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魔女の桜。

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  • 1:

    名無しさん

    この話はフィクションです

    2006-02-11 02:06:00
  • 2:

    名無しさん

    「桜!あなたまた夜中飛んだわね?!」
    朝いち、母親は桜の部屋へ行きドアを開けそう怒鳴った。その声を聞き頭まで布団をかぶる桜。その布団をむりやり払い除けると桜が体を起こした。

    2006-02-11 02:10:00
  • 3:

    名無しさん

    母親の顔色をうかがいながらベッドの隅に隠れる猫のルイ。
    「朝からうるさいなぁ…今日は学校休みだよ?寝かせてよ」桜がそう言いながら母親の払い除けた布団を取ろうとすると母親が布団を持ち桜をにらんだ。

    2006-02-11 02:13:00
  • 4:

    名無しさん

    「ダメよ!起きて顔洗って朝ご飯食べるの!今日は父さんと遊園地に行くんでしょ?!それとあれほど夜中外へ出てはいけないって言ったのに!約束守れないの?!」桜の前で仁王立ちした母はそう言った。
    うざったそうに聞く桜。「っるさいなぁ…ちょっと飛んだだけだよ。昨日は月が綺麗だったから。ほうきはちゃんとそこに置いておいたから」窓ぎわを指差し桜は頭をかいた。母親はため息をついてから布団をベッドに戻し
    「桜?知らない人が見たら驚くでしょ?ご近所さんにも見つかっちゃったらまた引っ越ししなきゃならなくなるの。やっと落ち着いたとこだし学校にも慣れたんだから空は飛んじゃだめ。」

    2006-02-11 02:24:00
  • 5:

    名無しさん

    桜は頬をふくらまし立ち上がった。「またいつもの、“普通にしなさい”でしょ?!どおして飛んじゃだめなの?!別に何も悪い事したわけじゃない!!お母さんだって魔法使うじゃん!それはよくてあたしはダメなんておかしいよ!」

    「分かってる!わかってるわよ。けどね母さんは薬しか作らないわ。あなたとあたしやおばあさんはね特別な血がながれていて病院には行けないから作るだけで誰にも見られないでしょ?」

    2006-02-11 02:31:00
  • 6:

    名無しさん

    「それはもう昔の話!それにあそこは田舎だったわ」
    「君には桜のきもちが分かるだろ?それに引っ越しは楽しいじゃないか」父親がそう言って母親を抱き締めると母親は諦めたように少しほほえんだ。桜の気持ちが分かるからだ。

    2006-02-11 02:47:00
  • 7:

    名無しさん


    「だから僕はほうきを戻せって言ったんだ」猫のルイが洗面台の横の棚の上で桜にそう言うとタオルで顔をふきながら
    「分かってるわよ。ルイまで怒んないでよ…朝からテンション下がるわ」そう言ってタオルをルイに軽く投げるとルイの体の上にタオルがかぶさった。「洗濯かごに入れておいてねぇ☆よろしく〜」そう言って桜はリビングに向かった。「全く!僕はお手伝いさんじゃないやい!」そう言いながらも口にタオルをくわえ洗濯かごにタオルを入れた。

    2006-02-11 03:05:00
  • 8:

    名無しさん

    リビングのテーブルには母親の手料理が並んでいた。そしてテレビからは日曜の朝の番組が流れていた。
    椅子に座り朝食をとりはじめたころ母親と父親もリビングに来て朝食をとりはじめた。
    「桜。おまえはもう16になる。母さんの頼みくらい聞いてやりなさい」父親は優しい顔で桜に言うと
    「あたしさぁ独り立ちしたい!あの【魔女の宅急便】みたいに!母さんの時はそういうのあったんでしょ?」

    2006-02-11 03:30:00
  • 9:

    名無しさん

    父親は思わず咳こんだ。「映画と現実は違うし無理に決まってるでしょ?母さんの時だってそんなのなかったわよ」
    ・父「このご時世そんな無茶な事させる親なんていないよ?それに学校だってあるんだし…父さんはな、飛ぶなとは言わない。父さんにはそういう“血”は流れていないから素晴らしいと思うし母さんと出会うまで魔女なんて信じちゃいなかった。けどな、父さんみたいに受け入れる人もいれば否定してしまう人だっているんだよ?可愛いお前が傷つく姿は見たくないし、そんな辛い思いさせたくない」

