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?自虐体質?
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1:
名無しさん
これはリスカなどの自虐体質についての文です。
2006-01-28 21:17:00 -
280:
玲
彼の店は営業をとっくに終え、階段で喋っていたのだが、自分の声が階段で響き頭が痛い。
『そんな嘘だるいねん。もー帰る。』
私は荷物を掴(つか)み立ち上がった。2006-01-31 03:47:00 -
281:
玲
立ち上がり、歩きだそうとした私を、私の真正面にいた彼が突き飛ばした。背中が壁に当たり、痛みが走る。
2006-01-31 03:48:00 -
282:
玲
『痛いわ!暴力やめて。』私はめげずに帰ろうと足を踏み出した。
2006-01-31 03:49:00 -
283:
玲
『はぁ?お前だるいねん。お前がそこまで言うなら客全部切ったろやんけ。明日から店もこやん。それでえーか!?』
歩きだそうとした私をまた突き飛ばしながら彼が言った。2006-01-31 03:51:00 -
284:
玲
さっきより強い力で押されたのか、私は背中を壁に強打し、座り込んでしまった。
『好きにしたらえーやん。やっぱりホストの彼女はこんな女向いてないねん。』ぼそっと呟(つぶや)いた。2006-01-31 03:53:00 -
285:
玲
『お前とことん腹立つのぉ!いー加減にしろよ。お前のこと何とも思ってなかったら浮気した時点で、はい、さよならじゃ!それでも一緒におるってことはどーゆーことか考えろ!』
2006-01-31 03:55:00 -
286:
玲
背中が痛むのと、彼へのイライラで私はついつい言ってしまった。
『お客さんの一人やから…』2006-01-31 03:58:00 -
287:
玲
一瞬にして彼の形相が変わるのを見た。
『今すぐオレのメモリー消せ。そして二度とオレの目の前に現れるな。』
形相を変えた彼は冷静に言うと私の手から携帯を奪おうとした。2006-01-31 04:01:00 -
288:
玲
身をよじって携帯を取られまいとする私に彼は続けた。
2006-01-31 04:04:00 -
289:
玲
『客やったらわざわざ未収もかぶらん。何でお前の未収、オレがかぶらなあかんねん。それでもお前が客やと思うならそんでいー。でも今後一切オレと関わるな。』
2006-01-31 04:07:00 -
290:
玲
私は未収をかぶってもらっていた。40万ほど。そういえば、携帯を勝手に見たとき、厳しい未収回収のメールも見た。確かに私への態度と違うかった。
2006-01-31 04:09:00 -
291:
玲
『もーいーわ。オレはお前のメモリー消しとくし。はよ帰りや。』
そう言うと彼は階段を降り、帰ってしまった。2006-01-31 04:10:00 -
292:
玲
焦って彼に電話を掛けるが、彼は取ってくれない。私は泣き泣き家に帰った。
2006-01-31 04:11:00 -
293:
玲
家に帰ってキッチンの前に立つ。包丁を取り出した。包丁の刃を昔と同じ、左手首に当てる。
2006-01-31 04:12:00 -
294:
玲
頭の中で誰かが必死になって止めている。
『あかん!あかんて!今すぐ包丁直して!』2006-01-31 04:15:00 -
295:
玲
しかし私の右手は動いてしまった。またしてしまった。リスカ。一回切ってしまうともう止まらない。
2006-01-31 04:17:00 -
296:
玲
客にはなりたくないって言ったのに。色掛ける時はちゃんと言ってって約束したのに。その約束したとき、『オレは周りのホストと同類にはなりたくないから、そんなしょーもないことはしやん。』ってゆーてたのに。
いろんな不満が渦になって私の体中を駆け巡る。不満の数だけ手首を切った。2006-01-31 04:22:00 -
297:
玲
包丁はカッターより血が出てこない。それにもイライラして繰り返し手首を切りつけた。
2006-01-31 04:23:00 -
298:
玲
ふと我に返ったとき、手首はボロボロになっていた。あらゆる方向に付けられた線状の傷から幾筋(いくすじ)もの赤い血が浮かび上がっていた。
2006-01-31 04:25:00 -
299:
玲
私は急いで血を洗い流して絆創膏を丁寧に張った。絆創膏3枚分の下にはおぞましい数の切り傷。
2006-01-31 04:27:00 -
300:
玲
さっきより少しだけ気分は晴れていた。
2006-01-31 04:27:00 -
301:
玲
その日からの仕事で、何人ものお客さんに手首の絆創膏のことを突っ込まれた。
2006-01-31 04:29:00 -
302:
玲
『それ、リストカットなの?』
客の前では明るく振る舞っていた私は、聞かれる度に答えた。
『これねぇ、ネコにやられたの。爪が伸びてて深く切られたから絆創膏張ってるだけだよ。そんなことしそうな子に見える??』2006-01-31 04:33:00 -
303:
玲
『見えないよなぁ。だからこそびっくりしてんやん。』と納得してくれる人もいれば、『いや、そういうことしなさそーな子が案外してるんやって。』と裏を返してくれる人もいた。
2006-01-31 04:59:00 -
304:
玲
『見えないよなぁ。だからこそびっくりしてんやん。』と納得してくれる人もいれば、『いや、そういうことしなさそーな子が案外してるんやって。』と裏を返してくる人もいた。
2006-01-31 04:59:00 -
305:
玲
彼氏にはばれなかった。寒くなってきたので、長袖を着ていたから。3枚の絆創膏は長袖で隠されていた。
2006-01-31 05:01:00 -
307:
玲
あの言い合いの次の日、私は店を休んで彼に謝りに行ったのだ。ごめんなさいと素直に。最初は彼も怒っていたが、最後には許してくれた。
2006-01-31 05:03:00 -
308:
玲
それからも通い続けたが、彼のお客さんは見なくなった。いつも私だけ。
2006-01-31 05:03:00 -
309:
玲
『客は全部切ったよ。誰かがぴーぴーうるさいから。』嫌味ったらしく言う彼にすいません、と謝った。
2006-01-31 05:05:00 -
310:
玲
でも、果たしてそれが本当に私のせいなのかは理解に苦しむ。
2006-01-31 05:06:00