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67:
絵里とは4年の付き合い。態度も体もでかい絵里。
サバサバした男勝りな性格とキャラがおもしろくて、自己中な絵里にたまにムカつきながらも仲良しだ。
今どき着メロって感じだけど、着うた探してもなかっただけm(__)m
けっこう波瀾万丈な人生を生きてきた絵里とあたしは、お互いの着メロを水戸黄門で揃えている。2006-04-18 17:45:00 -
68:
二日酔いでまだ重たい体を起こして電話に出た。
「なんや」
「なんやッてなんや!!(笑)電話でるときは『もしもし』てゆうんぢゃ!!てか寝てた?ごめんやで」
「ええけど、どうした?」
「華菜今日休みやんな?」2006-04-18 17:49:00 -
69:
眠たい目をこすりながらカレンダーに目をやると、今日は月曜日だった。
「ほんまや。定休日やわ」
「覚えとけや(笑)あんな〜今日、絵里の男とかと遊ぶんやん。で、あっち3人おるゆうし由香も呼んだんやけど、華菜もけぇへん?」
「え、華菜オマケかよ(笑)男前おるん?」
「絵里もあとの2人知らん子らやねん。彼氏いわく男前らしいで」2006-04-18 17:55:00 -
70:
「マジで♪行く行く♪」
「早いな!!(笑)なんし起きたばっかやろ?こっちも合流するん夜やし、ゆっくり用意しいや☆出来たら迎え行ったるし電話して♪」
「らじゃ〜(′-∀-)」
電話をきり時計に目をやると、まだ昼の3時。今から用意しても早すぎるしツタヤにDVD借りに行くことにした。2006-04-18 18:00:00 -
71:
スウェットにダウンを羽織って、家から徒歩5分のツタヤへ歩く。
駐車場につくと、見慣れた車が止まっているのが見えた。
心臓が早まるのがわかる。
―今日は月曜日。美容院も定休日だ。2006-04-18 18:03:00 -
72:
さりげなく横を通り過ぎて車内をチラ見したけど、中には誰もいなかった。
おそらくまだ店内にいるんだろう。
確かに同じ市内に住んではいるものの、この1ヵ月半、心のどこかで期待していた《偶然》は、全くおこらなかった。
逢ったら何てゆお?2006-04-18 18:07:00 -
73:
『久しぶり〜♪』って、何もなかったように声かける?何もゆわんと素無視する?いや、もしかしたら逢わないかも…。
何パターンもの考えが一気に頭を駆け巡る。
あたしを見たとき、弘樹はどんな顔するだろう。
困る?驚く?笑う?2006-04-18 18:10:00 -
74:
弘樹の微笑んだ顔ばかりが頭に浮かぶ。
あたしは意を決して店内に足を踏み入れた。
ツタヤに入るのにこんなに緊張することなんて、きっとコレっきりだろう。
まずぐるりと店内を見渡したが、弘樹らしい姿を確認する事は出来なかった。2006-04-18 18:14:00 -
75:
人生そんな思い通りにいくわけないわな、と軽くため息をついた。どこかホッとした自分もいたけど。
見たかった新作映画を探しに、最新コーナーにトボトボと向かう。
遠目に、見たかったDVDが見えた。
その正面に居た男女の背中も。2006-04-18 18:18:00 -
77:
人は、見たくないモノに遭遇したとき「目を反らす」ってゆうけど。
DVDを選びながら彼の隣で楽しそうに笑う彼女から、あたしは目が離せなかった。
心臓の音は、段々ゆっくりになって、ありえないはずの光景をどこか客観的に眺めていた。2006-04-18 18:28:00 -
78:
話し掛ける気もさらさらなくなっていたのに、足だけはやっぱり動かない。
DVDを選び終わったのか、彼女が先に振り向いた。
全然知らない人だった。
細くて、女らしい服装をした、タレ目の可愛い女の人。2006-04-18 18:32:00 -
80:
その瞬間、あたしと弘樹は確かに目が合った。
弘樹は、あたしが予想した《困る、笑う、驚く》のどれでもなく、何の反応も示さなかった。
「なんて〜?」と振り向く彼女一人だけに視点を変え、あたしのすぐ横をスタスタと通り過ぎていった。2006-04-18 18:40:00 -
81:
弘樹が通り過ぎたと同時に、あたしの足も動いた。
客観的にみていた心臓も、またバクバクと騒音をたてていく。
「…ははッ」
誰にも気付かれないような声で少しだけ笑って、あたしは何もなかったようにDVDを借りて店を出た。2006-04-18 18:43:00 -
84:
「お前ほんま用意すんの遅い!!たかが化粧にどんだけ時間かけてんねん!!」
「うっさい!!華菜が仮面ないと外歩かれへんの知ってるやろ!!あんたスッピンの華菜つれて外歩ける!?」
「そら無理や!!(笑)」
「しばくぞ。」
2006-04-18 18:52:00 -
85:
あたしは18歳になっていた。彼氏は雅也。同い年。
なにを隠そう例のあの日、絵里の紹介で出会った男の内の一人だ。
なんとなく付き合い始めてもう半年。
男前ではないが、底抜けに優しくて、あたしを1番に考えてくれる雅也を好きになるのに時間はかからなかった。2006-04-18 18:56:00 -
87:
逢ったその日にいい感じに仲良くなり、あろうことかヤッちゃった二人。
あたしはただヤリたかっただけ。雅也も最初はそうだったらしい。
ヤッてみると、あらビックリ、相性抜群(゚д゚)!!
付き合う事になって、そのまま2週間のプチ同棲へと突入し、今に至る。2006-04-18 20:15:00