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人生のうちで好きになった三人の男
-
1:
名無しさん
こんな話を聞いた事がありますか?
生きている間に、人を本当に心から愛する事ができるのは、三人だけ。
あなたはもう、三人目に出会いましたか?2005-12-20 15:51:00 -
2:
名無しさん
新しい制服に身を包まれた同級生がたくさんいる中、私は同じ中学だった美鈴の隣に座っていた。美鈴は朝の電車の中からずっと興奮状態で、今も私の隣でおしゃべりしている。
2005-12-20 16:01:00 -
3:
名無しさん
「…ちょっと、早紀っ!あの人めっちゃ男前ちがう?!」
「そうか?私はタイプ違うわぁ。」
「あんた目おかしいわっ!しかもあたしらと同じクラスやしぃ!あたし、あの人に絶対番号聞くっ!」2005-12-20 16:07:00 -
4:
名無しさん
美鈴はキャーキャー騒いでいたが、私は全く興味がなかった。私はそんな事よりも部活何しよう、とか、どんな友達ができるか、とか、担任はどんな先生だろう、とかを考えていた。
2005-12-20 16:13:00 -
5:
名無しさん
担任の先生は…村上加奈子という女の先生だった。私はなんだかほっとした。やはり同性の先生のほうが安心感がある。仲良くなれたら、相談もしやすいだろうし、女同士で理解してくれる事も多いだろう。
…美鈴は、若くて男前な先生がよかったらしい…。2005-12-20 16:21:00 -
6:
名無しさん
始業式が終わり、生徒達が各教室へ戻る。今日はホームルームだけをして帰ることができる。
入学式の時に見た顔ぶれが並んでいる。後ろの席の美鈴が話し掛けてくる。
「入学式の時は、あんな男前おるって知らんかったわぁ」
「だって美鈴、二年生の名前も知らんような先輩に夢中やったやん(笑)」2005-12-20 16:32:00 -
7:
名無しさん
「だってあの先輩、むっちゃ男前やったんやもーん!」
「あんた、男の話ばっかやん(笑)」
美鈴は昔からこんな感じだった。男が好きで、耐えず男の話がでてくる。だが美鈴と一緒にいてるのは心地いい。男にあまり興味がない私だけど、美鈴は私のよき理解者である。2005-12-20 16:39:00 -
8:
名無しさん
美鈴は幼なじみで、辛い時も、うれしい時も私の気持ちになって考えてくれる。私が悪い行いをした時は、叱ってくれて、何か良い行いをした時には、誉めてくれる。私は美鈴が大好きだった。
2005-12-20 16:45:00 -
9:
名無しさん
先生の話を聞きながら、ふと気付いた。一人だけ上履きの色が違う生徒がいた。彼は他のクラスメートとは違い、なんだか大人びているような気がする。私の斜め前あたの席に座っており、独特の雰囲気を持っていて、近寄りがたそうだと思った。2005-12-20 16:58:00 -
10:
名無しさん
ホームルームが終わり、下校途中、美鈴と上履きの色がちがう彼の話になった。「あの人だけなんで色違うんかなぁ?」
「さぁ…。それは先生なら知ってると思うけど、早紀、明日先生に聞いてみたら?」
「そうやなぁ、別に色が違うからとか結構どうでもいいんやけど、やっぱ一人だけ違うかったら気になるなぁ。」
「あたしも気になるから、早紀明日聞いておいてな!」
美鈴に頼まれ、少し自分でもきになっていたので、私は明日先生に聞く事にした。2005-12-20 17:14:00 -
11:
名無しさん
次の日、私は担任の村上先生の所へ向かった。
「村上先生、ちょっといいですか?」
「あら、奥村さん。どうしたん?」
私は彼のことを聞いてみた。
「一人だけ違う色の男の子いてるけど、なんで違う色なんですか?ちょっと気になって…」
「…ああ、あの子はね、一年留年してるんよ」2005-12-20 17:45:00 -
12:
名無しさん
「…留年?」
「そう、去年一年間の単位がたりなかったのよ」
「そうなんですか。わかりました。教えてくださってありがとうございます」
「じゃ、また何でも質問してきて」
「はい。失礼します」2005-12-20 17:49:00 -
13:
名無しさん
「あの人、去年単位取れなくて一年留年してるらしぃわぁ」
私は今先生に聞いてきたことを、美鈴に話した。
「そうなんやぁ、そしたらあたしらのひとつ年上なんやなぁ。やっぱ大人びてるもんなぁ。」
美鈴は気になっていた事を理解してすっきりした様子。私はその横で留年せんようにしぃな、って思っていた。2005-12-20 18:00:00 -
14:
名無しさん
入学してから、何日かが経ち、私と美鈴はすっかりクラスに馴染む事ができた。友達もできた。
だがやはり違う色の上履きの彼とは話した事がなかった。2005-12-20 18:06:00 -
15:
名無しさん
「早紀っ!見てみ!長倉君、あの留年の人と仲いいみたいやな!」
長倉君とは、美鈴が始業式の日からずっとかっこいいって言ってた人の事だ。
「ほんまやなぁ、まぁあの二人出席番号近いし…なんか雰囲気似てるしな」2005-12-20 18:23:00 -
16:
名無しさん
なんだか、あの二人だけ違う。私はそう思っていた。「まぁ、私は絶対あの二人と仲良くなる事ないわ」
「早紀、そんなん言わんと〜あたし長倉君と仲良くなりたいから協力してぇやぁ〜」
「やだ」
美鈴はちぇっと舌打ちして顔を膨らませた。2005-12-20 18:28:00 -
17:
名無しさん
美鈴には悪いけど、私はあの二人と仲良くなれる気はしない。でもクラスの女子はみんなあの二人の事をかっこいいなんて言って騒いでいた。私は決してそんな事は思わない。
2005-12-20 18:33:00 -
18:
名無しさん
彼らは他のクラスの女子からも人気があった。10人くらいの男の子達とよく行動しているようで、一年生の中でも目立つグループの中にいるようだった。
私は特に彼らの存在を気にしていなかったが、やはり美鈴は気にしているみたいだ。「あのグループの子ら、みんなかっこいい」とか言いながら。2005-12-20 18:47:00 -
19:
名無しさん
それから、また数日が経ち、美鈴は彼らと仲良くなっていた。美鈴は長倉君と携帯番号も交換したようだ。美鈴は美人だし、男の子の友達も多い。なんとなく彼らと仲良くなることも予想はできていた。
2005-12-20 19:03:00 -
20:
名無しさん
「美鈴あの二人と仲いいやん!長倉君とも番号交換できてよかったなぁ!」
私がそう言うと美鈴は複雑そうな顔をした。
「それがさぁ…番号交換できたのはいいけど…」
「どないしたんよ?」
2005-12-20 19:07:00 -
21:
名無しさん
美鈴の話によると、グループの中の長倉君の友達がどうも美鈴の事を気にいっているらしく、長倉君はその友達のキューピッド役をしているらしぃ。
「だからきっちゃん(長倉君)とするメールはその子の話ばっか」2005-12-20 19:13:00 -
22:
名無しさん
「それはなかなか難しいもんだいね(;^^でも連絡取れるんやからもしかしたら長倉君が美鈴の努力次第で気に掛けてくれるかもよ?」
「そうなったらええけど…きっちゃん、友達思いやから…」2005-12-20 19:17:00 -
23:
名無しさん
美鈴は、はぁっ…とため息をついてしょんぼりしていた。
2005-12-20 19:29:00 -
24:
名無しさん
美鈴が長倉君と仲良くなりだした頃から私はあの二人とよく目が合うようになった。二人でこそこそ話をしては私の方を見て笑っている。私はすごく腹がたった。
「一体なんなん?!」
私は腹立たしい気持ちを、美鈴にぶつけていた。2005-12-20 19:42:00 -
25:
名無しさん
「それはあたしにもわからん。けどきっちゃんらは悪口とかは言うてないと思うよ!あたし仲良くなって思ったけどきっちゃんらそんな悪口言うたりする人じゃないと思う!」
美鈴は熱くなって、私に言ってきた。2005-12-20 19:46:00 -
26:
名無しさん
「そう?なんか私笑われてる時点で不愉快なんですけど」
私の方を見て笑ってるなんて失礼極まりないし!話をしたこともない人達に、そんな風に笑われて、不快に思うっちゅーねん。美鈴はまぁまぁと言って私を落ち着かせようとしていた。2005-12-20 19:53:00 -
27:
名無しさん
日に日に私は気にしないようになり、腹立つこともなくなった。
長倉喜一と、留年の福永圭介。私は彼らとは一切話す事がなかった。だけど、彼らと会話を交わす日がとうとうやってくるとは…2005-12-20 21:47:00 -
28:
名無しさん
美鈴と学校の帰りに、近くのデパートへ行くことになった。私も美鈴も久しぶりにバイトが休みで、充実した日だった。
すると美鈴が、ぱっと明るい笑顔になり、急に走りだした。2005-12-20 21:54:00 -
29:
名無しさん
その先には長倉喜一と、福永圭介、美鈴の事を気に入っている中村和輝がいた。美鈴は和輝なんて眼中になく、長倉君の事しか目に入っていないようだ。私は少し離れた場所から美鈴のやり取りを見ていた。
2005-12-20 22:09:00 -
30:
名無しさん
「…なぁ、だから和輝とちょっとだけでいいからデートしたってやぁ」
長倉君が美鈴にお願いしているようだ。
「え…でも…」
「美鈴ちゃんお願い!」
圭介からも頼んでいる。美鈴は困っている様子。2005-12-20 22:14:00 -
31:
名無しさん
しかし、美鈴は長倉君に頼まれた事もあり、渋々デートすることになった。嫌なら嫌って言えばいいのに…。…てことは…その間私は一人?
