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好きって何?

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  • 1:

    詩織

    一緒におりたいって思ったら?
    何にもないときに思い出したら?
    他の人にとられたくないって思ったら?
    トモダチと彼氏の好きの境目って何?

    ァタシの過去をノンフィクションで書いていきます。

    2006-02-05 01:24:00
  • 2:

    詩織

    18才の頃。ァタシはキャバクラで働いていた。
    始めたきっかけは忘れてしまったけど、お金がほしかったわけじゃなく、夜一人でいたくなかったから。

    2006-02-05 01:35:00
  • 3:

    詩織

    好きな人はいたけど彼氏はいない。
    ァタシの家は厳しいけど、その時は実家を出て一人暮らしをしていたから親にはバレない。
    別にァタシを止める人はいなかった。
    夜一人にならなくて済み、お金もたくさん入る。ァタシにしたら都合のいい職だった。

    2006-02-05 01:49:00
  • 4:

    詩織

    ただ一つ嫌だったのは店の女の子。
    昔から男友達の方が多かったから、女の子は苦手。男のがハッキリしてて楽。
    客席では笑顔で話してたけど、それ以外は挨拶くらいしか話さない。周りからしたら感じ悪い女。
    でも新人のくせにキャバ嬢としての成績は良かったから店の待遇は良かった。

    2006-02-05 02:05:00
  • 5:

    詩織

    『なぁ、ご飯行かん?』
    キャバを初めて2週間たった頃、店の女の子に誘われた。親しみやすく少し話したことある子だったので、断る理由もなく暇だったので行くことにした。
    「あ、もう一人くるねんけどいいよな?」
    (え?誰?店の子は大半しゃべった事ないし…正直ダルぃ)
    でも今更断る事もできず、結局3人でご飯に行った。

    2006-02-05 02:17:00
  • 6:

    詩織

    『何才ですか?店入ってどれくらいなんですか?』
    アリサの第一声は敬語だけど威圧的な態度だった。
    とりあえず「18。まだ2週間くらい」とだけ答えた。

    2006-02-05 10:09:00
  • 7:

    詩織

    第一印象は最悪だったけど、お互いレギュラーで出勤してたので毎日顔を合わす。
    はじめは威圧的に感じた態度も、慣れれば気を遣わなくてすみ気楽だった。
    気付くとァタシ達は毎日一緒にいた。
    女の子が苦手なァタシにとって、常に一緒にいる子ができるのは初めてだった。

    2006-02-05 10:22:00
  • 8:

    詩織

    毎日起きては連絡してご飯を食べに行って飲み、仕事に行き仕事でも飲む。
    仕事が終われば飲みに行き、つぶれて寝る。
    毎日そんな繰り返し。
    今考えればただのアル中。

    2006-02-06 09:43:00
  • 9:

    名無しさん

    http://vl-o-l.jp/gaogaojgmjgp/

    2006-02-09 22:51:00
  • 10:

    詩織

    そんな毎日が何ヵ月も過ぎて、仕事中ァタシの携帯がなった。
    ‐着信‐あゆ
    歩は客の一人。いつも来る若い常連達の連れで、何週間か前にその場のノリで場内指名をくれた。
    (何やろ?まったく連絡とってなかったのに…)

    2006-02-10 21:27:00
  • 11:

    詩織

    『ひさしぶり!誰かわかる?今から行くわ!』
    (え…?嘘やん。コイツ自分からキャバとか行かんみたいやったのに)
    正直ダルかった。顔もあんまり覚えてないし、問題は若い常連達。しょっちゅう店にきてはゲームをして飲むので、毎回女の子が何人か酔い潰される。

    2006-02-10 21:34:00
  • 12:

    詩織

    でも断る理由もなく、「わかった」とだけ言い電話を切った。
    電話の後すぐに指名が入った。あゆはいつもの常連とは違う連れと2人で店にきていた。
    『今日はコイツが飲みたい気分でキャバ行きたいって言ってて、せっかくやからここ来たわ』

    2006-02-10 22:11:00
  • 13:

    詩織

    ほっとしながら席につき、焼酎を頼んだ。飲まされるのは嫌やけど飲むのなら歓迎。
    ほぼアル中に近かったアタシはその日も飲みすぎた。
    「モチロン延長〜」『当たり前〜。それより飲もうや〜。』そんな言葉を何度も繰り返してたら気付いたら朝。
    ラストの精算が来たとき、額がヤバい事になってた。

    2006-02-10 22:22:00
  • 14:

    詩織

    ァタシは客席ではどれだけ飲んでも気をはっているのか、つぶれることはない。記憶もちゃんとある。
    だけど伝票に書かれているシャンパンやフード、延長時間。どれもうっすらとしか記憶になかった。
    あゆがお金を渡してきて、はっと我に返った。

