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本命

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  • 1:

    羽梨

    羽梨、現在?歳。
    恋ゎいっぱぃしたけど、めちゃめちゃ手に入れたかったんゎ?人だけ。
    手に入らんかったんゎあんただけ?

    2006-01-12 12:50:00
  • 265:

    『羽梨?飲まへん??』『マヂ?笑』美羽の提案でコンビニで酒とつまみを買いあさって海を見ながら飲み明かした?笑 …あかんわ、うちらマヂ変子やわぁ??若干そんなん思いながらも楽しい時間やった?笑 恋の話をやたらした。
    その時、美羽はあたしにこぅ何回もゆってた。

    『よぉ考えや!羽梨』
    『あんなけ大好きやった光クンやで?こんなイイ話ないで』『神田くんはヒーロー的存在なワケやん??』……………にゃあるほろ?コイツは光チャン賛成派なワケね。ふーん…『まぁ羽梨が決める事やけどな!』そう、結局あたしが決める事やねんな。。

    2006-01-12 20:05:00
  • 266:

    夜が明けてタクつかまえてアットホーム?〈なかなか楽しかったにゃぁ?〉部屋に入ってねっ転がる。神田くんカラの着信………はナイ。
    『なぁしてんのよ…』そして爆睡した?変な夢はみいひんかった―――。

    んー朝や??…じゃなくて夕方や?すでにあたしの活動時間はココからってゆうのは染み付いてる。『うし??』客電?、メール?…あたしはキャバをヤメる気はナイ。そしておそらく…―???―『お?』〈メール受信〉?美羽?『同伴しいひん??笑』『…やっぱりな。』美羽もヤメる気はナイ。頑張るしかナイでしょ???

    2006-01-12 20:06:00
  • 267:

    昨日の海での飲み会?楽しかったな。ケドあれは「現実逃避」した?日。それであってそれもまた現実。今日もあたしらは店でスマイリーするでしょう?営業スマイリーを。。??

    『あんたぁぁ???』『ふぇ?』考えながらお化粧してたらヒス女が登場した。『何?』今日もけっこぉヤバめなオカン…〈ダルイ。。〉

    『アンタあんなけゆぅてんのに遅なる時連絡しんなぁ!』『ごめんって。でもバイトやねんもん。』『朝まで未成年働かすトコなんかロクなトコちゃぅゎ??』〈ダルイダルイダルイ?〉あたしは手を休めず答えた。『そんなんゆーてもあたし金ほしいし。』そーゆった瞬間オカンはあたしのおりたたみ机をちゃぶ台返ししよった??―ガチャーン―?一瞬シーンとなった。

    2006-01-12 20:07:00
  • 268:

    『あんたは…金?て、ホンマアイツにそっくりやな?』―キター???って位オキマリの台詞にいつもの倍イラ?するあたし…?眉かきが折れてる…買ったばっかし。『世の中には金で買えん大事なモンいっぱいあるんじゃ?』―そんなんゆぅてんちゃうねんケド…―『大体あんたはなぁ』ガミガミ口がとまらへんオカン。うるさい…妹が部屋を覗いてる。
    〈見んなや????〉あたしのイラ?も大概MAX。

    『アンタお母さんどんなけ必死かわかるか?アンタら食わすんに?』『…』『そんな好き勝手なヤツはアイツんトコ行ったらよかったんや?』―ガチャーン―!普段はこの人には滅多に言い返さへんあたし。ヒステリ悪化させるだけやから。でもこの台詞にあたしはキレてしまった。。

    2006-01-12 20:08:00
  • 269:

    立ち上がって机を蹴った。そしてオカンにこうゆった。嫌、ゆってしまった…… 『自分もおとんと変わらへんで?大概キチガイやわ!』 『なんやって?もっぺんゆぅてみこのガキィ?』オカンの血相が変わった時、ちょうどおにぃが部屋に入ってきてうちらの間に入った。『お前、もぅいけ。』そぅ一言ゆってオカンをなだめてくれたから、あたしはそのスキに荷物をカバンに詰め込んで家を出た。ジャージにぞうり。中途半端に化粧した顔で――。

    なんし公園。いつもの公園。イラ?する…なんとなくまた神田くんに会いたくなって電話した。『電波ノ届カナイ場所ニイラレルカ…』―なぁ、何で出てくれへんの―…?
    空を見た。周りを見た。嫌になった…―???―
    《着信?光チャン?》―なぁ、何であんたは出てくれへんかったん……―?

    2006-01-12 20:09:00
  • 270:

    『もし。』『何でそんなふてこいねん?笑』『嫌別に。』『どしたん?てかドコ?』『家の近くの公園。』そーゆーと光チャンはあたしのトコにすぐ来た。今日も作業着。多分仕事帰り。
    『大丈夫か??』『ウン余裕。笑』そんで、あたしはオカンの事を話した。光チャンは、ごはん連れてってくれた。ファミレスに入る。

    『お前はコレやろ?』ニコっと笑ってあたしに聞く。あたし、光チャンのその笑った顔大好きやったわ―。普段ちょっとイカツイから余計に笑ったら可愛いねんな―…『ここドリンクバーいけてないよな。笑』食いながら色々話した。記念日に、ココでパフェ食った話…食後にそのパフェを注文した。

    2006-01-12 20:10:00
  • 271:

    『うま?ぃ??』『お前ホンマこーゆーん好きやな?笑』パフェにむさぼりついてるあたしを見て光チャンは、ニカっと笑った。〈可愛い…〉ドキっとしました。。? 更に光チャンはゆった。
    『やっぱお前可愛いな!』…ドキっと?回目?普段こんなんあんまりゆわん人やからね…ウン。

    店を出た。『ありがとぅごちそー様??』『お前どーすんねん?今から。』『ウーン…今日は仕事いかなアレなんよなぁ?昨日無欠したしイ?』『そのカッコで?顔で?笑』『?笑』『家で化粧したら?』『ありがとぅ。』こうして光チャンちに行く事になりました…。バイクでブーンブーン―…到着。

    2006-01-12 20:11:00
  • 272:

    さっそくお化粧タイム??『今日は彼女きたりしんよな?笑』『今日は大丈夫!笑 まだあの人仕事やもん!』『ハットリキャッツアイ?回目はナイでぇぇ〜??笑』
    なんとなくそーゆわれてもどっかでビクビクドキドキしてた?こないだの事がかなり恐かったモンやから。。笑

    『俺風呂入るから。』『あッは〜ぃ?』―バタンッ― 化粧完了??〈コテがナイから髪は放置やな。〉かなり無造作ヘァやけど。?……『ヒマやなぁ。』部屋を見渡す?〈綺麗にしてんな〜…さすがA型…〉ふと目に入ったモノが胸に軽く刺さった。―"彼女"のモノであろぅ付け爪――…『ふぅん…』

    2006-01-12 20:12:00
  • 273:

    …てゆぅか、見渡せばこの狭い部屋に"彼女"の痕跡はいっぱいある。
    灰皿に埋もれてる口紅のついたタバコ、シャネルの紙袋に、光チャンは食べへんお菓子、ビデオ…―
    『ラブラブやぁ…』ふとテーブルの上に目をやると光チャンの携帯?張ってあるプリクラの中の"彼女"。べっぴんすぎる"彼女"――。 光チャンがあたしを捨てて選んだ"彼女"――…

    2006-01-12 20:13:00
  • 274:

    ―ガチャッ―『羽梨バスタオルとってぇ〜!』風呂からあがった光チャンの声で我に帰った。『ほいほ?ぃ?』バスタオルを持っていく。『ヤダ?隠してよ光チャン??笑』そんなこんなで?人でテレビを見てたら、光チャンがうしろに回って抱き締める態勢を取った。
    『羽梨…』光チャンの手が胸に触れそぅになった時、あたしは口を開いた。
    『そろ?ぃかなやわ?』
    『もぉ行くん?』
    『ウン?遅刻した店長うっさいネン!』『ふーん。』ふいにおちん光チャンを無視してあたしは荷物をまとめて立ち上がった。『ほな?あ?がとうな!』『…送ったるわ。』『え…』結局、店の下までバイクで送ってくれた。『ありがとう〜?』『お前ちゃんと家帰れよ!』そーゆうと光チャンは軽くキスをしてきた。『ほなまたな?』そうして光チャンは帰って行った。

    2006-01-12 20:14:00
  • 275:

    あたしはいざジャージ出勤?『おはよ???』『さきチャンヤンキーやん?笑』ボーイや女の子らにイヂられながら?人着替えにいく。
    更衣室で、色ンな事を考えた。〈店まで送ってくれるとか…〉初めてやった。とっても複雑なキモチ。。
    どんなけあたしに優しくしてくれても、「本命」は「あの人」。あの部屋がそれを物語ってたもん――。

    2006-01-12 20:15:00
  • 276:

    接客中、キャピキャピ話しながら頭では色ンなコトがぐるぐる?回っていた。
    光チャン…オカン…さやかチャン…………神田くん……―。 ふと横に目をやると静香チャンがマイクを持ってちょうど歌おうとしてるところやった。―???―イントロが流れる。。
    〈ぁ。Over Drive…〉

    2006-01-12 20:17:00
  • 277:

    歌い出すと同時に美羽が出勤するのが見えた。横にはとびのお兄サン。
    〈ホンマに同伴してるしッ!〉昨日のコトなんかなかったようにケラケラ笑ってる美羽がそこにおった。多分そーゆーのを"強さ"ってゆぅんやろゥ。。あたしも笑ってブランデーを作る。
    〈強くなりたい。〉光チャンを突き放せる強さが、この時あたしは欲しかった。

    その日美羽ンち?に泊めてもらった。オカンと顔会わすんがきまずかったから、起きてオカンのおらん時間帯に家に帰った。『お前何バトってん!』風呂あがりのお兄さまがおにぎりを食ってた。『昨日ゴメンなぁ?あのオバちゃんやたらうっとかってん?』『確かにな。でもお前がキレるとかめずらしーなぁ?』……『あたし家出たい。』

    2006-01-12 20:18:00
  • 278:

    『お前仕事続けるんやったら出た方がイーな。そのうちバレんで。』おにいは唯一家族であたしがキャバ嬢なコトを知ってる。オカンにバレたらどぉなるコトか……
    ヒステリのキチガイが目に浮かぶわ??『俺も出たいけどなぁぁ?』
    おにいは当時21歳やったけど、なか?スネかじりでヤンチャぼーずで、車のローンに追われる居酒屋の社員やった。

    2006-01-12 20:19:00
  • 279:

    『まぁなんし出る方向で考えるわ!金貯めるし??』あたしはそぅおにぃに告げてチャッチャ着替えてまた外に出てチャリにまたがった。『ウシ?』チャリンコをチリンチリンこいである場所を目指す。
    〈もしかしてやけど…〉 微な期待を胸に到着。その場所は…。

    2006-01-12 20:20:00
  • 280:

    『羽梨チャン久しぶりや?ん?』学校?。。あたしがあんたと出会った場所。何かなぁ、ココにきたら「あんたに会える」って心のどっかで思ってんねんよ…あんたはどうなん?神田くん。

    相変わらず駐車場にたまって騒ぐヤンキーの群れから?人、ライン頭のハゲがあたしに近寄ってきた。

    2006-01-12 20:21:00
  • 281:

    『おはよー?』『おはよーざぃまぁす?笑』闇でヤンキー達と顔見知りなあたし?笑 辺りを見渡す。
    『あの…神田くんは?』『きてへんで!アイツ最近何してんやろなぁ〜携帯も繋がらんし…』―そうなんや…――内心ガッカリしてたあたしの肩を誰かがポンっと叩く。
    『龍くん?』
    『久しぶりうりうり〜?』ニッコリ笑うちょんまげの龍くん。〈やっぱこの人可愛いなぁ〜。〉

    2006-01-12 20:21:00
  • 282:

    綺麗な顔のちょんまげ龍くんと他愛もナイ話をして
    『ほんじゃぁ?』学校に入ろうとすると、腕をグっと引っ張られた。『えッ?』龍くんの綺麗な顔があたしにもっそ近づく。
    〈ぇぇ???笑〉っと思った瞬間、あたしの耳元でちっさくこぅゆったんよ。 『ちょっと後でイイ?』あたしが頷くと、『車おるから?』と、ニコっと笑って手を離した。『はい…』としかゆわんあたしを残して龍くんはヤンキーの群れに帰っていった。

    2006-01-12 20:23:00
  • 283:

    あたしはドキドキしながら教室に向かった。 〈何??〉とりあえず授業を受ける。なんとなく、神田くんのコトかなぁと思った。――なんか、なんか胸騒ぎがする………。
    ――キーンコーンカーン?―――

    授業が終わり、あたしは即効で学校を出て龍くんの車を探した。〈何やねやろ…〉変にドキドキする胸を押さえながら、、
    『うりうり!??』―おった!?? 黒のワゴンから手を振ってる龍くん。 『乗って??』言われるがままに車に乗り込んだ。

    2006-01-12 20:25:00
  • 284:

    聞いたコトナイ洋楽を鳴らして、散らばってる変な薬…アンパンマンのぬいぐるみグッズ…ペイント。。
    〈やっぱこの人変コやな?〉車に乗るなり、『はいっ?』とミルクティをあたしに差し出す。なんて優しぃ…?さすがこの車女に貢がすだけありマスねぇ??
    龍くんも神田くんも優しいカラ、本来"こーゆー人"なんを忘れかけてまうねんな…

    『ありがとうございマス。』軽く頭を下げたら、龍くんはあたしのアゴをくぃっと持ち上げた。『何スか??』ビビルあたし?すると『神田とチューした唇ぅ!?』とケラケラ笑っておちょくり出した。―何なん??― 最近やっと気付いたヶド、この人やたら女慣れしてる上、天然?。。あたしのペース乱しよる、なぁんとなく男で苦手なタイプ。。

    2006-01-12 20:26:00
  • 285:

    しばらく笑うと龍くんは車のシートを倒して、タバコを吸い出した。『羽梨チャン、神田に電話した?』煙を吐くと同時に話し出す。 『ぇ…ぁ。ハイ。したんですけど繋がらナイんですよね。何回もかけてんのに??』『そっか?』一言そーゆってニッコリ笑ってあたしに携帯を渡してきた。
    『しゃべりたい?』ニカニカして聞いてくる。『連絡とれるんですか??』『まぁな。てか、だから学校きた癖に!?』とあたしのホッペタをツンツンしてきた。あたしはこのトキ思った。必要以上のボディタッチ!?これで女は落ちるんやなって??笑

    『で、しゃべりたいの??』『…?…しゃべりたい。』『どん位?』『かなりめさくさやばい位!!』あたしが半分切れた感じでそぅ怒鳴ると龍くんは転げ回って爆笑しだした。『ナイわ!ナイわ!?マヂナイわぁ〜?笑俺にキレるとかナイわ?』―何この自意識!??―そぅ思いつつ携帯を奪った。 『どれでかかんのよ?』

    2006-01-12 20:27:00
  • 286:

    『何のタメ口なん??ナイわぁ?キャハハ?』…このテンションはホンマに羨ましいと心底思う。『これやで、はい。』そぅゆって龍くんは携帯を渡してくれた。
    〈しゃべれるッッ――ッ…〉 そぅ思うだけで異様にドキドキする…―プルルッ…―
    『もォォォォ???し??』

    2006-01-12 20:28:00
  • 287:

    『ッ……―。』
    〈神田くんやぁ…。〉
    『もォォしもォォし????』『……ぁ。』
    ぁたり前やねんけど、そんなめっちゃ久しぶりとかちゃうねんけど、めっちゃ聞きたくてしゃぁなかった神田くんの声を急に聞いて、第一声が出てこぇへん―…〈ぅゎ…喋らなッ?!〉 『羽梨ィ??』ードキンッー…『ウン。。』

    2006-01-12 20:31:00
  • 288:

    『おぅ!羽梨かぁ〜!』………神田くぅん…??なんか軽く感動やわ!笑 『神田くん?なぁしてん?あたし何回も電話したんやでぇ!!?』テンション上がる魔法やわぁ…あんたの声。『あーゴメン?!ちょぉ色々あってあの携帯今手元ナイねん!龍之介おるんやろ?』『そーなん?隣おんでぇ?』〈ヨカッタ…。。〉いつもと変わらんあんたの声、早口な口調。。ヨカッタ。良かった………ッ。 変に安心した。

    なぁ神田くん、あたしに何でこの時ちゃんとゆってくれへんかったん‐―?あたしにだって、何かできたかもしらんやん?
    力になれたカモしらんやんか……―。。あんなん、ならんかったカモしらんやんかぁ……―――。

    2006-01-12 20:32:00
  • 289:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 290:

    『龍之介に変わって!』『はぁぃょ。』その後龍くんに電話を変わって、何やら?人喋ってはった。
    『ウン。了解。なんし俺もその辺調べとくし、ウン、わかってる!お前もな!ほなうりうりに変わるで!』そぅ言うと『ハイ??』と龍くんがあたしに携帯をまた渡して、車を降りてどっかに歩いていきはった。

    『もしもしィ?』
    『もし羽梨?』『龍くんどっか行った?笑』『そ。てか、どーなんお前は!なんか変わったコトある?仕事はどやねん?』―喋りたいコトはいっぱいあった。。 『ウーン…オカンとめさバトった?笑 あたし家出る準備でもするわ?』『マヂ?本気出んの?甘ナイで!』『本気やで。真剣出よ思てるし!』『ほ〜かぁ。まぁなんし困ったら龍之介にゆえな!』……あったんやけど、なんかこんなコトしか話されへんかった…数分間の電話。

    2006-01-12 20:35:00
  • 291:

    そろそろ切ろうとした時、神田くんがゆった。
    『羽梨!俺のコト好き?』 『何さいきなし!笑』
    『イーからゆえや!』

    『………好きやで…』

    2006-01-12 20:36:00
  • 292:

    あたしの、うちらの、ある意味初めて気持ちが通じた瞬間やった。

    『俺も好き。めっちゃ好き!笑』『…あたしも!笑』『ハハッ?!笑 可愛いやんけ!笑 まぁなんし落ち着いたらまた会おな!約束!』『ウン。約束??』『じゃーまたな!バイバイ!』『は?ぃ?バイバイッ!』

    「約束」。。初めてうちらはこうゆう未来の「約束」をしたんよな、、いっつも行き当たりばったりやったうちらが…。。

    2006-01-12 20:37:00
  • 293:

    思い返したら出会って?年ちょっと――。出会いはあんたから声をかけてくれた…つきあった期間は?ヶ月。そこから別々に過ごしてきた今日まで――…。お互い新しい恋したり失恋したり、色ンなコトがあったと思う。その中であたしとあんたが一緒におった時間なんて、数える程しかなかったカモしらへん。それも全部偶然のよぅなモンやった。

    でもな、あたしは何回もあんたに助けてもらった。しんどい時、隣におってくれたんはいつもあんたやった…。
    神田くんが大好きやで? あんたの強さにあたしはひかれた、憧れた。誰よりも。でも、あんたにも弱さがある。泣くコトもある。しんどい時も、ある…。絶対。それにもっと早く気付けば良かった。あんたはいつでも"大丈夫"な事……。。

    2006-01-12 20:38:00
  • 294:

    電話を切ってすぐ龍くんが戻ってきた。
    『ラブ?テレフォン終わり??』『…?ありがとございマス。』携帯を返す。するとまた新しいミルクティをくれた。『え?笑』『もっこあげるから、俺のノロケ話きいて???』ニカーっと満面の笑みで聞いてくる。『いっすよ。笑』…でも何でこの人は違うのん買おとか思わへんのかしら??ミルクティを?本、膝に乗せた。

    『見ろ??』可愛い顔して…?みしてきたんは携帯の待ち受け?めさベッピンの髪巻いてるお姉な感じの女のコ。『かわいッッ?』思わずそーゆったら、龍くんは自慢気にニヤニヤ笑った。『彼女デスかぁ?』『ウン?可愛いやろ?俺の舞タン?』言いながら画面にチュゥ?………。『笑。でもアレでしょ?失礼デスけどすぐ別れるでしょ??』"そーゆー人"で通ってたから。。神田くんと龍くん。。

    2006-01-12 20:39:00
  • 295:

    でも、誰かがゆってた。 『神田は変わらんやろなぁ〜』〈………〉電話を終えた龍くんがあたしの横にきて笑って言う。
    『それはどぉかなァァ??笑』ナイス??龍くん!笑?あたしも龍くんと顔会わして笑った。
    ――人は変わる―。ホンマのホンマは、金とか薬とか、仕事とか以前に、"人"だけが人を変えるコトが出来るんやろうな――。。

    2006-01-12 20:41:00
  • 296:

    帰り、龍くんが家まで送ってくれる事になった?
    信号待ち。。『羽梨チャン、神田も変われると思う〜?』龍くんが遠くを見つめて聞いてきた。『…変われるでしょ。龍くんでも変わるんやし。笑』と、答えると『ナ〜マ〜イ〜キ〜?笑』ってむくれはった。『キャハハ?笑あ、青ッスよ。』 信号が変わった瞬間に龍くんが言った言葉、忘れもしいひん…。

    2006-01-12 20:42:00
  • 297:

    『光でもイイんやで…?』 ―――は?……。『え?』ゆってる意味がワカランかった。。―プップー!!―
    後ろの車がクラクション鳴らしてる。『神田はしんどいで。』一言そうゆうと、龍くんはまた車を走らせた。
    『あの…』『例えば。今の俺ラの状況とか無理。とか。』『え?』『それとか…』言い掛けて龍くんはフっと笑った。『色々な?』

    2006-01-12 20:43:00
  • 298:

    龍くんの言葉の意味もよく理解しんまま家の近くに着いた。『ありがとうございマス。』『何かあったらすぐ俺に連絡して?神田やと思って??』〈…ナイわぁぁ〉と思いつつ『はい?』って答えた。笑 『ほんじゃぁに?』龍くんが帰って行った―。。『ふ〜?』
    さぁ家に入ろうって思って振り向いたら、ありえへん光景が目に入った!?

    2006-01-12 20:44:00
  • 299:

    『帰ってゆーてるやろ!ポリ呼ぶで?』
    ――道端で怒鳴ってるのはウチのヒステリおかん!そしてその横には何年か振りのキチガイおとん…??一瞬、昔の光景を見てる様で心臓が早くなった。
    『おぉ?久しぶりやな?』あたしに気付いたおとんが普通に話しかけてきた。 『あぁ…』戸惑うあたしにおかんが怒鳴る。 『あんた家入っとき?はよ?』

    2006-01-12 20:44:00
  • 300:

    『ゥ、ゥン?』―言われた通り玄関に向かうあたしにおとんが近寄ってくる。
    『羽梨!飯いかんか??久しぶりにお前が好きなコンペイ党(お好み焼き屋ネ?笑)いくか?』
    『イヤ…いーわ?』…『あんた弁護士通してからゆぅてくれるかぁ??』すかさず怒鳴りまくるオカン?? 〈イヤとかイイヨとかの前に、あたしまでこのヒステリに怒鳴られるんよ??〉―巻き込まれたたまりませんヮ…―あたしはさっさと家に入ろーと早足で歩いた。。?

    2006-01-12 20:45:00
  • 301:

    その時おとんが近寄ってきて何か紙キレみたいなんをあたしに握らした。
    〈何????〉オカンはそれに気付いてなさそうやったから、あたしは黙って家に入った。怒鳴り声が聞こえてくる……。
    昔の癖で、なんとなくドキドキが止まれへん――。
    「あの人らの喧嘩」に。。?

    2006-01-12 20:46:00
  • 302:

    拳をソッと開いたら、微妙にガッカリした。『何や…?』おとんの電話番号が書いてある紙きれやった。
    〈金やと思ったしな??〉そこにおにいと妹が寄ってきた。
    おにぃ『お前もそれ渡されたんか!笑』『おにぃも?笑』『まさか!俺は嫌われてるしナイわ!笑 コイツ?!』おにぃが指差した先にはまだ中学入ったばかりの少々反抗期気味な妹。ぶかぶかのセーラー服短くしたりしてるあたしの妹。
    『優も〜?』と笑い同じ紙切れを見せてきた。今更やけど名前は優でつ?。笑 もぅ登場しないです。ハイ。

    2006-01-12 20:47:00
  • 303:

    おにぃ『電話するコトなんかナイやろ??』『ナイな?』家のゴミ箱をオカンがあさる危険があるコト知ってたあたしは、財布にその紙切れを突っ込んどいた。優もマネして突っ込んではった??笑 あたしのマネばっかして…。笑

    2006-01-12 20:50:00
  • 304:

    『今更何がしたいんやろーな。』おにぃは無関心そうに言うと、自分の部屋に戻っていった。
    〈確かにな…〉
    あたしは多分、命に関わる危険がナイ限りおとんに連絡するコトはナイやろぅ。。
    そぅ思ってた。。

    2006-01-12 20:52:00
  • 305:

    『ホンマにアイツだけはダルイわ?』―数分後―オカン無事帰宅。軽くホッとする。
    その後オカンはうちら兄妹?人を居間に集めて何回もこう釘を刺してきた。
    『アイツに絶対何が何でも会いに行ったらアカンで!わかってるやろ?』
    『オカンのコト裏切らんとってな?』って、、何回も何回も。 まるで何かの宗教かって位オカンはこの台詞を繰り返してた――。。

    2006-01-12 20:53:00
  • 306:

    話し終える頃にはおにぃはイラちきてはって、『死んでもあんなんに頼らへんわ?』って愚痴ってはった。
    〈死んでも…なぁ?〉あたしもこれでおとんに訳無き暴力やか受けてた子やから、おにいと同じ気持ちでもあったんカナ。けどなんし、キチガイやし、関わりたくナイっすヮ―……???
    結局オカンの話によると、ちょっと前のベンツ?人組もおとんの仕業やったらしい。――そんな子供に会いたかったんカナ?一瞬そんなん考えたりしたけど。やっぱいらんわ。。関係ナシ。

    2006-01-12 20:54:00
  • 307:

    でもね〜ぇ?
    あたしは『冷たい子』カナぁ?オカンにもおとんにも、おにいにも妹にもゆわれるんやけど…?
    でもな、ホンマんとこ、あたしが一番熱い奴やと思うんよね?絶ーッ対!!

    2006-01-12 20:55:00
  • 308:

    誰よりも熱いあたしを知ってるんはおそらく美羽くらいやろおなぁ…?
    なぁオカン、裏切る結果になってしまってゴメンな?でもあたしだって、手段選んでられへん位、守りたいモノあるんよ。。
    それをわかっておくれ…

    2006-01-12 20:57:00
  • 309:

    突然のおとんの出現で、オカンとあたしの対決はないがしろなまま毎日が過ぎた。仕事?の毎日。
    〈家を出よう!〉目的持ったあたしは強い???ガッポ?稼ぐ。光チャンとは相変わらずダラダラ連絡を取ってた。
    …神田くんからの連絡はナイ。

    2006-01-12 20:58:00
  • 310:

    『約束!』
    ――その言葉だけ頭にある。いつなんてわからへんケド。疑うコトなく純粋にただただ信じて"それ"を待ってた。

    そんなある日。光チャンとまた会うコトになった。 〈そろそろちゃんとゆわなアカン…。〉おしまいにしよう。この関係――…。

    2006-01-12 20:59:00
  • 311:

    神田くんからもらったキャップを深くかぶって、光チャンの家に向かった。
    『羽梨見てぇ!』新しい作業着を着て嬉しそうな光チャン…。。『カッコイイやぁん?』―今ここで切ったら、もぅ多分、元カノとしても、友達としても会うコトはできひんやろう…涙が込み上げてくる。〈何でやねん…〉
    『やるわッ』光チャンが紙袋を差し出してきたた。『?何?』

    2006-01-12 21:00:00
  • 312:

    『今日給料日やったし、バレンタインのお返しあげてなかったしな!』『マヂで?笑』『あけろや!』―カサカサッ
    ―…………ドレスやった。黒のスリットが深く入ってる、セクシーなドレス―。 『ありがとぉ??めさ可愛い〜??笑』『別にお前のキャバ応援してる訳ちゃうけどな!』そう光チャンは付け足してたケド、正直あたし感動してもぅたわァ…

    2006-01-12 21:01:00
  • 313:

    〈アカン…!〉頭ではそぅわかってたんやけど……。 嬉しかったんよォ…。。
    キャバを嫌がってた光チャン、女の子の店なんか死んでも入られへんような光チャン…新しいドレス欲しいってあたしがゆうてたんちゃぁんと覚えてた光チャン…。

    『会うんヤメよう』――この一言、とうとうあたしは喉の奥にためたままになってしまった…。

    2006-01-12 21:02:00
  • 314:

    〈ごめん…〉フッと頭をよぎるんは、やっぱりあんたの顔やわ…神田くん。
    でもな、、目の前で嬉しそうに笑ってる光チャンを突き放すコトができひん…これがあたしの弱さ――。ごめん。〈ゴメン…〉ごめん。。 何回も心の中で謝りながら神田くんの顔を思い出してた。こんな時でも、あたしの想いの先は確かにあんたやった。嘘じゃナイ。嘘じゃナイんやけどな…?