2005-12-20 22:35:00 -
32:
名無しさん
そんな私の心配をよそに美鈴は…
「ごめん、早紀すぐ帰ってくるから、きっちゃんらと待ってて」
謝罪の言葉を残して、姿を消した。2005-12-20 22:44:00 -
33:
名無しさん
はい?この人達と?私をみて笑ってくるような人達と?冗談じゃない。私は何も言わず、その場を立ち去ろうとした。その時、長倉君が話し掛けてきた。
2005-12-20 22:54:00 -
34:
名無しさん
「奥村さん、どこ行くん?」
「別に…美鈴がデートしてる間、本屋さんで時間つぶそう思って」
私はそっけなく返事した。それでも長倉君は私に声をかける。
「美鈴ちゃんらの事三人で待っとこうやぁ」
三人で?
「奥村さん?」
2005-12-20 23:20:00 -
35:
名無しさん
「えっ…でも…一人でおる」
私がそう言うと福永圭介が口を開いた。
「ええやん、何も別々に行動せんでも。三人でおろやぁ。なっ!さっちゃん!」
「さ、さっちゃん?!」2005-12-20 23:28:00 -
36:
名無しさん
「あっ、なれなれしかった?けど俺はこんな奴やから!よろしく!」
福永圭介は大人びた見た目、雰囲気とは違い、なんだかいたずらっ子のような邪気さがある。意外だった。「きっちゃんもその意見に賛成やでな?」2005-12-20 23:37:00 -
37:
名無しさん
「そやで。一人でおるんやったら俺らとおったらええやん!クラスメートなんやし!」
何だか複雑な思いだった。私を見て笑ってた人達と美鈴のデートが終わるまで、一緒にいるなんて考えられない。2005-12-20 23:41:00 -
38:
名無しさん
私はきまづい思いとともに、二人が強引なので仕方なく三人で美鈴達のデートを終わるのを待つ事にした。
2005-12-20 23:47:00 -
39:
名無しさん
…何を話したらいいのやら。長倉君と福永圭介は二人で何やら楽しそうに会話している。
(やっぱ一人でおればよかった…)
そんな事を思っていると長倉君が話し掛けてきた。2005-12-21 12:52:00 -
40:
名無しさん
「奥村さんて…無口やでな」
「別に…人見知りするだけやから」
仲良くない人と話すのは苦手。とくにこの人達とは。早く美鈴帰ってこぉへんかなぁ…。2005-12-21 13:04:00 -
41:
名無しさん
するといきなり長倉君がひとつ提案を出した。
「なぁ!あいつらのスパイしようや!」
それは、美鈴達をつけてデートをこっそり見てやろうと言う提案だった。
「それいい!俺も和輝がうまいことやってんか気になるしな!」
その提案に福永圭介が賛成さた。2005-12-21 13:12:00 -
42:
名無しさん
「奥村さんも行こうやぁ!なっ?」
「美鈴に悪いやん!」
私はそう言いつつもおもしろそうだと思い、結局三人でスパイすることにした。
「どこいてんやろな?」
長倉君はすっごく楽しそうにデート中の二人を探している。2005-12-21 23:14:00 -
43:
名無しさん
「あっ!おった!」
美鈴達はゲームセンターでUFOキャッチャーをしていた。中村和輝がクマのぬいぐるみを取ろうとしている。
「あっ…!あぁ〜もうちょっとやったのになぁ!」
美鈴は思っていたよりデートを楽しんでいる様子。
「次こそ取る!」
中村和輝は必死に取ろうとしている。2005-12-21 23:19:00 -
44:
名無しさん
「おしっ!」
中村和輝がガッツポーズをした。
「わぁー!取れたー!」
二人は喜んでいる。
「これ、美鈴ちゃんにあげるわ」
「ありがとう!」
…なんかいい感じやん。二人とも楽しそう。
それから二人は移動し始め、私たちもその後を追う。2005-12-21 23:26:00 -
45:
名無しさん
「あの二人ゲーセンおるって事はプリクラとるんちゃん?」
長倉君は次の展開をプリクラだと予想した。その予想通り、二人はプリクラコーナーへ向かった。
「ほんまにいいん?俺なんかとプリクラ取ってもうて」2005-12-21 23:29:00 -
46:
名無しさん
「いいで。ぬいぐるみ取ってくれたし!」
二人はプリクラ機へと入っていった。
「やっぱりなぁ。後で俺プリクラもらおっ☆」
長倉君はほんとにうれしそうだった。美鈴が言ってた“友達思い”というのはどうやら本当の事らしい。2005-12-21 23:32:00 -
47:
名無しさん
二人が出てくるのを、ゲーム機の影で待っていた。二人が出てきて、どこかへ行くようなので後をつけていく。すると中村和輝が美鈴の耳に舌打ちをした。二人は顔を見合わせて急に走りだした。
2005-12-21 23:39:00 -
48:
名無しさん
「しまった!逃げられた!」
長倉君はくっそー、という顔をしつつも笑顔だ。中村和輝は気付いていたのだ。私たちが後をつけているということを。
「まぁうまいことやってるみたいやし、どっかで二人が帰ってくるの待っとこうか」2005-12-21 23:44:00 -
49:
名無しさん
福永圭介の提案に賛成した。結構楽しそうにしてるみたいだし、これ以上つけて二人の邪魔になってはいけない。私たちはデパートの食堂へ行くことにした。
2005-12-21 23:47:00 -
50:
名無しさん
食堂は買い物帰りの奥様方や、学校帰りの学生達で賑わっていた。
私はふと、食堂の中のクレープ屋の前で足を止めた。
「クレープ食べたいん?」
長倉君に言われ、はっと我に返る。2005-12-21 23:54:00 -
51:
名無しさん
「ちゃ、ちゃうよ!」
正直食べたかったが、私は強がって反論した。
「食べたいんやろ?俺がおごったるから食べりよ!俺もクレープ食べたいし。」
「そんなんいいって!」
長倉君におごると言われ、私は強がったこともあり遠慮した。2005-12-21 23:59:00 -
52:
名無しさん
「遠慮すんなって!イチゴ好きかぁ?」
「うん…。」
「あ、すいません。これ三つください。圭介も同じのでいいやろ?」
「俺はいいけど、お前確か…」
「ええねんって!店員さん、これ三つね」
福永圭介が何か言い掛けたところで、長倉君はその言葉をさえぎるように店員に注文した。2005-12-22 00:07:00 -
53:
名無しさん
長倉君は店員からクレープを受け取り、私に渡してくれた。
「あ…ありがとう」
長倉君の意外な優しさに触れ、私は戸惑いつつも、クレープを受けとった。
「気にすんなっ!三人で食べた方がおいしいやん☆」2005-12-22 00:11:00 -
54:
名無しさん
「う…うん」
そしてクレープを受け取った福永圭介は私に、
「今度はおれがおごったるわ!」
と言ってきた。しかし彼らとまた遊ぶ事なんてあるのだろうか。そんなことを思いながらクレープを一口たべる。2005-12-22 00:27:00 -
55:
名無しさん
「いただきます……あ…おいしい…」
「うん、うまいやん!これ!きっちゃんありがとう!」
「あ、ありがとう」
福永圭介と一緒に長倉君にお礼を言う。2005-12-22 00:30:00 -
56:
名無しさん
長倉君は「ええよ」と言ってクレープをおいしそうに食べていた。
クレープを食べおわってまもなく、美鈴達と合流した。
「あっ!早紀!みんなで何か食べてたん?」
「うん、長倉君がクレープおごってくれたから三人で食べてたねん。あっ、プリクラ見せてよ」2005-12-22 00:35:00 -
57:
名無しさん
