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71:
スウェットにダウンを羽織って、家から徒歩5分のツタヤへ歩く。
駐車場につくと、見慣れた車が止まっているのが見えた。
心臓が早まるのがわかる。
―今日は月曜日。美容院も定休日だ。2006-04-18 18:03:00 -
72:
さりげなく横を通り過ぎて車内をチラ見したけど、中には誰もいなかった。
おそらくまだ店内にいるんだろう。
確かに同じ市内に住んではいるものの、この1ヵ月半、心のどこかで期待していた《偶然》は、全くおこらなかった。
逢ったら何てゆお?2006-04-18 18:07:00 -
73:
『久しぶり〜♪』って、何もなかったように声かける?何もゆわんと素無視する?いや、もしかしたら逢わないかも…。
何パターンもの考えが一気に頭を駆け巡る。
あたしを見たとき、弘樹はどんな顔するだろう。
困る?驚く?笑う?2006-04-18 18:10:00 -
74:
弘樹の微笑んだ顔ばかりが頭に浮かぶ。
あたしは意を決して店内に足を踏み入れた。
ツタヤに入るのにこんなに緊張することなんて、きっとコレっきりだろう。
まずぐるりと店内を見渡したが、弘樹らしい姿を確認する事は出来なかった。2006-04-18 18:14:00 -
75:
人生そんな思い通りにいくわけないわな、と軽くため息をついた。どこかホッとした自分もいたけど。
見たかった新作映画を探しに、最新コーナーにトボトボと向かう。
遠目に、見たかったDVDが見えた。
その正面に居た男女の背中も。2006-04-18 18:18:00 -
77:
人は、見たくないモノに遭遇したとき「目を反らす」ってゆうけど。
DVDを選びながら彼の隣で楽しそうに笑う彼女から、あたしは目が離せなかった。
心臓の音は、段々ゆっくりになって、ありえないはずの光景をどこか客観的に眺めていた。2006-04-18 18:28:00 -
78:
話し掛ける気もさらさらなくなっていたのに、足だけはやっぱり動かない。
DVDを選び終わったのか、彼女が先に振り向いた。
全然知らない人だった。
細くて、女らしい服装をした、タレ目の可愛い女の人。2006-04-18 18:32:00 -
80:
その瞬間、あたしと弘樹は確かに目が合った。
弘樹は、あたしが予想した《困る、笑う、驚く》のどれでもなく、何の反応も示さなかった。
「なんて〜?」と振り向く彼女一人だけに視点を変え、あたしのすぐ横をスタスタと通り過ぎていった。2006-04-18 18:40:00