    その日、光チャンと別れた後、なんとなくボーっと歩いてたら、いつもの公園にきてた。『ふぅ??』
    何をする訳でもなく、ベンチに座ってタバコをふかす。道を歩いてる幸せそうなカップル――。そうじのオバちゃん。犬サン、猫サン…仕事が休みの日、こうしてるとなんか安心したりする…〈あぁ…みんなそれぞれ過ごしてるんやな。。〉あたり前のようで、あたり前じゃない。

    2006-01-12 21:03:00
  • 315:

    だって、早すぎるネンもん?毎日?、ハイスピードで流れてて、起きたら夕方で…。色々ありすぎて「日常」を忘れかけたりしてしまう。今のあたし…。あたしの人生は、この時最速で向きを変えまくって、"次のコース"に向かってたんやろう。。

    自分を見つめ治す時間とか、将来を考える時間なんか全然なかったけど、イヤ、そんなんこの頃必要なかったけど?笑。―心休まる瞬間はいっぱいあったな…。光チャンも、美羽も、その時隣におってくれたりしたネ。。でも、一番は、やっぱりやっぱり…―――。
    ―???―この先を考える前に、携帯が鳴った。心から目に神経が戻る?
    〈メール?件〉?光チャン?

    2006-01-12 21:05:00
  • 316:

    メールを開く―――。
    「紙袋ん中みた!?」
    ウン…?『何のコトやぁ?』さっきもらったドレスの紙袋をあさる。『あッ?』 底の方に手紙が入ってる。〈マヂで…〉おそる?手紙を開く。
    "見たくナイ!"―――…反射的に、心のドっかでそぅ思った記憶がある…

    2006-01-12 21:06:00
  • 317:

    『ふぅ?…??』

    手紙を読み終える頃には、あたしはデッカイため息をつきながら頬には涙がダラダラ流れてた。。 なぁ、このタイミングの悪さは一体何モンなん?笑 あたしドコで間違えた――?

    2006-01-12 21:07:00
  • 318:

    光チャンからの手紙は、綺麗な字で、何回も書き直した後があってこう書かれてた。
    「羽梨へ
    お前に手紙書くとか付き合った日以来やな!笑 てか、ドレス気にいるかな?イヤ、気に入らんとかゆわさんわ!怒 恥ずかしい思いして店入ってめっちゃ選んでんからな!大事に着ろよ!…てゆうか、こんなんが言いたいんじゃなくて…!」↓続く。

    「俺、お前のコト真剣に好きって気付いた!でももぅ遅いんかな?もしそうでも、俺が悪いな!だからしゃーないけど、出来るならお前とやり直したい…。もし次があるなら絶対もぅ離さへんし、泣かせへんし、お前のゆぅコト何でも聞く!笑 調子乗んなよ!笑 でもそれ位お前が好きや!本気のつきあいしたい。俺ともう一回つきあって下さい。そんで一緒に住もう?前みたいに会われへんとかなくしたいし、ずっと一緒におろ?俺の一生のお願いデス!笑」

    2006-01-12 21:08:00
  • 319:

    「P.S☆あの人とは別れた。俺はやっぱりお前のコトが好きやから!家が嫌なら俺んトコこいよ!!面倒みたるから!
    光太郎。」

    2006-01-12 21:10:00
  • 320:

    その手紙を握り絞めて、あたしは公園を出た。
    ポロポロぽろぽろ。。止まらへん涙。。意味が、ワカラン…その後すぐ光チャンからメールがきてた。
    「手紙読んだ?今すぐじゃなくてイイから考えといて!」
    〈考える?何を…?〉 ここまできて、光チャンと神田くんを天秤にかけろってゆうん?……あたしに?

    2006-01-12 21:10:00
  • 321:

    そんなんする権利あたしにはナイし、したくもナイ。
    「答え」はすでに決まってたハズ――。。

    神田くん、あんたのその強さが欲しい。今欲しい。断ち切る強さ。"前に前に進んだれ!"ってゆぅ、その強さ――。。あたしに足りひんその強さ。

    2006-01-12 21:12:00
  • 322:

    あたしはメールを返さずに店に向かった。出勤日でもナイけど。〈なんかしてたい…〉
    光チャンからもらったドレス…美羽『めさ可愛い!??良かったなぁ!きしたるわ!背中?!笑』『めさ可愛い????』女の子達が誉めまくる。…………………"良かった"―…??

    2006-01-12 21:13:00
  • 323:

    あたしは美羽とロクに会話もせんと自ら新規の客の席に着いた。いっぱい着いた――。いっぱい飲んだ。いっぱい喋った。

    『女の子あがりィ?!』…何でこんな時の仕事はあっとゆぅまやねやろう。仕方なく着替える。 〈まだ帰りたナイしな…?〉そんなん思ってたら携帯が鳴る
    ―???????―

    2006-01-12 21:14:00
  • 324:

    『客かにゃッ????』期待して画面を見るとガックシ? 〈着信中?おにぃ?〉…何やねん。。
    『もし?』『おーお前神田の番号教えて!』『神田くん今携帯な?い。』『やんな?龍のんわかる?』『?わかるけど…』『即効送って!』――何やら慌ててる感じのおにぃ。。『イイけど何でなん?』あたしが聞くと更に焦った感じでおにいが言った。

    『神田アイツえらいヘタうちよったみたいやな!俺も呼ばれてんねん!』『は?何がなん?』―ドキっとした。
    『ん?てかぁ!話せば長なるし急いでるし!また後々!ほな送ってな!』『は?待ってや!何があったんよ??』明らかに焦りすぎのおにいの口調…胸騒ぎがする。。!

    2006-01-12 21:15:00
  • 325:

    『なんしアイツヤバいぞ!』『だから何がよ???』トコトン聞いてくるあたしがうざかったんか、『ん?…てかもぉいーわ!お前もくる?!でもなァ…』ブツブツゆーてるおにいを無視して答えた。
    『行くわ!今仕事おわったし店の下きて!待ってるから!んじゃ?』―ブチッ―。一方的に切ったった!??
    『トラブってるからお先!?』あたしは美羽をもほっといてダッシュで下に降りた。―ドクン、ドクン…―。 何これ、、?心臓がやたら早い… ―プップー!―
    『おにいやん!』『乗って!早く!』―バタンッ―
    直ぐ様車に乗り込んだ。

    2006-01-12 21:17:00
  • 326:

    『ドコ向かってるん?』
    『南港!』『南港??』『チッ!?』―信号無視で他の車を追い抜いていくおにい。〈運転コワッ?〉身の危険を感じたあたしは即座にシートベルッッ??『龍にかけて今ドコか聞いて!』『ハイ?』なんかおにぃ恐い?ゆわれた通りかける。『もし!ドコですか?っておにぃが!!』

    『えッ??羽梨チャンもきてんの?』『ぁ、ハイ?』『…マヂか。。出来たら羽梨チャン降りて欲しいねんけど。』いつもとは違う、低いトーンで真剣に話す龍くんの声…『えッ…?』その時おにいがあたしの携帯を奪った。『龍?どこやねん!ウン、ウン。だいぶヤバいぞお前!』……龍くんの声が受話器から漏れてた。?人の会話を聞いてて身震いした。
    〈なんなん…?〉

    2006-01-12 21:18:00
  • 327:

    『ウン、ウン?そやな、なんしマッハで向かってるから?』―――おにぃが運転しながら片手で携帯を返して早口で喋る。
    『お前は車絶対降りんなよ!危ないし厄介やからな』『ゥン?わかったけど…神田くん一体何なん?』
    ――龍くんの言葉が気になる…。

    『お前アイツがヤーさんから直で薬引いてたん知ってる?』『はぁ…?』〈…ヤーさんから…直で…。。薬…〉無知なあたしはあんま意味がワカリマセン?。。『ゆったらアイツが売人やねん、わかる?』…売人って、あの黒人の?!…あたしの知識ってこんくらい?。。神田くん、よく考えたらあたしあんたのコト、なんも知らんカモ……。

    2006-01-12 21:19:00
  • 328:

    『ん?…お前ワカランかもしらんけど!アイツの薬のさばき方とかに問題あったんちゃう?俺もよぉワカランけどなんしかヤクザと金が絡んでんねん!それだけでだいぶヤバいんわかるやろ?』
    『ウン…。』一言あたしが頷くと、おにいは次々誰かに電話し始めた。。
    話を聞いた瞬間、おにいの声や外の雑音が遠くに聞こえて、ボーっとしてしまった。。〈なんで…?〉

    2006-01-12 21:20:00
  • 329:

    『羽梨!龍の番号!』――
    ぉにいの声で我に返る。 『あッ!ハイハイ!』………携帯を渡す。。〈ヤクザとか…何で?…〉薬とか、ヤクザとか、そんなんあたしにワカラへん。――…ちゃぅねん、あたしが一番ビックリしてビビッてるんはあんたがヘマをしたコトやねん…。何でもうまいコト切り抜けれそうな、器用なあんたが――。。。

    ―キキッーッ!―…色々?人で考えてる間に南港に着いてた。
    『お前絶対降りてくんなよ!』おにいはそう言い残してどっかに走って行った。〈そんなん…?。〉あたしは?人車の中でキョロ?してた。『…めっさドキドキしてんねんけど…』やたらソワソワして独り言をゆってたら、車の窓を叩かれた。 ―コンコンッ―!

    2006-01-12 21:22:00
  • 330:

    『ひぇッ???』
    ビクっとして振り向くと、龍くんやった。―ガーッ―。窓を開ける。
    『羽梨チャン、勇気クンは?』『今向こう走っていきましたよ!』『そぅ。』あたしが答えると、龍くんは後ろにひっついてた女の人を前にして肩を持ってあたしの前に立たせ、こう言った。

    2006-01-12 21:24:00
  • 331:

    『前ゆってた舞チャン!』 『こんばんわ。』と軽く会釈してきた、"龍くんの大切な彼女"は、写メよりも美人で柔らかい雰囲気の人やった――
    『こんばんわ。』あたしも軽く頭を下げる。
    『羽梨チャン。舞チャン一緒に乗せたっといてくれへん?』『あッ!はい、どーぞ!』 すぐ様ロックを解いた。 『すいません。』彼女は礼儀正しく頭を深く下げて遠慮がちに車に乗った。

    2006-01-12 21:25:00
  • 332:

    後座席の窓を開けて、龍くんと彼女が少し話してるのを黙って聞いてたあたし。

    『舞チャンごめんな、ちょっと行ってくるから待ってて』彼女の頭を撫でる龍くん。『龍、ホンマに大丈夫なん…?』心配そうな彼女に『心配すんなぁ??』とまた頭をポンポンってする龍くん。『…咲希は?』『だーいーじょーぶー!?』そして軽く彼女にキス…
    〈こっちがハズイがな??笑〉あたしはモチ!見てみぬフリ????笑

    2006-01-12 21:26:00
  • 333:

    『じゃぁイイコにしときや?』そして龍くんは次はあたしの前に移動してきた。
    『うりうり!悪いケドうちの舞チャン頼んだでッ?』 ほっぺたをクニッ――……『ハイ!わっかりましたぁ!??』
    そして『神田、大丈夫やからな。』って優しく笑っておにいが行った方へ走って行った。。

    2006-01-12 21:27:00
  • 334:

    残された彼女とあたし―。〈絶対きまずい??今さっきチューしてたもんな…笑〉 あたしが一人でそんなん考えてたら、『食べる??』と言って彼女がガムを差し出してきてくれた。
    『あッ!ありがとございマスッ??』『ありがとうなぁ、舞のしてくれて。』『イエ??全然ィっすよ?龍くんの大事な?彼女サンやし。笑』『アハハぁ?』〈照れてる…めさ可愛い?笑〉
    "この人イイコや――…"って、すぐにわかった。

    2006-01-12 21:28:00
  • 335:

    『羽梨チャンは咲希の彼女やねやろ?』『へ??イヤ??ちゃいマスよッ???』
    舞チャンは人当たりがイイ感じであたしに色々喋りかけてくれた。
    『そーなん?舞、龍に咲希と羽梨チャンの話色々聞いてて彼女や思てたわぁ?』 『ハハ?笑。舞チャン神田くんと知り合いなんデスかぁ?』――あたしの質問にびっくりMAXな答えが返ってきた―。。

    『ウ〜ン…知り合いってゆうか、舞、咲希と昔つきあっててんやん。』

    2006-01-12 21:29:00
  • 336:

    『そうなんデスかぁぁぁ???』〈あッ…??〉明らかに声がデカなってもーた!笑『ってゆっても?年ぐらい前やねんケドな??』―――…直感した。"女の感"ってヤツやな。。
    "唯一?年つきあった彼女"は、この人やったんやぁ…って。。
    『チナミにどれ位??』念の為聞いてみた。『ちょぅど?年ぐらぃかなぁ〜。』 〈やっぱり。。〉

    2006-01-12 21:30:00
  • 337:

    『そーなんですかぁ…すごぉぃ…』思わず口にしてしまったら、『別にスゴくナイで??舞とつきあい始めた頃はあれ…咲希もあそこまでヒドなかったし。笑』……
    〈あぁ、この人は神田くんのコトちゃんと知ってんねやなぁ…―〉
    そう思ったらなんか悲しい様な悔しい様な複雑な気分になって心ん中でちょっとショゲた。。

    2006-01-12 21:31:00
  • 338:

    『神田くんにも可愛い時あったんデスよね。笑』あたしがそうゆうと、舞チャンは少し笑って、でもちょっと淋しそうにこう話してくれた――。
    『咲希めっちゃイイ子やねんで?ホンマは!…ただ家の事情やらで荒れてたり色々あって…あんなんなったってゆうか…。』
    ―いつかあんたゆうてたもんな、、"オカンの背骨折れるまで蹴った"とか、何やら…ね。。
    『でも。。』

    2006-01-12 21:32:00
  • 339:

    『舞がそれを止められへんかったって話やねんけどな!?』笑って言った、舞チャンを見て、あたしはまた、なんとなくわかってしまったよ、龍くん。。
    アナタの愛する彼女は、まだ神田くんのコト、好きなんやろうな――…ってコト。ほんでまた、そのコト、龍くん。アナタ、知っててつきあってるんやろォ―?