    2006-02-11 15:40:00
  • 15:

    名無しさん

    『この後暇じゃない?カラオケ行こうや。』
    アタシはアフターに行かない。ましてや一回店に来たくらいの客。酔いはさめていたけど酔ったフリをして軽く流した。
    あゆ達が店を出てアタシを待ってるみたいだったので「ミーティングあるみたいやから」と言いその日は送りで帰った。

    2006-02-11 18:05:00
  • 16:

    詩織

    それから何度か若い常連達と一緒に店に来て指名をくれた。
    あゆが来るときは突然。普段メールも電話もしない。ほんとに連れの付き合いでしかこないし営業もしなくて済むからかなり楽。
    色んな話をするうちに共通の友達がいることがわかった。

    2006-02-11 23:09:00
  • 17:

    詩織

    繋がりがわかってからは客というよりも「友達の知り合い」。
    ひさびさに常連達に連れられてあゆが店に来た日、共通の友達とみんなでカラオケに行くから行こうやと誘われた。
    ァタシは相変わらず酔っていて、なぜかあゆの席では記憶がとぶ。
    気付いたらみんなでカラオケに行っていた。みんなけっこう酔っていて、ァタシはなぜか泣いていた。

    2006-02-11 23:24:00
  • 18:

    詩織

    なぜ泣いていたかは記憶にない。ただ少し酔いすぎていたからだと思う。
    散々泣いて落ち着いた後はもぅ瞼がいう事をきいてくれなかった
    (気持ちいい。動きたくなぁい。)

    2006-02-12 15:32:00
  • 19:

    詩織

    『ほら、行くで。』
    そんな言葉が遠くから聞こえてきた。けどァタシは夢の中にいるようで体は動かない。
    少ししたら、本当に体が宙に浮き、心地いい振動と暖かい腕に包まれていた。

    2006-02-12 15:42:00
  • 20:

    詩織

    (あれぇ?おかしい。ここどこやろ?)
    目を開けると知らない部屋の前。一気に目が覚めた。(ヤバイ。)
    ぼーぜんとしているァタシにあゆは『じゃ、俺仕事あるからここで寝とき。』
    …って寝れるかボケェ!しらん場所の人の部屋で。ァタシそんなに無防備ちゃうし。

    2006-02-12 17:21:00
  • 21:

    詩織

    そんなァタシをほっといて勝手に仕事にいこうとするあゆ。
    「いや、ちょっと待ちやぁ!ここどこ〜?誰の部屋らん〜?」
    慌ててるつもりやけど酔いもあってちゃんとしゃべれてない。
    『連れの家やけど今連れおらんし、部屋2個あるし鍵かけれるから寝とき。連れには言うとくわ。まぁ、部屋から出るなよ。男は狼や!』
    笑いながらそう言ってあゆは仕事に行った。狼のところにおいていくなよ…。

    2006-02-12 19:32:00
  • 22:

    詩織

    (眠い…気分悪い。寝たい)一人になったアタシは欲に勝てず、誰だかわからない部屋で鍵のある部屋を探し、ベットに寝転ぶと寝てしまっていた。

    (頭痛い…)
    頭痛で目が覚めた。周りを見ると知らない部屋。一瞬あせったけど遠くからあゆの話し声が聞こえて思い出した。

    2006-02-13 08:52:00
  • 23:

    詩織

    『あ、起きた?飯食う?』そう言って部屋に入ってきたあゆは、なんだかうれしそうだった。
    「いや〜いいわ。今何時?」はっとして時計を見た。8時半。
    (寝すぎた…仕事行かな)
    でも二日酔いで行きたくない。結局店に電話して休みにしてもらった。

    2006-02-13 09:03:00
  • 24:

    詩織

    大量の水と薬を飲み、化粧を直してからあゆの作ってくれたご飯を食べた。
    一人暮らしなので人の作ってくれた手料理がなんだか嬉しかった。

    2006-02-13 09:09:00
  • 25:

    詩織

    その日はご飯を食べてから送ってもらって帰った。

    それからもあゆは何度か店にきてくれた。少し変わったと言えばメールをするようになった事。ただ、内容は他愛もない話だったので、店に来るのはいつも突然だった。

    2006-02-13 09:14:00
  • 26:

    詩織

    『USJ行きたい』
    少し前からのあゆの誘い。その日もまた誘われて、ついOKしてしまった。
    「いいよ」と言った直後のアユの嬉しそうな顔を見たら断りづらくて、結局その日に日にちと時間を決めてしまった。
    (まぁ、アタシも行きたかったしいっかぁ。)

    2006-02-13 17:04:00
  • 27:

    詩織

    遊園地とかのデートスポットに興味がなさそうなアユ。それにアタシ達の間には恋愛というものはなく、指名をくれるのはただの付き合い。
    そんなアユに誘われたのが少し嬉しかったのかもしれない。