「あんたら後つけてくるとかタチ悪いでっ!」
と、言いつつも、その表情からはデートが楽しかった事を物語っている。
プリクラには楽しそうな二人の笑顔。
2005-12-22 00:39:00 -
58:
名無しさん
私がプリクラを眺めていると、長倉君が横から覗いてきた。
「おぉー!ええ感じに写ってるやん!」
ち…近いっ!私は一瞬ドキっとした。彼の横顔はよく見ると本当にキレイだった。2005-12-22 00:43:00 -
59:
名無しさん
こんなきれいな顔してたんやな…。女子がキャーキャー騒ぐのも無理ないかも…。でもそれだけ。そんな事でドラマみたいにその瞬間恋に落ちた、とかっていうオチなんて私にはない。ただ一瞬見とれてしまっただけ。
2005-12-22 00:48:00 -
60:
名無しさん
「そろそろ帰るかっ!英語の課題もあるし!」
長倉君の一言で解散することになり、私たちは駅まで一緒に帰ることにした。
駅までの道のり、福永圭介が私に話し掛けてきた。2005-12-22 00:55:00 -
61:
名無しさん
「さっちゃん、クレープうまかったなぁ」
「うん。ほんまにおいしかった」
「ほんまはあいつ、甘いもん苦手なんやで。でもさっちゃんが遊んだこともない俺らの前でクレープ一人で食べるの気使ったらあかんからあいつも同じやつ選んだんちゃうかな」
2005-12-22 01:00:00 -
62:
名無しさん
その言葉に私は耳をうたがった。なんで?今日初めて会話した私になんでそこまでしてくれるん?
彼が不思議だった。私は彼のことを、嫌な奴だと思っていたのに…。2005-12-23 00:17:00 -
63:
名無しさん
駅に着きそれぞれが定期券を通す。私は長倉君にお礼を言おうと思い、彼の肩をつつく。
「あの…クレープほんまにありがとう」
「ええよ。じゃあまた学校で」
彼らは向かいのホームへ向かって行った。
電車が来たので私たちも慌てて電車へ乗り込む。2005-12-23 00:25:00 -
64:
名無しさん
私たちは急いで乗り込んだため少々息があがっている。
「はぁっ…ギリギリセーフ!!今日は楽しかったわぁ!」
「美鈴ほんま楽しんでたでなぁ!後つけてる時むっちゃ楽しそうやったもん」
「まぁね☆実はさぁ〜和輝君と携帯番号交換してん」
「まじで!じゃあ今日メールきそうやな!」2005-12-23 00:37:00 -
65:
名無しさん
「さぁ…どうやろなっ☆」
美鈴はそう言いつつも、その表情からはメールが来る事を期待しているのがうかがえる。2005-12-23 00:46:00 -
66:
名無しさん
「それより早紀はどうやったん?気まずくなかった?」
最初は正直きまずかった。けど、長倉君が私が気まづくならないように気を使ってくれた。
「きまずくなかったよ。あの二人思ってたよりいい人やった」
「そっか!よかった」
美鈴はほっとして安心した笑みを見せた。2005-12-24 03:02:00 -
67:
名無しさん
あの日以来、彼らとは学校でもよく会話をかわす。あの日の長倉君のやさしさを私は忘れられないでいた。初めて一緒に遊ぶ私に、優しくしてくれた長倉君。不思議な気持ちとすこしうれしいような気持ち。
2005-12-27 00:43:00 -
68:
名無しさん
放課後、美鈴が学校の帰りに、もじもじしながら私にある告白をした。
「和輝と付き合った」
「まじで!おめでとう!」
予想はできていた。あの日以来、昼休みは必ず二人は非常階段で楽しげに話しているのを私は何度も目撃していたから。2005-12-27 00:55:00 -
69:
名無しさん
二人は幸せそうに毎日を過ごしていた。私はごく平凡な毎日。長倉君と福永圭介は楽しそうに毎日をすごしていた。
私たちはそのまま一学期を終え、夏休みへと突入した。2005-12-27 01:00:00 -
70:
名無しさん
―夏休み。
毎日バイトの日々が続く。バイトばかりの退屈な毎日。他にすることと言えば、宿題だけ。美鈴とも全然会っていなかった。彼女はおそらく和輝に夢中で忙しいのだろう。
ある日、バイトが終わって携帯を開くと、メールが来ていた。2005-12-27 01:09:00 -
71:
名無しさん
『久しぶり!覚えてる?拓也やけど(^^)元気してるかぁ?』
久しぶりの拓也からのメールに、驚きをかすせず、思わず「えっ!?」と叫んでしまった。
拓也。中学からの友達。
拓也からメールが来るなんて…2005-12-27 01:17:00 -
72:
名無しさん
中学の時、二年間の片思いの後、二回目の告白でようやくOKをもらうことができた。しかし拓也は、私に、「内緒で付き合おう」と言ってきた。私は、最初はその事を気にせず付き合っていたが次第に不満へと変わって行った。
2005-12-27 01:26:00 -
73:
名無しさん
初恋の相手。しかも、二年間の片思いの末やっと手にいれることができた「両思い」を拓也は美鈴に話すことさえ、禁じた。
次第に拓也の気持ちがわからなくなった。さらに拓也は私にこう言った。
「一回目告られた時、付き合ってもよかってんけどなー」
私はその言葉を無神経に感じた。2005-12-27 01:42:00 -
74:
名無しさん
なぜ付き合ってくれなかったのかを聞くと、
「お前と付き合うとかありえへんやんっ」
どういう意味で言ったのかは知らないが、私はすごくショックを受けた。それから私たちの距離は開いて行った。卒業式まで全く会話を交わさなかった。2005-12-27 01:49:00 -
75:
名無しさん
だけど初恋の相手。一番夢中になれた二年間を忘れることはできなかった。卒業式の日、私は拓也に「写真を撮ろう」と頼んだ。ぎこちない二人の表情が拓也との初めてのツーショット写真に残る。
2005-12-27 02:02:00 -
76:
名無しさん
拓也の事は忘れたことはなかった。まさか拓也の方から連絡がくるなんて。私は少し迷ったがメールを返信することにした。
『久しぶり。元気やで!いきなりメールきたからビックリした』
すぐに返事は返ってきた。2005-12-27 02:07:00 -
77:
名無しさん
『ごめん!メルアドは石塚に聞いた!どうしてんかなぁって思って』
どうもこうも平凡な毎日。夏休みはろくに遊んでもいない。
2005-12-27 03:27:00 -
79:
名無しさん
私は返事を返した。
『元気にしてるよ。今までバイトやってん』
すると拓也から驚きの返事が返ってきた。
『おつかれ☆彡いまから会われへん?』2005-12-27 23:24:00 -
80:
名無しさん
なんと向こうから会おうなんて言われると思わなかった。
『いいよ』
とだけ返事をし、私の家の近くの公園で待ち合わせをした。2005-12-27 23:40:00 -
81:
名無しさん
公園で拓也を待っていると後ろから声をかけられた。「早紀っ!ごめん!待った?俺から会おうって言うといて俺の方が遅いし!ごめんな」
「ええよ!私も今きたとこやから」
「それにいきなり呼び出してごめんな、なんか早紀に会いたくなって…正直卒業してから気まづいまま会われへんのとか嫌やったねん」2005-12-28 00:46:00 -
82:
名無しさん
私は「うん…」とだけ言ってうなずいた。
「でも早紀が会ってくれてよかった。バイト終わって腹減ってるやろ?メシ食いにいこよ!」
私たちは、近くのファミレスへ移動した。2005-12-28 00:49:00 -
83:
名無しさん