    2006-01-12 21:33:00
  • 340:

    〈切ないなぁ…。〉
    今さっきの龍くんと舞チャンのやりとりを思い出した。龍くんから舞チャンに、溢れんばかりの愛情。。あたしもしっかりこの目で見たから……。
    〈切ないなぁ――…。〉 いつか、美羽が病院に運ばれた時のコトを思い出した。 "俺マイと遊ぶ約束してんねん。"ねぇ神田くぅん、""マイ"ってこの舞チャンやってんなぁ?また女の感が勝手に働いてしまったから…――。笑
    セツナイナァ…。。

    2006-01-12 21:35:00
  • 341:

     

    2006-01-12 21:36:00
  • 342:

    名無しさん

    早く続きみたい?

    2006-01-13 00:59:00
  • 343:

    名無しさん

    ちょっと懐かしいわ??コピペ人さん頑張ってな??

    2006-01-13 01:05:00
  • 344:

    名無しさん

    2006-01-13 02:41:00
  • 345:

    名無しさん

    こっちに感想書いたらまた倉庫いくやん?

    2006-01-13 05:06:00
  • 346:

    『でも咲希な、羽梨チャンのコト、大好きやで?』『へッ?』舞チャンがニコ?笑って言った。
    『あたしにゆーてたもん。「羽梨はなぁんか違うネン!」って。笑』
    ――出た。"なんか違う"?笑
    『龍くんも舞チャンのコト言ってましたよ?笑』『ハハッ?笑 流行やなぁ!笑』 ――あたしも舞チャンも笑った。

    2006-01-13 05:45:00
  • 347:

    『だから羽梨チャンも咲希のコト"なんか違う"って思うんやったら、頑張って欲しいネン。笑 咲希は龍とは違うし、しんどいコト多いカモしらへんけど…。』
    ―違うよ?全然違うよ―…あたしにとって神田くんは…
    『てか何で舞にこんなんゆわれなアカンねんって感じよな!笑 ごめん〜?笑』 『イヤイヤいや???笑』
    ?人でまた笑った。 なぁ、例えばな?

    2006-01-13 05:46:00
  • 348:

    「運命」ってゆうヤツがもしあるなら、素敵な様で悲しくもあるよな?
    「夢」が必ず叶うなら、素晴らしいようでおもんなくなるよな?
    全部が全部自分次第なら、「頑張るコト」は「信じるコト」に繋がるのにな…。

    恋愛ってな、人ってな、出会った時から…イヤ、出会う前から糸で繋がってるんやと思うネン。しかもその糸は必ず絡まってて、それをほどいてくコトで深まると思うネン。ただそれを途中で投げ出すか、諦めるか、はたまた飽きてまうか、目移りしてまうか…。そんなんを繰り返してるうちに疲れてダルなって、変わってしまったりするんやろう…。。

    2006-01-13 05:47:00
  • 349:

    でもその糸の絡まりがなくなる時の快感にハマんねやろなァ〜…。

    あたしも、美羽も、翔やんも、光チャンも、龍くんも、舞チャンも、神田くんも。。 みぃ〜んな、一緒なんかもしらへんなァァ…――。。

    2006-01-13 05:49:00
  • 350:

    ―ブーン…!!―
    そんなコトを考えててんけどバイクの音でハッとした。 〈何…?〉窓から外を見ると、暴走族みたいな人らがいっぱい…!??
    『何なんあれ?笑』『あ!舞あの人知ってる!』――よく見てみれば、学校のヤンキーの人らもチラホラ。
    なんしかすごい人数であたしはテンパッてた。〈何でこんな集合してるん??〉

    2006-01-13 05:50:00
  • 351:

    『あ…?龍らや!』舞チャンが指差す方に目をやると、神田くんが見えた。
    〈あッ…!!〉
    神田くんの横に龍くんと、うちのおにいとその友達。その向かいに黒人!?に、チンピラっポイ人らにヤンチャそーな兄サンら。なんしいっぱい。
    『大丈夫なん…?』あたしと舞チャンは窓からずーッと静かに覗いてた。

    2006-01-13 05:51:00
  • 352:

    何やらおにぃらとチンピラサンらが話してるみたい…。
    今思えば、我が兄貴ながらおにいもこんな人らと絡んでるん全くしらんかった自分がキショい。。?
    『キャッ…!』
    舞チャンが叫んだ。今、龍くんがチンピラに胸ぐら掴まれてる…。『大丈夫やで!舞チャン!』俯く舞チャンの手をギュっと握った――。。

    2006-01-13 05:52:00
  • 353:

    次に、チンピラに札束を渡して何やらゆうてる神田くん…。
    〈大丈夫…!〉あたしは震える胸を押さえて心の中でそう唱えた。何回も――…。。次の瞬間―――…。
    神田くんがチンピラにパンチされて吹っ飛んだ――…。〈嫌…ッ!〉反射的にあたしも目を伏せてしまう、、

    2006-01-13 05:53:00
  • 354:

    『今、咲希がッ…』舞チャンが泣きだしてしまった。 『大丈夫やって!神田くん不死身やから!笑』
    ―いつか龍くんがあたしに言ってくれた台詞を舞チャンに言った。イヤ、自分に言い聞かせた……。
    〈見たくナイ―…〉 でももぅ一度顔を上げた。

    2006-01-13 05:53:00
  • 355:

    また目を伏せてしまった…神田くんの周りに寄ってたかるチンピラと黒人――。
    なんかの映画見てるみたいや…。ココからよく見えへんけど、多分蹴られてるんをおにいがとめてる……。〈なんなん…ッ!〉『アイツッ!』――目ん玉が飛び出そうになった。黒人が持ってる鉄パイ!!?
    頭ん中で"あの時"の香代チャンが浮かんぶ。。それと同時に、"あの時"の美羽の頭の傷――…。

    2006-01-13 05:54:00
  • 356:

    〈恐い――…!〉血の色をリアルに思い出して鳥肌が立った―。。
    『羽梨チャン、イヤや…。』顔に手あてて泣いてる舞チャン〈あたしだってイヤやし!〉―でも…。
    「ウチの舞チャン頼んだで!」 …龍くん!頼まれても困るし?!あたし一応年下やねんし?!?
    舞チャンの隣に移動して、舞チャンの背中を叩いた。 『大丈夫??!!』

    2006-01-13 05:55:00
  • 357:

    神田くん、あんたが今こうゆってくれたらもっと"大丈夫"になんねんけどな…!

    『ん??あの子どっかで…』チンピラの横で楽しそうに?人ケラケラ笑ってるミニスカのギャル…『あぁッ?』―思い出した。アレ「化粧詐欺師」??の…名前なんてゆったかな?なんし、神田くんの元カノであたしガッついてきたヤツ!!!!!! 何でおんねん…!?!

    2006-01-13 05:56:00
  • 358:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 359:

    ?回そう思い込むと、恐さよりもイライラしてくる…?
    その時、黒人が停めてあるバイクに鉄パイを振り下ろした!
    『うわッ!?』バリ悲惨…あのバイクの持ち主!〈あたしやったら泣く!原チャでも泣く!?笑〉―?人そんなコトを考えてると、いつのまにか化粧詐欺子が黒人から鉄パイわ受け取ってた。 〈…え??〉

    2006-01-13 05:58:00
  • 360:

    化粧詐欺子は偉そうに腕を組んで、倒れたバイクに足を乗せて、神田くんらに何やらゆってるみたいやった。
    『あやまってぇ?キャハハハッ!?』――この車にまでその声は響いた。
    舞チャンも見てる…。――その時、端にとまってた神田くんの車に思いっきり化粧詐欺子が鉄パイで殴った。…―パリーン―ッ!…………窓ガラスが割れた。。

    2006-01-13 05:59:00
  • 361:

    〈はぁ?〉素で思った。 アカン……イライラ、イライラ込み上げてくる!『…何なん、あの女。。』

    神田くんの大事にしてる車やねんけど?あんたも助手席乗ってた時あったんじゃナイん――?
    『アカン…イラっとする。』 ―おにいが化粧詐欺子になんかゆうてるけど、聞こえへん……―。

    2006-01-13 06:00:00
  • 362:

    『なんやね!!お前はぁ!』
    また詐欺子の声が響いた。その瞬間の光景を、あたしは瞬きひとつせず見てた―――。
    おにいに掴みかかって、鉄パイで左肩を殴った―…。でも、大丈夫。多分―…あの女そんなに力強そうじゃナイし、うちのおにいは中山きんにくん並の筋肉やし。………………………………………………デモ。。。

    2006-01-13 06:01:00
  • 363:

    チンピラ達はケラケラ笑ってその光景を見てる。
    黒人はつっ立ってる。
    ほんで多分、うちのおにぃ切れてる…。 『ヤバくナイ?あの人ッ…』泣きながら舞チャンが嘆く。。『ヤバい。死ぬ程ムカつく』『羽梨チャン…。』
    〈我慢。我慢…〉あたしが出た所であの女の火に油注ぐだけ――おにいや神田くんらに迷惑かけるだけ――…みんな耐えてる訳やし。。ヤーさん絡んでる訳やし…車から絶対出んなゆわれたし――…ウン、ウン。。。

    2006-01-13 06:02:00
  • 364:

    でもフと思ったんよ。
    〈コレいつまで続くん…?〉

    どうすれば解決すんの―?詐欺子の気が済むまで―?チンピラ達の気が済むまで―?その辺の車やバイク全部ぶち壊すまで――――――?神田くんらがボロボロなるまで――?
    金で解決しいひんの――?するなら位出せばいーの?………………………………………………………………ウン?――ウン…………?

    2006-01-13 06:03:00
  • 365:

    ない頭ヒネくり回して考えるけど答えが出ぇへん…混乱する。。
    ―ガシャーンッッ!―
    その間にもガラスが割れる音が耳に入ってくる。。 『…。。』―お前ゴジラか?――――――――――…舞チャンはさっきよりも悲壮な顔して見てる。
    『龍の車いきそう…ッ』 ―ガシャンッッ!!―……いきよった。。

    2006-01-13 06:03:00
  • 366:

    あんな?確かに!その車は確かに確かに龍くんが好きでもナイやろぅ女に貢がせた車やけどな…?
    ケドな?何でその車を傷つけてんのが貢いだ女でもなく、お前なん――?ん??

    『あれは誰のなぁ?ん?』詐欺子の声がまた響いた。『羽梨チャンッ!くるでッッ…!』『えッ??』――コトもあろうに詐欺子がゴジラの様にこっちに向かってる。 〈嘘やろ――?ちょっとまって?〉

    2006-01-13 06:04:00
  • 367:

    この車はな?うちの兄貴がナイ金はたいてイッショ懸命働いてやなァ??ネン前のローンが今でも残って毎月せっせ?と働いて払ってる訳よ!そんな車をやなぁ?!

