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  • 1:

    もりやまはな

    早く来て…今日もまた?錠買ってしまった…4500円…相場より500円安かったから…別にやめれない訳じゃなぃんだけど…薬で自分をつかまえとけば…自分を自分でつかまえとけば…誰も来なくても生きていける。

    2005-10-25 12:03:00
  • 601:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    「はじめて会った時に…」クルリとこちらを向き、呆れたように少し笑う…本当はもっとニッコリ笑うつもりやったんやろうけど、そんな元気…もう残されているはずもなかった。外からはゴミ収拾車の音楽と、眩しくなっていくものの、どんどん地面に押し込められていく夕日が、ベニヤのすき間というすき間から差し込んだ。

    2005-12-02 15:25:00
  • 602:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    「むっちゃ可愛いやんけーーー…でもダッサぃ制服…愛想ないし。ハマケンくっつけようと必死やし…。」「…」覚えてるよ、黒い人やなって思った。
    「軽そうやし、ヒョコヒョコついてくるし…話おもんないし」…だっさいヘルメットに黒のマフラー。
    「なんか…愛想いいフリしてるとこがうっとおしかったから、飯食って帰って…二度と会う気はなかってんけど」…あたしも。

    2005-12-02 15:31:00
  • 603:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    コロコロと転がり起き上がると、毛布のロープをほどき始めた。「でもなぁ…」これで終わりなんや。全部。薬も出来て、この寒さや吐き気、頭痛に震え…すべてから開放されて、元の生活に戻れる。
    ロープを固く結び過ぎたのか、指にもう力が入らないのか、隆弘はロープをほどくのにだいぶてこずっていた。

    2005-12-02 15:36:00
  • 604:

    ?

    あげ?

    2005-12-02 15:38:00
  • 605:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    「…でもな、なんかお前おれにビクビクしててさぁ(笑)」ロープがほどけ、毛布の中に冷たい風が入ってきた。
    「うん。」もう泣きすぎて枯れきっていたはずやのに…涙がでる。そう…父さんの花束の時みたいな、熱くてスーっと流れ落ちる感じの涙。
    「もー…」言葉に詰まる隆弘。

    2005-12-02 15:46:00
  • 606:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    「そんだけで好きになってた(笑)俺ドS!?って自分で笑えた。…いい女のフリしながら、ビクビクしてるんに気付いた時にずきゅんって…(笑)」
    「…うん(泣)」
    神様…これは告白ですか?それともサヨナラの言葉ですか…

    2005-12-02 15:52:00
  • 607:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    ゆっくりと隆弘にささえられながら起き上がる。髪が臭い…息が臭い…体じゅうが臭い。
    「ありがとう。ごめんな」一緒に頑張ってくれてありがとう。つかまえてくれてたのに…
    手の中からこぼれ落ちていったのはあたしのほう。きっとさっきの夢は…隆弘の掌から、もうつかまえにはこれないところまで落ちていくあたし。

    2005-12-02 15:57:00
  • 608:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    辛い、ほんまに辛い。
    薬欲しい…。
    でもなんなんやろ…
    この後悔の気持ち。檻の中に入れられていたはずのあたしの気持ちは、今熱い涙となって止まらず頬をつたっている。

    2005-12-02 16:01:00
  • 609:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    「まだまだ。引き下がるわけにはいかんねん」
    「…ぇ…」
    グチョグチョになったあたしを隆弘はゆっくり抱きしめた。
    「ごめん。やっぱり離すこと出来ひんわ」ボロボロと泣き出す隆弘。もう小学生くらいしかないあたしの体を強く抱きしめる。「あぁーあぁー!」…あたしの遠くなった耳元で大きな声をあげて泣き出す。隆弘だってあたしと同じくらい苦しんでたに違いはない。強く抱きしめてくれた腕も胸板も…体をくっつけるといぜんよりも大分痩せているのがわかった。

    2005-12-02 16:09:00
  • 610:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    反省してます神様。あたしだけでいいでしょ苦しむのは…。この人はなんも悪いことしてないんちゃう?…それとも…好きな人が苦しんでる姿を見てもっと苦しめと…

    あたしにそういいたいん?

    2005-12-02 16:11:00
  • 611:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6




    負けるわけにはいかん…。ここで負けたら、隆弘みたいな人とは二度とめぐりあわれへん。隆弘はまるで薬中がうつったかの様に、しばらく狂い泣きした。

    2005-12-02 16:16:00
  • 612:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    夜になり、隆弘とあたしは真っ暗の箱の中で向かいあわせに座りながら、お互いひとつづつ好きな話をすることにした。隆弘もあたしも落ちのないしょうむない話ばかりを繰り返した…。
    野球を止めたくなかったこと、先輩のこと、初恋、好きな服、雑誌、地元、バイト…
    ばーちゃんのこと、お母さんの写真を見つけたものの恐くて父さん内緒にしたこと、友達のこと、セックスのこと、ラブレターをもらったこと…