公園でも一時間ほど話をした。そこには気まづかった二人ではなく、付き合う前の二人がいた。
「そろそろ帰らなな。送って行くわ!」
「ええよ。私の家、すぐそこやから」
拓也は一瞬さみしそうな顔をしたがすぐに笑顔で言った。
「今日はありがとう!ほんまに楽しかったわ!じゃあまたなっ!」2005-12-28 01:10:00 -
84:
名無しさん
私は手を振って彼を見送った。私は家に帰ってからも余韻にひたっていた。今日は素直に楽しかった。卒業してからこんな風に話せるなんて思っていなかった。本当にうれしかった。
…友達に戻れてよかった。2005-12-28 01:14:00 -
85:
名無しさん
次の日、私は美鈴と会うことになった。夜に美鈴に『拓也と遊んだ』ってメールを送ると電話がかかってきた。話を聞きたがった彼女に呼び出されたのだ。
「まさか早紀と拓也が友達にもどるとはねぇ〜!」
美鈴は腕をくみながら私に言う。そんな彼女に少し意地悪を言ってやった。
「それより美鈴、夏休みなのに私と全然遊んでくれないよね」
「ごめん!ごめん!最近忙しくてさっ」
2005-12-28 01:26:00 -
87:
名無しさん
「どうせ和輝君でしょ」
美鈴は何も言わず、しょんぼりした。
「冗談やって!私は美鈴が幸せならそれでいいと思ってるから!この時期彼氏といっぱい遊びたいんやんな!ちょっと意地悪言ってみただけ☆」
すると美鈴は笑顔で私をみた。
「早紀ありがと〜!」2005-12-28 01:30:00 -
88:
名無しさん
美鈴が幸せならそれでいい。今まで美鈴にいっぱい支えてもらったから。
「美鈴、この夏休み、ちゃんと愛を育んでいきや☆」
「早紀ありがとう!早紀は拓也とより戻したりしてっ」
「ないない!」
そう言って私は手を横に振った。よりを戻すっていう事よりも拓也と友達に戻れただけで十分だった。2005-12-28 01:40:00 -
89:
名無しさん
ほぼ毎日バイトがあるように、ほぼ毎日拓也からメールが来る。夏休みもあと少し。これまで拓也に会ったのはあの日だけ。学校が始まればバイトもあるのでなかなか会えないだろう。だが、私から遊びに誘うのは気がひけた。好きだと勘違いされたくないからかもしれない。友達に戻れたけれど、私たちは男と女。しかも付き合っていた。何とも言えない気持ちとともに、色々な考えがくっついてくる。
2005-12-28 01:49:00 -
90:
名無しさん
夏休み最後の日。バイトは休みだった。久しぶりにゆっくりと起床した。携帯を開くと拓也からメールがきていた。
『夏休み今日で最後やな!バイト休みやったら会えへん?』
私は用意をしてまたあの公園で待ち合わせをした。今度は拓也が先に待っていた。
「待った?」
拓也は首を横に振り、笑顔で言った。2005-12-28 02:10:00 -
91:
名無しさん
「今きたとこ!」
拓也の横に座り、夏休みの思い出について語りあう二人。
「私は夏休みバイトばっかやったわぁ」
「俺はバイト少ないから結構遊んだりして充実した夏休みやった!なんか一番楽しかったことないん?」2005-12-28 02:14:00 -
92:
名無しさん
「楽しかった事?うーん…」
「俺は早紀と友達に戻れて一緒に遊べて楽しかったかな!」
素直な彼の言葉。うれしかった。
「うん!ほんま友達に戻れてよかったわぁ」
穏やかな雰囲気が私たちを包む。2005-12-28 02:20:00 -
93:
芹葉
頑張って??
2005-12-28 02:25:00 -
94:
名無しさん
何の気まづさもなく友達として、彼との話も盛り上がる。どこかに移動することもなく、その日は彼と公園で語り合い、夏休みは終わりを告げた。
2005-12-28 02:26:00 -
95:
名無しさん
芹葉さん、ありがとう?だらだらと長い話になっちゃうかもやけどごめんなさぃ?がんばりますっ?
2005-12-28 02:28:00 -
96:
名無しさん
夏休みが終わり、二学期が始まった。美鈴と会うのもあの日以来だった。
「早紀!久しぶり!拓也と進展あったかぁ?」
にやにやしながら問い掛ける美鈴。
「拓也とはほんま友達に戻っただけやから!美鈴は和輝君と思い出できた?」2005-12-28 02:34:00 -
97:
名無しさん
「うん。こんなんわざわざ言うことちゃうと思うけど…和輝に美鈴のの初めてあげたっ」
「まじでっ!」
私はビックリしたが、そんな経験がない私にはピンとこなかった。しかし、美鈴は女の子の大切なものを和輝に捧げたのだ。美鈴は顔を赤らめながら言った。
「なんか…愛を感じた」
そう言われたがやはり私にはよくわからなかった。2005-12-28 02:43:00 -
98:
名無しさん
「あっ、和輝!」
美鈴は笑顔で走りだした。その先には和輝君とこんがり小麦色に焼けた長倉君、福永圭介がいた。
「さっちゃん!久しぶりー!」
福永圭介が手を振って私を呼ぶ。長倉君もその隣で小さく手を振っている。彼らの方へ近づき、私は笑顔で答える。2005-12-28 02:50:00 -
99:
名無しさん
「久しぶり!夏休みどうやった?」
「たのしかったでぇ!ほとんど俺ときっちゃんで遊んでたわぁ!」
「圭介のおかけで俺、宿題終わってない〜」
長倉君は「はぁ…」とため息をついて、がっくりと肩を落とした。2005-12-28 02:55:00 -
100:
名無しさん
一学期の時と変わらない彼ら。そして私たち。一学期と同じように毎日が過ぎて行った。
2005-12-28 02:58:00 -
101:
名無しさん
季節は秋。もうすぐ体育祭と文化祭。私はバイトの数を減らし、放課後残ったりして、文化祭の出し物の準備をした。長倉君や福永圭介も残って準備をしていた。今日は最後まで残ったのは私たち三人だった。すると、福永圭介が一つ提案を出した。
2005-12-28 03:06:00 -
102:
名無しさん
「今日の帰り三人でメシでも食べに行こよぉ!」
「それええな!さっちゃんいける?」
長倉君に聞かれ、今日は特に用事などなかったので私は行くことにした。三人で近くのファミレスへむかった。2005-12-28 03:12:00 -
103:
名無しさん
彼らとまた三人で遊ぶことになった。
「約束通り、今日は俺がおごる!」
福永圭介はなぜかはりきっていた。
三人で食事を済ませ、福永圭介がお金を払っている時、長倉君が話し掛けてくる。2005-12-28 11:37:00 -
104:
名無しさん
「さっちゃん、携帯の番号教えて?俺クラスでまだ知らんのさっちゃんだけやねんっ」
私と長倉君は携帯の番号を交換した。
「あっ!長倉君じゃなくてきっちゃんで登録してよ!そんできっちゃんて呼んでな」2005-12-28 11:41:00 -
105:
名無しさん
私は長倉君のことをきっちゃんと呼ぶようになった。それからまた何度か放課後のこって文化祭の準備をしていた。きっちゃんと中村圭介とも何度か残ることがあった。
2005-12-28 11:52:00 -
106:
名無しさん
一方拓也とのメールも毎日続いていた。何度か近くの公園でも会ったりしていた。付き合っていた時に、こんなに堂々とできていればよかったのに…。拓也と付き合っていた頃はいつも拓也の家で会っていた。
ある日、文化祭の準備を早く切り上げ、拓也とまた、あの公園で会っていた。拓也と話をしていると時間が経つのが早い。時計の針は八時を指そうとしていた。2005-12-28 15:42:00 -
107:
名無しさん