    とかゆってる場合じゃナイ?詐欺子がもぅすぐそこまで来てる??〈アカン…!!!!!!〉―ガシャーンッ!!!!!―………遅かった。

    2006-01-13 06:05:00
  • 368:

    詐欺子は多分、あたしらが車の中におるんをわかってて後部座席の窓を割ったと思う。
    あたしは割られた方の窓側に座ってて、とっさに背中を向けて舞チャンを覆う体勢になってた――。
    『…ッッ――。。』耳元でガラスが割れる音であたしは心臓が飛び出そうやった。―ドクンッ、ドクン…―
    ―自分の心臓の音だけが聞こえた。

    2006-01-13 06:06:00
  • 369:

    『やぁぁ〜〜???』
    先に叫んだんは舞チャンやった――。
    『羽梨チャン!羽梨チャン?血ィ出てる!イヤや!大丈夫???ック…』〈血…?〉痛くナイけど――?
    『え…てか大丈夫。笑』―…こうゆう状況で笑けてくるんはきっとビビってるからやろうなぁ…。足がガクガク震えてる――。。 『羽梨!!!』おにいの声で割れた窓の方に振り向いた。

    2006-01-13 06:07:00
  • 370:

    『あぁ!あんた勇気くんの妹やんなァァ〜?あたしのコト覚えてる?』『…。』
    〈アカン…まってぇ…〉めっちゃ悔しいけど、声が出ぇへん。怖い――…。。

    そこに、おにいが走ってきて詐欺子の腕を掴んだ。 『なぁコイツ関係ナイやろ!たま?連れてきてもーただけやねん!コイツには手ェ出さんといたってくれ!頼むわ!』…そぅ言ったおにいの手を詐欺子は思いっきり振り払ってまた鉄パイを左肩にぶつけた………。

    2006-01-13 06:08:00
  • 371:

    『うっさいネン?黙っとけや?何の兄弟愛なん?笑 笑けるわ?そーやってアンタが妹甘やかすから、この子こんな生意気なるんちゃん?こーゆー調子乗ってるヤツホンマムカつくんじゃ?』―――ガンッ――…車のケツがへこんだ。ごめん…おにい。ゴメン…!明らか切れたいやろうに必死に堪えてるおにいの顔見てたら、あたし…。。『お前降りろや!』
    詐欺子が腕を引っ張ってきて車から降ろされた。

    2006-01-13 06:09:00
  • 372:

    『あんたこないだの事覚えてる?覚えてたら今ココで土下座してくれへん?』
    『…。』『別に無理にとはゆわんけど。』
    〈土下座…?は…?〉足、まだ震えてるし、皆こっち見てるし…。。横目でチラっとおにいを見たら、片目を軽く動かしてあたしに訴えてる。
    ――「ゆー事きいとけ」って―――…………。。 『なぁすんのしーひんのどっちなん??』詐欺子が怒鳴る。。

    2006-01-13 06:10:00
  • 373:

    ―ドクンッドクン…―。。
    まだ心臓ドクドクゆってる。周りを見た。―泣き崩れてる舞チャン―…倒れ込んでる龍くん…、無差別に傷つけられてる車やバイクに、その周りに無造作に散らばってるガラスの破片――……ドクンッ、ドクン――。。
    みんな、あたしを見てる…『ベッピンさんが土下座かぁ!みたいなぁ〜』と、チンピラ……。。「土下座」。。半泣きになる‐‐。。

    2006-01-13 06:11:00
  • 374:

    無意識にあたしは詐欺子の前にしゃがみ込んでた。。『はよして?ちゃんとオデコつけてね?キャハハッ!!??』……手を地面につけた。。コンクリが痛い。。
    〈デコ…つけたらえーねやろ?みんな…我慢してんネンから――。。車とかまで傷つけられてんねんから……〉

    ヤバい。泣きそ………。

    2006-01-13 06:12:00
  • 375:

    『早くしろや?』
    詐欺子が怒鳴った瞬間、下を向いて思いっ切り目を瞑った――。多分涙?滴ぐらい出てたと思う。
    『羽梨のけ!!!』
    『えッ??』おにいの声で思いっ切り顔をあげた。 『………………ッ。』 〈嘘やろぉ〜〜…〉

    2006-01-13 06:13:00
  • 376:

    …目の前にはいつか見た光景――。あたしこの時鳥肌立ったんやで?

    ―神田くん――………。

    2006-01-13 06:14:00
  • 377:

    あたしと詐欺子の間に立ってる神田くんは、詐欺子の鉄パイを力一杯掴んでて、欠陥浮き出てた…。
    神田くんの後ろでへたり込むあたし――…。。一瞬何が起きてたんかワカランかった。
    『やめたって!』
    神田くんの声でわかった、詐欺子、あたしの頭、殴ろうとしてた――…?

    2006-01-13 06:15:00
  • 378:

    おにぃがあたしに駆け寄ってくる。『お前大丈夫か?』『えッぅん…。』
    …詐欺子のあたしを睨む目がゾクっとしてあたしの足の動きを止める…。

    『サエコお願い。やめたって?』〈"サエコや??"〉名前がやっとわかって変にスッキリ…。。? 『咲希は関係ナイやん?どけや?』―鉄パイを離そうとしいひん神田くん―…。

    2006-01-13 06:16:00
  • 379:

    『離せゆーてるやろ??』『土下座して欲しいんやったら俺がするから!お前がムカついてんの俺ちゃうん?俺がやるやんけ!』
    ―ドキンッ―……。。やっぱあんたはあたしのヒーローやで…―?
    『あーそぅ?ハハ?えーよ!ほなはよしてや?ちゃんとゴメンナサイゆうてな!?』 座り込む神田くん――。 ドクンッドクン――…。 『…』〈アンタが土下座とか…ナイやろ……―?〉 ヒーローやけどな――…?

    2006-01-13 06:17:00
  • 380:


    あたしの目の前に、神田くんの体。。いつもあったかくて、あたしをギュってしてくれた体――。。

    「今、ちっちゃく見えるよ――…?」
    神田くんの頭が前に少しずつ下がっていく。手をついて、ひざまづいて――。。『謝って?』 追い打ちを掛ける様なサエコの言葉―――…

    2006-01-13 06:18:00
  • 381:


    「え。てか、何でそんな神田くんちっさいん――?」

    2006-01-13 06:19:00
  • 382:

    『…』
    神田くんが口を開く、"ゴメンナサイ"を言おうとする、その瞬間やった。

    あたしは確かにこの時、無意識やった――…はず。。

    2006-01-13 06:20:00
  • 383:

    ―グイッ―!!
    神田くんの左腕を力一杯思いっ切り両手使って引っ張った。『…何!?』
    …目ぇ丸くしてビックリしてる神田くんに、あたしは確かこうゆった――。。
    『立って?てか、何してるん?あたし神田くんちっさいのイヤややねんけど?』
    あたしのこの言葉で一瞬シーンとなる――。。

    2006-01-13 06:21:00
  • 384:

    静まり返った中で、一番最初に口を開いたんはやっぱり神田くん――。
    『はぁ?笑 何ゆってんのお前??』――え…?
    『え…てかだから!なぁしてん?笑 おかしーやろ、立って?』
    『お前がおかしーわ?笑』〈……………ハイ?〉 『…イヤ??!笑 あんた男やろ?土下座とか恥やで?やめてやっ。めっちゃイヤやあたし!!笑』 『俺だってイヤじゃ??笑』 〈いつもの、神田くん…や、な。。〉

    2006-01-13 06:22:00
  • 385:

    『お前のタメやんけ?』
    『だから嫌ゆーてるやん!嬉しナイて!??笑』 笑けてしまう!!
    そこにサエコが唖然とした顔で口を開く。
    『何なん?あんた???』右手には、鉄パイ―。。 〈ヤバ…??〉パっと横を見れば、ウザそうな、でも半笑いのお兄さま……。

    2006-01-13 06:23:00
  • 386:

    『サエコ!』神田くんがサエコの肩を掴む。
    『離して!あたしコイツホンマにむかつくネン??』―――サエコはかなり頭に血がのぼってるみたいで、あたしを睨む目がめちゃくちゃ恐い。。でも、なんでかなぜか、あたしはさっきより恐さはだいぶ減ってて、足の震えがとまってた――。

    2006-01-13 06:24:00
  • 387:

    神田くんが必死でサエコをなだめてる時、ふと車に目をやったら、声を出して泣いてる舞チャンに気付いた。『ック…ぅッ…ふッ―…!』―倒れ込んでる龍くんの方を?回見て、あたしはサエコを無視して舞チャンの方へ駆け寄った。
    『…舞チャン!舞チャン大丈夫デスか?』『ゥン…ッ…舞は…でも龍…ッ、咲希もッ……。』『大丈夫やから泣きやんで下さい!ネッ??』―龍くんの笑顔が浮かんだ。言葉が浮かんだ――。

    2006-01-13 06:24:00
  • 388:

    その時――、サエコがあたしの服を後ろから掴んだ!『ゎッ??』『お前が土下座しろ??』
    …目の前の鉄パイが怖い―…!〈美羽、アンタもこんな怖い思いしたんか―…ッ〉その時美羽の顔が浮かんだ、、サエコが"あの時"の香代チャンに見えた。
    『サエコ!』――神田くんとおにいがサエコに近寄ろうとした時、鉄パイを持ってる方の腕を振り回した。『わッ??』『お前らは引っ込んどけや!!』……際どい、あたしとサエコ、おにいと神田くんの距離――。。

    2006-01-13 06:25:00
  • 389:

    『なぁ!!』―胸グラを掴まれた――。
    "悔しい…"――怖くてもそんな感情がだんだん大きく揺さ振ってくる…。
    『あやまれや?なぁ?』 『……。』…周りの人らはシーンとなって、あたしらを見てた。けどもぅなんか、言ってやろぅと思った。
    「しばきたいんやったらしばけや!!」―――って、もぅ喉まで出てた、その瞬間――。。

    2006-01-13 06:26:00
  • 390:

    『やめて下さい??』
    舞チャンが車カラ降りてきた。『何自分?このコの連れ?』『やめて下さい…お願いしマス…。』
    〈舞チャン……いいって!〉 サエコが舞チャンを睨む。。

    『舞チャンのいとけ???』 その時、離れた場所で倒れ込んでる龍くんが今までナイくらい大きい声で怒鳴った。

    2006-01-13 06:28:00
  • 391:

    『…ふぅん。アンタは龍の彼女なん?』サエコはあたしを掴んでる手を離した。…コクッと頷く舞チャン―。。涙がボロボロ流れてる……。 『あたしの連れ、アンタの彼氏と付き合っててんケドな、エライえぐい事されてんねんよな〜!』
    『え…。。』キョドる舞チャン。。

    2006-01-13 06:29:00
  • 392:

    『あんたもどーせ貢がされてヤラれてポイやで?笑』 『…。』黙り込む舞チャン。。〈ミスった―…!〉
    そぅ思った通り、サエコは舞チャンにこう言い放った。『舞チャン?龍とこのコの代わりにあたしに謝って?できるやろ?笑』――クスクス笑うサエコ―…。
    『…』『何黙ってんネン?そぅなんもゆわんかったら可愛いとでも思ってんの?』サエコが怒鳴ったその時、舞チャンが倒れ込んだ――。 〈…ッ!〉……腰に鉄パイを振られた……………。

    2006-01-13 06:29:00
  • 393:

    おにいも、神田くんも、その時一番近くにおったあたしら。。……誰も止める暇もなかった――。
    一瞬固まってスグ舞チャンを抱えた。『舞チャン!!』『ッ…――…』―腰を押さえたまんま歯をくいしばってる舞チャン……………。
    『サエ〜!べっぴんサンにそんなんヒドイんちゃうけぇ〜!』ケラケラ笑う、チンピラ………………………………〈龍くんゴメン……!!!〉情けなくなった。。

    2006-01-13 06:30:00
  • 394:

    『てか、そこまで倒れる程じゃナイやろォォ???笑』……腹を抱えてキャッキャ笑う、サエコ――。
    〈何がおかしいねん…?〉みんな"―もうどうしようもない―"って顔で、サエコを、うちらを見てた。
    神田くんと、おにいの顔は、ひきつってた。サエコ以外誰も口を開くコトはなく、、サエコの笑い声だけが響いた――…。

    2006-01-13 06:31:00
  • 395:

    その時、何故かあたしは美羽の顔が浮かんだ――。 なんかワカランけど。。美羽と笑ってる光景が浮かんだ。〈美羽…………。。〉 その時――…

    『いい加減はょ立てやぁ??』―サエコがまた、鉄パイで座りこんでる舞チャンをなぐろうとした――――――――……、、

    2006-01-13 06:32:00
  • 396:


    『いー加減にしろや!!!!!!!!!』 ―――――ついに、喉まででかかってた言葉が出た。
    あたしの口から――。たった一言。。
    『あぁ????』サエコがあたしをギっと睨んだ!それと同時に、その場におる人全員の視線があたしに集中する―――――。 ―ドクンッ、ドクン…―!

    2006-01-13 06:33:00
  • 397:

    『アンタ何様?状況わかってる?』サエコは今にも飛び付いてきそぅな顔であたしを睨みつける。。
    ―ドクン、ドクン―。。
    『…わかってるけど、アンタこそ一体何様なん?』 『はぁ?笑』―〈あ…。〉おにいがまた目であたしに訴えてる?、"何ゆーてん?"って――。周りが、ザワめき出す。あたしはそれを無視して続けた――。 『てゆぅかな。』
    『アンタは何がしたいん?どうしたいん?』
    『どうとかナイからぁ?あたしは山口サンにやれゆわれたからやってるだけ。あの人な!』――指差した方には、おそらくこの中の頭であるチンピラ「山口サン」が、タバコを吸いながらあたしを見てニヤっと笑った。 〈あの人か…〉なんとなく、おとんの面影がある。意味ワカラン灰色のズボンに黒のセーターに帽子… 〈漫画かよ…?〉―あたしは変に冷静やった。

    2006-01-13 06:34:00
  • 398:

    〈…もーいーや。。〉 ――あたしの中で踏ん切りがついた。
    『…あの人にゆわれたからこんなんしてんの?アホやろ?』――サエコの目付きが変わる――。
    『は?何…?アンタお子チャマやな!笑 あーゆー人らには逆らったらァカンねんで?だから勇気クンも誰もあたしに何もできひんねんやん、何されてもボーっと見てなぁ!笑 逆わらへんで?強いモンには!そんなんもわからんの!?』
    〈"強いモノ"…ね……。。〉『そーやな』

    2006-01-13 06:35:00
  • 399:

    そんなん痛い位わかってる――。。いつだってそうやったサ?神田くんだっていつもゆってた。でもな?

    『でもあんたは何なん?人の後ろ盾無かったら何もできひんの?』『は?』 『イヤはとかじゃなくて。でけへんの?ただのしゃしゃりやん!』―ドンッ――――その言った瞬間鈍い音が鳴った――。『羽梨ッ。』おにいが差し出した手をはらって続けた。肩が痛い…。。

    2006-01-13 06:36:00
  • 400:

    『あんたアホやなホンマに!めっっっちゃキショイで??それに気付いて?ヤーさんバックに鉄パイ振り回してな?』『羽ー梨ッ…!?』
    背中を叩いてくるおにいは素無視!
    サエコ『何とでも言いや?何言ってもあたしの勝ちやけどな。笑 その証拠にほら、皆黙って見てるやんか。』簡単に"勝ち"なんてゆって欲しくナイわな――。。『…あんたじゃ話ならんわ。』

    2006-01-13 06:37:00
  • 401:

    あたしは覚悟を決めて、"山口サン"の元へ歩いた。 『羽梨いーから!』神田くんがあたしの腕を掴む、けど、『イヤ大丈夫。』とだけ言って手を振りほどいた――。
    ―ガシャーン―!! その時、サエコがまた、おにいの車のガラスを割る音がした。〈………ッ―。〉
    この音で、あたしの中の何かが切れた――。

    2006-01-13 06:38:00
  • 402:

    あたしはサエコのそばに立って、車を蹴った。―ガンッ―!!そして言った。
    『それ、新車で絶対かわすから。』『は…?』
    サエコが口を開く前に鉄パイ思いっきり引っ張った!サエコ『ッ…何すんねん!!』――綱引き状態。 『クッ…!』
    奪ったのはあたし――。力でこんなヤツに負ける気がしん!

