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人生のうちで好きになった三人の男
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1:
名無しさん
こんな話を聞いた事がありますか?
生きている間に、人を本当に心から愛する事ができるのは、三人だけ。
あなたはもう、三人目に出会いましたか?2005-12-20 15:51:00 -
151:
名無しさん
「きっちゃん、福永君、おめでとう」
そんな彼らに私は満面の笑顔で言った。本当にうれしかった。そして、きっちゃんが初めて見せた真剣な表情はとてもかっこよかった。2006-01-02 20:15:00 -
152:
名無しさん
体育祭も終わり、教室に残る私たち。福永君はどうやら用事があるらしく、先に帰ってしまった。残っていたのは美鈴、中村和輝、きっちゃん、そして私だった。
「結局、優勝したのは美鈴らのクラスやったな〜」
和輝君はやはり自分のクラスが勝ちたかったのか、少し悔しそうに言った。
「来年は和輝と一緒のクラスになって優勝できたらいいなっ!」
美鈴は、本当にそう思っているようだ。2006-01-02 20:23:00 -
153:
名無しさん
「和輝、今日怪我したとこ消毒したんか?」
きっちゃんに言われ、和輝君は思い出したように言う。
「あっ!水で洗っただけや!」
…普通忘れるか?
「今日はまだ保健室の先生いてるから、消毒してもらっておいでよ」2006-01-02 20:27:00 -
154:
名無しさん
きっちゃんに言われ、和輝君は、美鈴と一緒に消毒をしに保健室へとむかった。教室に残された私ときっちゃん。今日のきっちゃんのあの顔を思い出す。…ほんまにかっこよかった。
「ん?ボーッとしてどないしたん?」
私ははっと我に返り、目を背けて言った。
「いや、怪我してるのに消毒するの忘れるって和輝君おもろいなと思って」
「ははっ!まぁ、あいつはあんなやつや」2006-01-02 20:35:00 -
155:
名無しさん
「まぁ美鈴はしっかりしてるからお似合いやな」
「そうやなっ!てか今日久しぶりにマジで走った!」
「うん。きっちゃんのあんな真剣な姿、初めてみたよ。」
「どうやった?変な顔なってなかった?!」
…どうやった?って…かっこよかったよ、なんて言えるはずもなく。2006-01-02 20:40:00 -
156:
名無しさん
「全然変じゃなかったよ!」
「そんならよかったわっ」
「うん、全然普通…」
「あのなぁ、さっちゃん。さっちゃんが応援してくれてたからきっと勝てたんやで」
私が言いかけたところできっちゃんは少し照れたような笑顔で言った。2006-01-02 20:47:00 -
157:
名無しさん
「えっ、そっか!私もきっちゃんらが勝ってくれてうれしかったよ」
するといきなり、きっちゃんはまたあの真剣な顔をして言う。あの時よりもほんの少しだけ優しい顔で。
「俺、さっちゃんの事、好きやねん。付き合ってほしい」
…えっ、今なんて言った?私の目が点になる。
「今、元彼の事で悩んでるのに、余計困らせて悪いけど…返事は今すぐじゃなくていい」2006-01-02 21:02:00 -
158:
名無しさん
二人の間に何とも言えない空気が漂う。少しの間、沈黙になってしまう。が、きっちゃんは私に言った。
「…とりあえず土曜日、俺と遊んでくれへん?」
それは、デートのお誘いだった。
「返事はそれから考えてほしい」
「わかった」2006-01-02 21:11:00 -
159:
名無しさん
そこへ美鈴達が戻ってきた。そして、四人でおしゃべりをして楽しんだ。きっちゃんは何もなかったかのように私に話し掛けて、私も美鈴達にばれないように、きっちゃんに普通に接した。
2006-01-02 21:21:00 -
160:
名無しさん
家について、ベッドに倒れこむ。携帯を開くと、拓也からのメールがきていた。拓也には悪いが、本文も見ずに、携帯をとじた。
…ほんまにビックリした。まさかきっちゃんが私のこと好きやったなんて。今はもう、きっちゃんのことしか頭になかった。昨日までは拓也の事で頭がいっぱいだったはず。それが今日になってきっちゃんのことしか考えられない。2006-01-02 21:31:00