「もうこんな時間や!帰ろっか?」
「そやなっ!じゃあバイバイのチューして?」
拓也が真顔で言ってきた。私はびっくりして表情が固くなった。
「えっ?!」2005-12-29 00:09:00 -
108:
名無しさん
一瞬時が止まったかと思った。が、すぐに拓也はくしゃっと笑顔見せて言った。
「冗談やぁん!ビビった?」
「ビビるわ!」
「本気で言うたらどないする?」
拓也はまた真剣な顔をして、今度はなかなか笑顔を見せない。2005-12-29 00:14:00 -
109:
名無しさん
「…そんなん、するわけないやんっ」
私は笑って話を流した。
「照れちゃってカーワイイっ」
「からかうなっ!…ほなまたなっ!」
私は逃げるようにして、その場を後にした。2005-12-29 00:16:00 -
110:
名無しさん
…焦った。あんな顔して言われたら、誰だって焦る。本当に本気かと思った。
私はまだ心臓の鼓動を落ち着かせることができないまま、家に到着した。2005-12-29 00:20:00 -
111:
名無しさん
それからも何もなかったように拓也は毎日メールを送ってきた。そして今日もまた。
『次の日曜また会えへん?』
あの日以来毎日メールはしていたものの拓也とは会っていなかった。私は少し迷ったが、会う約束をした。―日曜日。
…なんか緊張するなぁ。そんな私の気持ちは無駄だったようで、拓也はいつもと変わらぬ調子で私に接してきた。2005-12-29 00:29:00 -
112:
名無しさん
私はほっとして、拓也にいつもと同じ態度で接する。会って話しているだけなのに、楽しい。私は拓也と友達に戻れた事が本当にうれしかった。今日もまた時計を見ると夜八時になろうとしていた。
「今日もそろそろ帰ろかぁ。んなまたなぁ」
私が手を振って帰ろうとした瞬間。目の前が真っ暗になった。2005-12-29 00:37:00 -
113:
名無しさん
暖かい感触と共に拓也の声が耳元で聞こえてくる。
「…俺、やっぱ早紀がいい」
頭の中は真っ白。私は何も答える事ができなかった。
「早紀の事忘れられへんかった。忘れようとしたけど、久しぶりに早紀に会えて、早紀の声聞いて…やっぱ早紀しかおらんと思った」2005-12-29 00:46:00 -
114:
名無しさん
拓也は私に抱きつきながらそう言ってきた。そして私を離して真剣な顔をして言う。
「やり直そう?」
突然の事で私は何も考えられなくて彼の目を見ることしかできなかった。
「返事はすぐにはいらん。ちょっと考えてから返事ちょうだい」2005-12-29 00:54:00 -
115:
名無しさん
私は何も言わず下を向いた。
「困らせるような事言ってごめん。けど本気やから。んじゃまたな」
彼はそう言って帰って行った。私はしばらくその場に立ち尽くしていた。2005-12-29 00:58:00 -
116:
名無しさん
学校の授業の内容も頭に入らず、あの日の出来事ばかりを考えていた。拓也とやっと取り戻せた友情。だがやはり男と女。相手は私の事が好きだと言ってきた。私にとって拓也との友達関係は心地よいものだった。今彼とやり直す勇気なんて、私にはない。やり直せば、今度こそ堂々と付き合えるという期待もある反面、また同じように気まづくなったりしないかという不安。そしてせっかく取り戻した友情をなくしてしまう。
2005-12-29 01:07:00 -
117:
名無しさん
私はいっぱい考えた。が、それはまわりから見ると元気がないように見えたのだろう。きっちゃん(長倉君)が話し掛けてきた。
「さっちゃん、今日元気ないやん、どないしたん?」
「えっ…元気やで!ちょっと考えごと」
「男かぁっ?」
きっちゃんは笑いながら言ってきた。2005-12-29 01:15:00 -
118:
名無しさん
「ちゃうちゃう!」
私は慌てて手を横に振った。
「やっぱそうなんや!さっちゃんわかりやすいなぁ。その人は彼氏なん?」
何もかもお見通しなようなきっちゃんの目。もうウソはつけなかった。
「彼氏とかじゃなくて、元彼のことでちょっと…」2005-12-29 01:22:00 -
119:
名無しさん
話が長くなりそうだという事で放課後、きっちゃんが話を聞いてくれることになった。文化祭の準備そっちのけで二人で話込む。きっちゃんは真剣に話を聞いてくれた。
「そっかぁ…でもさっちゃんが好きなら付き合えばいいやんか。友情が壊れる事ビビってたらあかんで。でも正直俺は反対やな」
「えっ、なんでなん?」2005-12-29 01:29:00 -
120:
名無しさん
「こんな言い方さっちゃんにはわるいけど…一回さっちゃんを手放した奴よりもさっちゃんを大事にしてくれる奴いてると思うねん!」
「そんな人いてるかなぁ…いてないと思うけどなぁ」
「絶対いてる!でも最後には自分で決めやなあかんやからよく考えりなっ」
「うん!きっちゃんありがとう!」2005-12-29 01:45:00 -
121:
???
+ょんかこん+ょ話スチ??頑張って?
2005-12-29 03:34:00 -
122:
名無しさん
???さんありがとう??がんばります?更新遅くてすいません??
2005-12-29 03:43:00 -
123:
名無しさん
その日の放課後最後まで残っていたのは私ときっちゃんだけだった。駅までの帰り道、きっちゃんと話をしながら帰った。きっちゃんとこんなに仲良くなるなんて、入学当時は思ってもみなかった。
家につくときっちゃんからメールがきた。
『何でも話聞くから俺にいつでも相談してなっ!今日はもう考えるのやめて、明日ゆっくり考えりぃ☆』
…きっちゃんて、ほんまやさしい。改めてそう思った一日だった。2005-12-29 03:55:00 -
124:
名無しさん
―文化祭当日。私たちのクラスは“手作りプリクラ屋”と“ジュース売り”していた。お店はなかなかの盛況ぶりで忙しく、校内をまわることはできなかったが、隣ではきっちゃんが私の手伝いをしてくれていたので助かった。
2005-12-29 04:08:00 -
125:
名無しさん
その日の放課後、きっちゃんと美鈴と和輝君と私の四人で話をしていた。
2005-12-29 04:13:00 -
126:
名無しさん
「美鈴、和輝君とばっか校内まわって店の手伝い全然してくれんかったやん!」
「早紀、ごめん〜!今度ジュースおごるから許して?」
「はいはいっ!きっちゃんが美鈴の代わりに働いてくれたんだからね、ちゃんとお礼言いなよ?」
2005-12-30 00:26:00 -
127:
名無しさん
「きっちゃん、ごめん!ありがとう!」
「ええって。俺は美鈴ちゃんと和輝が幸せやったらそれでいいよ!」
さすが友達思いのきっちゃん。文句一つ言わない。すると和輝君がいきなりもじもじしながら言った。
「トイレ!美鈴ついてきて!」
「トイレついてきてって…トイレなんかついて行っても…」2005-12-30 00:36:00 -
128:
名無しさん
「ええから!早く行かなもれる!」
「わかった、わかった。ちょっと待ってぇ!」
美鈴達は走ってトイレへ行った。
「あいつらほんま仲ええなぁ。…あ、そういえば元彼さんに返事出したん?」
「それがまだやねん…」2005-12-30 00:43:00 -
129:
???
しおり?
2005-12-30 01:32:00 -
130:
名無しさん
しおりしてくれてありがとう?初めて書いた小説やから読んでくれてる人に話わかるかなって感じやけど、がんばりますので???