    2006-01-13 06:40:00
  • 403:

    そして倒れたサエコを見下ろして、周りに聞こえへん位小声で言った。

    『そっちがその気ならこっちももぅそーさしてもらうから。後悔さしたるわ。』
    呆然としてるサエコを無視して、鉄パイ握りしめて山口サンの元へ一直線で歩いた。

    2006-01-13 06:41:00
  • 404:


    書き込みはこっちでどうぞ↓
    http://bbs.yoasobiweb.com/test/read.cgi/yomimono/1132819747/l5

    2006-01-13 06:47:00
  • 405:

    名無しさん

    2006-01-13 10:54:00
  • 406:

    『何や、姉チャン?』鉄パイを持ち上げた時、神田くんが追い掛けてきてあたしに怒鳴った。
    『羽梨!やめ!』
    『エェ根性しとるやんけ、姉チャン。』あたしは山口サンを見上げて言った。

    『これ、お返しします。』

    2006-01-13 13:34:00
  • 407:

    『!?』神田くんも周りの皆も「へ?」って顔であたしを見てる。
    あたし『…もぅいいでしょ?』鉄パイを受け取る山口サン。。
    『まだやなぁ〜、ワシの気がすむすまん以前に、コイツらがこんなんじゃ済まされへんコトしとんのや。』――軽くビビるあたし??…でも大丈夫!
    〈ウチのおっさんのが怖い!??笑〉
    山口サン『オイ!火ィや。』『はぃっ!』あたしはチンピラが出す前にジッポを差し出した。

    2006-01-13 13:35:00
  • 408:

    『山口サンすいません!』そう言って振り向いて、あたしに "あほ!"って口パクした。後ろ手でシッシってしてる。。〈…?〉
    その時山口サンが口を開いた『この姉チャンお前の女か?』
    『イヤイヤイヤイヤ???』……?人揃って断固否定?笑 それを見て山口サンはハッハッと笑い出した。
    『おまえこの姉チャンやったらたこう売れるんちゃうかぁ?』〈…―?????ぅ、ぅ、ぅ、"売る"?〉あたしは真剣ビビった顔をしてしまった。。

    2006-01-13 13:37:00
  • 409:

    『イヤイヤ?笑 そんなんヤメたって下さいよ!』ノリで返す神田くん。
    〈冗談―…??〉
    山口サン『まぁそんな冗談はええとして』
    〈そんな冗談ヤーさんがゆうなや???〉心の中で突っ込むしかナイ。。
    『お前やったら女?人泳がすん屁でもナイやろ。ハッハッハッ!』〈―泳がす??海に…???〉またあたしの頭は大パニック?笑

    2006-01-13 13:38:00
  • 410:

    『イヤ、コイツはムリなんで勘弁して下さい!』頭を下げる神田くん。
    〈誰も沈めたらアカンて!?神田くん!??笑〉
    山口サン『ほぉ〜。。ハッハッハッ!ほんならお前らどぅケジメつけんのや?サエコはまだ気ィ済んでへんみたいやからの〜。』――そこにサエコが走ってきてあたしに掴み掛かってきた。
    『ッわ??』

    2006-01-13 13:39:00
  • 411:

    そんで左頬を思いっきりブタれた。―バチンッ…―!
    『お前うっとイねん?』そう言って次はおなかを蹴ってきた。
    『ッ……』〈ヒールとかせこいわ…!〉うずくまるあたし。結構痛い…
    『サエコ!』神田くんがまたあたしの前に立つ。〈あかん…。〉そんなんしたらサエコが余計逆上するて―…。

    2006-01-13 13:40:00
  • 412:

    『咲希なんで…?何でなん?なんでそんなんすんの?』『何でってコイツ何も関係ナイからやん!』
    サエコが涙目になりながら続ける――。
    『…あたしがどんなけ咲希のタメに働いたり、イヤやのにヘルス行ったり、咲希のタメに部屋も借りたやん?家具も揃えたやん?それやのにあたしのコトフッたんはこの子のタメなん…?』
    『そんなんちゃうって!』神田くんが一言冷たく否定する。〈…。。〉

    2006-01-13 13:41:00
  • 413:

    『あたし本番もしたんやで…?でも咲希がおったから、咲希のタメやから、体も売ったし家族だって捨てたんやで??それやのにな…何でこの子は何もしてなくても守ってもらえんの?勇気クンの妹とか関係ナイやろ?あたしだってそれ位わかるねんで?』
    『…』
    涙ボロボロで、最後の方はヒクヒク言いながら話すサエコを見て、わかってしまったコト。。
    "絶対根は悪い子じゃナイ"コト。。そして、"ただ神田くんのコトが大好きでたまらん純粋すぎるくらい純粋な女の子"なだけッてゆぅコト。。

    2006-01-13 13:42:00
  • 414:

    神田くん『ごめん。』
    サエコ『…ゥッ…ゥッ。。』

    どんなけ思っても伝われへん想いがある。報われへん時がある。そぅ、何でかワカランけど、頑張る分だけ、傷ついてしまう時がある…。神田くんを「信じた。」そして「裏切られた」時、、きっとカラッポになって、おかしくなってもーたんやね…。。

    2006-01-13 13:42:00
  • 415:

    サエコ『…ッ…あたし悔しい…ゥッ…ッ』

    泣いてるサエコは、さっきまでの鉄パイ振り回してたゴジラじゃなくて、むしろまだ子供な、"可愛い女の子"に見えた。。

    『サエコ…』神田くんをしゃべらさんとサエコは言う。

    2006-01-13 13:43:00
  • 416:

    『…だからあたし咲希のコト許されへん…あたしにはもぅ何もナイねん…。薬だって手ェ出したやん、あんたのタメに。。……もぅ今更ひくわけにいかんねん!!』
    そぅ怒鳴ると、山口サンの足元に置いてた鉄パイを掴んであたしを睨んだ。
    〈――くる…。〉サエコが手をあげたと同時に言った。

    2006-01-13 13:45:00
  • 417:


    『あたし旧姓花村!!花村羽梨!』

    もぅ"しょうがナイ"と思った――。

    2006-01-13 13:46:00
  • 418:

    一瞬シーンとなって、皆があたしを見た。そして、山口サンの顔色が一気に変わる――。。
    山口サン『花村て…あの花村か?』
    あたし『…。』
    おにいがデッカイため息をついたんが聞こえた――。
    〈ごめん…おにぃ。。〉

    2006-01-13 13:47:00
  • 419:

    山口サン『…ほな、お前花村サンの娘か?』
    『そぅです。』

    ――そぅ、あたしはとうとう自分自身で一番嫌いでやりたくなかった方法を使ってしまった――。。
    "おとん権力"。。?

    2006-01-13 13:48:00
  • 420:

    『…ホンマか?』山口サンは明らかに"ヤバイ"って顔で聞いてくる。
    『はい。』
    神田くんや周りの人らは"何?"って顔で見てた。 おにぃは呆れた顔でその場に座り込んだ。『…チッ』てゆぅ舌打ちが聞こえる…あたしはポケットから財布を出して中をあさる。 〈あった――…。〉それを手に取り、携帯を開く。

    2006-01-13 13:50:00
  • 421:

    〈出て――…!〉

    ―プルッ―…『誰じゃぁ?ぃ??』〈即効出るやん!笑〉『おとん?あたし羽梨!』『おー!お前か!やっぱりお前はかけてきてくれたなぁ!』明らか嬉しそぉなおとん?〈やっぱりて何やねん??笑〉
    『今な、あたしの連れが山口サンて人とモメてんねんけどな…。』『山口?それドコのモンぢゃ??』―すでにキレ気味なおとん。。? 不安そぅにこっちを見てる山口サン。。 『ちょっと待って、変わるわ。』

    2006-01-13 13:51:00
  • 422:

    『変わってくれません?』山口サンに携帯を渡した。 『もしもし…。』
    おとんと山口サン電話中。。
    おにい『…お前あと?絶対ダルなんぞ??』あたし『しゃーない…シュウシュウつかへんやろ。』おにぃ『チッ!』かなりダルそうに何回も舌打ちするおにぃ――。。 神田くん『え!てかお前のオッチャンもしかしてヤクザ?!』

    2006-01-13 13:52:00
  • 423:

    あたし『ウウン、ただのキチガイ』
    神田くん『何やそれ!笑』おにい『でもまぁオッサンらの年代には結構有名?。。ただキチガイすぎるだけやねんけどな。』
    神田くん『ヤクザもビビるキチガイッスか!笑』
    あたし『笑い事ちゃうからな?。この場はしのげるけどその後どぉなるかはあたしにもわからへん。』
    神田くん『何やそれ!笑』そぅやな、例えるなら、じゃりんこちえのてつのヒドイばん…?

    2006-01-13 13:53:00
  • 424:

    もちょっとキョドってるサエコチャンに釘を刺しておこか。。
    『あんた、どーなるかしらんで?悪いけど。』『は…?』
    おにぃ『まぁこのコにはコレでえーんちゃう??俺のシルビーにアホみたいにバンバン鉄パイぶつけよってんからな!』おにぃはサエコから鉄パイを取り上げてあたしに向ける。
    『ほんで何でお前もどさくさに紛れて蹴っとんネン?笑?』『痛ッ!いでッ!?』 軽くケツに当ててくる? 神田くんはちょっと緊張が溶けた様に笑ってた――。。

    2006-01-13 13:54:00
  • 425:

    山口サンが携帯をあたしに返してきた。
    『もしもし?』『おーお前山口なんかヮシ聞いたコトなんか聞いた事ナイぞ!ただのイチビリのチンピラやぞ!』 〈お前も大概な……?笑〉『そーなん』『ヮシの事知っとるみたぃで謝ってきよったがな。』『マヂで!さすがおとん!?』(←あえてやで?笑)
    〈良かった…とりまおさまる。〉
    『ありがとぉな?またかけるわ!』…と、思ったのに……………!?

    2006-01-13 13:55:00
  • 426:

    『今からヮシもそっち向かうから待っとけ!』
    〈…は??〉
    『え?こんでイイで???も?大丈夫やし??』
    『そーゆーチンピラは一回しばいとかなアカンのや!』
    〈イヤ???笑?〉 『イイって!』 『お前も帰らんとそこおれよ!』――ブチッ、ツーツー…。―……………………………

    2006-01-13 13:56:00
  • 427:

    おにい『何て?』
    あたし『…くるって。』
    『ハァ?マヂゆーてん?俺帰ってィィ??』
    『あかん!?あたし?人でおとんと喋るん無理やし!』『俺だってイヤやしな!俺がしばかれるわ!』『あたしだって!?』『お前がよんだんやんけ!!?』 『だってぇ???』
    兄妹ケンカ勃発?――――

    2006-01-13 13:58:00
  • 428:

    神田くん『何何?そんなオっちゃんヤバイんスか??』おにいがタメ息。『…なんしかキチガイやからな。MAX薬中やし、ココきたら標的俺に変わるカモやし???』
    おにぃはおとんと最後にケンカした時、炊飯器で肋骨を折られてる。コレ、真剣な話。昔から仲が悪い?人は会わしたらかなり危険なんはわかってた――。

    2006-01-13 13:59:00
  • 429:

    おにぃ『でもお前もヤバイかも。』
    神田くん『え??何でスか??』
    おにぃ『羽梨の中学ン時つきあってた男、バチ?いかれてるからな…。』 神田くん『マヂ??』
    ……あたしの場合。つきあってる男がバレたらその男呼び出し→バチ????過去に?人、やられてる。?人はそれで別れた。?思い出したくナイ話――。

    2006-01-13 14:00:00
  • 430:

    名無しさん

    2006-01-13 14:00:00
  • 431:

    山口サンとチンピラ達は、何やらコソ?話してた。
    舞チャンは龍くんの元で泣いてた――。ヤンキー達も少しずつこっちに近寄ってくる。サエコは呆然と?人座り込んだまま――。
    〈まだ終わった訳ちゃうしな――…。。〉

    2006-01-13 14:01:00
  • 432:

    あたしは神田くんにも釘をさした。
    『あたしの彼氏って思われたら最後やからな!』『思われる!笑 絶対思われる!笑』『何でや!笑』
    そんな話をしてたら、とうとうおとんが来てしまった――…。―ブーン…―!!

    2006-01-13 14:02:00
  • 433:

    黒のローレル?から降りてくる…。。
    『山口どれや??』

    いきなり怒鳴ったおとんの声でみんなシーンとなる――。助手席から、後ろからで?人、おとんに慕ってる後輩サン、登場。。 『羽梨チャン!勇気クン!こんばんわ!久しぶりやな!』『こんばんは。』あたしとおにいは頭を下げる――。『しばらくみんうちに?人とも大人なったなぁ!』 『アハハ?』愛想笑い炸裂??

    2006-01-13 14:03:00
  • 434:

    『お前もおったんか!』 『…おん。』恐れてたおとんとおにいの再会……。 『元気か?就職決まったんか?』『…いちよ居酒屋の社員。』『ほ?か?』 〈良かった…?〉大丈夫みたいや。。
    『羽梨も元気か?学校いっとんのか?』『ウン、行ってるよ。』『ほ?か?!』
    …あたしも何とか大丈夫。後は……
    『お前なんや??』

    2006-01-13 14:04:00
  • 435:

    おとんの視線の先には……『あ!初めましてこんばんは!』……可愛い?神田くん。。?
    『おー!勇気の連れか?』『後輩っス!』『羽梨の彼氏か?』〈…きた――!〉あたしとおにぃと顔を見合わせる。。
    『あッはぃ!…じゃなくて、学校一緒のお友達ッス!』〈オィ???????〉おにぃは"ァチャァ〜"と、半笑い????