    2006-02-14 09:49:00
  • 28:

    詩織

    だからといって、アタシの中で「お客さん」という事が消えたわけじゃない。早起きして客と出かけるのは憂欝だった。
    実際、当日の待ち合わせ場所に行くアタシの足取りは重かった。
    (嫌やなぁ。2人で会うの初めてやしなんか緊張するし。)

    2006-02-14 12:03:00
  • 29:

    詩織

    約束に30分遅れで到着。急いでアユに電話しようとすると
    『おはよー♪』
    振り替えると笑顔のアユが立っていた。別に遅刻を怒ることもなく、さっさと改札に歩いていく。
    「え?ドコ行くん?」

    2006-02-14 12:16:00
  • 30:

    詩織

    『約束!俺は約束ちゃんと守るねん!』
    そう言って一人で先に歩いていく。アタシはわけがわからないまま、ついていくのに必死。
    (人多いねんからわけのわからん約束より、はぐれへんように気付けろよ!)
    心の中で叫ぶアタシにも気付かずアユはブランド店に入っていった。
       -HERMES‐
    アタシは一体そこになんの約束があるかわからないでいた。

    2006-02-14 14:13:00
  • 31:

    詩織

    (略)
    アタシはそこに、何の約束があるかわからないでいた。

    2006-02-14 15:06:00
  • 32:

    詩織

    そう言い、店員に指輪を何個か出してもらった。もう彼の中で買うことは決定してるらしい。強引な彼に甘えてアタシは指輪を買ってもらうことにした。
    「ありがとう」
    店を出てお礼を言うアタシに『約束やん♪じゃ、USJ行こっか。遅くなってごめんな』と言い、また先に歩いていった。

    2006-02-14 20:00:00
  • 33:

    詩織

    USJに着く頃には、朝の妙な緊張感はなくなっていた。だけどアタシはどこかぎこちなかった。
    理由はわかっていた。アユがアタシを「詩織」とは呼ばないから。アユには本名を教えていない。プライベートに源氏名で呼ばれる妙なミスマッチ感がアタシをぎこちなくさせていた。

    2006-02-14 20:12:00
  • 34:

    詩織

    (シラフやと夜までもたん…)
    そう思いビールを飲みまくった。店ならいつもすぐに酔ってしまうのに、今日はいくら飲んでもほろ酔い程度。
    帰る頃には酔いは覚めていた。アタシに合わせてガンガン飲んでいたアユはかなり酔っていた。

    2006-02-15 00:00:00
  • 35:

    詩織

    アタシは仕事だったので店の近くまで送ってもらうと、『朝から起きててしんどいやろ?同伴で行くで♪休んどき。』
    確かにかなり眠かったのでお言葉に甘えて同伴してもらった。店で飲むとなぜか酔う。(外やと警戒してたからかな?)そのまま疲れもあり酔って寝てしまった。結局アユが帰る時にアタシも帰った。

    2006-02-15 00:08:00
  • 36:

    詩織

    それから何度かアユと共通のトモダチと遊んだ。遊ぶといっても飲みに行った。
    相変わらずアタシは毎日飲んでいて、起きている間シラフの時はほとんどなかった。
    この頃のアタシは酒に逃げていたのかもしれない。
    アタシにはずっと忘れられない元彼がいた。

    2006-02-15 00:15:00
  • 37:

    詩織

    アタシにはずっと忘れられない元彼がいた。でも彼には彼女がいた。
    1年半想い続け、すべてを彼に捧げ、二股だった時期もある。
    彼はズルい男で、アタシも彼女も好きだと言っていた。そこで突き放せないアタシも悪いけど、どんな形であれ彼の傍にいたかった。
    彼との繋がりをなくしたくない。こんな関係はもう止めなくては。そんな言葉が何度も繰り返され、アタシは出口のない迷路の中にいた。

    2006-02-15 00:28:00
  • 38:

    名無しさん

    2006-02-15 06:41:00
  • 39:

    詩織

    どれだけ悩んでも答えは出ない。苦しみから逃げるためにァタシは酒を飲み続けていた。
    別にお酒に逃げるのは悪い事だとは思わない。人はみんな強いわけじゃない。その時、楽になるのなら逃げるのもいいんじゃないん?
    でもアタシの場合、極端に飲み過ぎだった。

    2006-02-16 01:56:00
  • 40:

    詩織

    アリサ『最近無理しすぎじゃない?』
    ひさびさにゆっくりアリサと飲んでいた時、急に言われた。
    (別に無理してるわけじゃないねんけどなぁ…そう見えるんやぁ。)
    「平気やで?それよりアリサは男とどうなん?」
    アリサ『ん〜、普通に仲良し!』

    2006-02-16 03:10:00
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