2005-12-30 03:33:00 -
131:
名無しさん
「相手には返事待ってもらって悪いけど焦らず考えやなな!」
きっちゃんの言う通りだった。焦って結果を出しても、それが良い結果になるかなんて保障はない。考え込む私のおでこをきっちゃんがつついてきた。私は後ろに倒れそうになった。慌てて態勢を取り直す。するとすぐにまた、きっちゃんはおでこをつついてきた。また倒れそうになり態勢を取り直す。そんな私をみてきっちゃんは「プッ」とふきだす。2005-12-30 03:42:00 -
132:
名無しさん
「ははっ!さっちゃん、なんかカワイイでな」
「えっえっ?からかわんといてよっ」
そしてまた、おでこをつついてきた。
「もぅっ!きっちゃん!」
「ごめんごめん!でも見てたらおもしろいんやもん!」2005-12-30 03:46:00 -
133:
名無しさん
きっちゃんは私をからかうのが楽しいようで、笑っている。そんなきっちゃんの隣にいる私は考える事を忘れて、自然と笑顔になる。きっちゃんて不思議。私が何か悩んでいると気付いてくれるし、こんな風に自然と笑顔にさせてくれる。
2005-12-30 03:50:00 -
134:
名無しさん
そんな彼だが、実は意外にも女たらしで有名だった。たが、私には関係ない。彼が女たらしであろうが、今のままのきっちゃんで十分だ。きっちゃんとの時間は、真剣に考えなくてはいけない拓也の事も忘れさせてくれる。自然と笑顔になれる。その時間はすごく楽しかった。
2005-12-30 03:54:00 -
135:
名無しさん
そこへ美鈴達が戻ってきた。私たちは帰ることになり、また駅まで四人で帰った。
2005-12-30 03:57:00 -
136:
名無しさん
今日は体育祭。私の学校は文化祭と体育祭を二日にわたって行う。私の種目は女子400メートルリレー、しかもアンカーだった。
応援席では、きっちゃんと和輝君が一番前で見ている。
…あの前を走るんかぁ。緊張するなあ。
気が付けばもう一人目の選手が走りだしていた。2005-12-30 04:02:00 -
137:
名無しさん
第二走者にバトンがわたされた。今のところ二位だった。第三走者は美鈴だ。美鈴にバトンが渡される。美鈴は走るのが早い。あっという間に一位の人を抜いてどんどん差をひろげる。…なぜアンカーが私なのか。不満をつのらせつつも、近づいてくる美鈴を見て緊張が頂点に達する。
2005-12-30 23:50:00 -
138:
名無しさん
「早紀っ!」
美鈴からバトンが渡された。私は必死で走った。視界にはだんだんときっちゃんが映ってきた。何か叫んでいる。きっと応援してくれているんだろうな…そう思うとなんだか頑張れた。私の心はまさに“無”だった。何も考えずにゴールを目指して走り続けた。そしてゴールテープをきったのは…私だった。2005-12-31 00:22:00 -
139:
名無しさん
「きっちゃん!私ら勝ったで!」
私はきっちゃんに一番に報告した。
「うん!見てたで!俺叫んで応援したしっ!」
「おかげで一位になれたわ!ありがとう!」
「勝てたのはさっちゃんが頑張って走ったからやで!」2005-12-31 01:03:00 -
140:
名無しさん
勝てたのは…きっと美鈴のおかげ。あの時美鈴が二位の人との差を広げてくれてなかったら、きっと一位にはなれなかったと思う。それにきっちゃんが応援してくれてたから。みんなで勝ち取った一位だと思う。
2005-12-31 01:13:00 -
141:
名無しさん
そして次は男子リレー。きっちゃんと福永圭介も参加することになっている。
「がんばってきてな!」
私は二人に声をかけた。
「俺ら絶対一位なってくるわ!」
そう言って彼らは入場門へむかっていった。2005-12-31 01:28:00 -
143:
名無しさん
むちゃおもろい☆
2005-12-31 09:32:00 -
144:
名無しさん
ありがとうございます??これは実は実話です(笑)がんばります?
2005-12-31 23:28:00 -
145:
名無しさん
男子800メートルリレー。出場する男子達が入場してくる。きっちゃんと福永圭介はちょけながら入場してきた。
…緊張してないんかな。そう思っているうちに男子リレーはスタートをきった。第一走者、第二走者とまずまずの成績。そしてバトンは第三走者のきっちゃんにわたる。今までへらへらしていたきっちゃんとは違い、ふっと真剣な顔をする。それは彼が初めて見せた表情。私は応援する事も忘れ、真剣なきっちゃんの顔に見入ってしまった。2006-01-01 04:31:00 -
146:
名無しさん
隣では美鈴が、声に出して必死に応援している。
「きっちゃーん!がんばれー!!ほら、早紀も応援しよ!」
美鈴に言われ、私は我に返る。遅れをとったものの、私も負けじと声をだす。
「きっちゃん!がんばれー!!」2006-01-01 04:37:00 -
147:
名無しさん
彼の走る姿、初めて見せる真剣な表情。まわりの女子達もそんな彼を見て、キャーキャーと騒ぐ。そんな女子達に負けたくないと、変な意地を張り、私は今まで出した事のないような声で叫んだ。
「きっちゃーん!がんばれ!がんばれー!!!」
私の声は前を通り過ぎた彼に届いただろうか。きっちゃんは三位の人との差を広げ、二位のまま、福永圭介にバトンをたくした。2006-01-01 04:45:00 -
148:
名無しさん
中村圭介もまた、きっちゃんの思いに答えるかのように、見事な走りを見せた。どんどん一位の人に追いついていく。そして私と美鈴も必死に応援した。そして彼はゴール手前で一位の人を追い越し、堂々の一位に輝いた。
2006-01-01 04:49:00 -
149:
名無しさん
↑中村圭介は、福永圭介です(>_
2006-01-02 00:50:00 -
150:
名無しさん
「やったぁ!女子男子ともに一位やぁ!」
美鈴はとなりで大はしゃぎしていた。私もうれしくて美鈴と一緒に飛び跳ねる。そこへ、走り終えたきっちゃんと福永圭介が戻ってきた。彼らは「やったで!」と言いながら満面の笑みで、勝利の喜びを私たちに伝える。2006-01-02 00:58:00 -
151:
名無しさん
「きっちゃん、福永君、おめでとう」
そんな彼らに私は満面の笑顔で言った。本当にうれしかった。そして、きっちゃんが初めて見せた真剣な表情はとてもかっこよかった。2006-01-02 20:15:00 -
152:
名無しさん
体育祭も終わり、教室に残る私たち。福永君はどうやら用事があるらしく、先に帰ってしまった。残っていたのは美鈴、中村和輝、きっちゃん、そして私だった。
「結局、優勝したのは美鈴らのクラスやったな〜」
和輝君はやはり自分のクラスが勝ちたかったのか、少し悔しそうに言った。
「来年は和輝と一緒のクラスになって優勝できたらいいなっ!」
美鈴は、本当にそう思っているようだ。2006-01-02 20:23:00 -
153:
名無しさん
「和輝、今日怪我したとこ消毒したんか?」
きっちゃんに言われ、和輝君は思い出したように言う。
「あっ!水で洗っただけや!」
…普通忘れるか?