    2006-01-13 14:05:00
  • 436:

    『お前ホンマは彼氏ちゃうんけ?』詰め寄るおとん。〈アホ…?〉
    『イヤ?!?まさか!?あんな可愛いお嬢サン僕にはもったいナイっすわ!ナイっスわ!せーぜー僕はお嬢サンのアッシーなれるヵナくらいっス!はぃ!』〈何ゆーネン???〉
    神田くんのこの誰にでもこんな感じの人懐っこさは、キチガイにも通じるんやろか…――。。?

    『ハッハッハ???おもろいやんけお前!』――――――通じたんかいッ!

    2006-01-13 14:08:00
  • 437:

    『まぁ学校一緒なんやったらコイツが何かあった時何やらしたっといてくれな!』
    『うィッす?もちろんッす!任して下さい!!???』
    おそるべし神田くんパワー…??おにぃとまた顔見合わせて笑う。神田くんもあたしらの方を見てニカーッ?と笑った。

    そしてお次は――………。

    2006-01-13 14:09:00
  • 438:

    『こんばんわッ!!』チンピラ達が一斉に挨拶。その中から?人前に出る山口サン。
    『こんばんは。山口デス。今日は娘サンやとも知らずに色々…。』
    ―バチーン!!――――――
    皆注目?。山口サンが喋り終わる前におとんはキチガイスイッチオン!!!?笑
    『ヮシの子供に何さらしとんじゃぃ!!!このクソチンピラがぃ!!!』あたふたする山口サンとチンピラ達――。 『イヤ、あの花村さ…』

    2006-01-13 14:11:00
  • 439:

    ―バチーン!ボコッ―!!
    『イキがんなよ!チンピラがぁぁ?今花村サンが喋っとるやろぉ!!!』後輩の?人が山口サンを蹴り、シバク。。

    興奮する神田くん。『バリカッコえーやんけ!笑 お前の親父!』『ハズイし…?笑』おにぃと声が揃う。
    文面ではカッコ良く感じるカモしらへんけど、実際見るからにキチガイ。服装キモィ、髪型キモィ、歩き方も喋り方もキモィ??笑

    2006-01-13 14:11:00
  • 440:


    『お前ら全員ブチころっそぉ?????』

    あたし&おにい『マヂはずぃ……………。』笑
    おとんの口癖が出た瞬間山口サンはもちろんボッコボコ――。。ちょっと悲惨…

    2006-01-13 14:12:00
  • 441:

    ――――――――――――――――――――――――どれ位時間が経ったやろう…。おとんらの襲撃が終わった時、あたりはさっきに増して色ンなものが散乱していた。札、薬、ガラス、山口サンの帽子、鉄パイetc―…―。。。
    〈あたしこんなトコで何してんねやろう?〉何となく我に返った、悪夢から覚めた様な感覚やった――。

    『羽梨!もー大丈夫や!!やったったからな!』

    2006-01-13 14:14:00
  • 442:

    〈やりすぎやねん??笑〉心の中でツッコミ入れて、『ありがとう?ホンマ助かった』と、この口でお礼を言う。
    『おぅ!大丈夫や思ぅけどまたアイツらがチャチャ入れてきたらヮシにすぐゆーてこい?』『ありがとう?』 『ありがとうございマス!』神田くんやヤンキー達が一斉に言う。
    『おぅ!羽梨と勇気と、仲ようしたってくれなぁ!』『はい!』
    『ほな羽梨、勇気またな!ヮシは仕事いくからな!』―おとんは誇らしげに自信気な顔で後輩を引きつれて帰って行った――。

    2006-01-13 14:15:00
  • 443:

    山口サンらは、起き上がってあたしらに何も言うコトなくそそくさと帰って行った――。。

    残されたうちら――。
    神田くん『これで済むんかな?…』おにぃ『わっからへんなぁ。正味。』あたし『…あたし余計なコトした?』そう言うと、神田くんはあたしの髪をクシャってして笑った。
    『イーの!だいぶおもろかったしな!お前の親父のキチガイ振り!?笑 お前もキレたらあんなんなん?』 『ナイから????笑』

    2006-01-13 14:17:00
  • 444:

    …ふと横を見たら、さっきの体勢のまま座り込んでるサエコがおった。
    〈置いて帰られてるし…〉
    おにぃが言った。
    『てか!皆!いちお今日ンとこはこれで終わりやろ?解散しよか???』
    ――そして次々に壊れたバイクや車で帰って行く皆。。

    2006-01-13 14:18:00
  • 445:

    お金をセッセ拾う神田くん。『あんたよぉやるわ。笑』『お前金は神様やぞ!笑』――いつでも相変わらずですね。。
    すると、おにいがサエコに近寄って言った。
    『お前どーすんの?』
    『…』
    黙ったまんまのサエコ。。『お前自分のしたコト許される思うなよ。俺女やからとか、神田に色々されたからとかで許す気ナイからな。』おにいはホンマに大概サエコにムカついてるみたいやった。

    2006-01-13 14:19:00
  • 446:

    あたし『なぁ、とりま舞チャンに謝りや。一番関係ナイんやから。』――あたしはもぅ怒りの熱も冷めて冷静やった。
    『ウン…。』サエコは素直にそう答えると。舞チャンの方へ歩いて行った。。
    『ごめんなさい…。』頭を下げたサエコ。。
    〈舞チャンが許さんハズナイ。〉『あ…舞は…』そう思った瞬間、、、

    2006-01-13 14:20:00
  • 447:

    ―バンッ―!!龍くんが転がってた鉄パイをサエコに投げた。
    『…許さん。お前が舞チャンに土下座しろや!!』――――――〈こわ…ッ〉初めて龍くんがキレてるんを見てビビってしまった。
    『龍!舞はイイって!大丈夫やん、もぅ痛ナイしなッ!』 〈さすが舞チャンやぁ…。〉 『なぁ、舞はイイから、羽梨チャンとお兄チャンに謝って?』――サエコが何も言わずにあたしらの方を向く。

    2006-01-13 14:21:00
  • 448:

    『ごめんなさい…。』〈……。〉下を向いたまま謝るサエコ。。
    『謝って済む思うなゆーてるやろ!』『まぁまぁ!兄やん?笑』イラついてるおにいをなだめつつあたしはサエコに言った。
    『なぁ後悔した?あたしはあんたの真似してんで。ほんであんたはこれどーやって済ますつもりなん?皆の大事な車とかバイク自分のムカつきだけで壊しといてな?殴ってな?自分が守られてるからってこんなんするんただの調子やで?』
    『…』泣き始めたサエコ。

    2006-01-13 14:22:00
  • 449:

    『お前が悪いのに泣くなや?ホンマしばきたい??』『まぁまぁ?お兄サン!笑』おにぃの背中を神田くんの方へ押して、続けた。

    『とりま、形でしめし。謝ってもおにぃ許さんゆうてるし。…お金やで。それ以外ナイねんからな。』
    『ゥッ…』泣き崩れていくサエコ―。
    『あんたな、ちょっとは悪いと思てんねやろ?』 泣きながら頷くサエコ、なんか可哀相に思えてしまった。。

    2006-01-13 14:23:00
  • 450:

    そこにまたイラチMAXのおにぃ様が戻ってくる。あっちやったのに!?
    『ちょーあかん?俺イラ?おさまれへん!お前、あんなけコイツらに土下座?ゆーたんやからお前がやれや!』
    『おにい!もーえ?やん、修理代もろておわろや?』『お前ムカつかんの?お前ホンマムカついてもすぐ忘れるな!』
    〈別に忘れてへんし!たださぁ……。〉さっき神田くんに泣きながら自分の気持ちを伝えてた、サエコの顔思い出したらさぁ??。。

    2006-01-13 14:23:00
  • 451:

    サエコは『ごめんなさい…』と、地面に手をついた。

    その時、神田くんがサエコの横に腰を下ろしてあたしを見上げた。
    『羽梨ィーごめんなー?』 『え?』
    『俺のせいでー、サエコがゴジラなってお前に手出したから!笑 勇気クンもシルビースイマセン!』〈………………〉

    2006-01-13 14:24:00
  • 452:

    『…神田くんそれ代わりに謝ってるつもりなん?笑 何で土下座はしんのよ!笑』そぅ言うと、
    『お前土下座は嫌がるやんけ!笑』と笑った。
    ちょっと嬉しかった
    …サエコは泣いてた。
    多分、神田くんからサエコへの、初めての"ホンマの優しさ"やったんちゃうかなぁ?と思う――。 『も?い??腹減った?』おにいももぅ諦めたみたい。

    2006-01-13 14:26:00
  • 453:

    『帰ろっかぁ…。』
    神田くんがポツリと言った。『舞、龍と病院いくわ!』と、舞チャン。
    『お前腰大丈夫なん!笑』笑うな神田くん!?
    『あの闇病院っスか?笑』あたしがそう言うと、龍くんはしんどそうに起き上がり、『そぅそぅ〜〜?………お前ら死ね!!笑』
    皆、少しずつ、いつもの顔で笑い始める――…。

    2006-01-13 14:27:00
  • 454:

    舞チャンと龍くんはボロボロの車で帰って行った――。
    『お前ど?すんの?』と、おにい。あたし『え??』神田くんがあたしの服を後ろから引っ張った。
    『羽梨、一緒に帰る?』
    〈………。〉サエコの方を見る。
    『この子連れて帰ったりや。足ないやんか。』神田くんもサエコに目をやる。。

    2006-01-13 14:27:00
  • 455:

    『……しゃーなし送ったろかぁ!乗れサエコ!』
    『…ッありがとう…。』
    『勇気クン、お疲れです!色々ほんッッまスイマセンした?』
    『送って帰らんでえーやん。』と、おにい!??
    サエコを車に乗せて、おにいも車に乗り込んだ後、神田くんがあたしのトコに走ってきた。

    2006-01-13 14:28:00
  • 456:

    『今日はお前に助けてもらったな!笑』と、ニマーっと笑う神田くん。その顔の可愛さときたら…………?笑『…あんたもこれで懲りたやろ。笑』
    『まぁな!笑 次俺お前のおっちゃん目指そかな!』『お願いやからやめて?笑』――ハハっと笑う神田くん…。しると、車に見えへん様に後ろを向いて肩を組んできた。。

    2006-01-13 14:29:00
  • 457:

    『羽梨?まじ好き!』
    そう言ってキスしてくれた――。
    『ほなまた?ばいばいッ』そう言って神田くんはサエコと帰っていった―――。

    この時、一緒に帰ってたら良かったんかなって、何回も思ったりした。。サエコなんかほっときゃよかったって――…。。

    2006-01-13 14:30:00
  • 458:

    そして最後に、あたしとおにいが出発。???
    おにいが腹減りでラーメン屋へ―。。そこで色々家族会議??
    おにぃ『お前、オッサン呼んだコト、おかんに絶対ゆうなよ。水!』
    あたし『あっハイハイ。』水を注ぐ。。
    おにぃ『バレたらお前終わりやからな!ヒステリ炸裂で何されるかワカランで。』 『うん。。』――――――でもあたしは、何となくわかってた。バレるコトも 、 あの家におられへんようになるコトも…―。。

    2006-01-13 14:32:00
  • 459:



    ――数日が経った。
    おにいいわく、ヤーさん達は何も音沙汰はなく、今の所は大丈夫らしい。。神田くんも龍くんも舞チャンも、元気。――サエコは……神田くんがみんなの車やバイクの修理代を取り立ててくれるらしい――。おにいは親のトコに行くとか、まだ切れてはるけど…?
    多分、多分やけど、ちゃんと反省してんちゃうかなぁ――?

    2006-01-13 14:33:00
  • 460:

    何事もなかったかの様に過ぎる毎日―――…。

    でも、あたしだけはこのまま過ごせる訳がなかった。

    ある日の出勤日。恐れてたコトが起こる―――。

    2006-01-13 14:34:00
  • 461:

    『ちょー羽梨、勇気こぃ???』

    仕事が帰ってくるなりおかんが怒鳴ってあたしを呼ぶ。〈――きたか…。〉
    一緒にプレステしてたおにぃと顔を見合わせる。
    『ふぅ??』 タメ息をつき、そっと立ち上がり?人でリビングに向かった――――。。

    2006-01-13 14:36:00
  • 462:

    『今さっきアイツから電話あったわ????』
    〈……………。〉
    『アンタら何やらかしたんや??自分らでケツ拭かれへんからってアイツよんだんか??冗談じゃナイで??おかんと約束しとったんちゃうんけ??何回もおかんアンタらにゆうとったやろ??あんたらそんな甘い人間に育てた覚えナイで??』

    『……。』黙るしかなかった。

    2006-01-13 14:37:00
  • 463:

    『あんな、おかん…』おにいが喋るのも無視で、おかんの発狂は続く。

    『言い訳すんな???あんたらはおかんの気持ち何もわかってない?アタシが…どんな思いで離婚してアンタら引き取ったか…そんなん全然わかってナイ????』―――――泣きそうになった…。おとんに殴られてボコボコにはれあがった顔。毎日帰ってくる時の疲れた顔。。おかんの色んな顔を、思い出す。

    2006-01-13 14:38:00
  • 464:

    オカンの怒鳴り声を聞きながら、そんなコトを考えたりしてた。

    『アンタら、どっちが呼んだんや????』

    ビクっとして我に返る。『あたし…』口を開いた瞬間、オカンの右手が飛んできた――。

    2006-01-13 14:40:00
  • 465:

    ―バチンッ―!!……………『アンタ出ていけ??アンタなんかあたしの子供ちゃうわ???』〈……。〉
    『ちょー待てや、』
    おにいを突き飛ばしてオカンがあたしの目の前にくる。
    『アンタな、オカンが何もしらん思てるカモしらへんけど知ってんねんぞ??アンタ夜の仕事してるやろ??給料明細見たわ???』
    〈…ッちゃぁ。。〉ミスった、あたしそーいえば、家のゴミ箱に捨てた……。 最大のミスや。あたしとしたコトが……