    2005-12-02 16:22:00
  • 613:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    「すごいやん、華ラブレターもらったことあんねや」「…すごいか?その子誰にでも告白する子やったから…こ、こんな話…おもももんないやろ?」「ライバルかー…しばきにいかなあかんなぁ」「つつつ…次隆弘の番!」どもっているあたしの頭を優しく撫でながら話すあたしの知らない隆弘の話を、一生懸命聞いた。

    2005-12-02 16:28:00
  • 614:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    今まで誰も読もうとはしなかったあたしの本を、1ページ1ページ2人でめくる。

    最後に覚えているのは、隆弘が堤防で友達と飼ってた野良犬の話…。

    多分それが最後…。

    2005-12-02 16:34:00
  • 615:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    もう夢は見なかった…。見たかもしらんけどまったく覚えてない…。家の前を登校する小学生達の声で目を覚ます。深く溜息をつき目をこすると、目ヤニがポロポロと落ちた。
    あたしの膝には、ポカンと口を開けた隆弘の寝顔。

    2005-12-02 16:37:00
  • 616:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    一瞬死んでるのかと思い、体を揺する。
    「隆弘!隆弘!隆弘!隆弘!隆弘!」
    「なにーな…連呼せんでもぼく隆弘ですが(笑)」
    「死んでるかと思った。」「うん。腹減って死にそう」目を閉じたまま、固いであろうあたしの膝まくらにしがみつく。

    2005-12-02 16:41:00
  • 617:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6


    「…うん。あたしも腹減って死にそう。」

    2005-12-02 16:42:00
  • 618:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    大きな目をぱちりと開け、驚いた顔であたしを見上げる。
    「でもいきなりは無理(笑)とりあえずゆず茶飲みたいなぁー」
    首を横にかしげておどけるあたしを、これまでにないくらい強く抱きしめ、隆弘はまた泣いた。静かにしんしんと息を殺しながら…。

    2005-12-02 16:46:00
  • 619:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6


    隆弘がしてくれたみたいに、声を殺して泣き続ける隆弘の頭を何度も何度も優しく撫でた。

    2005-12-02 16:49:00
  • 620:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    ガガガガガガガ…二人で重い扉を開けて、そのままお風呂に入った。エクステは髪をむしった時に取れてしまったらしく、真っ黒の長い髪が寂しくなった胸元にかかる。正気に戻るとなんだか今までのことがありえへんくらい恥ずかしくて、お風呂の中での会話はほとんどなかった。まるで酒の勢いで一発やったあとみたいな気恥ずかしさ…。頭も体も別々に洗い、隆弘はすぐ風呂を出た。「ゆっくり入れよ、ドアちょっと開けとくわな」…目も合わさずにそう言って…

    2005-12-02 16:55:00
  • 621:

    ◆p.N.KpK04s

    泣いた(*´Д`)

    2005-12-02 16:55:00
  • 622:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    お風呂に入るのが、こんな体力のいることだったとは…(笑)フラフラしながら扉を開ける。体に巻いたバスタオルは、あたしの体を2周していた。
    「ゆず茶とみそ汁とお粥!」
    「そんなに入るかな…(笑)」

    2005-12-02 16:58:00
  • 623:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    693さん
    ありがとうございますm(__)mもうすぐ終わるので、またじっくり感想聞かせて下さい。

    2005-12-02 17:00:00
  • 624:

    森山 ◆DEP4IVx7X6

    「なるともラーメンもあるで♪」
    「吐くって(笑)」
    まだなんとなく信じられへん…。まるで腫瘍がレーザーで焼き消されたみたいに、あたしの中の悪魔は消えてなくなっていた。不思議な感じ。服を着てゆず茶をすすりながら台所の隆弘を見つめる
    「なぁ涼子…」

    2005-12-02 17:04:00
  • 625:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    「んー?」
    オタマなんて持った後ろ姿…なんか笑える。

    2005-12-02 17:05:00
  • 626:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6


    「もしまた薬したなっても、つかまえといたるから…お前も今の自分のこと…しっかりつかまえて、もう離すなよ」

    「…うん」

    2005-12-02 17:08:00
  • 627:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6


    まだ温かいゆず茶のコップを持ったまま、キッチンに立つ隆弘に後ろから抱き着いた。
    「なんかカッコイイこと言おうとしても口に出したら意外と普通やな(笑)」
    「あたしも前それ思ったことある(笑)」

    2005-12-02 17:11:00
  • 628:

    森山華 ◆DEP4IVx7X6

    言葉に出来ない気持ちは言葉にしない方がいいのかもしれない。
    「あたし今の自分と隆弘…はなさんように頑張る」

    グツグツと煮えるみそ汁を無視して、あたしと隆弘は長くて優しいキスをした。言葉に出来ない思いを、確かめ合うために…。

    2005-12-02 17:16:00
  • 629:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    ―――――――――――――――――――――(完)

    2005-12-02 17:18:00
  • 630:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    2005-12-02 17:19:00
  • 631:

    ◆p.N.KpK04s

    リアルで完結して嬉しい(> <)!
    ずっと読んでました☆
    文才に脱帽です〜!!!