「今日はまだ保健室の先生いてるから、消毒してもらっておいでよ」2006-01-02 20:27:00 -
154:
名無しさん
きっちゃんに言われ、和輝君は、美鈴と一緒に消毒をしに保健室へとむかった。教室に残された私ときっちゃん。今日のきっちゃんのあの顔を思い出す。…ほんまにかっこよかった。
「ん?ボーッとしてどないしたん?」
私ははっと我に返り、目を背けて言った。
「いや、怪我してるのに消毒するの忘れるって和輝君おもろいなと思って」
「ははっ!まぁ、あいつはあんなやつや」2006-01-02 20:35:00 -
155:
名無しさん
「まぁ美鈴はしっかりしてるからお似合いやな」
「そうやなっ!てか今日久しぶりにマジで走った!」
「うん。きっちゃんのあんな真剣な姿、初めてみたよ。」
「どうやった?変な顔なってなかった?!」
…どうやった?って…かっこよかったよ、なんて言えるはずもなく。2006-01-02 20:40:00 -
156:
名無しさん
「全然変じゃなかったよ!」
「そんならよかったわっ」
「うん、全然普通…」
「あのなぁ、さっちゃん。さっちゃんが応援してくれてたからきっと勝てたんやで」
私が言いかけたところできっちゃんは少し照れたような笑顔で言った。2006-01-02 20:47:00 -
157:
名無しさん
「えっ、そっか!私もきっちゃんらが勝ってくれてうれしかったよ」
するといきなり、きっちゃんはまたあの真剣な顔をして言う。あの時よりもほんの少しだけ優しい顔で。
「俺、さっちゃんの事、好きやねん。付き合ってほしい」
…えっ、今なんて言った?私の目が点になる。
「今、元彼の事で悩んでるのに、余計困らせて悪いけど…返事は今すぐじゃなくていい」2006-01-02 21:02:00 -
158:
名無しさん
二人の間に何とも言えない空気が漂う。少しの間、沈黙になってしまう。が、きっちゃんは私に言った。
「…とりあえず土曜日、俺と遊んでくれへん?」
それは、デートのお誘いだった。
「返事はそれから考えてほしい」
「わかった」2006-01-02 21:11:00 -
159:
名無しさん
そこへ美鈴達が戻ってきた。そして、四人でおしゃべりをして楽しんだ。きっちゃんは何もなかったかのように私に話し掛けて、私も美鈴達にばれないように、きっちゃんに普通に接した。
2006-01-02 21:21:00 -
160:
名無しさん
家について、ベッドに倒れこむ。携帯を開くと、拓也からのメールがきていた。拓也には悪いが、本文も見ずに、携帯をとじた。
…ほんまにビックリした。まさかきっちゃんが私のこと好きやったなんて。今はもう、きっちゃんのことしか頭になかった。昨日までは拓也の事で頭がいっぱいだったはず。それが今日になってきっちゃんのことしか考えられない。2006-01-02 21:31:00 -
161:
???
しおり?
2006-01-02 22:48:00 -
162:
ゆか
めっちゃ気になる?
2006-01-03 01:04:00 -
163:
名無しさん
???さん、ゆかさん、ありがとうございます???
2006-01-03 01:11:00 -
165:
名無しさん
私は悩んだ。拓也からの告白は私にとってうれしかった。付き合えば、今度こそ、人前で堂々と手をつないだり、私が以前彼と付き合っていた時にしたいと思っていた事ができるかもしれない。しかし、出会いに別れはつきもの。せっかく取り戻した友達関係を手放してしまうかもしれない。臆病な私は決断できずにいた。
2006-01-03 01:20:00 -
166:
名無しさん
168さん、読んでいただいてありがとうです??
2006-01-03 01:22:00 -
167:
名無しさん
一方で、きっちゃんからの告白はとにかく驚いた。入学した当初からは考えられないほど、二人の距離は縮まった。女子から人気があり、また男子からも人気のあるきっちゃん。優しく、大人な雰囲気と、いつもリーダーシップをとってくれる。頭もよく、まさに才色兼備な彼だが、難点がある。
2006-01-03 01:29:00 -
168:
名無しさん
それは、女たらしという噂。どうやら本当らしい。和輝君も言っていたのだから間違いはないのだろう。そんな彼がなぜ、特にかわいいわけでもない私なんかを好きになったのだろう。
色々考えていると、私はいつのまにか眠っていた。2006-01-03 01:36:00 -
169:
名無しさん
…体育祭の次の日くらい、学校休みにしたらええのに。そんなことを思いながら私は制服に着替え、学校へ行く準備をしていた。母にお弁当を手渡され、朝食も取らずに家を出る。駅につき、美鈴と一緒に電車に乗り込み、学校へむかった。
2006-01-03 01:50:00 -
170:
名無しさん
学校に着くと、後ろから声をかけられた。
「おはよっ!」
振り向くと、そこには笑顔のきっちゃんだった。
「あっ!きっちゃん、おはよっ!」
美鈴が元気よく答えた。2006-01-03 01:58:00 -
171:
名無しさん
「おはよ!さっちゃん」
再度彼は笑顔をみせた。
「おはよう」
私は少しぎこちない笑顔で言った。彼は本当に何もなかったように接してくれる。私も普通に接しなければ。2006-01-03 02:04:00 -
172:
名無しさん
―土曜日。私は電車に揺られて彼の地元まで足を運んだ。駅に着き、改札をくぐると彼が手を振って待っていた。
「俺の地元田舎で何もなくてごめんな」
確かにそこは、山や美しい緑に囲まれ、空気がおいしく感じられるところだった。
「全然いいよ。いいところやな」
そして、ちょっと散歩したいと言う私の要望を叶えてくれることになり、二人で歩きだした。2006-01-03 02:22:00 -
173:
名無しさん
天気も良く、和かだった。こんなデートをしたのは初めてで、なんだか新鮮だった。
「きっちゃんの家ってここから近いん?」
「うん、まぁすぐそこやで!ちょっと寄って行ってくれへん?」
「え、うん」
「あっ!に連れ込んで何かしようとかじゃないから!」2006-01-03 03:22:00 -
174:
名無しさん
私達は顔を赤らめながら、きっちゃんの家に着いた。
「見せたいものがあるねん」
きっちゃんはそう言いながら家の中へ私を案内する。きっちゃんの部屋に入ると三本のギターが目に入った。
「ギター?」
「うん、俺友達とバンド組んでるから」2006-01-03 03:35:00 -
175:
名無しさん
そう言って、ギターをアンプにつなぐ。
「四人でやってて、一人がボーカル、んで後はドラム、ベース、俺がギター」
「へぇ…」
私は彼がギターをいじっている様子を見ていた。
「まぁ、聞いててほしい」2006-01-03 03:40:00 -
176:
名無しさん
そう言ってきっちゃんが弾いてくれた曲は、コブクロの『愛する人よ』だった。
2006-01-03 03:54:00 -
177:
名無しさん
私はその様子を黙って聞いていた。きっちゃんは真剣な顔をしてギターを弾いている。長いまつげ、歌う口元、楽譜とギターを交互に見つめる目、器用に音を奏でる指。とても魅力的だった。
2006-01-03 04:08:00 -
178:
名無しさん
弾き終えたきっちゃんは一息ついてから笑顔で私を見つめて言った。
「バンドではラルクとかやったりするねん」
「へぇ!きっちゃん、めっちゃ上手やったで!」
すごくクサイ演出だったが、なんだかとてもうれしかった。曲のプレゼントなんて初めてだった。
それからバンドの事や、家族の話をしてくれた。2006-01-03 04:16:00 -
179:
名無しさん
きっちゃんはコブクロが好きで、特に『愛する人よ』が好きらしい。そんな話をしているとすっかり日は傾いていた。
「もう暗くなるなぁ。さっちゃん、まだ時間いける?」
「うん、まだいけるよ」
「もうひとつ見せたいものがあるねん」
2006-01-03 04:21:00 -
180:
名無しさん
そう言って、少ししてから家を出た。歩いて坂道を登り、階段を上る。辺りはもう真っ暗だ。
「着いた!後ろ向いて」
きっちゃんに言われ、後ろを振り向く。そこには、綺麗な光景があった。隣の隣の街まで見渡せる綺麗なイルミネーション。
「ここは田舎やけど、ここまで登ったらこの景色が見れるねん」
「すごい…むっちゃきれい…」2006-01-03 04:32:00 -
181:
名無しさん
「この町に住んでからお気に入りの場所やねん」
そう言って、座り込む彼。「俺…ほんまにさっちゃんの事、好きやねん。返事待つからゆっくり考えて」
「うん…」
私達はただその景色を見ていた。2006-01-04 03:11:00 -
182:
名無しさん
駅まで送ってもらい、切符を買う。私が改札をくぐろうとすると、きっちゃんは私を呼び止めた。
「さっちゃん、よかったら…また遊ぼう」
私は頷いた。
「バイバイ、また学校で」
そう言って彼は、私が見えなくなるまで見送ってくれていた。2006-01-05 00:18:00 -
183:
名無しさん
帰りの電車の中で、今日のデートを振り返っていた。…正直、楽しかった。「また遊ぼう」って言われて、驚くほど素直に頷けた。それは本当に今日のデートが楽しかったからだろう。
早く、二人に告白の返事を出さなきゃ…。2006-01-05 00:29:00 -
184:
???