    2006-01-13 14:41:00
  • 466:

    『金欲しさにそんな仕事するよーな汚いヤツはこの家にいらんねん??アイツんとこでもどこでもいけや???』
    『ちょー待てって、話ぐらいきーたれや!』
    そぅ言うおにいの肩を叩いて、あたしは一言行った。

    『イイて。出ていくわ。あたし。』

    2006-01-13 14:42:00
  • 467:

    この日、あたしは家を出た―――。

    "生きて行ける――。"
    そう思ったから。片手にカバン?持って、この家の鍵をテーブルの上に置いて―――。

    2006-01-13 14:43:00
  • 468:


    ここからのあたしは、ボロボロに墜ちていく――。
    今やったらわかるけど、めちゃくちゃ甘かった…この頃のあたし―――。

    2006-01-13 14:44:00
  • 469:


    その日はとりあえず出勤した――。美羽に全部を話したら『うちこい??』と言ってくれて、美羽ンちに泊まらしてもらった。
    でも、美羽ンちやとおかんから連絡入ったり、美羽ママに迷惑がかかると思ってたから、地元のかなえの家にしばらく泊まらしてもらった――。
    カバンの中身は、携帯、充電器、化粧品、コテ、財布、プリ帳――これだけ。。 "生きれるモンやな!" 始めはそう思ってた。

    2006-01-13 14:45:00
  • 470:

    学校には行ってナイ。仕事とかなえんちの往復――。 でも、いつまでも人の実家で寝泊りする訳にもいかん。
    家を探した――。お金は有る。でも保証人がおらん。おにいは無理やろな…。社員成り立てホヤホヤ。誰か先輩…迷惑やんな、そんなん。。

    あたしに現実が降る―。。

    2006-01-13 14:46:00
  • 471:


    "ただの?歳のガキ"ってゆぅ現実――。

    2006-01-13 14:47:00
  • 472:

    あたしみたいな子はいっぱい他にもおるやろう。でも、あたしは必死やった。

    美羽『店の寮は?』〈寮なぁ……〉寮となると、店辞める時、厄介カモやしな…。一応店長に聞いた。
    『寮今一杯やねん〜。』
    あたしはタイミングがとことん悪い――。

    2006-01-13 14:48:00
  • 473:

    おにいとは連絡を取ってた。『謝って帰ってきたら?探されるで!』
    『前から出よ思てたし大丈夫!』
    ――?日?件埋まる、オカンからの鬼電は、素無視。
    『なぁ、それよか神田くんは?』『あ〜!また携帯繋がれへん!大丈夫や思うけどな。』〈………。〉
    なぁ、神田くん。 "会いたい―――…"

    2006-01-13 14:49:00
  • 474:

    仕事?で飲んだくれて、疲れて人様の家に帰る毎日。"会いたい…大丈夫。"
    呪文の様にこぅ自分に毎日言い聞かせてた気がする。オカンから、おとんから鬼電――…。。〈出られへん。〉
    ジタバタあがいてるうちに客が切れてきた――…。 〈何で…?〉焦る、イライラする。。。
    〈このままじゃアカン…。〉

    2006-01-13 14:50:00
  • 475:

    しばらくしてかなえの家を出た――。
    かなえ『おりいや!アンタ行くトコあんの?』
    あたし『大丈夫?!マヂありがとな??』
    店の女の子の家に泊まらしてもらった。?日中気ィ張ってて、やたらしんどい…。
    ちょうど、そんな時やった――…。。 携帯が鳴る。。―???―

    2006-01-13 14:51:00
  • 476:

    『も〜し…』結構あたしの疲れはピークにきてた。。そんな時…。。

    『お前今ドコおんねん!』
    その声は、オカンでも、神田くんでもなく、光チャンやった――…。
    『え?』

    2006-01-13 14:52:00
  • 477:

    『お前何ブチってんねん!』
    あたしは光チャンからの…とゆうより友達からのメールも結構ブチったまんまやった。『あぁ…ゴメン。』
    『お前美羽から聞いたぞ!家出中なんやって?ドコおんねん?』
    〈美羽アイツ…?〉
    『友達んち!出たったわ家!笑』『帰れや!』『は?』…アカン。イラっとする。〈何でお前にそんなんゆわれなアカンねん……。〉

    2006-01-13 14:53:00
  • 478:

    『今ドコ?』『駅!もーすぐ仕事やから!』
    『なんし仕事終わったら俺んちこい!俺明日休みやから。』『何しに?』
    『話聞くから!』『イイって。』『いーからこいって!』〈…ひつこいなぁ。〉
    『わかったわ!行くからきんで。』『絶対やぞ!』 『わかったって!!』――電話を切った。『ハァ??』〈できるなら今誰にもあいたナイねんけど…。〉……………神田くん以外は。。

    2006-01-13 14:54:00
  • 479:

    イライラMAXで店に急ぐ。着いた瞬間女の子らとたわむれてる美羽を非常階段に呼び出した―。
    『美羽?ちょーきて?』
    「へ?」って顔で驚いてる美羽。?人で非常階段へ移動。
    『何?何かあったん?』
    『あんた何で光チャンにあたしが家出してる事ゆーたん?』…〈アカン。。イライラとまらへん。。〉

    2006-01-13 14:55:00
  • 480:

    『あ?あんな、光クンから羽梨と連絡つかんって電話かかってきてなぁ〜…』
    あたしは美羽が喋り終わる前に話す。
    『光チャンの事は全部アンタに話してたやん?光チャンに心配されるんイヤやねん。』 『でもな、光クン心配してるし、言った方がイイかなって…。羽梨今大変やし、光クンやったら助けてくれるやん!一人暮らしやし!』

    イラっときて、、つい。。

    2006-01-13 14:56:00
  • 481:

    『そんなんいらんねん!』ちょっと大きい声出してしまった……。ビックリしてる美羽の顔。。〈アカン…〉そう頭でわかってながらあたしは美羽にあたってしまった――。
    『あたしは自分の力で何とかしよーとしてるネン。しかも光チャンは彼氏ちゃうネン!あたしだって意地あるし!しかもな、美羽は勘違いしてるカモしらんけどあたしは光チャンの事好きちゃうネン!戻りたいなんか思わへんネン…もう。』
    頭の中がグチャグチャやった…。〈……。〉言い終わる頃、美羽の目が潤んでた。 『ごめんな…。羽梨。』 〈アンタ悪ナイしな―…。〉

    2006-01-13 14:57:00
  • 482:

    一瞬泣きそうになった。『…。』あたしは何も言わずに店に戻った。。
    〈やってもーた……。〉
    接客中、チラっと美羽の方を見る。顔がひきつってた。〈ごめんな…。〉
    あたしらは普段こんな言い合いさえしいひん位仲良しやった――。。大概ちょっとイラっときても、お互いあたる事なかったのに……。

    2006-01-13 14:58:00
  • 483:

    それでまたイライラしてたら、新規客にチェンジされて、ボーイとケンカ……。。。〈ダルイ…。〉気を取り直して客電せな…―???―

    《メール?件》オカン『あんた帰ってきいひんつもりやったら全部自分でやってみぃ!甘いで!携帯も自分で買え!それはオカンの名義やからな!友達の家に迷惑かけとったら承知しいひんで!』

    『…ダルイ。』

    2006-01-13 14:59:00
  • 484:

    でも、言う通りや。家を?人で飛び出しても、エラソーな事ゆうても、結局人に迷惑かけてる。しまいには友達にあたって…。。友達や客と連絡とるこの携帯でさえ、あたしのモノじゃない――――…。"甘い"。。
    ぴったりの言葉やった―。

    先の事、考える余裕なんかいつもなかった。いっつも行き当たりばったりなあたし――…。。

    2006-01-13 15:00:00
  • 485:

    仕事が終わり、テンション落ち?のまま光チャンの家に向かった。
    『おぅ!入れや!』
    『お邪魔〜。』
    コンビニで買ったおにぎりを食いながら話す。
    『お前家帰れや!』 『イヤやしな!』『じゃーどーする気やねん?』『すむトコは?』『無理やって。』『お前が悪いンちゃん?』『甘いな。』―――――………光チャンの説教の様に話す言葉ひとつ?にイライラする。。

    2006-01-13 15:01:00
  • 486:

    でも最終あたしが切れたんはこの言葉やった――。

    『神田くんもお前の兄貴もアホやな。自業自得やん。』

    『てゆうかな。。』

    2006-01-13 15:02:00
  • 487:

    『光チャン何様なん?何で何もしらんのにそぉ人の事見下した風なモノの言い方すんの?』
    『別にホンマの事ゆーてるだけやん!てか大体お前もな…』
    仕事で結構飲んでたんもあってあたしはかなり大きい声で初めて光チャンに怒鳴ってキレた――。。

    2006-01-13 15:03:00
  • 488:

    『てゆーか?一体あたしの何やねんな自分??ゴチャ?ゆわれる筋合いナイやろ彼氏でもナイのに???うっといネン??お前と別れてからあたしも色々あってん?でもそれは関係ナイ事やろ??ほっといてくれやッ…。』

    怒鳴りながら泣いてた。。ずっと溜めてた何かがプツンと切れた……そんな感じ。
    黙り込む光チャン――。 『…ッぅッ………。。』

    2006-01-13 15:04:00
  • 489:

    泣いてるあたしをみつめながら光チャンが一言こう言った――。。
    『お前の何って…お前の事好きな一人の男やんか。』
    ―その言葉を聞いてまた涙が溢れてきた。そんなあたしを光チャンがそっと抱き締めた――。

    2006-01-13 15:05:00
  • 490:

    『羽梨…ごめんな?俺確かに関係ナイけどお前の事心配やったから…。お前は俺の事好きちゃうかもしらんけど、どっか友達んトコ行くぐらいやったらココおれや。帰りたくナイんやろ?』
    『…でもあたしッ…。』
    『別につきあえとかゆわんから。落ち着くまでおったらえーやん。それでここでこれからの事考えたらいーし。』
    『でもな…』光チャンは更に強くあたし抱き締めて言った。。
    『てゆうかおれ!!お願いやから……。』

    2006-01-13 15:05:00
  • 491:

    『ウン……。』

    その日からあたしと光チャンの同居が始まった。
    〈アカン…。〉わかってた。けど、あたしは光チャンの優しさにまた"甘えた"――。ウウン、光チャンの気持ちを"利用"した――……。

    2006-01-13 15:06:00
  • 492:

    光チャンと一緒に住むと言っても、生活ペースは真逆やし、顔会わす時間は少ない。?畳一間の狭い部屋――。でも、友達の実家を転々するよりずっと楽やったな…

    それでも、相変わらず仕事では客がどんどん切れていく。成績は下がる一方。家を借りる見当もつかへん。携帯も―…"解約しな、コレ"

    空回るばっかり――……。

    2006-01-13 15:07:00
  • 493:

    オカンから鳴りやまへん鬼電&鬼メール…、おにい『帰ってきた方がィィ。』と言われる…――。
    今更引くワケにいかんかった――。
    美羽『ウチらやっぱミテコやもんな…。』確かにまだ?歳。たかが?。でもこの時のあたしは"されど?"やった。
    ―何とかなる―。
    家が嫌いやった。あたしの居場所と思った事はナィ。自分の力を信じたくて――。

    2006-01-13 15:08:00
  • 494:

    ある日、おにいからまた電話が鳴る――???―。
    おにい『もし!』『何?』

    『なぁ、サエコと神田、飛んだかも。』『はぁ??』
    突然のしらせやった――………。

    2006-01-13 15:09:00
  • 495:

    『…どォゅう事なん?』 『まだわからんけど…。山口サンら、神田?人だけ呼び出したらしくて。そっからサエコも神田も連絡つかへんネン。おかしーやろ?』
    『…神田くんが拉致られたとか??』
    『ナィやろ。アイツんちに電話したらオバちゃん出て、「サエチャンて子と一緒に住むゆーて出ていったよ。」って。。』
    『………………。。』
    唯一、微かにあった光が消された瞬間やった。あたしの道が、真っ暗になって閉ざされたような気分やった―――。。

    2006-01-13 15:10:00
  • 496:

    "会いたい。大丈夫…"

    全部、消えた。もぅ"大丈夫"じゃなくなった。

    "何で――…?"何でなん?神田くん、あんたが"何か違う"んはあたしじゃなかったん?

    2006-01-13 15:11:00
  • 497:


    "羽梨が好き―――。"

    全部、消えた。あんたの言葉も、消えた。
    "咲希、羽梨チャンのコト大好きやで―――" 舞チャン…消えちゃったよ―――…?

    2006-01-13 15:12:00
  • 498:

    あたしはまた墜ちた。色んな事に、すべての事に嫌気が刺した。
    それでも毎日、仕事。笑顔で、接客。
    "壊れそう…。" 楽しみなんかナイ。毎日、飲まんでイイとこまで飲んで光チャンの家に帰った。
    『お前なんで毎日?そんな酔って帰ってくんの?!』『…イヤ仕事ですやん。』 『ヤメたら?』
    『何でそんなんゆわれなアカンねんな?』

    2006-01-13 15:14:00
  • 499:

    最悪な自分やった。
    いつも光チャンにあたって光チャンが仕事に行く前、毎日の様にこうやってケンカ。。愚痴を吐く、光チャンに自分のイライラをぶつけまくる、泣く、暴れる、怒鳴る――。しまいには掴みかかってモノ壊す始末…〈最低…。。〉

    情けない、弱い自分。でもこの時は、それが紛れもない等身大のあたしやった。

    2006-01-13 15:14:00
  • 500:

    〈ごめんな…光チャン…。〉いつも、光チャンが仕事に行った後?人布団にくるまって後悔して泣いてた。

    それでも、光チャンはあたしをウザがるコトなく、家においてくれた。ケンカした後、謝ってくれた。仕事が早く終わった日はご飯とか、遊びにも連れてってくれた。優しく、優しく見守ってくれてた――……。

    2006-01-13 15:15:00
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