    2006-02-11 03:50:00
  • 10:

    名無しさん

    ・母「とにかく、独り立ちしたいなら学校卒業してからいくらでも好きなだけしなさい。ただし人前で飛ぶのはダメよ?あと人に話すのもね。そろそろ薬の作り方教えなきゃね。。飛ぶことしかしないんだから」

    ・桜「【ハリー・ポッター】みたいな学校があればよかったのになぁ…ごちそうさま!父さん遊園地はまた今度行く事にする!今日は家にいるわ」

    2006-02-11 04:00:00
  • 11:

    名無しさん

    そう言って桜はリビングを後にして階段をかけのぼった。
    父「桜?いいのか?!しばらく行けないぞ?!……母さん二人だけで出かけるか」・母「そうしましょ。まったく桜は自分勝手なんだから!自分から言いだしといて…そういう年ごろなのかしらね…」

    2006-02-11 04:05:00
  • 12:

    名無しさん

    部屋に戻った桜はいつものようにテレビを付けビデオの再生ボタンを押してソファにもたれた。
    【魔女の宅急便】が流れる。
    桜のお気に入りの映画でもう何年も見ている。桜にはこの映画の【キキ】が憧れの存在なのだ。

    2006-02-11 04:19:00
  • 13:

    名無しさん

    (はぁ…あたしも自由に飛び回れたらなぁ…)そんな事を思いながら映画を見ていると母親が下から呼び掛けていたけど桜は適当に返事して最後まで見た。

    2006-02-11 04:23:00
  • 14:

    名無しさん

    今日はここまでです。
    よかったら感想書いてください。

    2006-02-11 04:25:00
  • 15:

    名無しさん

    いつの間にかソファで眠っていて目が覚めたら昼の二時くらいになっていた。丁度外で遊んでたルイが家に戻ってきて部屋に入ってきた。

    ・桜「ルイ?お母さんは?」・ルイ「何か二人で車に乗って出かけたみたいだよ?寝てたの?」桜は起き上がり背伸びしながら「うん☆昨日夜中さぁ飛び回ってたからさぁ疲れちゃって…ねぇルイ、昼間の空飛びたくない?あたしいい事思いついたんだ!」そう言ってさっさと桜はパジャマを脱ぎ着替えはじめた。

    2006-02-11 04:59:00
  • 16:

    名無しさん

    ルイはベッドの上に座りながら「ダメだよ!母さんに怒られたばかりだし昼間飛ぶの禁止なんだろ?僕は行かないよ」そう言ってまるまった
    ・桜「だから電車で違う町に行ってホウキを買ってさぁ【キキ】みたいな服も買って町を飛び回るの!知らない町なら平気よ?気持ちいいだろなぁ!」そう言いながら桜はくるくる回り、財布にお金を入れて斜めがけのポシェットに財布を入れた。

    2006-02-11 05:05:00
  • 17:

    名無しさん

    ・ルイ「バレても知らないよ?」・桜「大丈夫よ。家にいるなら母さんに友達と遊びに行ったって伝えといてね。ルイの言葉分かるのってあたしと母さんくらいなんだから。じゃあ行ってきまぁす」

    2006-02-11 05:08:00
  • 18:

    名無しさん

    こ‐ゆぅの新鮮でィィ?+゚頑張ってね??

    2006-02-11 05:39:00
  • 19:

    名無しさん

    桜はそう言ってから走って行った。隣のおばさんは「行ってらっしゃい☆」そう笑顔で言い気をよくしたのか鼻歌を歌いながらホウキで掃除を再開した。

    ・桜「ふぅ。。ご近所付き合いも結構大変だわね☆急がなくちゃ…」大きな通りに出てから路地を走ってぬけ甘いお菓子屋さんを通り過ぎると駅があった。人がたくさん行き過ぎる中を桜は早足で擦り抜け切符売場に行った。

    2006-02-11 12:29:00
  • 20:

    名無しさん

    駅員「どちらまで行かれますか」・桜「あたし先月この町に越してきたばかりでこの辺りの事は分からないんで、大きな町までの切符ください!人がたくさんいる町!」
    桜は大きな声でそう言うと駅員さんや後ろに並んでいた若いカップルがびっくりした後くすくす笑いだした。

    2006-02-11 12:33:00
  • 21:

    名無しさん

    桜は、あら、何がおかしいの?失礼な人たちねという表情で後ろのカップルを見ると、すぐさま笑うのをやめてあたかも違う事で笑っているかのようにしだした。
    ・駅員「大きな町ならここがいいですね、海はないけど大きな湖もあるし大聖堂もあるし、大きな町のシンボルの時計台もある」駅員さんはその町の名前が書いてある駅名を指差し微笑むと桜は、つんとしたままその駅の切符を買いホームへ向かって歩きだした。

    2006-02-11 12:43:00
  • 22:

    名無しさん

    桜はこの小さな町から車で3時間くらいかかる町から引っ越してきた。丁度父親の転勤だったのだ。

    この町はあまり好きになれないなぁなんて一人で思いながらホームのベンチに座り、電車を待った。向かい側のホームではさっき後ろにいたカップルが仲良さげに電車を待ち桜はその姿を見てから視線を地面に向けた。

    2006-02-11 12:49:00
  • 23:

    名無しさん

    (彼氏…欲しいなぁ…)そう思った。
    しばらく待つと電車がきたので桜はそれに乗り座席に座った。お洒落な格好をしている人がちらほら電車に乗っていた。桜はこの町に来て初めて電車に乗ったから、少し驚いた。(みんなどこへ行くのかしら…あんな素敵なワンピース初めて見たわ…都会は違うわね)そう思いながらも窓から見える景色に目を向けた。

    2006-02-11 12:55:00
  • 24:

    名無しさん

    初めて見る昼間の景色に胸を弾ませた。
    夜飛ぶ時に上から見る景色よりも断然電車から見るこの景色の方がいいから。

    電車が田舎や小さな町を一時間くらい走り抜けて少ししたら桜の目に大空を飛ぶいくつかの気球が飛び込んできた。

    2006-02-11 13:01:00
  • 25:

    名無しさん

    (わぁぁ!気球だわ☆あたし初めて見る!)そう思っていると電車は大きな町のど真ん中についた。
    桜は急いで電車から下りて驚いた。迷いそうになりそうないくつも並ぶホームに凄い人の数が慌ただしく行き交っている。ぼぉっとしていたら押しつぶされそうだ。

    2006-02-11 13:06:00
  • 26:

    名無しさん

    訳も分からないまま大きな改札を抜けそのまま歩いていくと色んなお店がずらりと両側に並ぶ道に出た。
    まるで遊園地のようでどれもこれも見て回りたいくらいになった。行き交う桜と同じ年の子はみんなお洒落で田舎育ちの桜の服装はちょっと前の流行り。何だか恥ずかしくなって下を見たままとりあえず人と人の間を擦り抜けていくと知らない間にあるお店に入っていた。

    2006-02-11 13:11:00
  • 27:

    名無しさん

    ??休憩します。書き込みありがとうございました ??????????

    2006-02-11 13:14:00
  • 28:

    名無しさん

    2006-02-11 13:59:00
  • 29:

    名無しさん

    「いらっしゃい」声がして桜は驚いた。小さな店の中はアンティーク調の古い家具やクリスタルのグラスや宝石箱や木製の時計が所狭しと並んでいて一人おばさんがにっこりとほほ笑みレジの前に立っていた。

    ・桜「あの…」・店員「初めてこの町に来たのね?表情を見れば分かるわ☆迷ったの?忙しい町だからねぇ」笑いながら店員はレジから桜の元へ歩いてきて桜を見た。・桜「すごいにぎやかな町ですね…まるでお祭り騒ぎだわ…あっ、電車から気球が見えたんですが」
    ・店員「この先の湖の辺りで飛ばしてるんだよ。」・桜「あっ、あの…庭掃除につかうホウキ買いに来たんですかどこに行けばありますか?」

    2006-02-11 14:40:00
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