おもろい?
2006-01-05 01:01:00 -
185:
名無しさん
???さん、ありがとうございます??年始は仕事がありまして、なかなか更新できませんですいません?
2006-01-06 05:09:00 -
186:
名無しさん
いつもと変わらない学校生活。ただ一つ違うのは、私のきっちゃんを見る目。なんだか話をするのも恥ずかしい。告白され、デートをした事で意識してしまっているのだろう。授業中もなんとなく、彼を見てしまう。…目があった。彼は優しく笑顔をみせた。私は恥ずかしくて、慌てて目をそらした。
2006-01-06 05:28:00 -
187:
名無しさん
…絶対今見てるのばれたっ!!勘違いされたらどうしよ…。きっちゃんと拓也に期待させてはいけない。そう思っていながらも、はっきり答えを出せない私。
2006-01-06 22:21:00 -
188:
名無しさん
放課後きっちゃんが話し掛けてきた。
「さっちゃん、明日遊ぼう?」
私は返事に戸惑った。OKすれば、私のことを好きなきっちゃんは期待してしまうかもしれない。私は黙り込んでしまった。
「俺が期待するから断ろうとか、そんなん考えんでええよ。俺がさっちゃんと遊びたいだけやから」
きっちゃんは私が考えていた事を、見抜くようにやさしく言った。2006-01-06 22:31:00 -
189:
名無しさん
「えっ…あっ、うん」
私は驚いて「うん」としか言えなかった。
「さっちゃん、明日暇?」
「えっと、まぁ用事はないけど…」
「よっしゃ!ほんなら決まりな!」2006-01-06 22:38:00 -
190:
名無しさん
なんだかきっちゃんのペースに引きずり込まれ、結局遊ぶことになった。だが嫌ではなかった。正直、もう一回遊んでみたい、という気持ちも少しはあった。だからはっきり断れなかったのだろう。
2006-01-06 22:42:00 -
191:
名無しさん
????????????????????????
2006-01-06 22:48:00 -
193:
名無しさん
????????????
2006-01-07 02:11:00 -
195:
名無しさん
みなさん、ありがとうございます???
2006-01-07 11:59:00 -
196:
名無しさん
次の日、学校が終わり、放課後きっちゃんとともに学校を出る。近くのファミレスへ入り、軽食をとる。そこできっちゃんから驚きの事実を知ることになる。
「俺、実はひとつ年上やで」
「えっ?どういうこと?」2006-01-07 12:17:00 -
197:
名無しさん
「俺、前の学校辞めてこの学校きたから」
「そうやったんやぁ。なんか大人っぽいなぁと思ってたねん」
私はあえて学校を辞めた理由は聞かなかった。きっちゃん自身も“留年”と同じ環境にいることを気にはしていないようだ。2006-01-07 12:44:00 -
198:
名無しさん
年上だからといって何かがかわるわけでもなく、私たちも今までどおり、何も変わらず接した。
それから彼は、何回も私をデートに誘ってくれた。その度に、私の都合がつくかぎり遊んだ。2006-01-08 11:12:00 -
199:
名無しさん
そして日に日に、彼といる時間がさらに楽しくなってきた。彼は、私に友達といる楽しさと、女の子としてのドキドキを与えてくれる。そんな彼と過ごす時間が心地いいものになってきた。
2006-01-08 11:16:00 -
200:
名無しさん
そして、告白されてから二週間がたち、今だにきっちゃんへの返事はまだだった。今日も彼は私を誘ってきた。
「今日遊べる?」
「うん。今日連れて行ってほしいとこある…」
私はきっちゃんにお願いをした。そして私たちが向かった先は…2006-01-08 11:20:00 -
201:
名無しさん
初めてデートした時に、きっちゃんが連れてきてくれたあのきれいな景色が見える場所。
「どうしてもここに来たくて…連れてきてくれてありがとう」
私がそう言うときっちゃんは後ろから私を抱き締めた。私は拒否することもなく、受け入れた。この先、彼とこの景色をこうして見ていたい…。それが私の出した答えだ。今度はわたしから。
「私と付き合ってください」2006-01-08 11:25:00 -
202:
名無しさん
きっちゃんは、私を抱き締める力が一層強まり、「ありがとう」とだけ言った。しばらく二人でその景色を見ていた。
2006-01-08 11:28:00 -
203:
名無しさん
実は拓也には昨日、告白の返事を出した。拓也は正直に話そうと思った。だからちゃんと「好きな人ができた」と言った。拓也は怒ることもなく、笑顔で言った。
「でも俺らはこれからも友達やで!早紀がいいんやったらメールもするし!…俺は、早紀と取り戻せた友情までも、なくしたくない」2006-01-08 11:34:00 -
204:
名無しさん
拓也がそう言ってくれてうれしかった。拓也との友情は壊れなかった。
景色をしばらく見た後、きっちゃんに駅まで送ってもらった。きっちゃんは、「ありがとう、ほんまに好きやから」と言って、つないでいた手を放した。2006-01-08 11:40:00 -
205:
名無しさん
付き合い始めた頃は美鈴と和輝君と、福永君しか付き合ったことを知らせなかった。みんなは祝福してくれた。福永君は同じクラスの美奈子と付き合い始めた。私は美奈子とはまぁ普通に話すくらいの友達だった。
2006-01-08 13:15:00 -
206:
名無しさん
私ときっちゃんを含め、三組のカップルは順調に愛を育んで行った。日に日にもっときっちゃんを好きになっていく自分がいた。きっちゃんは私に尽くしてくれる。ご両親にも紹介してくれた。初めての経験が多く、毎日が新鮮で楽しかった。
2006-01-09 00:15:00 -
207:
名無しさん
もう私はきっちゃんしか見れなかった。きっちゃんと過ごす日々は楽しくて、もうまわりが見えていなかった。日曜日にバイトがあればバイトが始まる時間ぎりぎりまで遊んだ。もっと一緒にいたくて、バイトに行きたくなくて、気分が悪くなったり、お腹が痛くなったりもした。
2006-01-10 21:16:00 -
208:
名無しさん
その症状が何日も続くので、病院に行った。医者にはストレスと言われた。
バイトはしょっちゅう入っていて、なかなかきっちゃんと遊ぶことができなくなっていた。会えるのは日曜日の夕方まで。きっちゃんの家と私の家は遠いので、電車に乗るしか二人で会う方法はなかった。2006-01-11 01:05:00 -
209:
名無しさん
ある日曜日いつものように、夕方まできっちゃんと遊んだ。バイトに行かなければならないので、電車に乗って地元まで帰る。途中、電車の中で、また気分が悪くなり、さらに腹痛が私を襲った。最初は耐えていたものの、耐えきれずそのまま電車の中でうずくまってしまった。
2006-01-11 01:10:00 -
210:
???
頑張って?
2006-01-11 02:45:00 -
211:
名無しさん
???さん、ありがとうございます?
2006-01-11 11:11:00 -
212:
名無しさん
近くにいたおばさんがかけよってきてくれた。
「あなた、大丈夫?」
激しい腹痛のため、返事ができない。
「あなたの降りる駅はどこ?」
もうちょうど次の駅だった。2006-01-11 11:24:00 -
213:
名無しさん
車内のアナウンスが聞こえてきた。
《まもなく、〇〇です。お忘れ物の…》
すると、おばさんは、「この駅で降りましょう」と言って、電車から降ろしてくれた。2006-01-11 11:30:00 -
214:
名無しさん
もぅ書かないんですか?(*_*)読みたぃな(>_
2006-02-12 01:03:00