンカを視線で追う。「こここー!!」見上げると、野村は木の上におおいかぶさるように倒れている。野村は笑った。「無事、生還っス」「バカだね野村君」リンカは笑った。「うん、バカだ、俺。でも結局、飛べなかったなぁ」残念そうな顔をして野村がつぶやく。空に一瞬近づけたんだけど、というと、顔をしょんぼりさせた。「飛べたと思うな。」小さくリンカがつぶやく。「え?」その声に反応した野村が顔を上げる。「何だか..気持ちいいの、今..。空、飛べたらこんな気持ちなのかなっていうくらいに..」

    2006-02-28 00:39:00
  • 63:

    その言葉に偽りはなかった。バカなことをする男だとは思った。めちゃくちゃなことをする男だとは思った。だけどこんな清清しい気持ちは初めてだった。本当に 空が 飛べた ような 気持ちに なってた

    2006-02-28 00:40:00
  • 64:

    その数日後、野村が入院したとクラスの女子から聞いた。本人はフェンスから飛び降りたことと入院は関係ない、と見舞いに来たリンカに言ったが、前々から心臓の様態があまりよくないと野村の母親はつぶやいた。野村はリンカにつぶやいた。

    2006-02-28 00:41:00
  • 65:

    「あの時、半分死んでもいいと思って飛び降りたんだ。一瞬だったけど、空がスゲェキレイで青の絵の具をさ画用紙にぬったくったみたいに真っ青で・・・」リンカは目を閉じた。「ほんとバカなんだから」

    2006-02-28 00:43:00
  • 66:

    気がつけば校庭の桜が季節と共に静かに目を覚まそうとしている。今年もキレイに咲き誇るだろう。野村が飛び降りた季節から..もうだいぶ経ってるんだ。「卒業生代表、荻原リンカ」体育館から歓声が巻き起こる。
    念願の卒業生代表をリンカは読むことができた。学年の成績トップだけが立つことのできる瞬間。屋上での出来事がなければ、リンカは、中学時代1番の思い出になっただろう。

    2006-02-28 00:51:00
  • 67:

    しかし、卒業式に野村の姿がなかったことしか、今となっては、思い出せない。

    2006-02-28 00:52:00
  • 68:

    (リンカ・END)

    2006-02-28 00:53:00
  • 69:

    名無しさん

    ?しおり?

    2006-02-28 02:23:00
  • 70:

    名無しさん

    2006-02-28 02:49:00
  • 71:

    34・杏奈?

    やっぱり同一人物やったんですね?東京心中→大阪心中→東京コンプレックスと読んでました??削除されて本当に凹んでたので嬉しいです?ずっと応援してるんでガンバって下さいね?

    2006-02-28 15:02:00
  • 72:

    名無しさん

    2006-02-28 19:32:00
  • 73:

    うリ?

    しおリ|о>艸

    2006-03-01 05:52:00
  • 74:

    名無しさん

    更新待ってマス?(゚艸`*)
    頑張って下さいネッ???

    2006-03-03 01:38:00
  • 75:

    みーっけ??

    2006-03-03 14:15:00
  • 76:

    名無しさん

    てか、続き待ってるヨー☆

    2006-03-06 03:56:00
  • 77:

    (03.あたし)

    2006-03-06 04:48:00
  • 78:

    「ごめんね」も「ありがとう」も「さようなら」もあなたの口から聞けば、全部同じ意味を持つ言葉に違いはなかった。他人になってく瞬間、あなたと過ごした輝きの意味を初めて知った。いつかちゃんとあなたと話をしたかった。だって突然、プチっとそう電源が落ちたような別れで、あたしはあなたとの思い出をどこにしまえば消えていくのか毎日そればかり考えて生きてきてた。

    2006-03-06 04:49:00
  • 79:

    新しい生活には慣れた?あなたは少し変わってしまったのかな?あたしは変わらないよ、変われないでいるよ

    2006-03-06 04:50:00
  • 80:

    私はあなたのつま先まで全ては知らないけれど、手の平くらいなら わかってるつもり。だからあなたにも私の全ては見なくていいけど、あなたが好きなんだってことくらい知っていてほしい。突然着信いれても すぐにあなたはどうした?何かあった?って返してくれる 声を聞かせてくれる、だけど来てはくれない。だけど言葉だけで満たされてるだけど時々 だから時々苦しくなったりして。

    2006-03-06 04:52:00
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