    2005-12-02 17:26:00
  • 632:

    名無しさん

    お疲れ様です☆最後まで読みました!すっごい良かった!内容もすごぃリァルやし色々伝わってきました。この話し大好きやったから,完結おめでとうやけど終わるのいやって感じです(>_

    2005-12-02 17:29:00
  • 633:

    名無しさん

    最後なんで華ぢゃなくて涼子?????

    2005-12-02 17:32:00
  • 634:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    703さん☆
    ありがとうございますm(__)mなんか700も読んでもらっちゃってすいません(笑)文才ほんとないんです?得に描写が―…。途中で色々考えると薬をテーマにして良かったのか…重くなり過ぎたかな?話題性のあるテーマって逆に難しいな…とか路頭に迷って、大変ですさんの『奉国由美』とかニヤニヤしながら色々読んだりして小説の色について学ばさせていただきました。残り2作は涼子と健二の色を大切にして書きたいと思います。これからも宜しくお願いします。

    2005-12-02 17:34:00
  • 635:

    名無しさん

    あのなんで涼子なん?あほやから理解でけへん…

    2005-12-02 17:37:00
  • 636:

    名無しさん

    すっごぃょかった???

    2005-12-02 17:38:00
  • 637:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    705さん☆
    ありがとうございます!きっと華もなるともラーメン食べながら喜んでると思います(笑)機会があれば、また二人の続きを書きたいと思いますので、その時はまた覗いてやって下さい☆優しい読者さんばっかりで本当に救われます。どんどん精進して、もっといい作品を作れるように頑張ります!ありがとうございました☆

    2005-12-02 17:41:00
  • 638:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    …????????

    2005-12-02 17:43:00
  • 639:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    706さん708さん☆
    …やってしまいました。しかもヤマバで…(泣)打ちながら興奮し過ぎて涼子って書いてしまいました…。今ショックのあまり
    『うそーん』ってつぶいてしまいました…?すいません(:_;)おもいっきり作者のポカです…隆弘まったく悪くないです…作者ポカです?ご指摘ありがとうございました!ちょっとそこ、涼子と書いてハナと読む的なのりで…乗り切れませんよね?あー本当に申し訳ないですm(__)m…

    2005-12-02 17:48:00
  • 640:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    709さん
    嬉しいです!ありがとうございますm(__)m今ポカに気付き凹んでいる作者です(笑)走れメロスじゃないですが、感動はいつも頑張ったり、辛かったりしたその向こうに生まれる気がします。これからもテーマは変わっても、そういった感動を大切にした小説を書けるように頑張りたいと思います。また違う作品の感想や指摘などありましたら宜しくお願いします。ありがとうございました!

    2005-12-02 17:55:00
  • 641:

    名無しさん

    なぁ?んやぁ?ょかった??スッキリしましたぁ?笑。完結おめでと??

    2005-12-02 18:43:00
  • 642:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    714さん☆
    ほんと申し訳ないですm(__)m?読んでいただいてありがとうございました!o(^-^)o多分他にもポカあると思いますが…これから今以上に気をつけます?完結して安心したんですが、やっぱりダメなところや課題も多々みつかり勉強になりました!また感想やご指摘などありましたら宜しくお願いします☆

    2005-12-02 18:49:00
  • 643:

    名無しさん

    2005-12-02 22:01:00
  • 644:

    イクヨクルヨ

    完結おめでとぉ〜(=^∇^=)最後のほうわ涙がかってに流れながら読んでました♪♪♪とりあえずお疲れさまです☆あと2つ完結に向かって頑張って下さい☆

    2005-12-02 22:38:00
  • 645:

    ぁ??

    主サン?完結本間にォメデトォゃ??ン?今読んだで?この話しゎフィクションゃったヶド?今現在,華?みたぃに薬に苦しんでる人等が多分数えきれん位居とると思ぅン?この苦しさゎ味わった人にしか本間にわからん思ぅヶド?メッチャリァルな小説?に感動?したし?薬の怖さもメッチャ伝わった?感動した?なんし,本間完結?ォメデトォ???良かった?

    2005-12-02 23:57:00
  • 646:

    作者 ◆DEP4IVx7X6

    ぁ??さん
    ありがとうございます!温かいお言葉を沢山いただき、本当に励みになりました!読者のみなさんあっての小説だなぁとつくづく思いました☆薬は本当に恐いです。『?いまつかまえて?』はフィクションですが、組み込まれた内容は現実の部分が多々あります。今回の反省点などもふまえ頑張っていきたいと思います。ありがとうございました☆

    2005-12-03 01:51:00
  • 647:

    名無しさん

    2005-12-03 14:44:00
  • 648:

    ぁぃら

    こっちもよかったです?

    2005-12-03 16:17:00
  • 649:

    名無しさん

    2005-12-03 17:48:00
  • 650:

    名無しさん

    かかないんですか?

    2005-12-03 20:59:00
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