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人生のうちで好きになった三人の男
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1:
名無しさん
こんな話を聞いた事がありますか?
生きている間に、人を本当に心から愛する事ができるのは、三人だけ。
あなたはもう、三人目に出会いましたか?2005-12-20 15:51:00 -
6:
名無しさん
始業式が終わり、生徒達が各教室へ戻る。今日はホームルームだけをして帰ることができる。
入学式の時に見た顔ぶれが並んでいる。後ろの席の美鈴が話し掛けてくる。
「入学式の時は、あんな男前おるって知らんかったわぁ」
「だって美鈴、二年生の名前も知らんような先輩に夢中やったやん(笑)」2005-12-20 16:32:00 -
7:
名無しさん
「だってあの先輩、むっちゃ男前やったんやもーん!」
「あんた、男の話ばっかやん(笑)」
美鈴は昔からこんな感じだった。男が好きで、耐えず男の話がでてくる。だが美鈴と一緒にいてるのは心地いい。男にあまり興味がない私だけど、美鈴は私のよき理解者である。2005-12-20 16:39:00 -
8:
名無しさん
美鈴は幼なじみで、辛い時も、うれしい時も私の気持ちになって考えてくれる。私が悪い行いをした時は、叱ってくれて、何か良い行いをした時には、誉めてくれる。私は美鈴が大好きだった。
2005-12-20 16:45:00 -
9:
名無しさん
先生の話を聞きながら、ふと気付いた。一人だけ上履きの色が違う生徒がいた。彼は他のクラスメートとは違い、なんだか大人びているような気がする。私の斜め前あたの席に座っており、独特の雰囲気を持っていて、近寄りがたそうだと思った。2005-12-20 16:58:00 -
10:
名無しさん
ホームルームが終わり、下校途中、美鈴と上履きの色がちがう彼の話になった。「あの人だけなんで色違うんかなぁ?」
「さぁ…。それは先生なら知ってると思うけど、早紀、明日先生に聞いてみたら?」
「そうやなぁ、別に色が違うからとか結構どうでもいいんやけど、やっぱ一人だけ違うかったら気になるなぁ。」
「あたしも気になるから、早紀明日聞いておいてな!」
美鈴に頼まれ、少し自分でもきになっていたので、私は明日先生に聞く事にした。2005-12-20 17:14:00 -
11:
名無しさん
次の日、私は担任の村上先生の所へ向かった。
「村上先生、ちょっといいですか?」
「あら、奥村さん。どうしたん?」
私は彼のことを聞いてみた。
「一人だけ違う色の男の子いてるけど、なんで違う色なんですか?ちょっと気になって…」
「…ああ、あの子はね、一年留年してるんよ」2005-12-20 17:45:00 -
12:
名無しさん
「…留年?」
「そう、去年一年間の単位がたりなかったのよ」
「そうなんですか。わかりました。教えてくださってありがとうございます」
「じゃ、また何でも質問してきて」
「はい。失礼します」2005-12-20 17:49:00 -
13:
名無しさん
「あの人、去年単位取れなくて一年留年してるらしぃわぁ」
私は今先生に聞いてきたことを、美鈴に話した。
「そうなんやぁ、そしたらあたしらのひとつ年上なんやなぁ。やっぱ大人びてるもんなぁ。」
美鈴は気になっていた事を理解してすっきりした様子。私はその横で留年せんようにしぃな、って思っていた。2005-12-20 18:00:00 -
14:
名無しさん
入学してから、何日かが経ち、私と美鈴はすっかりクラスに馴染む事ができた。友達もできた。
だがやはり違う色の上履きの彼とは話した事がなかった。2005-12-20 18:06:00 -
15:
名無しさん
「早紀っ!見てみ!長倉君、あの留年の人と仲いいみたいやな!」
長倉君とは、美鈴が始業式の日からずっとかっこいいって言ってた人の事だ。
「ほんまやなぁ、まぁあの二人出席番号近いし…なんか雰囲気似てるしな」2005-12-20 18:23:00